ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

味噌と納豆の食べ方について

2024年05月22日 | ひとりごと
もう知ってる人は知ってる(当たり前)だろう、味噌や納豆は、あっつ熱の出し汁やご飯と一緒にしちゃうと、肝心の良い菌が弱ったり死んでしまったりするっていう話。
巷で言われているのは摂氏60度から70度ぐらいまでならなんとか生きててくれるらしいのだが、そんなことをこれまで誰からも聞いてなかったし、味噌や納豆の会社もそういう注意書きとかを付けていなかった。
今はどうなのか知らないけど。


味噌も納豆も栄養価が高く、だからスーパーフードなどといわれている。
だけど、その栄養価が低くなったり、下手をするとゼロになったりする場合があるのなら、一応の説明をするべきなんじゃないのかな。

例えば、味噌の乳酸菌は50℃以上、酵母は70℃ほどで死滅してしまうので、味噌汁を作るときはまず具材をしっかりと煮てから火を止め、それから10分ほど置き、汁の温度を50℃ぐらいまで下げてから味噌を溶かしましょう、とか。
まあ、乳酸菌や酵母が消えてなくなっても、その他の栄養(たんぱく質、食物繊維、レシチン、ビタミンE、ビタミンB2、イソフラボン、大豆サポニン、鉄、リノール酸)は熱に耐え忍んでくれる(?)のかもしれないけど…。

納豆だってそう。
生ぬるいご飯の上に乗っけるか、別々に食べるかしないと、ナットウキナーゼが死んじゃう。
他の栄養素であるたんぱく質、カリウム、カルシウム、納豆菌、食物繊維、イソフラボンはどうなんだろう?大丈夫なんだろうか?


前にも書いたかもしれないけれど、わたしは1日に2回、中サイズのマグカップにお湯を注ぎ、それを手で持っても10秒ほど平気な温度になるまで待ち、そこに手前味噌を投入して溶き、ネギとアオサ海苔を加えて飲んでいる。
お湯を入れたカップに手のひらを当てて10秒は大丈夫っていうのが60℃なんだそうで、一度ほんとかどうか温度計で測ってみたらほぼ当たってたので、それからはずっとそうやって確認している。
50代までは猫舌だったわたしが好んで飲んでいた温度だ。
なぜか60代に突入した頃から、あっつ熱のお茶やお湯を飲むのが好きになってしまっていたので、今の60℃の飲みものはなんだか物足りないのだけど仕方がない。


納豆も味噌も、日本食の要なんだから、そういう知識や情報をちゃんと伝えるのは大事なことなんじゃないのかな。
でも、栄養のことにがんじがらめになって、食べる楽しみを失ってしまうっていうのもどうかと思う。
だからたまにはぐつぐつ煮たりする。
でも食べる時に、消えて無くなってしまった栄養素さんたちを、ついつい偲んじゃうんだけどね😅

久しぶりのひとりごちでした。
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紫と緑の祭宴

2024年05月15日 | ひとりごと
先日、シアトル在住の次男くんが、びっくりするような写真を送ってきた。
なんと、この見事なオーロラは、自宅のバルコニーからの実写である。




いやはや、こんな見事な景色を部屋に居ながらにして観られるとは、なんたる幸運であろうか。
などと一人で盛り上がっていたら、ここでも今夜か明日の夜に観られるはずやでと、夫がさらりと言うではないか!
うっひゃ〜!
だがしかし…どちらの夜も思いっきり曇ってしまって、オーロラのオの字も観られなかったのであった😭

壮大な自然の風景の続きとしてはちょいと地味なのであるが、4年目にしてやっと花を咲かせてくれたあやめさんを紹介させてもらおう。
このあやめさんは、友人のA美ちゃんから分けてもらったもので、毎年春になるとニョキニョキと葉が生えてきて大きくなるのだけど、一度も花を咲かせてくれなかった。
それが今年はいきなりの満開!嬉しいったらもう。

つぼみからして妖艶そのもの。

よくよく見ると、黄色い花もあるようだ。

その横で素朴に咲いている雑草の花。

そして、あやめさんたちからちょっと離れたところにぼんやり立ち止まっているのはうさぎさんである。


なぜか近寄って行っても逃げようとしない。

紫といえば、うちにはジャイアン藤がいらっしゃる。


伸びた根っこが庭中に蔓延っていて、気をつけていないと引っかかって転けそうになるので、いつかはちゃんと手入れをして規模を小さくしないといけないと思っているのだが、やらなければならないことが多過ぎて、それがいつになるのかはわからない。
家を持ったら最後、エンドレスだよ〜といろんな人たちから言われたのだけど、全くその通りだと思う今日この頃である😅
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アメリカンな『母の日』とジャパニーズな『土作り』

2024年05月14日 | 家族とわたし
保育園児だった頃の息子たちから、母の日を祝ってもらえるようになったのは、今から34年前のことだ。
まあ、保育園時代の彼らは、『母の日』の意味などわからないまま、先生に言われた通りに鍋敷きを作ったり絵を描いたりして、それらの裏側に先生が「おかあさんありがとう」という言葉と一緒に彼らの名前を書き込んでくれた。
今やコンピューターエンジニアとして中堅の働き手となった彼らから、今年はお小遣いをもらった。
ありがたや〜。

どこもかしこも母の日を祝う家族でいっぱいだったが、エチオピア料理のレストランで予約が取れたので、ランチを食べに行った。


タイトルの写真は、帰り際にいただいた一輪のバラ。
レストランに来た女性は全員、このバラを渡されるみたい。

こちらでは『母の日』はめちゃくちゃ大騒ぎになる。
1週間前にもなると、出かける先々で、ちょっとした知り合いからでも「Happy Mother's Day!!」と声をかけられる。
楽しい母の日になりますように、という感じなんだけど、それはそれでいいことなんだけど、たまにう〜ん…と考えてしまうことがある。
だって、この世はほんと、人それぞれだから。
わたしはたまたま、ありがたいことにこの歳になって、理不尽なことや不幸なことから遠ざかることができて、これまでもずっとなんのこともなく普通に生きてきたみたいな顔をして暮らしている。
そして息子たちはどちらも、はちゃめちゃな親の行為に巻き込まれ、それはそれは大変な人生を送らざるを得なくなったのにも関わらず、グレもせず立派な大人になってくれた。
だから、誰から「Happy Mother's Day!!」と声をかけられても、自然に笑みがわいてきて、「Happy Mather's Day to you, too!!」と返事する。

でもね、例えばわたしは、母親になってからでもとてつもなく大変で辛かった時があって、そんな時の無邪気な「Happy Mothar's Day!!」には落ち込んだなあ。
それに、こんなふうに誰彼なく挨拶がわりに言っちゃってたら、中には母親になることを選択しなかった、あるいはなりたくてもなれなかった、もっと言えば、母親だったけど、いろんな事情で別れたり死別するというような、とんでもなく悲しいことが起こった人には辛い挨拶になるんじゃないかな。
でもまあ、お国柄というのか、成人したと見受けられる女性には、その人に子どもがいようがいまいが、言っちゃってる。
冒頭に言ったように、レストランなんかだと、成人女性全員に一輪の花がプレゼントされる。
あんまり難しく考えない方がいいのかなあ…。


母の日は家事をしない。
そういう決まりになっているんだけど、菜園の土作りだけはどうしても終わらせておきたかったので、渋る夫にお願いして手伝ってもらった。
師匠は日本野菜専門の農場主、鈴木さんである。
彼は毎年4月末から3週間、週末の土曜日に、デラウェア州からフェリーに乗って野菜の苗を売りに来てくれるのだが、わたしは毎年その苗を買うのが楽しみで、買いに行くと必ず鈴木さんにあれやこれやの質問をする。
鈴木さんはそのいちいちに丁寧に答えてくれる。
一昨年から発生したランタンフライの被害について話すと、どうやら鈴木さんの農場にはまだ現れていないらしい。
あれがひとたび発生してしまうと、胡瓜に大きい被害が出ると思うので、デラウェアまで広がらないことを祈っている。
そんなことを話していると、じゃあ今回は思い切って、土を一から作り直しませんか?と言ってくれた。
教えてもらったことを実行してみた。

まずは土起こしをしたところに、おからの粉、窒素とマグネシウムとカルシウムの粉、そして自家製の枯葉をよく混ぜ、



そこに水をこれでもか!というほど大量にまき、黒いビニールですっぽり覆って2週間待つ。


この間に土の中はかなり高温になるので、害虫の卵は死滅する。
その後、土の中にどんどん良い菌が繁殖し、野菜がよく育つ環境が整うのだそうだ。
さて、うまくいきますかどうか、ワクワクドキドキの2週間なのである。
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