ITSを疑う

ITS(高度道路交通システム)やカーマルチメディア、スマホ、中国関連を中心に書き綴っています。

米国家運輸安全委員会、運転中の携帯通信機器の使用を全面的に禁止すべきとの提言

2011年12月30日 | ITS
そもそもこのブログを始める切っ掛けのひとつに、テレマティクスが実現するサービスのうち「車の中でメールを受け取る」というのにひどく違和感を持ったということがある。
奥さんを隣にのせた状態で着信メールがナビ画面に表示されても全然OK、という人はどのくらいいるんだろう?
別にガチで浮気していなくても、飲み屋の営業メールや悪友の誘いなんかあんまり見られたくないものが結構あるはずでしょう。だからといって、一人で乗る時と家族で乗る時でいちいち設定を切り替えるのも面倒。
そもそも、携帯メールなんて信号待ちで見ればいい。返信はよっぽどのことがない限り、車を降りてからする。緊急なら路肩に停めて対処する。
下道が一般的な日本では、まあそういった使い方をするのが普通なので、わざわざ車がメールを受信する必要は全くない。
これが、高速道路を数時間走り続ける欧米では、ちょっと事情が違うだろう。

実際、先日米国家運輸安全委員会は運転中の携帯通信機器の使用を全面的に禁止すべきだとの提言を発表した。
米道路交通安全局によれば交通事故による昨年の死者のうち392人はドライバーの携帯電話操作による不注意が原因だという。
今回の提言は法的拘束力はないものの、カーメーカーの用意するものを除いてハンズフリー機器による通話すらも禁止すると言っている。
私はハンズフリー通話まで禁止にする必要はないと思う。まあ、現実問題としてハンズフリー通話は外から見てわからないので、それで違反を切符を切られることはないだろうが。

何れにしても、携帯と車の関係で一番怖いのはテキストインプットだろう。FACEBOOKやツイッターで他人の書き込みにすぐ反応したいという状況は、ある。
仮に音声認識で送れるとしても、それはかなり気を取られることで運転中にやるべきではないのだが、この先確実にこれに起因した事故が増えるだろう。