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http://mylibrary.maeda1.jp/0549IocAramcoEneosIdemitsu2021-3rdQtr.pdf
(30%近い利益率を誇るアラムコ、Chevronは二桁14%!)
3.売上高利益率
(1)当期売上高利益率 (図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-5-13.pdf 参照)
売上高利益率を比べてみると、bp(▲6.7%)とShell(▲0.7%)がマイナスで、その他6社の利益率はプラスである。アラムコの利益率は28%であり、これに次ぐChevronの14.4%と比べても極めて利益率が高い。ExxonMobil及びTotalEnergiesの利益率は9%前後であり、コロナ禍以前の水準に戻っている。また日系企業はENEOS4.5%、出光3.5%と安定していると言えよう。
(損失率▲50%以上が続出した悪夢の2020年!)
(2)2019年10-12月期以降今期までの推移
(図http://menadabase.maeda1.jp/2-D-5-23.pdf 参照)
2019年10―12月期から今期(2021年7-9月期)までのIOC5社の売上高利益率の推移を見ると、2020年は各社とも大幅な下振れを経験しており悪夢の一年間であったと言えよう。
2019年10-12月期の売上高利益率はアラムコの24%を別格として、ExxonMobilが8.5%と最も高く、Chevronは8社中でただ一社▲19.1%の大幅なマイナスであった。2020年に入るとまず1-3月期にbp及びExxonMobilがマイナス損失率に転落、4-6月期には日系2社を含め7社がマイナスとなり、さすがのアラムコも利益率は18%に落ち込んだ。同期の損失率はbp▲81%、Shell▲56%、Chevton▲52%と記録的な低さであった。
このとき出光、ExxonMobil及びENEOSもそれぞれ▲8.3%、▲3.3%、▲0.3%であったが日系2社はその後今期までプラスが続いており、比較的安定した利益率を示している。一方、ExxonMobilは10-12月期には▲43%の大幅なマイナスを記録するなどIOC各社いずれも厳しい決算を余儀なくされた。
2021年に入り各社とも業績が回復、1-3月期は全社の利益率がプラスとなり、この傾向は4-6月期も続いた。但し7-9月期にはExxonMobil、Chevron及びTotalEnergies3社の利益率がさらに改善した一方、bp及びShellはプラスからマイナスに転じており、明暗が分かれた。このような中でアラムコは昨年後半以降再び利益率が好転、今年に入ると毎期30%近くの極めて高い利益率を示している。
以上
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