第144回OPEC(臨時)総会は、15日オーストリアのウィーンで開催され、2,580万B/D(イラク及びアンゴラを除く加盟国10カ国分)の生産目標を据え置くことを決めた。
会議後に発表されたプレスリリースの概要は下記の通り。
・昨年12月の総会で12番目の正式メンバーとなりはじめて総会に参加したアンゴラを歓迎。
・ロシア、エジプト、メキシコ及びオマーンがオブザーバーとして出席
・市場には十分な原油が供給されており、OECDの石油備蓄も適正な水準にあるが、市場全体は未だ流動的であると認識し、OPECは引き続き市場の動向を注意して見守る。
・通常総会は9月11日ウィーンで、また臨時総会を12月5日アブ・ダビで開催
(解説)
昨年7月にバレルあたり78ドル(米国WTI)の史上最高値つけた原油価格は、9月には60ドル以下に急落したため、OPECは10月に緊急会合を開き120万B/Dの減産を決定し、11月から実施した。その後、OPECは翌年(2007年)は供給過剰になるとの見通しに基づき12月総会で今年2月からの追加減産量50万B/Dを決定した。
今年に入り原油価格は弱含みに推移したため、更なる減産の可能性が示唆されたが、昨日のニューヨーク相場が58.26ドル/バレルとなるなど60ドル前後を推移している。
OPEC加盟国はこの水準にほぼ満足しており、現在の生産目標を維持することとなった。
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