スーパーメジャーと呼ばれる五大国際石油企業(ExxonMobil、Shell、bp、TotalEnergies及びChevron)の1-3月期決算が相次いで発表された。ここでは売上高、利益、売上高利益率、設備投資、キャッシュフロー及び石油・天然ガス生産量について各社の業績を横並びで比較するとともに過去2年間の各社四半期決算の推移を検証する。
なお過去の四半期業績及び2010年から2022年までの通年の業績比較は下記レポートを参照されたい。
http://mylibrary.maeda1.jp/SuperMajors.html
http://mylibrary.maeda1.jp/oil.html
- 各社の業績概要
表1-D-4-22a「2023年1-3月期国際石油企業の業績(売上、損益)」参照。
表1-D-4-22b「2023年1-3月期国際石油企業の業績(キャッシュフロー、設備投資)」参照。
表1-D-4-22c「2023年1-3月期国際石油企業の業績(原油・天然ガス生産量)」参照。
(前期に引き続き利益100億ドル突破、キャッシュフロー残高も330億ドル!)
- ExxonMobil
プレスリリース:
(1)売上・利益・利益率
ExxonMobilの2023年1-3月期は売上高866億ドル、利益114億ドルで売上高利益率は13.2%であった。前期(2022年10-12月期)との比較では、売上高は▲9.3%減、利益は▲10.4%減であり、また前年同期(2022年1-3月期)比では売上は減少しているが、利益は2倍強に達している。
売上高の減少は石油価格の下落によるものである。因みに今年1-3月のBrent 原油平均価格は1バレル81ドルであり、前期(10-12月)の89ドルから9%近く下落しており、また前年同期(102ドル)に比べ大幅にダウンしている。
なお前年同期比では売り上げ減少にも関わらず利益が大幅に上昇している。これは前年1-3月期に対ロシア経済制裁に関連しサハリンI原油生産プロジェクトの撤退処理をしたためである。
(2)キャッシュフロー及び設備投資
今期の営業キャッシュフローは163億ドル、投資キャッシュフローは▲49億ドルであり、フリーキャッシュフローは114億ドルであった。また財務キャッシュフローは▲85億ドルであり、この結果、3月末のキャッシュフロー残高は327億ドルとなっている。
ExxonMobilの1-3月期設備投資は64億ドルであった。
(3)原油・天然ガス生産量
ExxonMobilの1-3月期原油・天然ガスの生産量は、日量平均で原油250万B/D、天然ガス80億立法フィート(cfd)であった。天然ガスを原油に換算した原油・天然ガス合計生産量は383万B/Dである。
(続く)
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