- 5社の2020年第4四半期(10-12月)及び通年(1-12月)業績概要(続き)
以下の各表参照。
表A:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20A.pdf (利益、売上、設備投資)
表B:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20Bpdf (キャッシュフロー)
表C:http://menadabase.maeda1.jp/1-D-4-20Cpdf (石油・ガス生産量)
(ExxonMobil、Shellに次いで赤字200億ドル超える!)
3.BP
(1)売上高
BPの2020年10-12月の売上高は448億ドルであり、また通年売上高は1,804億ドルであった。前年同期比では10-12月期は37%、通年ベースでは35%の減収である。
(2)利益
10-12月期の利益は14億ドルで前年同期の2千万ドルに比べ急増しているが、通年ベースで見ると前期の40億ドルの黒字に対し今期は▲203億ドルの巨額の損失を計上している。赤字幅はExxonMobilの▲224億ドル、Shellの▲217億ドルに次いで三番目に多い。部門別利益では上流部門は通年で▲50億ドルのマイナスであり前年の111億ドルの黒字から一転して大幅に悪化している。下流部門は31億ドルの利益であったが、前年の64億ドルから半減している。(注、最終損益額には石油化学部門その他の損益が合算されているため、部門別の上流・下流部門の損益合計額とは一致しない。)
(3)売上高利益率
通年ベースの売上高利益率は前年の1.4%から2020年は▲11%に悪化している。
(4)設備・探鉱投資
2020年の設備・探鉱投資額は123億ドルであり、2019年に比べ20%減少している。
(5)キャッシュフロー
BPの2020年の年間営業キャッシュフローは122億ドルであった。これに対して投資キャッシュフロー及び財務キャッシュフローはそれぞれ▲79億ドル、40億ドルであった。この結果同社の年末のキャッシュフロー残高は2019年末の225億ドルから2020年末は311億ドルに増加している。
(6)石油・ガス生産量
昨年のBPの石油生産量は日量平均1,229千B/Dであり、前年(2019年)に比べ5%減少している。天然ガスも日量平均6,643mmcfdで前年より15%減少している。
石油と天然ガスの合計生産量は石油換算で2,375千B/Dとなり、2019年比では10%減である。
(続く)
本稿に関するコメント、ご意見をお聞かせください。
前田 高行
〒183-0027 東京都府中市本町2-31-13-601
Tel/Fax; 042-360-1284, 携帯; 090-9157-3642
E-mail; maeda1@jcom.home.ne.jp