Part I:「イスラエル、イラン核施設を空爆す」(22)
第七章 ナタンズ爆撃(1) ハイ・ロー・ハイ作戦(2/2)
パイロットが目にする地上の風景は一面の荒野であり視界を横断する道路が幾何学模様を織り成しているだけである。しかしパイロットが地形を確認する必要は無い。あらかじめプログラムされた攻撃目標は目の前の液晶画面に映し出され、機首は真っ直ぐ目標に向かっている。彼はただ目を凝らして左手で操縦桿を握り、右手の親指をミサイル発射ボタンに軽く当てるだけである。
右翼後方の「マフィア」が下降速度を上げて抜け出した。攻撃の一番手である。そして少し遅れて「エリート」が続き、その後ろに「アブダラー」がつける。3機の陣形がそれまでの三角形から直線に替わった。
(続く)
荒葉一也
(From an ordinary citizen in the cloud)
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