石油と中東

石油(含、天然ガス)と中東関連のニュースをウォッチしその影響を探ります。

五大国際石油企業2017年度業績速報シリーズ(2)

2018-02-23 | 海外・国内石油企業の業績

(注)本シリーズは「マイ・ライブラリー」で一括してご覧いただけます。

http://mylibrary.maeda1.jp/0435OilMajor2017.pdf

 

 国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)の2017年第4四半期(10-12月)及び年間(1-12月)の決算が発表された。本稿ではExxonMobil(米)、Shell(英蘭), BP(英), Total(仏)及びChevron(米)の主要5社を取り上げ、各社の売上高、利益、投資額、石油・ガス生産量等を概観し、さらに5社の業績比較を行う。

 

I. 各社の業績概要

(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20.pdf 参照)

 

2.Shellの2017年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)の業績

*同社ホームページ:

https://www.shell.com/media/news-and-media-releases/2018/fourth-quarter-2017-results-announcement.html

(1)売上高

 Shellの2017年10-12月の売上高は854億ドルであり、また通年売上高は3,052億ドルであった。前年同期比ではそれぞれ32%及び31%の増収であった。

 

(2)利益

 10-12月期及び通年の利益はそれぞれ38億ドル及び130億ドルであり、前年同期と比較すると10-12月期は2.5倍の増益であり、通年でも前年比3倍弱の大幅増益となっている。通年利益のうち上流部門は16億ドルの利益であり、また下流部門も83億ドルの利益であった。上流部門の前年度(2016年)は37億ドルの赤字であったが、今期は利益を計上している。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)

 

(3)売上高利益率

 通年ベースの売上高利益率は4.3%であり前年の2.0%から向上している。

 

(4)設備・探鉱投資

 2017年の年間の設備・探鉱投資額は208億ドルであり、2016年に比べ6%減少している。

 

(5)石油・ガス生産量

 昨年のShellの石油生産量は日量平均1,825千B/Dであり、前年(2016年)よりやや減少している。天然ガスは日量平均10,668mmcfdであり前年比横ばいである。

 石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で3,664千B/Dとなり、前年とほとんど変わらない。

 

(続く)

 

本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。

        前田 高行

 〒183-0027東京都府中市本町2-31-13-601

        Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642

        E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp

 

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