石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

BPエネルギー統計レポート2013年版解説シリーズ:天然ガス篇6 生産量(1)

2013-07-22 | その他

 

(注)本シリーズ「BPレポート天然ガス篇」は「マイライブラリー(前田高行論稿集)」で一括してご覧いただけます。

 

http://members3.jcom.home.ne.jp/3632asdm/0275BpGas2013.pdf

 

 

2. 世界の天然ガスの生産量

(世界の天然ガスの1/3は欧州・ユーラシア地域が産地!)
(1)地域別生産量
(図http://members3.jcom.home.ne.jp/maedaa/2-2-G01.pdf参照)
 2012年の世界の天然ガス生産量は3兆3,639億立方メートル(以下㎥)であった。これは石油換算では30.3億トンであり、またフィート換算では日産3,246億立法フィートである。

 生産量を地域別にみると欧州・ユーラシアが1兆354億㎥と最も多く全体の31%を占めている。これに次ぐのが北米(8,964億㎥、27%)であり、これら二つの地域だけで世界の6割に達する。その他の地域は中東5,484億㎥(16%)、アジア・大洋州4,902億㎥(15%)、アフリカ2,162億㎥(6%)、中南米1,773億㎥(5%)であった。

 各地域の生産量と埋蔵量(前章参照)を比較すると、中東は埋蔵量では世界の43%を占めているが生産量では16%に過ぎない。これに対し北米は埋蔵量シェアが世界全体の6%にとどまるのに対して、生産量のシェアは27%に達しており、埋蔵量と生産量のギャップが大きい。その他の地域の埋蔵量シェアと生産量シェアは欧州・ユーラシアは埋蔵量も生産量もシェアは共に31%であり、アジア・大洋州は8%(埋蔵量)対15%(生産量)、アフリカ8%対6%、中南米4%対5%である。このことから地域別に見て天然ガスの生産を拡大できるポテンシャルを持っているのは中東及びアフリカ地域であると言えよう。

(続く)

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 前田 高行 〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
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   E-mail; maedat@r6.dion.ne.jp

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