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*2020年(度)業績比較表1-D-4-25 及び2021年1-3月期業績比較表1-D-4-26参照。
1. 売上高利益率(続き)
(良くも悪くも低空飛行のENEOS、出光の売上高利益率!)
(2)2019年以降の四半期別売上高の推移(図2-D-5-23参照)
2019年1-3月期以降の各社の四半期ごとの売上高利益率の推移を見ると、同年7-9月期までは各社の利益率に大きな変化はなく、Chevronが7%以上で3期連続してトップであった。
しかしそれ以降はメジャーズ各社は大きな変動の嵐に見舞われている。まず10-12月期にそれまでトップであったChevronが▲19%と急落し7社中で最も利益率が悪かった。そして2020年に入るとメジャーズ各社の利益率は急激に悪化した。4-6月期には全社が損失を計上、特にShell、bp及びChevron3社は損失率が▲50%以上と言うかつてないレベルに落ちた。ENEOSも他社同様マイナスとなったが、損失率は▲0.3%にとどまり、7社中でもっとも良かった。7-9月期にはShellなども利益率は水面前後まで回復、利益率5%を上げた出光が7社の中では最高であった。2020年10-12月期はそれまで比較的良好であったExxonMobilが際立って低い▲43%になっている。
しかし今期(2021年1-3月期)は各社の業績が回復、売上高利益率もbpの13%を筆頭に、Shell10%、Total8%、ExxonMobil5%、Chevron4%を記録している。この中で日系2社は出光3%、ENEOS2%とメジャーズに見劣りする水準である。これは先に述べた通り両社の末端製品価格が原油価格にスライドする方式であり、一定の利益(または損失)水準にとどまっていることが最大の理由である。
完
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