ワインな ささやき

ワインジャーナリスト “綿引まゆみ” (Mayumi Watabiki) の公式ブログ

ドイツ好きワイン会の休日

2013-11-04 10:08:54 | ワイン&酒
1カ月ほど前のこと、ドイツワイン好きたちによるドイツワインをたっぷり飲むプライベートな会へ。



持ち込みが多く、人数に対してかなり多いボトルが空きましたが、心地よい酔いでした。
アルコール度数が軽めなドイツワインだからなのか、いえいえ、やはり集まったメンバーによるものが大きいような気がします。

皆、真剣にドイツワインに向き合っているんですが、ピリピリと緊張しない、いい感じのゆるさがあるかも?(笑)

とはいえ、最初から、こんなスペシャルなゼクト(スパークリングワイン)が登場です


Mosel Elbling Sekt Trocken Reserve 1995 SMW

エチケットを見た時に、かつて飲んだことがあるのを思い出しました。その時のヴィンテージは1973年でした。
これは1995年と若めながら、さすがに熟したアロマ。デゴルジュの日付は2012年9月。
飲むとフレッシュ感があり、独特の不思議な味わいがありました。


これはドイツワインの13の生産地域の中で最小の Saale-Unstrutのリースリング
ザーレ・ウンストルートのワインを日本で見ることはほとんどありません。

それなのに、ザーレのワインがもう1本ありました。



ドルンフェルダー種の赤ワインで、アルコールは11.5%と超ライト!
野性味を感じさせ、穀物、全粒粉のニュアンスがありますが、ボディはしっとり。
蕎麦がきなどに合わせてみたいかも。ビオディナミの生産者のようです。


ドイツワインの中に1本だけ紛れ込んだ 豪州のリースリング 「Kanta 2010」

ドイツのモーゼルの名手エゴン・ミュラー が豪州アデレードヒルズでつくっています。
以前に詳しく紹介しましたので、その時の記事をご覧ください。
2010年は日本の柑橘を思わせる風味を感じました。デリケートな味わいです。



Pfalzの同じ生産者の干支ひとまわり違いのワインが出てくるのも素晴らしい!
2009年はRiesling Trocken、1997年はRiesling Spatlese Trocken。


色の違いもよくわかりますね

2009年は白い花のニュアンスがあり、非常に繊細、1997年は熟した安定感がありました。


赤の2本目は、フランケンのフリューブルグンダー2009年

“フリュー”は“早い”の意味なので、シュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)の早生成熟品種ということになります。
なるほど、ピノ・ノワールっぽい風味がし、よく熟した味わいでした。


ここでふたたび泡が登場 ― SOLTER Brut 2009 Pinot Cuvee

ラインガウ、リューデスハイムのゾルターの泡は、私は飲む機会が多いんです。
この日のワインも、泡のキメが細かく、ほっとする癒し系の味わいでした。

実は、ゾルターの当主ヘルムート・ゾルターさんが10月末に急逝された話を聞きました。
ご冥福をお祈りいたします。

そろそろ終盤…



ラインガウ Kloster Eberbach の若いリースリング・カビネットに、モーゼルのオーガニック生産者Clemens Buschの Riesling、同じくモーゼルのKarthauserhofと、ほっとする甘さのラインナップ。

重すぎない、軽やかで上品なタッチだからこそ、ここに来ても楽しめるの が、ドイツワインの素晴らしさ




永田町の「ビッテ」さん(東京都千代田区)にて





貴重なワインをご提供くださった皆さん、とりわけ、ドイツから重いボトルを担いで持ち帰ってくださったMさん、ありがとうございました。

よく飲みましたが、本当にいい酔いでした


コメント
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