(英語版)
(アラビア語版)
Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(47)
第18章 撃ち落された給油機(2)引き裂かれる編隊(2/3)
3機に取り囲まれたイスラエルの護衛機は時には速度をあげ、時には急上昇、急降下、旋回を繰り返し、敵機を振り切って給油機に合流しようとした。しかしサウジアラビア機はぴったりとそして執拗に寄り添ったままである。両方の戦闘機は全く同じ米国ゼネラル・ダイナミック(現ロッキード・マーティン)社製のF16である。飛行性能が同じであるためイスラエル機が如何にアクロバット技能を駆使しても結局サウジアラビア機を引き離すことはできない。
イスラエルのパイロットはミサイルで相手を攻撃することもできない。当たり前の話だが空対空ミサイルは真っ直ぐ前方にしか飛ばないから真横や真後ろにいる敵機は撃ち落とせない。むしろ後尾につけたサウジアラビア機ならいつでも自機を撃墜できるはずだが、攻撃する気配は見せない。サウジアラビアの3機はただ無言でイスラエル機と編隊飛行を続けるばかりであった。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
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