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http://mylibrary.maeda1.jp/0575WorldRank7.doc.pdf
(世界ランクシリーズ その7 2023年版)
(10年前に比べ中国は1.8倍、インド1.7倍増、日本は減少!)
5.主要国の軍事費の推移(2013年~2022年)
(図http://rank.maeda1.jp/7-G05.pdf参照)
主要国の過去10年間(2013年~2022年)の軍事費の推移を比較すると、2013年の軍事費は米国が6,792億ドルで最も多く、これに次ぐのは中国の1,641億ドルであった。米国と中国の1,2位は10年間変わっていないが、両国の格差は2013年の4.1倍から2022年には3.9倍に縮小しており、中国の軍事費が急速に膨張していることがわかる。
米国の軍事費は2013年以降2015年までは減少したが、その後は年々増加し2021年には8千億ドルを超え2022年には8,769億ドルに達している。これに対して中国の軍事費は年平均7.8%増加、2017年には2千億ドルを突破、2022年は2,920億ドルと10年間で1.8倍に増加している。
インドも中国と同様毎年軍事費は増加し2013年の474億ドルから2022年には1.8倍の814億ドルに増加しており、世界順位も8位から4位に上がっている。
これら3カ国に対して日本の軍事費は減少傾向にある。2013年の軍事費は490億ドルであり、その後2019年から2021年までの3年間は500億ドル台に増加したが、2022年には460億ドルに減少、10年前の水準を下回っている。この結果10年前は世界7位であったが、2022年の世界ランクは10位である。
ロシアの2013年の軍事費は884億ドルで米国、中国に続く世界3位の軍事大国であった。2015年には664億ドルに急減、その後2021年までは600億ドル台にとどまった。しかし2022年には再び864億ドルに急増している。ウクライナ侵略戦争によるものである。
英、仏、独とイタリアの西欧4カ国及び韓国は軍事費世界ランク上位の常連国であるが、2013年と2022年の金額と世界ランクを示すと以下のとおりである。
英国: 638億ドル(2013年、世界5位) → 685億ドル(2022年、同6位)
フランス: 520億ドル(2013年、世界6位) → 536億ドル(2022年、同8位)
ドイツ: 442億ドル(2013年、世界9位) → 558億ドル(2022年、同7位)
イタリア: 300億ドル(2013年、世界12位) → 335億ドル(2022年、同12位)
韓国: 343億ドル(2013年、世界10位) → 464億ドル(2022年、同9位)
また中東の軍事大国サウジアラビア、イスラエル、トルコ、イラン及びエジプト5カ国について同様の傾向を見ると次のとおりである。
サウジアラビア:670億ドル(2013年、世界4位) → 750億ドル(2022年、同5位)
イスラエル: 162億ドル(2013年、世界18位) → 234億ドル(2022年、同15位)
トルコ: 184億ドル(2013年、世界16位) → 106億ドル(2022年、同23位)
イラン: 120億ドル(2013年、世界20位) → 68億ドル(2022年、同34位)
エジプト: 44億ドル(2013年、世界43位) → 46億ドル(2022年、同46位)
(続く)
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