I.5社の2020年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)業績概要(続き)
以下の各表参照。
表A:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20A.pdf (利益、売上、設備投資)
表B:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20B.pdf (キャッシュフロー)
表C:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20C.pdf (石油・ガス生産量)
(赤字はExxonMobilに次ぐ217億ドル!)
2.Shell
*同社ホームページ:
https://www.shell.com/investors/results-and-reporting/quarterly-results/2020/q4-2020.html
(1)売上高
Shellの2020年10-12月の売上高は450億ドル、通年売上高は1,832億ドルであった。前年同期比ではそれぞれ47%及び48%の減収である。
(2)利益
10-12月期及び通年の損益はそれぞれ▲40億ドル及び▲217億ドルであり、前年は10-12月期が10億ドル、通年では158億ドルの黒字決算であり、今期は一転して大幅な欠損となった。上流部門の10-12月期は前年度▲9億ドルの赤字幅が今期は▲21億ドルに拡大しており、下流部門は12億ドルの黒字から▲18億ドルの赤字に転落、上下流両部門ともにマイナスであった。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)
(3)売上高利益率
通年ベースの売上高利益率は▲12%であり前年の4.5%から大幅に悪化している。
(4)設備・探鉱投資
2020年の年間の設備・探鉱投資額は166億ドルであり前年の230億ドルより28%下回っている。
(5)キャッシュフロー
Shellの2020年の年間営業キャッシュフローは341億ドルであった。これに対して投資キャッシュフロー及び財務キャッシュフローはそれぞれ▲133億ドル、▲72億ドルであった。この結果同社の2020年12月末のキャッシュフロー残高は318億ドルとなっている。
(6)石油・ガス生産量
昨年のShellの石油生産量は日量平均1,803千B/Dであり、前年(2019年)より4%減少している。天然ガスは日量平均9,181mmcfdであり前年までの1千万cfdを切っている。石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で3,386千B/Dとなり、前年比8%減となっている。
(続く)
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前田 高行
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