(英語版)
(アラビア語版)
Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(49)
第19章 撃ち落された給油機(3)爆発炎上する給油機(1/3)
一方、客人であるイスラエル給油機を取り囲んだサウジアラビア戦闘機は給油機のパイロットに向かって自分たちのテントに立ち寄ること、即ちハフル・アル・バテン基地に着陸するように話しかけた。それは話しかけたと言うより命令したと言った方がいいのかもしれない。それに対して給油機は何も答えず、機体を左右に振っては囲いから逃れようと身をよじった。しかし給油機と戦闘機では運動性能に天と地の差があり、包囲網を脱出することが不可能であることは明らかであった。3羽の鷹に囲まれたのろまなアホウドリはその進退が極まりつつあった。
次第にハフル・アル・バテン基地が近づいて来る。アホウドリはついに横を並走する鷹に体をぶつけて活路を見出そうとした。さすがの鷹もその時だけは身を横に逸らす他なかった。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)