雲南、見たり聞いたり感じたり

雲南が中心だった記事から、世界放浪へと拡大中

シーサンパンナ景・はねつるべ①

2014-07-11 13:59:31 | Weblog
雲南・シーサンパンナ勐海勐遮郷景真でみたはねつるべ状の牛飼育装置。柱も横木も二本の棒を交差させて自由に動かせる関節部分もすべて竹で出来ている。

【跳ねつるべ】
跳ねつるべをご存じですか? 柱にヤジロベエのように横木を渡し、一端に石などの重しをつけ、もう一端に桶に縄をつけたようなつるべ(釣瓶)を取り付けたものです。石の重しを使ってテコの原理で井戸の水をくみ上げるので、井戸の底から人力で持ち上げなくても、楽に水をくみ上げられます。

 先月、TOKIOが無人島を開拓する日本の番組『鉄腕ダッシュ』でも、井戸に自作の跳ねつるべを取り付けていました。このときは重しが重すぎて、逆に釣瓶を井戸の底に下げるのに力が必要な上、せっかく井戸から汲み上げた水が跳ね上がって、遠くに飛んでいってしまっていましたが・・。

この装置、雲南でも現役です。
シーサンパンナの中心都市・景洪より西へ約50キロメートルにある茶の産地モンハイ(勐海)からさらに西へ16キロメートル行ったところにあるタイ族仏教寺院の景真八角亭付近で見かけました。もうちょっと行くとミャンマー国境というところです。

その使い方がユニークでした。

その日は2月で、ちょうど乾期のまっただ中だったためか、一面の水田地帯であろう土地はすっかり乾いていました。そこには、稲の代わりに雑草除去と日々のエサヤリと一挙両得をもくろんでか、たくさんの黒牛が点々といました。はるか遠くまでいました。

うわあ、放牧だあ、とのどかな気持ちでよく見ると、皆、一様に跳ねつるべの一端に結わえ付けられていたのでした。             (つづく)

*不穏な気候が続き、台風一過の暑さがやってきました。こんなときは、不思議な写真で少しなごんでいただければ、と思います。
 久々の新章です。
コメント
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