写真はトライシクル。サイドカー付きバイクで、マクタン島では気軽な乗り物としてタクシーよりも多く走っている。ホテル周辺やスーパーの近くで声をかけてきたり、呼ばれるのを待っている。運転手横のボックスには向かい合わせの座席がついていて2~4人、運転手の後ろにまたがって1人の計5人を乗せれられようになっている。さらに後ろの明らかな荷物棚のスペースにもひどい時には人が乗っていて計7人で動いていることも。
写真のときは、友人らと3人で乗ったのだが、写真のおじさん同様に、この車も年季が入っていて、我々が乗って走ろうとすると、エンジンが止まる、ちょっと動くとまた止まり、で、歩いたほうが早いようなスピードだった。
それでもしっかり、運賃を取られた。一人30円ほど。
ある時、久々にホテルに泊まってむさぼるようにテレビを見ていると、トライシクルのおじさんの一日、というドキュメンタリーが流れていた。見ると、なけなしのお金で、中古のトライシクルを購入し、家族を養うために朝早くからトライシクルを流して客を探している。ガソリン代もままならない、、整備もたいへんなどとつぶやいている。小さな子供がそんな父親を尊敬のまなざしでみている。
どうもタクシーの運転手と違って個室にはならないし、人のいい運転手が多いようだ。そのテレビを見てからはトライシクル運転手の悲哀に飲み込まれてしまい、スーパーで声をかけられてもやさしく断るようになっていた。
ちなみにトライシクルの乗り心地はけっしてよくはない。なわばりもあり、10キロ先まで行く、という遠出には向かない。
本文
【準備】
私に声をかけてくれた日本の女性からは、
「アイランドホッピングに必要な装備はすべてそろっているから、泳げる服装でくるだけでいいよ」
といわれていました。
だのに、私が誘った韓国の女性は(私の英語がうまく通じなかったのか?)
「アイランドホッピングなら入念な準備が必要」
と真剣なまなざしで語り、週末に韓国と台湾の女性と3人で近くの地元ショッピングセンターに買い物に出かけることになってしまいました。
この韓国の女性、聞くと今までにも仕事の合間にセブに来ては何度も何度も(10回以上!)シュノーケリングをしていたというツワモノだったのです。彼女と私は大体同年代。彼女の同室者は20歳そこそこの台湾のお嬢さん。二人は親子のような仲のよさです。
そのお嬢さんに、完璧な手首、足首まできっちりスエットスーツで固める、韓国スタイルをあつらえ始めました。私にも勧めてくれましたが、私は半そで半ズボンのゆるゆるらくらく水着を着ることにしました。とっても楽な、明治の女性のような水着です。
これが、あとて天国と地獄の結果を招くのでした。
そして一番重要なのが日焼け止め対策です。
前の週にジンベイザメクルーズに行った人が、
「泳ぎは苦手だから、水中メガネをつけて海中を覗きながらプカプカと浮かんでいて。気づいたら背中がやけどのようにただれてしまった。痛くてたまらない」
と悲鳴を上げていました。さえぎるもののない日差しは、もはや凶器なのです。
逆に泳げる人はジンベイザメに近づきすぎて、うっかり鮫肌に足が当たってしまい、不思議な形状でこすれ、膿んでいました。
海は怖い。
(つづく)