メインストリートから脇道に入ると日本の休日の早朝と同じく、愛犬を連れたおじさんの散歩風景が広がっていました。
違うのは散歩ひも。
時折、洗濯ハンガーの持ち手に犬の首輪をひっかけて連れていたり、普通のあらひもを使っていたりするのです。
ひもがついていないものは野良犬で、それはメインストリートを自由に闊歩しています。
おじさんの散歩着は大きなTシャツに短パン。それにサンダル。おしゃれな人はキャップもかぶっています。
この組み合わせがあちこちでみられました。
暑さでばてたのか、大型の愛玩犬系統ではないほうの犬が散歩の途中でベタッと動かなくなりました。
おじさんは困った顔を見せましたが、ごく自然なよそおいでひょいっとおじさんと同じくらいの体重と思われる犬を抱きかかえて、そのままスタスタと歩いて帰っていきました。まるで小型犬を抱えるかのように。
いつもの動作といった、犬への愛情にあふれていました。
時折、うなるように通り過ぎるバイクやひどい排ガスをまき散らす車もあるのですが、子どもは元気に駆け回っています。4,5人で集団になって小さいおねえちゃんが赤ちゃんの弟の面倒をみたりして、とてもほほえましい。
道路の横は草原で一段低くなっていました。そのあちこちに木で作られた小屋のような小さな家があり、その横で働き盛りの女性が洗濯をしたり、掃除をしたり。
道沿いには鉄パイプに複数のメーターを取り付けた水道管のメーターが立っています。これだけが近代的な光を放っているかのようです。
ほかに不思議な箱があり、聞くと、そこにお金を入れると飲み水が出てくるのだそうです。
(つづく)