ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

702NK 続き

2005年03月06日 | ITS
ボーダフォン702NKこと、ノキア6630について、もう少し。

結局、この端末を含めた3Gの商品企画が最近のボーダフォン凋落の直接的な原因だろう。
2週間ほど前に、この商品企画の失敗は日本の商品企画の責任ではなく、おそらく本国主導のグローバル共用化によるものだろう、と書いたが、退任された津田氏のコメントからも、それが事実だった事が判った。
氏いわく、「商品のグローバルなconvergence(集中)戦略がうまくいかなかった」「今は英国本社も日本マーケットの特殊性を理解している」
そのコメントからは悔しさがにじみ出ているように感じた。

さて、その702NKだが、確かにこれはマーケティング的には駄目だ。
この端末はシンビアンOSを搭載したれっきとしたスマートフォンである。しかし、ボーダフォン(日本)仕様には、認定ソフトウェアしかインストール出来ない。
その背景にCabir等のウイルスがあったことは理解できる。
しかし、これではまるで「マイクロソフトのソフトしか使えないPC」であり、とてもスマートフォンとは呼べない。ボーダフォンがこの端末を「個性派モデル」とは呼んでも「スマートフォン」と呼ばないのは、その辺もあるのかもしれない。

結果として、この端末は一般ユーザーにとっては「個性派モデル」以上の物にはならず、裏技を使うことが出来るマニアに近いユーザーしか獲得出来ないだろう。事実、私も内蔵留守電機能が無いので裏技でシェアウェアをインストールしたが、かなり複雑な手続きが必要で、PC初心者にはハードルが高い。

さて、ブルートゥース内蔵なので早速PCのUSB接続アダプターを購入、と思ったが、新宿では手に入らなかった。結局ハギワラシスコムのものをインターネットで購入したが、選択肢は小さい。
また、ブルートゥースのハンズフリーヘッドセットも、ビッグカメラでも2種類がひっそりと展示されているにとどまり、一般携帯ユーザーにはBTは殆ど認識されていないと感じられる。
実際、携帯売り場の説明POPにもBTのことは書かれていない。

逆に欧州では既にいま販売されている携帯の8割にBTが内蔵されているそうだ。
何故、我が国ではまったく普及しないのだろうか。