中西敦士 「10分後にうんこが出ます~ 排泄予知デバイス開発物語 」読了
排便というのは切実な問題だ。かなり太っていたころ、時間も所もかまわずであった。
だから、著者も書いているように、自分がよく立ち寄る場所のトイレの位置はほぼ頭に入っていた。
船で釣りに行くようになってからも船上で大きいほうをもよおすとやっかいなので、家を出るかなり前から何度もトイレに行って準備をする。いつ出てくるかも知れないという不安は今でも続いているのだ。
それでも年に何回かは船べりからお尻を突き出してウンコをすることがある。さすがに、ブログには「今日はウンコをしました。」とは書けないだけなのである。
しかしながら、お尻の表面をなぜてゆくそよ風は楡野鈴愛や萩尾律が語るまでもなくまことに心地よいのは言うまでもなくこれはこれでうれしいのである。
多かれ少なかれ人にはそんな経験があるのではないだろうか。(ないか・・)
そういう、人々が日頃から不便に思っていることを解決すべく起業家を目指した著者が、タイトルのとおり、便意をもよおすタイミングを知らせるウェアラブル端末を開発するため、ベンチャー企業を立ち上げて販売にこぎつける一歩手前までの物語だ。
経営の勉強をするためにアメリカに渡った著者は、引越しの日に路上でウンコを漏らしてしまうという失態を演じてしまう。そこから、事前に出そうな時間がわかればこういうことにならないのではないかとそういう機器を開発するために試行錯誤をするのである。
事前にフィルムのようなものを飲み込んでおいて排便したときはフィルムに包まれているようなシステムはできないかとも考えたようだが、起業家というのはやはりこんなありえない発想を持った人でなければなれないし、成功することもないのだろうと考えてしまう。
普通に考えたら、こんなことは実現することがない。しかし、実現しそうでもないことを考え続けてその中から実現できそうなものを考え出す。それこそがイノベーションなのだろう。
ウチのボスの言っていることも、いつもこの人はアホではないだろうか?と思えることがしばしばなのだが、多分、「この人はアホである。」と思ってはいけないのだ。紙一重でアウトではあるのだろうけれども・・・。
そして、周りの人を巻き込む力、これも必要だ。著者はまったくの文系の人だそうで、電子回路などというものにはまったく理解がなかったそうだが、自分の知識が無い部分は友人、何かの集まりや会議、それこそ合コンで名刺交換をしただけの人までも巻き込んで自分が実現したいことに突き進んで行く。投資を呼び込むこともしかりである。
はやり起業家、それも成功する人たち(著者はまだ成功したひととはいえないのかもしれないが。)というのは普通の人とはちょっと違うのかもしれない。普通という基準もあいまいではあるけれども。
この会社のホームページを見てみると、装置はかなり大きく、装着も難しそうだ。著者がかつて失敗した場面を救ってもらうにはどうなのかなと思うけれども、この装置は最初の意図からは少し離れて、介護の場面で活躍しているようだ。この装置が介護の場面で役に立つというアドバイスを得たのも、人と人のつながりであったと書かれている。
ファイナンスやアカウンティングの知識は持っていて当然。そのうえにとんでもないことを発想する頭の構造と、いろいろな人を巻き込むバイタリティというのもが必須であると、この夏、研修で聞いていたファイナンスやアカウンティングの内容がさっぱりわからなかった僕は、「当然」の部分から欠落しているから、まあ、違う世界の話であると最後は冷めてしまったのである。
この内容から考えると、この本は図書館の「介護・看護」の書架に並んでいたのだが、実はビジネス書の書架のほうがふさわしいのではないかと思う。
そして、この図書館であるが、本屋もしかりなのだが、僕は本の前に立つと必ず便意をもよおす。ほぼいつもだ。
テレビでだれかもそういうことを言っていたのだが、便意と本棚というのは何か関係があったりするのだろうか・・・。
排便というのは切実な問題だ。かなり太っていたころ、時間も所もかまわずであった。
だから、著者も書いているように、自分がよく立ち寄る場所のトイレの位置はほぼ頭に入っていた。
船で釣りに行くようになってからも船上で大きいほうをもよおすとやっかいなので、家を出るかなり前から何度もトイレに行って準備をする。いつ出てくるかも知れないという不安は今でも続いているのだ。
それでも年に何回かは船べりからお尻を突き出してウンコをすることがある。さすがに、ブログには「今日はウンコをしました。」とは書けないだけなのである。
しかしながら、お尻の表面をなぜてゆくそよ風は楡野鈴愛や萩尾律が語るまでもなくまことに心地よいのは言うまでもなくこれはこれでうれしいのである。
多かれ少なかれ人にはそんな経験があるのではないだろうか。(ないか・・)
そういう、人々が日頃から不便に思っていることを解決すべく起業家を目指した著者が、タイトルのとおり、便意をもよおすタイミングを知らせるウェアラブル端末を開発するため、ベンチャー企業を立ち上げて販売にこぎつける一歩手前までの物語だ。
経営の勉強をするためにアメリカに渡った著者は、引越しの日に路上でウンコを漏らしてしまうという失態を演じてしまう。そこから、事前に出そうな時間がわかればこういうことにならないのではないかとそういう機器を開発するために試行錯誤をするのである。
事前にフィルムのようなものを飲み込んでおいて排便したときはフィルムに包まれているようなシステムはできないかとも考えたようだが、起業家というのはやはりこんなありえない発想を持った人でなければなれないし、成功することもないのだろうと考えてしまう。
普通に考えたら、こんなことは実現することがない。しかし、実現しそうでもないことを考え続けてその中から実現できそうなものを考え出す。それこそがイノベーションなのだろう。
ウチのボスの言っていることも、いつもこの人はアホではないだろうか?と思えることがしばしばなのだが、多分、「この人はアホである。」と思ってはいけないのだ。紙一重でアウトではあるのだろうけれども・・・。
そして、周りの人を巻き込む力、これも必要だ。著者はまったくの文系の人だそうで、電子回路などというものにはまったく理解がなかったそうだが、自分の知識が無い部分は友人、何かの集まりや会議、それこそ合コンで名刺交換をしただけの人までも巻き込んで自分が実現したいことに突き進んで行く。投資を呼び込むこともしかりである。
はやり起業家、それも成功する人たち(著者はまだ成功したひととはいえないのかもしれないが。)というのは普通の人とはちょっと違うのかもしれない。普通という基準もあいまいではあるけれども。
この会社のホームページを見てみると、装置はかなり大きく、装着も難しそうだ。著者がかつて失敗した場面を救ってもらうにはどうなのかなと思うけれども、この装置は最初の意図からは少し離れて、介護の場面で活躍しているようだ。この装置が介護の場面で役に立つというアドバイスを得たのも、人と人のつながりであったと書かれている。
ファイナンスやアカウンティングの知識は持っていて当然。そのうえにとんでもないことを発想する頭の構造と、いろいろな人を巻き込むバイタリティというのもが必須であると、この夏、研修で聞いていたファイナンスやアカウンティングの内容がさっぱりわからなかった僕は、「当然」の部分から欠落しているから、まあ、違う世界の話であると最後は冷めてしまったのである。
この内容から考えると、この本は図書館の「介護・看護」の書架に並んでいたのだが、実はビジネス書の書架のほうがふさわしいのではないかと思う。
そして、この図書館であるが、本屋もしかりなのだが、僕は本の前に立つと必ず便意をもよおす。ほぼいつもだ。
テレビでだれかもそういうことを言っていたのだが、便意と本棚というのは何か関係があったりするのだろうか・・・。