イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

加太沖釣行

2023年06月13日 | 2023釣り

場所:加太沖
条件:長潮 8:54干潮
潮流:5:41転流 9:05 下り2.2ノット最強 12:11転流
釣果:イサギ 1匹 クログチ1匹

今日はズル休みだ。ズルいと言っても、今の会社にはいろいろな連休制度があり今回はウエルネス休暇という僕が長年勤めた会社ではまったく聞くことのなかった言葉が付けられている休日なので一応はまっとうな休みではあるのである。「ウエルネス」というのは「より良く生きようとする生活態度」という意味らしい。出向先の会社の黒歴史についてはまったく知らないが、こんな休暇制度があるということは一時期はかなり荒んだ労働環境があったに違いないと見える。僕みたいな人間が適当なことをしゃべりながら乗り切れるほど楽な業界でも、忠誠心ゼロでものりきれるほどいいかげんな会社でもなかったのだろう。確かに、僕が居た業界に比べると相当過酷な業界であるというのは世間的にみても間違いがない。とにかく僕の居た業界というか会社というのは外に出てみてわかることだが相当チャランポランな世界だった。
この、休日にしてもそうで、元々祝日としてもらえるのは元旦だけだったので一般企業に比べると休日日数はかなり少ない会社であった。年末年始の休日と祝日の休日で世間では19日ある。対して僕の会社では年間8日間の連休しかなかったのでそれだけで今の会社のほうが11日多いことになる。一応、休日については出向先に合わせることになっているのでこれだけの休日が多くなるということになる。それに加えて今の会社には連休が5日、ウエルネス休暇が2日あるので総計18日多いことになる。僕と同じ立場にいる同僚の出向元の会社ではきちんとこういった日数差を認識しているそうで、出向先の連休制度で取る休日は有給休暇で消化するらしい。
しかし、何をトチ狂ったか、僕の場合は単に休日(特別有給休暇というありがたい名前がついている。)として扱ってくれるらしいので丸儲けということになる。人事はアホな人の集まりのようで、そういった情報収集をまったくやっていないのである。僕みたいな人間でも適当なことをしゃべりながら乗り切れるというのは僕だけの思い込みだはないのである。これから先、給料も上がらず未来に何の希望も展望もないのなら休みは多いほどよいのである。プライドを捨てることさえできれば。

だから今日は久々に平日釣行なのである。
元々、台風3号の影響が大きいだろうと思っていたので本当にウエルネスしようと思っていたのだが、波高以外はいたって穏やかな天気である。うねりさえ耐えることができればとりあえずは船を出せそうだと考えた。
それを決めたのが寝る直前だったので前の晩は何の用意もしていないほどだった。メガネを取り替えるのも、コンデジをカバンに入れるのも忘れてしまっていた。
当然潮流時刻のチェックもしていなくて、潮流表を眺めたのは離岸をしてからであった。
そこで初めて知ったのが午前中は下り潮だということだ。僕にとってはあまりありがたくない潮回りだ。
絶対に魚を釣りたいという意欲もないのでそれはどうでもいいので今日は苦手だがコイヅキでずっと粘ろうと考えた。

台風のうねりと流木が怖くて出港は今回も明るくなってからとした。



みんな考えることは同じと見えて、田倉崎沖に到着した時には視界の中にはまったく釣り船の姿が見えない。まるでプライベート海域のようだ。



大体はコバンザメ釣法しか考えていないのでこれは困ったということになる。まあ、方針はコイヅキなのでエリアは絞れている。

ここに来るまでうねりは大したことはないがいまだにデブリがすごい。潮目ごとにたくさんの浮遊物が浮かんでいる。



潮目に来るたびに速度を落として警戒しながら船を進める。それでもホンダワラをひっかけて一瞬ヒヤッとする場面もあった。

コイヅキに到着すると、靄に隠れていた釣り船が数隻いた。あまりにも深いところはかなわないので水深70メートルくらいのところから仕掛けを下ろし始める。時刻はほぼ転流時刻なので潮は動いていないので仕掛けはまっすぐ下に降りてゆく。
きちんと底はわかるがどうも釣れる気がしない。しかし、何度か移動を繰り返しているうちに潮が動き出したようだ。その時、アタリが出た。なんだかモワっとした感じのアタリでアジでも真鯛でもなさそうだ。ガシラよりもよく引くので一体何だろうと思っていると上がってきたのはクチらしき魚だ。



こんなに深い場所で普通のクチはいないだろうと思うと、きっとこれはクログチかもしれない。ここ紀淡海峡ではもっと深いところ、僕の装備では探れない水深100メートル以上、130メートル付近で釣れる魚だ。けっこう美味しい魚らしい。
これが本当にクログチかどうか、今の時代は便利だ。写真に撮ってちからさんへ送信。彼は今日、僕より一足早く出港したNさんの船で南の方に釣りに出ている。



湯浅沖からの返信は、ニベではないかとのこと。僕も家に帰ってネットで検索してみたが、尾びれの形や体色からするとニベというよりもクログチのほうが似ているような気がしたので、今日はクログチとして釣果を書きたいと思う。

次のアタリはすぐ後にあった。潮はどんどん速くなってきて仕掛けも斜めにしか入っていかないような状態になってきたときだった。
今度は少し大きい。しかしこれも真鯛でもなくアジでもない感じだ。上がってきたのは結構いいサイズのイサギだった。今日の目的はマアジと真鯛なのだが、それに匹敵する美味しい獲物だ。
これは時合かと思ったがその後は潮がどんどん速くなってきて底が取れなくなってきた。これはダメだと思い銅板ポイントへ避難。転流時刻を見計らって元の場所へ戻るが今度は下げの潮の色が濁りすぎている。



魚探には何やら反応があるがこれでは釣れる気がしないので一気に場所をかえてジノセトへ。しかしここも川のように潮が流れている。



加太の下り潮はどこでも激流だ。今日は長潮だというのはブログを書きながら調べて知ったことだが、こんな潮の日でもこんなに流れることがあるのだというのは驚きであり、この海域が美味しい魚を育んでいる理由なのだとあらためて思い知らされた。
仕方なく四国ポイントへ移動。午前11時までは頑張ろうと思い、そろそろ帰ろうと仕掛けを引き上げた時魚探に反応が出てきた。これは延長戦だと船が1艘しかいないことをいいことに漁礁の真上に仕掛けを下ろしたらすぐに根がかりをしてしまい道糸から切れてしまった。



6年間近く使っている糸なのでさすがのPEでもかなり劣化してしまっているようだ。
今までも何度か高切れしているのでかなり短くなっているのだが買い替えるほど今の僕のモチベーションは高くない。道糸の前後ろをひっくり返して当面は使い続けようと考えている。

コメント
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