(注)本シリーズは「マイ・ライブラリー」で一括してご覧いただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0435OilMajor2017.pdf
国際石油企業(International Oil Companies, IOCs)の2017年第4四半期(10-12月)及び年間(1-12月)の決算が発表された。本稿ではExxonMobil(米)、Shell(英蘭), BP(英), Total(仏)及びChevron(米)の主要5社を取り上げ、各社の売上高、利益、投資額、石油・ガス生産量等を概観し、さらに5社の業績比較を行う。
I. 各社の業績概要
(表:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20.pdf 参照)
3.BPの2017年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)の業績
*同社ホームページ:
https://www.bp.com/en/global/corporate/media/press-releases/fourth-quarter-2017-results.html
(1)売上高
BPの2017年10-12月の売上高は678億ドルであり、また通年売上高は2,402億ドルであった。前年同期比では10-12月期は33%、通年ベースでは31%の増収である。
(2)利益
10-12月期の利益は前年同期の5億ドルの黒字に対して黒字幅は2,700万ドルにとどまった。一方通年ベースでは前年度の1億ドルの黒字に対し今期は34億ドルの利益を計上した。部門別では上流部門は通年で52億ドルの利益を計上、下流部門の利益は上流部門を上回り72億ドルの黒字であった。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)
(3)売上高利益率
通年ベースの売上高利益率はプラス1.4%であり、前年の0.1%から改善している。
(4)設備・探鉱投資
2017年の年間の設備・探鉱投資額は166億ドルであり、2016年とほぼ同額である。
(5)石油・ガス生産量
昨年のBPの石油生産量は日量平均1,356千B/Dであり、前年(2016年)に比べ12.3%増加している。天然ガスは日量平均6,436mmcfdであり前年より11%増加した。
石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で2,466千B/Dとなり、2016年比では12%増である。
(続く)
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前田 高行
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