(注)本シリーズは「マイライブラリー」で一括してお読みいただけます。
http://mylibrary.maeda1.jp/0463MenaRank10.pdf
(MENAなんでもランキング・シリーズ その10)
2.MENAと日本の2018年の輸出入(続き)
(小国UAEが最大の輸出相手国。理由はドバイから周辺諸国への再輸出!)
(2)日本からの輸出
(表http://menarank.maeda1.jp/10-T03.pdf参照)
2018年の日本の輸出総額は81兆円であったが、そのうちMENA諸国への輸出は3兆円であり全体に占める割合は3.6%である。輸入に占める割合が13%であることに比べかなり低い。日本とMENAの貿易は日本の大幅な輸入超過という片貿易である。
国別にみるとMENAで日本の輸出が最も多いのはUAEの8,717億円であり、2位のサウジアラビア(4,541億円)のほぼ倍近い。UAEの人口は外国人を含め950万人であり、サウジアラビア(3,360万人)の約4分の1である[1]。それにもかかわらず輸出額では両国が逆転している。UAEはドバイの自由貿易港を通じたGCC、東アフリカ、中央アジア等の国々への再輸出が多いためである。
UAE、サウジアラビアに次ぐ日本からの輸出第3位はトルコであるが、その輸出額は3,522億円である。4位以下はイスラエル(2,387億円)、オマーン(2,240億円)、クウェイト(1,954億円)、カタール(1,567億円)、エジプト(1,098億円)と続き9位のバハレーン以下は輸出額1,000億円未満である。ちなみに米国及び中国向け輸出は共に15兆円台で全世界向け輸出に占める割合は19%、MENA諸国向け総輸出額の5倍以上である。
前年の輸出額と比較すると日本全体では4%増であり、MENA地域向けはやや少ない3.4%増であった。輸出額が前年を上回っているのはUAE、クウェイト、サウジアラビア、カタールなどの産油(ガス)国が上位を占めている。しかし同じ産油国でもイラン向け輸出は米国の経済制裁の影響で前年(2017年)の985億円から2割以上減少し770億円にとどまっている。
(続く)
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