市場概況で書いたとおり、今日は、難解株のレーザーテックの値動きを、少しでも事前に把握できないかと思い、筆者が使っている「売買指数」で、日経平均とレーザーテックとの価格連動性の検証を行いました。
売買指数とは、下記の数式からC/Dを%で求めたものです。
A:(真の高値)ー(始値) B:(その時点の価格)ー(真の安値)
C:A+B D:(真の高値)ー(真の安値)
これを見ただけではちんぷんかんぷんでしょうが、要するに、その株の寄り付きからの「騰勢」を、ラリー・ウィリアムズの定式における「真の高値」と「真の安値」で補正した計算値を求めて、その時点での値動きの位置取りをリアルタイムに計算したものです。
0%から200%の幅で動きます。55%以下で買い、144%以上で売りが目安です。
今日の日経平均は、開始直後に50%以下の段階から、一気に160%以上に駆け上がりました。それと軌を一にしてレーザーテックも、朝の安値の25230円から25300円あたりをウロウロしていたところ、日経のこの一気の駆け上がりを見てか、一気に上に行きました。この動きは、後から5分足チャートなど見てもそのスピード感が分かりませんが、売買指数を介して見ると鮮やかに可視化できました。
つまり、日経の売買指数の朝の変動状態を見ながら、個別株の売買を早めに仕掛けることができることが分かりました。これは大きな収穫。
この駆け上がりの速度は、特にレーザーテックのような出来高が多い活発な株においては極めて早いです。いつも、おいてきぼりを食らっておりましたが、これからは何とか対応できそうです。
もう一つの収穫は、日経平均の売買指数と連動してレーザーテックの株価も上げ下げする局面と、そうでない局面があることが分かったことです。
これは少々穿った見方ですが、誰かが買いを仕掛けるとき、できるだけ下値で拾いたい筈です。その時のテクニックは市場参加者の多くが見ている日経平均や先物の動きに合わせて、少々強く売りを仕掛けます。するとその少々強い売りを見て付和雷同した、買い持ちしているトレーダーの損切りを誘うことができ、その分買い玉を安く仕込むことができます。
そうして買い玉を仕込んでおいてからは、日経平均が揉み合っている間に一気に上に持っていく訳です。そのタイミングは筆者が+30円で損切りした、その直後に訪れておりました。売買システムがうまく機能していると70円で利確できた筈ですが、今日のレーザーを売りから入った時点でバツ。。(要するに日経平均の売買指数が185%ぐらいで頭打ちするだろうと、勝手に思い込んでの売り仕掛けでした。)
後は、今日のレーザーは強いとばかりに感じた傍観者が一斉に買いに走ります。そうなると買いが買いを呼んで、仕掛け人の思惑通りに上空まで飛翔します。一気に上に行って降りてくる気配がないものですから、10時から10時半頃まで揉み合っている最中に、筆者みたいな普通の売り玉を持っている方々は、真っ青になって買い戻しに入りますから、ますます上昇します。
以上、今日の朝10時半過ぎからの怒涛の上げを、朝一番からじっと観察していた筆者の、ちょっと穿ち過ぎかも知れない見方でした。
ちなみに、今日の日経平均の売買指数の最高値は193%(10時半頃までの最高値)チャートを見ても、そのあたりの時間にピークを付けていますから、多分この数字で間違いないでしょう。引けは151%です。
レーザーテックは、140%ぐらいまでは行きましたが、大引けは116%です。まだ144%以下ですからあまり過熱感はありません。ちなみに、2280円上げた日の売買指数は169%、1270円上げた日は162%でした。9月8日に2000円上げた時は193%という驚異的な値でした。8月18日はたったの3%でした。この日の日経平均は26%でした。
最後に、こうして売買指数を介して日経平均と個別株の連動性が分かったことで、その日の個別株の強弱がある程度分かることす。しかし、たちが悪いことに、その連動性を逆手に取って、株価を下に誘導することもできたり、裏を掻いて上に持っていくこともできるという、名うての錬金術師がこの株式市場には跋扈しているようです。これに打ち勝つのは容易ではありません。かなりの研鑽が必要かと思います。
売買記録を見てみると、朝10時前に売り玉を立ててから、損切りの買い戻しをするまで27分でした。これまでは、目先の値動きに翻弄されて、ちょっと上に持っていかれると早めに損切りしておりましたが、約30分も、この激しく動く株でキープできたのは珍しいこと。
これからも、まだまだ日経平均との連動性をリアルタイムに把握しながら、このレーザーの値動きの裏の裏のトリックを見破ることができれば、うまくデイトレが行きそうな予感がしたのは本日の収穫でした。
株はそう簡単ではないですけどね。。。だからと言って、本能の赴くままトレードをしても継続的に勝つことは、まず困難でしょう。