
前々から観たかった河鍋暁斎展を観に渋谷へ行って参りました
展覧会を前に先ず驚いたのは渋谷駅前のスクランブル交差点
信号が変わって人の波が四方八方から動き出すのに合わせ
駅前で待ち構えていた外国人が一斉に立ち上がりビデオやスマホを翳したのです
『一回の青信号で3000人にも及ぶ人数がぶつかりもせず渡っている』
そうした事が外国人観光客の中で評判を呼び観光の目玉になったのだとか
面白い現象ですね

(ハチ公前で信号が変わるのを待つ外国人観光客)
会場は文化村・ザ・ミュージアム
胸が高鳴ります





暁斎は6歳の時から歌川国芳に入門し9歳から狩野派で9年間学びましたが
根っからの遊び好きの江戸っ子気質が災いしついに破門となってしまいます
プロとして独立してからは生活の為も有ったでしょう
美人画、仏、鳥獣での風刺、妖怪、春画等々あらゆるものを手掛けるようになりました
上の写真の様におどろおどろした絵も何処かユーモラスで
思わず笑みが零れてしまいませんか?
しかし筆の勢いは抜いてはいませんよね、鋭い線です

真っ黒いカラスを墨の濃淡で上手く表現したこの作品
暗いイメージに淡い柿の赤がホッとさせてくれます



凄いですね
大胆に描かれた力強い線 そして安定感 落ち着いた色調の三拍子
見事な一体感です


最後の作品は曲芸を描いたものですが同じ曲芸の図で
蛙が口で蓮を加え、その先端で小蛙がバランスを取っている図が有りました
筆の運びの小気味良さ、日本画らしい計算された余白 躍動感と繊細さ
私は思わず唸ってしまいました
此処での会期は4月11日まで(後4日間)、お奨めの展覧会です
(掲載しました絵はパンフレットを利用させて頂きました)
・・今回コメント欄は閉じさせて頂きました・・
