ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

クルマが通信機能をもつこと(続き)

2004年12月07日 | ITS
将来クルマが通信機能をもつことは規定路線という考え方についての検証の続き。

ヒット商品となるためには「不満解消」か「ワンランク上のベネフィット」が必要だと書いた。
そして、その後者「ワンランク上のベネフィット」であるが、これについては様々な可能性が語られてきたがどれもキラーコンテンツとなり得ていない。

目的地の観光情報、駐車場の空き情報、MP3データのダウンロード、オンライン画像配信、セキュリティ通報、盗難車追跡などだ。

以前にもこれら個々の可能性については検証をしたので再度詳しくは取り上げないが、やはりクルマの中というのは生活のほんの一部分であり、昨日の話のように運転それ自身が娯楽だった時代は終わり単なる移動手段となってきており、更にいえば運転中は運転業務があるので、交通関連情報以外の情報は「キラーコンテンツというほどには」必要ではない、ということに帰結しそうだ。

しかし、業界は「まだ何かあるバズだ」と言い続けている。私はテレマティクスの第一、第二世代があれだけ考えてコンテンツを出してきてもブレイクしないということは、もう何もないと思っているのだが。

確かに、もし私が5年前に「携帯にカメラをつけたらどうか?」と聞かれたら、一笑に付していたと思う。ITと通信の世界では、なにが起きるか判らない事は否定しない。

でも、それだけを頼りに進めていくというのはどうかと思う。