ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

急増するスマートフォンのトラブル???

2011年12月03日 | モバイル・ウエアラブル
国民生活センターは12月1日、「急増するスマートフォンのトラブル」という発表を行った。
発表には「スマートフォンに関する相談件数(注2)は、年々増加し2010年度は携帯電話全体の相談の約9%であったが、2011年度は約20%を占めている。」とあるが、2011年9月のスマートフォンの所有率は22.9%、昨年9月は9.0%(インターネットメディア総合研究所)ということだから、単に電話機に占める比率に応じた相談が寄せられているに過ぎない。
急増しているのは事実だが、スマートフォンにはさほど責任がないと見るべきだろう。

また、相談内容も

■修理に出しても不具合が続く
  →ソフトのハングアップを故障として修理を要求しているようなケース。
   実際、うちの家内はiPhoneのfacebookソフトのバグ(実際、これはヒドイね)を「故障」といってた。
■すぐに電池がなくなる
  →(iPhone4S問題は別にして)スマホなんてそんなもの
というように、これは国民生活センターも認めているが、商品を理解していない購入者による苦情であり、売る側も「誰にでも売っていい商品ではない」ことをきちんと自覚しなくてはいけないんだろう。

50代男性、月々3000円だったが、月額が9000円になったという苦情の例がPDFにある。定額契約をしていなかったがソフトの自動更新等で通信が発生と思われるが、ガラケーで月に3000円(=電話とメール少々)しか使わない50代男性にスマホを売ってしまうことが問題だね。

スマホと車載機器の関係

2011年12月03日 | モバイル・ウエアラブル
前にも書いたけど、G-BOOKやCARWINGSの通信機能はガラケーじゃなくちゃ使えない。
Web上では「iPhoneに買い換えたのでもう使えません」というような書き込みがいくらでも見つかる。

これに関して、カーメーカー側は通信キャリアに対して何らかの対応を依頼しているらしいが、キャリアには全く対応する気は無いらしい。

スマホがシェアを拡大していくなかで、テレマティクスにとっては致命的な問題となる。

一方で、スマホ自体をテレマティクスに使うという考え方が出てきており、それは極めて自然な流れだけど、今のところクルマの装備との連携は出来て無い。
そうした中、携帯画面を車載モニターに出すのが数年先のスタンダードになるという見方が急浮上している。
Nokiaの「Morror Link」という外部機器接続プロトコルで車載モニターにつなぐことが欧州では始まった。
でも、ノキアじゃねぇ。アンドロイド対応も始まるらしいが。

これのポイントは、運転中の操作規制にある。
運転中にGoogle検索したりYoutube見たりしたら事故が多発する。これについては欧州委員会などで検討が進められているようだが、運転中に一定の操作を規制する専用アプリのみが走行中に表示されるような事になりそうだ。
ここではかなり進歩しているクラウドを使った音声認識がキーになるだろう。

残された課題はスマホの置き場所と性能。キツイ処理をするとかなり発熱し、しかもダッシュボードに据え置いたからこれも熱でやられる。
さらに、視野角妨害やエアバッグに干渉して吹っ飛んできたりしたらたまらない。

と、いろいろ課題はあるものの今のところはスマホをメインにしてクルマは「モニター」「アンプ」「スピーカー」を提供すればいいのだ、という方向で進んでいる。
スマホにはカメラも付いているので「ドライブレコーダー」「車線逸脱警報」「接近警報」なんかも出来る。実際にそうしたiPhoneアプリはもう存在している。
この市場はかなり面白いものになる可能性を持っている。

だがしかし、それでも私はちょっと懐疑的。
クルマにはラジオとナビが付いていればよくて、それらのコストが十分安くなれば、専用のインターフェースで車に標準装備されてたほうがいいかも知れない。携帯プレーヤーがクルマのオーディオを駆逐しなかったように。
自分のスマホに好きなアプリ入れて、それをクルマの機器を使って活用するってのはかなりITリテラシーがないと難しい。(高齢化している)フツーの自動車ユーザーにはハードル高いように思う。