吉田健一 「酒談義」読了
吉田健一という小説家を知っている人はかなり少ないのではないだろうか。この人のことを知らなくてもこの人の父親はそこそこの年齢の人なら必ず知っているのではないだろうか。吉田茂元首相である。ちなみに曾祖父は大久保利通らしい。
もちろん、僕も詳しいわけではまったくないが、何かの釣りの本(だったと思う)を読んでいたときに、この人の「海坊主」という短編が紹介されていたことで覚えていた。その後、この短編を立ち読みで読んだことがあるけれども、不思議な文章を書く人だと思った。
これも何かの書評で読んだのだと思うが、やたらと長い文章書く人だということが不思議な文章という印象を持った原因でもある。まあ、うみぼうすがのそっと2階の座敷にやってきて酒を呑んで何のことも無くまた帰っていくというストーリー自体も不思議ではあったが・・・。
本書は著者が酒について書いた文章を集めたものだ。別に薀蓄を語るわけでもなく、自分の酒へのこだわりをひけらかすわけでもなく、こんなシチュエーションで飲んだお酒は美味しかったとか、昔の飲み屋のはしごの仕方だとか、そんなことがその独特の文章で書かれている。その文体ゆえに少し霞がかかり、なんだか確かにしらふで読んでいるのだがほろ酔い気分になってしまっていうようなそんな読後感である。
多分、著者もほろ酔い気分でこれらの文章を書いていたのだろう。
吉田健一という小説家を知っている人はかなり少ないのではないだろうか。この人のことを知らなくてもこの人の父親はそこそこの年齢の人なら必ず知っているのではないだろうか。吉田茂元首相である。ちなみに曾祖父は大久保利通らしい。
もちろん、僕も詳しいわけではまったくないが、何かの釣りの本(だったと思う)を読んでいたときに、この人の「海坊主」という短編が紹介されていたことで覚えていた。その後、この短編を立ち読みで読んだことがあるけれども、不思議な文章を書く人だと思った。
これも何かの書評で読んだのだと思うが、やたらと長い文章書く人だということが不思議な文章という印象を持った原因でもある。まあ、うみぼうすがのそっと2階の座敷にやってきて酒を呑んで何のことも無くまた帰っていくというストーリー自体も不思議ではあったが・・・。
本書は著者が酒について書いた文章を集めたものだ。別に薀蓄を語るわけでもなく、自分の酒へのこだわりをひけらかすわけでもなく、こんなシチュエーションで飲んだお酒は美味しかったとか、昔の飲み屋のはしごの仕方だとか、そんなことがその独特の文章で書かれている。その文体ゆえに少し霞がかかり、なんだか確かにしらふで読んでいるのだがほろ酔い気分になってしまっていうようなそんな読後感である。
多分、著者もほろ酔い気分でこれらの文章を書いていたのだろう。