今週のTIMEに、本家Yahoo US がオンラインエンターテインメントビジネスに挑戦する記事が掲載されている。
Yahoo! goes to Hollywood
本家Yahooがハリウッドのエンタメビジネス(映画、TVプログラム)を取り込もうをしているという話だが、まさにライブドア/フジテレビ騒動と同じ発想である。
サーチエンジン型ポータルの王者Yahoo!は、二つの意味でエンタメを取り込みたい。
一つはポータルの利用者数、訪問者数維持・拡大である。Yahoo自身、現在のポータルビジネスの殆どが広告収入であることを認めており、そのためのポータルとしての魅力拡大に、エンタメは欠かせないと見ている。
もう一つの意味は、オンラインコンテンツ提供によるビジネスだ。しかし、これは難しい。実際にYahooも2003年にABCニュース、CBSのスポーツ、ナショナルジオグラフィックなどの映像コンテンツを見ることが出来る有料の「プラチナサービス」を開始したが、失敗している。
しかし、音楽配信は結局アップルiTune storeで離陸したし、映像コンテンツ業界も著作権問題で二の足を踏んでいると、痛い目にあうだろう。
とまあ、こんな内容の記事だ。
一方、ホリエモンもこうした動き、つまりはエンタメコンテンツの取り込みがポータルビジネスとしての生き残りには不可欠であることを承知しているのだろう。そしてLIVEDOORがポータルとして生き残らなくては、現在のエクイティはバブルのように消滅することもよくわかっているのだろう。
第3-4位のポータルにとって、それらのビジネスを有利に取り込む方法は買収しかない、というのは、おそらく事実だ。
しかしインターネットポータルを生き残らせるためにTVメディアを買収するというのは、普通に考えれば逆だろう。とくにTV側の人間にとっては極めて不愉快な話だ。
今現在、TV業界はポータルと組む気はなさそうだ。たいしたメリットが無い。自らのコンテンツが最も高く売れるのは、自らの放送ネットワークであり、インターネットに安売りするメリットはない。ネット広告の規模は所詮1500億円/年レベルであり、TVのそれの10分の1だ。
仮にネット配信を本格的に始めるとしても、TVメディアは自社で構築するだろう。
こうした環境を考えると、サーチエンジン型ポータルとして今後生き残る為には、ホリエモンとしてはこの選択肢しかない、という結論に至ったのだろう。
資金力とか、買収の詰め将棋では勝つことが出来るかもしれない。
しかし、問題はその後だ。AOLがタイムワーナーを買収し、結局失敗したことは記憶に新しい。
今回のホリエモン一派と本家Yahoo!との一番大きな状況のちがいは、人的経営資源だろう。
本家Yahoo!のCEOセメル氏はハリウッド出身。ワーナーBrosで活躍していた人間だ。また、副社長クラスにもハリウッド人材を引き抜いている。
そして、逆に言えばそれだけのバックグラウンドと人脈があっても、インターネットとエンタメの融合はまだ成功していないのだ。
Yahoo! goes to Hollywood
本家Yahooがハリウッドのエンタメビジネス(映画、TVプログラム)を取り込もうをしているという話だが、まさにライブドア/フジテレビ騒動と同じ発想である。
サーチエンジン型ポータルの王者Yahoo!は、二つの意味でエンタメを取り込みたい。
一つはポータルの利用者数、訪問者数維持・拡大である。Yahoo自身、現在のポータルビジネスの殆どが広告収入であることを認めており、そのためのポータルとしての魅力拡大に、エンタメは欠かせないと見ている。
もう一つの意味は、オンラインコンテンツ提供によるビジネスだ。しかし、これは難しい。実際にYahooも2003年にABCニュース、CBSのスポーツ、ナショナルジオグラフィックなどの映像コンテンツを見ることが出来る有料の「プラチナサービス」を開始したが、失敗している。
しかし、音楽配信は結局アップルiTune storeで離陸したし、映像コンテンツ業界も著作権問題で二の足を踏んでいると、痛い目にあうだろう。
とまあ、こんな内容の記事だ。
一方、ホリエモンもこうした動き、つまりはエンタメコンテンツの取り込みがポータルビジネスとしての生き残りには不可欠であることを承知しているのだろう。そしてLIVEDOORがポータルとして生き残らなくては、現在のエクイティはバブルのように消滅することもよくわかっているのだろう。
第3-4位のポータルにとって、それらのビジネスを有利に取り込む方法は買収しかない、というのは、おそらく事実だ。
しかしインターネットポータルを生き残らせるためにTVメディアを買収するというのは、普通に考えれば逆だろう。とくにTV側の人間にとっては極めて不愉快な話だ。
今現在、TV業界はポータルと組む気はなさそうだ。たいしたメリットが無い。自らのコンテンツが最も高く売れるのは、自らの放送ネットワークであり、インターネットに安売りするメリットはない。ネット広告の規模は所詮1500億円/年レベルであり、TVのそれの10分の1だ。
仮にネット配信を本格的に始めるとしても、TVメディアは自社で構築するだろう。
こうした環境を考えると、サーチエンジン型ポータルとして今後生き残る為には、ホリエモンとしてはこの選択肢しかない、という結論に至ったのだろう。
資金力とか、買収の詰め将棋では勝つことが出来るかもしれない。
しかし、問題はその後だ。AOLがタイムワーナーを買収し、結局失敗したことは記憶に新しい。
今回のホリエモン一派と本家Yahoo!との一番大きな状況のちがいは、人的経営資源だろう。
本家Yahoo!のCEOセメル氏はハリウッド出身。ワーナーBrosで活躍していた人間だ。また、副社長クラスにもハリウッド人材を引き抜いている。
そして、逆に言えばそれだけのバックグラウンドと人脈があっても、インターネットとエンタメの融合はまだ成功していないのだ。