2013年11月5日、都内のザ・ペニンシュラ東京にてキアンティDOCG協会により開催された
「Chianti THE WINE キアンティ・ザ・ワイン セミナー&ブラインドコンテスト」 のコンテスト結果発表については昨日アップ しましたので、今日は、セミナー内容の方を紹介したいと思います。
キアンティ ―Chianti というと、イタリアのトスカーナ地方でつくられる赤ワイン、という程度の情報を持つ人が多いでしょうか?
もう少し詳しい人になると、サンジョヴェーゼ種を主体につくられる、などなど。
古くから知る人は、ボトルが藁に包まれていた、という記憶もある人もいるでしょう。
名前が呼びやすく、覚えやすいことから、昔から、イタリアワインを代表するものして、“キアンティ”の名前がよく上がりました。

しかし、今回、来日したキアンティDOCG協会のジョバンニ・ブーシ会長は、
「キアンティはよく知られた呼称だが、実はよく知られていない呼称でもある。キアンティは日本へも輸出され、輸出量は多いものの、アイテムとしては少ない。幅広いキアンティワインが入ってきていない」 と言います。
キアンティDOCGには15500haのブドウ畑があり、年間80万ヘクトリットルのワインが生産されています。これは、イタリアのDOCGワインとしては4番目の生産量になります。
ブドウ栽培家の数は3600、その中でワインの瓶詰めを行っているのは800。
多くの栽培農家は規模が小さく、収穫したブドウをネゴシアンや協同組合などに売っています。

かつてキアンティは、酸とタンニンがあり、飲みなれた人には美味しいけれど、国際市場の消費者にはなかなか受け入れられにくいワインでした。
そのため、酸っぱいワインから脱却しよう!というルネッサンスが、1980年代から1990年代に起こります。
よりサンジョヴェーゼ的でない、ビロードのような、ブルーベリーのニュアンスのあるワインが売れ、スーパートスカーナのような濃いワインがスゴイ!という時代になります。キアンティにとっては不遇の時代でした。
しかし、2000年半ば頃から、飲んでおいしいワイン、食事に喜びを与えるワインに、消費者の嗜好が戻ってきました。
酸とタンニンのキャラクターを持つキアンティについて、生産者はずっと劣等感を持っていましたが、現在は、サンジョヴェーゼのアイデンティティをきちんと表現するワイン、その魅力を発揮できるワインを、誇りを持って紹介できる時代 になりました。
他にさまざまなワインがあるため、私も、しばらくキアンティから遠ざかっていましたが、今回のセミナーと、それに続くキアンティ試飲会を体験し、キアンティを飲みたい!という気がフツフツと湧いてきました。

セミナーの講師を務めた宮嶋勲さんの説明では、
キアンティはトスカーナの内陸部の丘陵地帯のサンジョヴェーゼでつくられるワインなので、アペニン山脈の影響を受けます。丘陵地はワインにフレッシュさをもたらし、モレリーノよりも涼しい酸やタンニンがワインに反映されます。
香りはフラワリーでスミレのトーンがあります。
サンジョヴェーゼは酸がしっかりして、タンニンもやや厳格な品種ですが、それは、厳格すぎない、繊細で喜ばしいタンニンで、飲みやすく、口の中をリフレッシュし、食事に合います。サンジョヴェーゼらしいみずみずしい酸があるため、よく熟しても、ジャミーな感じにはなりません。樽熟させないのが基本ですが、樽熟させたものもあります。

今回の試飲会で私が感じたのは、シンプルなキアンティがおいしかった、ということ。
樽が強いとエグミが出て、きれいな果実の風味を消してしまいます。まあ、樽は好みもありますが。
キアンティは、飲みやすく、軽やかで、食事を呼ぶ、喜ばしい、いい意味でシンプルなワインです。

細かいサブゾーンがありますが、まずは、シンプルでベーシックなキアンティDOCGから気軽に味わってみてはいかがでしょうか?
その際は、もちろん、食事とともに

「Chianti THE WINE キアンティ・ザ・ワイン セミナー&ブラインドコンテスト」 のコンテスト結果発表については昨日アップ しましたので、今日は、セミナー内容の方を紹介したいと思います。
キアンティ ―Chianti というと、イタリアのトスカーナ地方でつくられる赤ワイン、という程度の情報を持つ人が多いでしょうか?
もう少し詳しい人になると、サンジョヴェーゼ種を主体につくられる、などなど。
古くから知る人は、ボトルが藁に包まれていた、という記憶もある人もいるでしょう。
名前が呼びやすく、覚えやすいことから、昔から、イタリアワインを代表するものして、“キアンティ”の名前がよく上がりました。

しかし、今回、来日したキアンティDOCG協会のジョバンニ・ブーシ会長は、
「キアンティはよく知られた呼称だが、実はよく知られていない呼称でもある。キアンティは日本へも輸出され、輸出量は多いものの、アイテムとしては少ない。幅広いキアンティワインが入ってきていない」 と言います。
キアンティDOCGには15500haのブドウ畑があり、年間80万ヘクトリットルのワインが生産されています。これは、イタリアのDOCGワインとしては4番目の生産量になります。
ブドウ栽培家の数は3600、その中でワインの瓶詰めを行っているのは800。
多くの栽培農家は規模が小さく、収穫したブドウをネゴシアンや協同組合などに売っています。

かつてキアンティは、酸とタンニンがあり、飲みなれた人には美味しいけれど、国際市場の消費者にはなかなか受け入れられにくいワインでした。
そのため、酸っぱいワインから脱却しよう!というルネッサンスが、1980年代から1990年代に起こります。
よりサンジョヴェーゼ的でない、ビロードのような、ブルーベリーのニュアンスのあるワインが売れ、スーパートスカーナのような濃いワインがスゴイ!という時代になります。キアンティにとっては不遇の時代でした。
しかし、2000年半ば頃から、飲んでおいしいワイン、食事に喜びを与えるワインに、消費者の嗜好が戻ってきました。
酸とタンニンのキャラクターを持つキアンティについて、生産者はずっと劣等感を持っていましたが、現在は、サンジョヴェーゼのアイデンティティをきちんと表現するワイン、その魅力を発揮できるワインを、誇りを持って紹介できる時代 になりました。
他にさまざまなワインがあるため、私も、しばらくキアンティから遠ざかっていましたが、今回のセミナーと、それに続くキアンティ試飲会を体験し、キアンティを飲みたい!という気がフツフツと湧いてきました。

セミナーの講師を務めた宮嶋勲さんの説明では、
キアンティはトスカーナの内陸部の丘陵地帯のサンジョヴェーゼでつくられるワインなので、アペニン山脈の影響を受けます。丘陵地はワインにフレッシュさをもたらし、モレリーノよりも涼しい酸やタンニンがワインに反映されます。
香りはフラワリーでスミレのトーンがあります。
サンジョヴェーゼは酸がしっかりして、タンニンもやや厳格な品種ですが、それは、厳格すぎない、繊細で喜ばしいタンニンで、飲みやすく、口の中をリフレッシュし、食事に合います。サンジョヴェーゼらしいみずみずしい酸があるため、よく熟しても、ジャミーな感じにはなりません。樽熟させないのが基本ですが、樽熟させたものもあります。

今回の試飲会で私が感じたのは、シンプルなキアンティがおいしかった、ということ。
樽が強いとエグミが出て、きれいな果実の風味を消してしまいます。まあ、樽は好みもありますが。
キアンティは、飲みやすく、軽やかで、食事を呼ぶ、喜ばしい、いい意味でシンプルなワインです。

細かいサブゾーンがありますが、まずは、シンプルでベーシックなキアンティDOCGから気軽に味わってみてはいかがでしょうか?
その際は、もちろん、食事とともに

