ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

ズブズブの仲をズブズブの仲と言って何が悪い!攻めて攻めて攻めまくれ!

2017年05月31日 | 日本とわたし
安倍政権という病巣は、わたしたちが認識している以上に膨らんでしまっているようです。
取り返しのつかないところにまで堕ちてしまう前に、この病巣をえぐり取り、きちんと消毒をしないといけません。






上の写真(人物紹介の文字は無し)は、2015年のクリスマスイヴの日に、安倍昭恵氏が、自分のフェイスブックに掲載し、そのタイトルとして『男たちの悪巧み』と書いたものです。

この日にちと写真が、とても臭うのです。

2015年というと、加計学園の獣医学部新設の実行が、ものすごく加速された年だからです。

6月4日
愛媛県・今治市が、「国際戦略特区」での「国際水準の獣医学教育特区」を提案

6月30日
獣医学部新設の方針を閣議決定

12月15日
安倍総理が、議長の国家戦略特別区域諮問会議で、今治市を国家戦略特区に指定

12月24日
加計学園理事長と安倍総理が、ワインで乾杯


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「総理は言えないから私が言う」獣医学部新設、首相補佐官から要請
【東京新聞】2017年5月31日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201705/CK2017053102000124.html



安倍晋三首相の友人が理事長を務める、学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画を巡り、
前川喜平・文部科学省前事務次官が、在職中の昨年9月、和泉洋人(いずみひろと)首相補佐官から、学部新設の対応を急ぐよう、直接要請されていたことを、30日に明らかにした。
和泉氏からは、「総理は自分の口からは言えないから、私が代わりに言う」との趣旨の発言もあったとしている。
 
国家戦略特区を担当する内閣府が、文科省担当課に、学部の早期開設を迫った文書に続き、
安倍首相の側近によるハイレベルな働き掛けを、前川氏が認めたことで、同氏の証人喚問など、徹底解明を求める野党の声が強まりそうだ。
 
前川氏が、30日に、弁護士を通じて報道各社に送ったコメントによると、昨年9月上旬、和泉氏に呼ばれて、官邸内の和泉氏の執務室で面会した。
獣医学部設置の特例について、「文科省の対応を早くしてほしい」と求められ、前川氏は了承した。
担当する文科省専門教育課に、面会の趣旨を伝える一方、松野博一文科相には報告しなかった。
さらに、昨年10月半ばに、再び和泉氏に呼ばれ、官邸で面会
学部新設に向けた状況について質問があり、「引き続き検討中」と答えたという。
 
国家戦略特区による獣医学部新設を巡っては、「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っていること」などとして、
内閣府が、慎重姿勢の文科省に対し、早期開設を迫っていた文書の存在が浮上。
前川氏は、今月25日の記者会見で、昨年9~10月に、
「担当の専門教育課から報告を受けた際に、示された文書。確実に存在していた」
「行政がゆがめられた」、と証言した。
     
  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇
 
菅義偉(すがよしひで)官房長官は会見で、「前川さんが勝手に言われていること」として、調査する考えがないことを明らかにした。
また、松野博一文科相は、会見で、和泉氏の要請を把握していない、と述べた。


◆和泉補佐官は発言否定
 
和泉洋人首相補佐官は30日、共同通信などの取材に応じ、前川喜平前事務次官のコメントに対し、
「そんなことを言った覚えはない。総理からの指示もない」と述べた。
前川氏との面会については、「会ったことはあるが、記録が残っていないので確認できない」と述べた。

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この人たちがどう誤魔化そうが、官邸と加計学園がズブズブの仲で、やりたい放題やってたことは明らか。

情報速報ドットコムさんの記事に掲載されていた、ツイッターの情報写真を拝借させていただきます。

【加計学園問題】
加計孝太郎氏と握手、安倍昭恵夫人が署名式に!
加計の姉妹校に安倍夫妻が…。

【情報速報ドットコム】2017年5月29日
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-16982.html



















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2014年の5月に、安倍内閣が発足させた内閣人事局。
これが今の、怖いもの知らずのやりたい放題を加速させた原因の一つです。

「行政のタテ割りは完全に払拭される」などという、清さをイメージさせておいて、実は官僚幹部の人事権を内閣が握り、政権の意に沿わない官僚を、要職から追放できるようになったのです。
いわば、我々の方針に従う政策をする者は幹部にしてやるが、そうでなければ痛い目に遭うぞと、常時脅しをかけられるようになった、ということです。

そんな中、前川前文部科学省事務次官が、公の場で真実を語り、国会での証人喚問にも出頭すると発言したことに対し、政権は頑なに拒否。
「なぜ証人喚問の必要が無いのか」と記者から聞かれた、自民党の竹下国会対策委員長の答がこれ。







こういうふざけた、実社会では通用しない答えを、堂々と口にする議員がやたらと多くありませんか?
それはともかく、その答えを受けた記者が、「そんな答えは答えにならない。ちゃんと説明しなさい」と、その場で質せないまま記事にしている例も多すぎます。

さて、加計学園問題について、地元の今治市ではどうだったんでしょうか?
これまで目にしたことがない書類や、今治市の隠匿態勢を、詳しく書いてくださった記事を紹介します。

「総理の意向」加計学園問題が急展開(上) ― 今治市の隠蔽姿勢
【HUNTER Investigative Journalism】2017年5月18日
http://hunter-investigate.jp/news/2017/05/post-1035.html

17日、朝日新聞が、安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)が、国家戦略特区の指定を受けた愛媛県今治市に、獣医学部を新設する計画をめぐり、
特区を担当する内閣府が、文部科学省に、「総理のご意向だと聞いている」「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えた時の記録が、文書として残っていたことを報じた。
 
政府・自民党が、安倍昭恵首相夫人の国会での証言を回避し、森友学園問題に幕引きを図ろうとしていた矢先の疑惑発覚。
国家戦略特区を利用し、37億7,500万円の土地と、96億円もの補助金が学園側へ渡ることになった、不可解極まりない事業経過を検証した。


■関連文書非開示の実態 
 
加計学園が、特区を利用し、愛媛県今治市「いこいの丘」に建設中の、岡山理科大学獣医学部。
約16.8ヘクタール、評価額36億7500万円の広大な土地が、今治市から加計学園に無償譲渡され、
県と市からは、さらに施設整備費として、96億円という莫大な補助金まで支給される計画
だ。
今治市議会で、土地の譲渡と補助金支給が決まったのは、今年3月。
疑惑が囁かれる中、わずか数日の審議で、結論を出していた

加計学園疑惑の焦点は、特区申請から獣医学部新設許可に至る過程に、「安倍晋三総理」の介在があったか否か。
朝日のスクープは、「加計に獣医学部を開設させろ」という、首相本人の指示があったことを示唆しており、
夫人の関与が疑われている森友学園問題とは、事の大きさが違う。
特区に関して交わされた、政府内部におけるやり取りの解明が待たれるが、じつは、獣医学部用地を無償譲渡した、今治市と加計学園側とのやり取りも、不明な部分が多い

HUNTERは今年3月、今治市に対し、同市と加計学園側との間で交わされた、契約や両者の協議過程などに関する文書の開示を請求。
開示決定期限延長の末、5月初旬になって、ようやく一部の文書を入手していた。
下が、関連文書の内容と、開示、部分非開示、非開示の一覧。
呆れたことに、大半が非開示だった。
開示決定通知には、
「(関係者との)率直な意見交換が不当に害される」
「関係機関との信頼関係を失う」といった理由が書いてあるが、
要は、情報公開条例の、恣意的な運用による隠蔽。
今治市の隠蔽姿勢は、異常と言うほかない



計22件の文書のうち、開示されたのは、今治市と加計学園との間で結ばれた「解除条件付土地無償譲渡契約書」、
及び土地の無償譲渡と補助金支給を約した「岡山理科大学今治キャンパスに関する基本協定書」、
同市職員が、獣医学部誘致への対応を相談するため、有識者を訪問した時の復命書、及び当該有識輩が発したメッセージ文書の4件だけ。
開示請求に対しては、ゼロ回答に等しい内容だった。
(*下は、「解除条件付土地無償譲渡契約書」と「岡山理科大学今治キャンパスに関する基本協定書」の表紙部分)






■応援メッセージは文科省関係者
 
気になるのは、今治市の職員が、獣医学部誘致に向けた相談のために訪問した有識者。
いずれも、文科省が設置している「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議」の元、現委員で、同省の獣医学行政に、影響力のある人物だった。
二人とも製薬会社出身。
竹中登一氏は、元アステラス製薬の会長で、「製薬産業政治連盟」の会長も務めていた、製薬業界の大物。
同連盟は、安倍首相の政治団体をはじめ、多数の国会議員に、政治資金を提供していることが分かっている。


市職員が訪ねた協力者会議の関係者二人が、そろって、愛知県知事と今治市長に「応援メッセージ」を寄せた形になっているが、前段部分はまったく同じ文章(*下がそのメッセージ。赤い囲みはHUNTER編集部)。
様式も同じで、あたかも役所が用意した文書に、署名しただけの形となっていた。
獣医学部の新設に慎重だった、文科省への圧力に利用した可能性は、否定できない。






■首相夫妻と加計学園の深い関係
 
今治市と加計学園側の協議過程でさえ、これだけ怪しいことだらけ。
国家戦略特区の中で、加計学園の獣医学部新設構想が選ばれるまでの過程は、さらに不可解なことが起きていた。
背景にあるのは、首相夫妻と加計学園グループとの深い関係。
首相と加計の総帥・加計孝太郎氏との縁は濃く、海外留学時代からの「腹心の友」。
森友問題で注目を集める昭恵夫人も、加計グループと密接な関係があることが分かっている。
昭恵夫人は、加計学園が運営している、認可外保育施設の「御影インターナショナルこども園」の名誉校長。
さらに、系列の教育施設に、当時の文科大臣夫人とともに、次のような挨拶文を寄せていた。



森友学園問題と同じような構図。
その裏で、岡山理科大獣医学部が、どのような経緯で新設を認められたのか――。


議事録に残っていた総理の「ご意向」
「総理の意向」加計学園問題が急展開(下)

【HUNTER Investigative Journalism】2017年5月19日
http://hunter-investigate.jp/news/2017/05/post-1048.html

正式に残された政府の記録に、“総理のご意向”が明記されていた。
「法改正を要しないものは直ちに、法改正を要するものは次期国会への法案提出を視野に、それぞれ実現に向けた議論を加速してまいります」――。
これは、国家戦略特別区域諮問会議(議長:安倍首相)の席上、安倍首相自身が発した言葉だ。
「法改正を要しないもの」の中に、加計学園が狙う獣医学部新設が含まれていたことは、言うまでもない。
 
“ご意向”が示された後、愛媛県今治市と加計学園が申請した、岡山理科大学獣医学部の新設が、あっという間に決まる。
 

■出来レース
 
国家戦略特別区域諮問会議は、平成27年12月に、「広島県と今治市」を特区に認定。
28年11月には、文部科学省が、過去50年以上認めていなかった獣医学部の新設を、特例で認める告示を出していた。
この動きを受けた今治市は、今年3月、市が所有する評価額37億7,500万円の土地を、加計学園に無償譲渡し、96億円もの補助金支給まで決めている。

結論から先に述べるが、加計学園・岡山理科大学獣医学部新設を決めた、国家戦略特区の協議過程は、明らかな出来レース。
「加計ありき」の証拠が、政府の正式な記録の中に残っていた。

国家戦略特区を利用した、獣医学部の新設を希望していたのは、加計学園と京都産業大学。
政府は、国家戦略特別区域諮問会議、同会議ワーキンググループ、区域会議分科会などで、各個の特区申請について議論していたが、この段階で、京産大の申請は、袖にされていた。

今治市(加計学園)の申請については、ワーキンググループの会議で2回議論されているが、京産大の申請については1回のみ。
区域会議分科会では、「今治分科会」を設置し、加計学園の計画を2度議論。
一方、京産大の申請内容については、一顧だにされていなかった。

下は、加計学園と京産大の申請について議論された会議を、一覧表にしたもの。
京産大が、いかに軽く扱われているか分かる。
表中の「八田」は、国家戦略特区諮問会議有識者議員でワーキンググループの座長を務めた、八田達夫アジア成長研究所所長。
「山本」は、山本幸三特区担当大臣である。
「安倍」は、もちろん“ご意向”を発した総理本人だ。



官邸のホームページ上に公表された議事録から、八田氏、安倍首相、山本大臣の、各会議での発言をたどってみると、
加計学園に対する、特別な配慮が働いていたことが分かる。
平成27年6月5日に開かれた、ワーキンググループにおける今治市からのヒアリング。
座長の八田氏は、むしろ獣医学部新設に消極的で、公務員獣医師が不足する現状を訴える愛媛県側に対し、
「獣医師を集めたいなら、奨学金を出して、愛媛県に就職してもらえばいい、それで大部分の問題は解決する」といった趣旨の発言を行っていた。
12月10日の第2回ヒアリングでは、ダンマリ
ところが、28年9月21日の「今治分科会」では、「私はこれは、ぜひ推進していくべきだと思っております」と豹変していた。

 
平成28年10月4日の、国家戦略特別区域諮問会議。
八田氏は、次のように、熱弁を振るっている。

――最後に、先ほど、今治市の分科会での話が出ましたので、ちょっとそれについて、この民間人ペーパーから離れますが、私の意見を申し述べさせていただきたいと思います。
今治市は、獣医系の学部の新設を、要望しています。
「動物のみを対象にするのではなくて、ヒトをゴールにした創薬」の先端研究が、日本では非常に弱いという状況下で、
この新設学部は、この研究を、日本でも本格的に行うということを、目指しています。
さらに、獣医系の学部が、四国には全くないのです。
このため、人畜共通感染症の水際対策にかかわる、獣医系人材の四国における育成も必要です。
したがって、獣医系学部の新設のために必要な、関係告示の改正を、直ちに行うべきではないかと考えております。



■議事録に残された「総理のご意向」
 
ワーキングチームの座長である八田氏が、今治市=加計学園の計画を、強烈に後押しした格好。
この時点で結論が出たようなものだったが、これを受ける形で安倍首相は、遠回しながら、
「法改正を要しないものは直ちに、法改正を要するものは次期国会への法案提出を視野に、それぞれ実現に向けた議論を加速してまいります」と発言していた。

11月9日の同会議では、山本特区担当大臣が、総理の“ご意向”を確認している。

――前回の会議で、重点課題につきましては、法改正を要しないものは、直ちに実現に向けた措置を行うよう、総理から御指示をいただきましたので、
今般、関係各省と合意が得られたものを、早速、本諮問会議の案として、とりまとめたものであります。
内容といたしましては、先端ライフサイエンス研究や、地域における感染症対策など、新たなニーズに対応する獣医学部の設置、農家民宿等の宿泊事業者による、旅行商品の企画・提供の解禁となっております。


「直ちに」行うべきものが、
≪先端ライフサイエンス研究や、地域における感染症対策など、新たなニーズに対応する獣医学部の設置≫と明言しており、
これは、加計学園が目指すとしていた、獣医学部の設置目的
わざわざ総理の“ご意向”の内容を説明し、加計の事業を後押しした形となっていた。
昨年の10月以降、加計学園による獣医学部設置計画が急速に進んだのは、明らかに、国家戦略特別区域諮問会議での総理発言が起点。
“ご意向”は、役人が忖度したものではなく、総理自らが口にしたものだったということになる。
安倍総理が、お友達のために、一線を越えたのは確かだ。

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ズブズブどころか、一国の総理大臣が、自分のオトモダチのために、自分自らが積極的に働きかけたことじゃないですか。
それがここまで証明されているんです。
報道してください!
報道して、知らしめてください!
ふざけた答え方をしてきたら、それが大臣であろうが首相であろうが、その場できっぱり窘め、まともな文言を口にするまで問い詰めてください!

国民には知る権利があります。
知ろうとしていない人にも、同じく知る権利があります。
だから野党も報道も、頑張ってください!
わたしたちは応援します!
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強姦してなおふてぶてしい『安倍官邸御用記者』山口と、逮捕取りやめを命じた『菅官房長官の片腕』中村氏

2017年05月30日 | 日本とわたし
安倍御用記者・山口敬之のレイプ被害女性が会見で語った捜査への圧力とマスコミ批判!
「この国の言論の自由とはなんでしょうか」

【LITERA】2017年5月29日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3203.html

「この2年間、なぜ生かされているのか、疑問に思うこともありました。レイプという行為は、私を内側から殺しました」

「レイプがどれだけ恐ろしく、その後の人生に大きな影響を与えるか、伝えなければならないと思いました」
 
本サイトでもお伝えしてきた、“安倍官邸御用達”ジャーナリスト・山口敬之氏の「準強姦疑惑」。
本日夕方、そのレイプ被害を、「週刊新潮」(新潮社)で告発した女性が、霞が関の司法記者クラブで、会見を行なった。
 
女性の名前は詩織さん(苗字はご家族の意向で非公開)。
彼女は、主に海外で、ジャーナリズム活動を行なっている28歳だ。
「『被害女性』と言われるのが嫌だった」という詩織さんは、本名と顔を公表して、会見にのぞんだ。
本日午後には、「捜査で不審に思う点もあった」として、検察審査会に、不服申し立ても行なっている。
 
詩織さんは、性犯罪の被害者にとって、非常に不利に働いている法的・社会的状況を、少しでも変えたいとの思いから、記者会見を決意したとしたうえで、このように語った。

「警察は当初、被害届を受け取ることすら拒んでいました。
理由は、いまの法律では、性犯罪を捜査するのは難しいから。
また、相手方の山口敬之氏が、当時、TBSのワシントン支局長で、著名人だからでした」
 
事件があったのは、2015年4月。
もともとアメリカで、ジャーナリズムを学んでいた詩織さんは、山口氏と2度、簡単な面識があったが、それまで2人きりで会ったことはなかった、という。
詩織さんが日本へ帰国すると、山口氏もこの時期に一時帰国し、そのとき、仕事のためのビザについて話をしようと誘われて、食事に行った。
 
ところが、アルコールに強いはずの彼女が、2軒目の寿司屋で突然目眩を起こし、記憶が途絶えてしまう。
そして明け方、身体に痛みを感じて目がさめると、ホテルの一室で、裸にされた仰向けの自分の体のうえに、山口氏がまたがっていた。
彼女は、自分の意思とは無関係に、レイプされていたのだ。
しかも山口氏は、避妊具すらつけていなかった。

被害を警察に訴えた詩織さんだが、警察は当初、「この先、この業界で働けなくなる」などと言って、被害届を出すことを考え直すよう、繰り返し説得してきたという。
しかしその後、ホテルの防犯カメラに、山口氏が、詩織さんを抱えて引きずる模様が収められていたこともあり、本格的に、事件として捜査が始まる。
 
逮捕状も発布された。
2015年6月8日、複数の捜査員が、アメリカから成田空港に帰国する山口氏を、準強姦罪容疑で逮捕するため、空港で待ち構えていた。
ところが、不可解にも、山口氏は逮捕を免れた。
詩織さんは会見で、こう語っている。

「そのとき、私は、仕事でドイツにいました。
直前に、捜査員の方から、(山口氏を)『逮捕します。すぐ帰国してください』と言われ、日本へ帰る準備をしていました。
いまでも、捜査員の方が私に電話をくださったときのことを、鮮明に憶えています。
『いま、目の前を通過していきましたが、上からの指示があり、逮捕をすることはできませんでした』
『私も捜査を離れます』、という内容のものでした」
 
逮捕状まで持って、捜査員が、空港で待機していたにもかかわらず、直前で、上から「逮捕取りやめ」の号令がかかった。
当時の捜査員が、詩織さんにそう告げた、というのだ。
会見の質疑応答で、詩織さんはこう語っている。

「『警察のトップの方からストップがかかった』という話が、当時の捜査員の方からありました。
『これは異例なことだ』と。
当時の捜査員の方ですら、何が起こっているのかわからない、と」
 
その後、山口氏は、準強姦罪で書類送検こそされたものの、16年7月に、不起訴処分にされた。
検察側はただ、「嫌疑不十分」と言うだけで、詩織さん側に、詳しい説明はまったくなかったという。
また、「準強姦罪では、第三者の目撃やビデオなど、直接的証拠がないと起訴は難しい」と言われたというが、
詩織さんの代理人弁護士は、
「ありえない。否認事件でも、起訴されて有罪になったケースはたくさんある」と、明らかに、捜査が不適切であると指摘している。
 
この、あまりに不自然な捜査当局の動きのなかで、疑われているのが、安倍官邸による介入だ。

「週刊新潮」の直撃取材で、このとき、山口氏の逮捕取りやめを指示したのは、当時の警視庁刑事部長の、中村格氏であることがわかっている。
中村氏は現在、警察庁の、組織犯罪対策部長の職にあるが、第二次安倍政権発足時に、菅義偉官房長官の秘書官をつとめて、絶大な信頼を得ており、いまも「菅官房長官の片腕」として、有名な警察官僚だ。
 
さらに、「週刊新潮」の第二弾記事では、山口氏が、首相官邸内閣情報調査室幹部に、事後対応について直接相談までしていた可能性が浮上。
山口氏が、「新潮」からの取材メールに対して、誤送信したメールには、

〈北村さま、週刊新潮より質問状が来ました。〇〇の件です。取り急ぎ転送します。〉
(〇〇は詩織さんの苗字)と記載されていたのだ。

「週刊新潮」は、この「北村さま」が、“官邸のアインヒマン”の異名をもつ、安倍首相の片腕、北村滋内閣情報官のことだと指摘している(山口氏は否定)。
会見のなかで、詩織さんは、質問に対してこう話していた。

「私の知りえない、何か上のパワーがあったと思っています」
「やはり、捜査にあたるべき警察が、『起訴できないので示談をしたほうがいい』と話をもちかけて、
彼らの紹介する(現在の代理人とは別の)弁護士の先生に連れて行かれたというのは、何かしらの意図があったのではと思います」
 
明らかに、不自然にもみ消された、山口氏のレイプ事件。
今後も、官邸の息のかかった捜査介入疑惑を、徹底追及していかねばならないのは言うまでもないが、
もうひとつ強調しておきたいのは、マスメディアの態度だ。
いくつかのマスコミは、詩織さんの実名・顔出し会見を受けて、この事実をようやく報じ始めたが、
この間、「週刊新潮」の報道に対して、山口氏を盛んに起用してきたテレビ局は、完全に無視を決め込んでいた。

「今回、この件について取り上げてくださったメディアは、どのくらいありましたでしょうか? 
山口氏が、権力者側で、大きな声を発信し続けている姿を見たときは、胸を締め付けられました。
この国の言論の自由とは、なんでしょうか? 
法律やメディアは、何から何を守ろうとしているのか、と私は問いたいです」(詩織さん)
 
山口氏は、「新潮」の報道後、マスコミから姿を消し、会見を開くこともなければ、ちゃんと世間に説明することも放棄している。
テレビ局は、山口氏の責任を問うこともなく、「新潮」が報じた官邸と事件の“接点”についても、見て見ぬ振りをした。
詩織さんの言うように、この国のメディアはいったい、誰を守ろうとしているのか。
いま、その真価が問われている。
(編集部)

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「私はレイプされた」
著名ジャーナリストからの被害を、女性が実名で告白

【BussFeed】2017年5月29日
https://www.buzzfeed.com/jp/kazukiwatanabe/20170529?utm_term=.cvJa6KqwZp&ref=mobile_share#.wjMXLyz5D3

不起訴を受けて、検察審査会に不服を申し立てた、詩織さん(28歳)が会見した。

テレビに多数出演する、著名ジャーナリスト・山口敬之氏に、レイプされたと主張する女性・詩織さん(28)が、
5月29日、山口氏が不起訴となったことを受け、検察審査会に不服申立をした、と発表した。
詩織さんは、弁護士を伴い、東京・霞が関の司法クラブで、記者会見した。

配布された資料などによると、詩織さんは2015年3月、当時TBSワシントン支局長だった山口氏に、就職相談をしたところ、食事に誘われた。
そして、4月3日午後8時ごろ、都内の串焼き屋に入り、午後9時20分ごろ寿司屋に移ったが、そこで食事をしているところで記憶を失った。
そして、痛みで目覚めた際、レイプされていることに気付いたという。

時折涙ぐみながら、詩織さんは語った。

「私の意識が戻ったのは、翌朝の午前5時ごろ。
ホテルのベッドの上でした。
私は裸にされており、山口氏が、仰向けの私の上に、跨っている状態でした。
詳細については差し控えますが、はっきり言えることは、私はその時、私の意思とは無関係に、そして私の意思に反して、性行為を行われていたということです」

詩織さんは酒に強く、酔って前後不覚になったことはなかったという。
詩織さんはすぐに病院に行き、さらには4月9日に、警視庁原宿署に相談した。

警察の捜査によって、タクシー運転手や、ホテルのベルボーイ、ホテルセキュリティーカメラ映像、下着から採取したDNA片の鑑定結果などの証拠が揃い、
2015年6月に、いったんは、山口氏への逮捕状が発行された。
しかし、捜査員からは、逮捕直前、「上からの指示で、逮捕できなかった」と、連絡があったという。

山口氏はその後、2015年8月26日に書類送検されたが、2016年7月22日に、嫌疑不十分で不起訴になった。
詩織さんは納得がいかないとして、検察審査会に不服申立をした。

詩織さんは、家族の意向で名字は伏せたものの、「匿名の被害者女性と報じられたくなかった」として、顔と名前を公開して、記者会見に臨んだ。


テレビなどで活躍するベテラン・ジャーナリスト

山口氏は、元TBS記者で、長く政界を取材しており、2016年5月のTBS退社後は、フリージャーナリストとして、多数のテレビ番組に出演している。
安倍首相との距離も近いとされ、2016年6月に出版した著書「総理」(幻冬舎)では、次のように記している。

「安倍氏と私は、一回り違いの午年で、出会った当初からウマが合った。
時には政策を議論し、時には政局を語り合い、時には山に登ったりゴルフに興じたりした」

山口氏は、週刊新潮で、この件が報じられたことを受けて、自身のフェイスブックで、5月10日、次のように反論している。

「私は、法に触れる事は一切していない。
当局の厳正な調査の結果、違法な行為がなかったという、最終的な結論が出ている。
この過程において、私は、逮捕も起訴もされていない」

一方、詩織さんの代理人弁護士は、「これは起訴されるべき事案だと、確信している」と述べた。
(渡辺一樹記者)

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レイプ被害告発会見に、山口敬之が反論、その内容がヒドすぎる!
安倍応援団も、詩織さんに、セカンドレイプ攻撃

【LITERA】2017年5月30日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3206.html

「準強姦疑惑」の“安倍官邸御用ジャーナリスト”・山口敬之氏が、被害女性である詩織さん(28)の記者会見を受け、
昨夜、自身のFacebookに、「週刊新潮記事に関する会見について」と題する、「反論」を投稿した。
 
詩織さんは、強い決意のもと、顔と本名を明らかにして、記者会見にのぞんだのに対し、山口氏は、FBに書き込むだけ。

森友問題で、籠池泰典前理事長が証人喚問を受けた際、昭恵夫人が、FBでのみ反論したのと同じで、
結局、社会にきちんと説明する気など、さらさらないらしい。
 
しかもその内容は、またしても詩織さんを貶める、“セカンドレイプ”そのものものだった。
 
まず山口氏は、
〈週刊新潮の私に関する記事の、情報提供者であった女性が、記者会見を行ったとの事なので、見解を申し述べます〉

と、この期に及んで、詩織さんを、わざと「情報提供者」と呼ぶ。
これだけでも、山口氏に、誠実さのかけらもないのは明白だが、いったい会見のどこに「反論」したのか見てみると、
山口氏は、
〈法に触れる事は、一切していません〉
〈不起訴という結論が出ました。よって私は、容疑者でも被疑者でもありません〉と、前回同様の主張を繰り返しているだけだった。
 
そもそも、詩織さんは、不起訴が不当だとして訴えているのだから、反論にすらなっていない。
そのうえ、山口氏が、詩織さんを、酩酊状態でホテルに連れ込み、性行為を行ったこと、そして、避妊具をつけず膣内射精をしたことは、
タクシー運転手の証言や、ホテルの監視カメラ、事件後の、詩織さんと山口氏のメールのやり取りから明らかだ。
実際、山口氏も、「週刊新潮」(新潮社)の取材で、そのことは否定していない。
 
準強姦罪は、女性の心神喪失・抗拒不能に乗じて、姦淫した場合に成立するものであり、
こんなたわごとで、〈法に触れる事は一切していません〉と言っても、なんの説得力もないだろう。
 
だが、山口氏の、このFBでの「反論」が、もっと悪質なのは、自己弁護でデタラメを言い募り、厚顔無恥にも、“自分ははめられた”と、印象付けようとしていることだ。
山口氏は、「反論」を、こう締めくくっている。

〈他方、不起訴処分は、すでに昨年7月に、全ての関係者に伝えられています。
私はこの結論を得て、本格的な記者活動を、開始しました。
当該女性がもし、純粋に、不起訴という結論に不満だったなら、時をおかず不服申立していたと考えます。
なぜ私が、メディアに露出するようになってから、行動が起こされたのか、
なぜ当該女性の主張を、一方的に取り上げた、週刊誌の報道が先行したのかなど、
今後の対応を検討する為に、全体状況を理解しようと努力しています〉

よくもまあ、こんなデタラメを、平気で口にできたものだ。
周知の通り、山口氏は、『総理』(幻冬舎)という、“安倍ヨイショ本”で脚光を浴びたが、その発売日は昨年6月9日。
また、同日発売の「週刊文春」(文藝春秋)でも、「TBSエース記者独立第一弾!」として、安倍官邸についての集中連載を、スタートさせている。
不起訴処分の昨年7月22日よりも、1カ月以上前の話であり、つまり、“不起訴を受けて、本格的な記者活動を始めた”などという説明からして、真っ赤な嘘なのだ。
 
また、続く、“不服申し立てをするならすぐにやったはず”との言い分にいたっては、悪辣な印象操作と言うほかない。
 
検察審査会への不服申し立てに、時間がかかったことについては、
ホテルの防犯カメラやDNA鑑定、タクシー運転手やベルボーイなどの証言等の、証拠申請の準備が必要だったからだと、詩織さん自身がきちんと説明している。
 
また、詩織さんは、「週刊新潮」の記事が出る前々から、警察・検察の判断に疑問をもち、告発の動きを見せていた。
実際、当の山口氏じたいが、「週刊新潮」に書かれる直前のFBで、
〈当該人物側が、この話を、スキャンダルとして各種メディアに売り込もうとしていたことは、察知していました〉と投稿し、予防線を張っていた。
 
性犯罪を、被害者自らが告発することのリスクや覚悟を、完全にネグり、これを「売り込み」などと表現することじたいが、完全にセカンドレイプだが、
いずれにしても、準強姦疑惑報道が、山口氏のメディア露出以降になったのは、手続きや媒体側の都合であって、詩織さんの意思とは関係がない。
 
山口氏は、それを知っていながら、まるで自分が売れっ子になったから、「売名」目的で告発したかのような印象操作、デタラメをふりまいたのだ。
 
このように、山口氏の言い分は、「反論」になっていないばかりか、さらに詩織さんの尊厳を傷つける、まさにセカンドレイプとしか言いようのないものだ。

ところが、驚いたことに、安倍応援団やネトウヨは、こんな山口氏を擁護し、逆に会見をおこなった詩織さんを、バッシングし始めた。
家族の希望で、苗字を伏せていた詩織さんの苗字を暴き、
〈詩織さんは、シャツの胸元開け過ぎで、説得力ない〉
〈同情を逆手に取った、売名行為です、女から誘って男がはめられた〉
〈証拠を出してもない、女性証言のみで捜査した、警察が馬鹿じゃね?〉
〈はい、詩織さん、左翼まわしもの確定ですね〉などと、わめきはじめたのだ。
 
呆れてものも言えない。
そもそも、“胸元を開けていたら、レイプされても仕方がない”という発想は異常だが、
それ以前に、詩織さんは、昨日の会見で、「胸元開け過ぎ」な服など着用していない。
 
また、“詩織さんの証言だけで、他の証拠がない”、というのも事実ではない。
会見で明かされた、元捜査員の証言以外にも、ホテルの監視カメラには、詩織さんを抱えるように引きずる山口氏の姿が映っており、
「週刊新潮」には、山口氏が、嫌がる詩織さんを、無理やりホテルに連れ込んだことを裏付ける、タクシー運転手のこんな証言が掲載されている。

「女性は、何度か、“駅の近くで降ろしてください”と訴えたのですが、男性が、“何もしないから。ホテルに行って”と。
それで、結局、2人をホテルに連れて行ったのですが、到着しても、彼女はなかなか降りようとしませんでした。
けれど、最終的に彼女は、体ごと抱えられて、座席から降ろされたのです」(5月18日号)
 
さらに、山口氏は、事件後、詩織さんのメールに対して、
〈あなたを部屋に移して、ベッドに寝かした〉
〈(自分は)別のベッドで寝ました〉
〈あなたは、私の寝ていたベッドに入ってきた。
(略)あなたのような素敵な女性が、半裸でベッドで入ってきて、そういうことになってしまった〉、などと言い繕っている。

仮に、泥酔した女性が、半裸でベッドに入ってきたとして、レイプに正当性など微塵もないが、
「週刊新潮」が報じたホテル関係者の証言は、山口氏の言い訳メールの矛盾をも、暴くものだった。

「客室に2つあったベッドのうち、1つしか使われた形跡がなかった。
しかも、そのベッドには、血痕がついていた」(5月25日号)
 
さらに言えば、安倍応援団とネトウヨは、詩織さんが会見で、「共謀罪の審議止めろ」と発言したとして、
〈完全に工作員〉〈共謀罪つぶしのための神輿〉なる虚妄のレッテル貼り、攻撃を仕掛けているが、これも極めて悪質なデマである。

まず、詩織さんは会見で、「共謀罪の審議止めろ」などと、一言も言っていない。
質問のなかで、今国会で、共謀罪の審議が優先されたことで、性犯罪の厳罰化法案の成立が、後回しされていることについて、疑義を呈しただけである。
 
無知なネトウヨのために説明しておくが、もともと、この性犯罪の罰則強化と非親告罪化を柱とする刑法改正法案は、自民・公明両与党が、今国会での成立を、明言してきたものだ。
とくに公明党からは、刑法改正案を、共謀罪よりも先に審議すべきだという意見が出ており、
たとえば、3月30日には、山口那津男代表が安倍首相に対し、
「(債権規定の見直しなどの)民法改正案と(性犯罪を厳罰化する)刑法改正案を優先して、審議すべきだという認識は持っている」と伝えていた。
実際、政府は、刑法改正案を、共謀罪よりも先に、国会に提出している。
 
ところが、自民党と安倍首相は、今国会での共謀罪成立を最優先とし、4月6日に、強引に衆院審議入りさせた。
通常、国会では、先に提出した法案から、優先的に審議するので、これは異例のこと。
そして、共謀罪に関連する議論の紛糾もあり、刑法改正法案は、どんどん日程がずれ込んでいる状況なのである。
 
ようは、ネトウヨたちは、安倍首相のオトモダチである山口氏を擁護するためだけに、詩織さんが言ってもないことをでっち上げ、バッシングに明け暮れているのだ。
 
何度でも繰り返すが、こうした山口氏の反論未満の言いがかりも、ネトウヨのバッシングも、完全に、詩織さんに対するセカンドレイプに他ならない。
本来、なすべきことは、性犯罪の卑劣な実態を直視し、そして、権力による“もみ消し”の疑惑を、徹底追及することだ。

詩織さんは、昨日の会見で、こう語っている。

「私の一番の願いは、今後、同じ思いをする方が出てきてほしくはない、ということです。
このことはあなたにも、ご家族にも友人にも、誰にでも起こりうることです。
このまま沈黙し、法律や捜査のシステムを変えないのであれば、私たちはみな、この犯罪を許しているのと同じことではないでしょうか」
 
安倍政権を忖度している捜査当局関係者と、マスコミ関係者は、この言葉に真摯に向き合うべきだ。
(編集部)
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海の災難

2017年05月29日 | 家族とわたし
先週末は、メモリアルデーを最後に控える3連休。
一日目は、自宅に友人家族を招待し、二日目は、大好きな友人夫婦の家に招かれていて、三日目はのんちゃんとお味噌作りをする。
なんて盛り沢山な連休だことよと、夫もわたしも、かなり前から楽しみにしていた。

これまでずっと、ずっとずっと、我が家に呼んでご馳走したいと思っていたスコットとバニース、そしてエフィさんが、うちに来てくれる。
別にその日のために、ということでもないけれど、畑や前庭を整えたかったし、家の中もそこそこ綺麗にしておきたかったから、なんとなくいつもバタバタと動いていた。
そこに、前川前文部科学省事務次官の記者会見をめぐる騒動が起こり、彼の言葉から大きな勇気をもらった気がして、用事が済んでから記事をまとめるという毎日が続いた。
だからだと思う。
わたしは、海(カイ)の変化に気がつかなかった。

大食漢の海の食欲が落ちたのは、確か木曜日の午後からだったと思う。
そして、なぜか、一直線にダダダッと走り、どこかに行ったかと思ったらまたダダダッと戻ってきたり、
ダンボール箱で作った出入り自由の猫家に潜り込んでは、そのまま長いこと出て来なかったり、空(クウ)が近づくのを嫌がったりした。

翌日の金曜日も、あまり食欲は無さそうで、けれども外には行きたがったので、とりあえず猫ドアは出入り自由にセットしておいた。
戻ってきてはチョイ喰いし、また外に出て行く。
でも、早足で部屋の中を動き回るのは、その日も続いた。
夕飯の時間になって、海を呼んでも、彼は戻ってこなかった。
これは困ったことになった。
そう思った。
何よりも楽しみにしていた餌の時間が、どうでも良くなってしまったなんて考えられない。
それとも、戻りたくても戻れなくなってしまっているのか…。

食欲が落ち、暗い場所を好み、動きが唐突で激しい。
まさか、もしかして、狂犬病にかかってしまったのではないか…。
うちの周りには、野生動物がウロウロしている。
どうしよう…。

夜中の1時に、海は戻ってきた。
そして、餌を全く無視して、ダダダッと一直線に、わたしの寝室に向かい、わたしのベッドに潜り込んだ。

よかった。
まずは無事に帰ってきてくれた。

書きかけの記事の続きをまとめながら、ふと、自分は一体何をしているんだろうと思った。
そしてあることを思い出した。
3歳だった長男が、体調を崩した時のことだった。
その時のわたしは、音楽教室の講師をしていた。
優秀な生徒たちをたくさん抱えていて、コンクールやコンサートの準備に追われていた。
同居していた夫の両親は、幼児と赤ん坊の世話もそこそこに、あちこちに飛び回っているわたしに不満があった。
わたしはわたしで、ようやく形になって現れてきた仕事の成果に興奮していた。
そして、秘密裏に、誰の賛同も得ないまま、離婚の準備を進めていた最中でもあった。

長男の咳が始まってから数回、かかりつけの小児科に連れて行ったが、風邪ですねと言われ、薬を飲ませた。
けれども、咳はどんどんひどくなっていくばかり。
様子を見ていたつもりだったけど、結局は仕事の都合がつかないまま、かといって両親に頼むのは嫌と、自分の感情を優先した。
両親が泊りがけの旅行に行くのを、なんでこんな時に?と不満を募らせながら、怒りにかまけて、しんどそうな長男を仕事場に連れて行き、教室の椅子を並べて寝かせながらレッスンをした。
その翌日に長男は倒れ、違う病院に連れて行くと、重度の肺炎と肋膜炎を発症し、「あと少し遅れていたら危ないところでしたよ、何してたんですか」と言われた。
その時の後悔と、自分自身に対する怒り。
我が子を失うところだった恐ろしさ。

わたしはどうして、こんなにも一所懸命に、夜もろくに寝ないで、記事を書いているのだろう…。
家族の様子がおかしい、気持ちが塞いでいるような感じがする、元気がない…。
夫にせよ猫にせよ、わたしにとってとても大切な家族のことを、ちゃんと思いやる余裕も持てないほどに、どうしてわたしは熱中しているんだろう…。
そういう思いを心の隅っこに押しやってまで、これはするべきことなんだろうか…。
などと自分に問いながら書く記事は、いつもの倍以上の時間がかかってしまった。

気がつくと、また夜中の3時になってしまっていて、慌てて寝床に行くと、海はまだ布団の中に潜っていた。
いつもなら、わたしが寝支度を始めるとサッと出て行くのに、彼はそのまま動かないようだったので、彼の横にそっと潜り込んだ。
ずっと様子がおかしい海を心配している空もやってきて、彼は布団の上に丸くなった。
海は、布団の中から、すぐ横に寝ているわたしを見上げていた。
いつもはうるさいほどにゴロゴロと喉を鳴らすのに、ただひたすら、静かに、わたしの顔を見上げていた。

3時間ほど寝て、気がつくと、海はもういなくなっていた。
海は、わたしの部屋から姿を消しただけではなく、家の中から姿を消してしまった。





そして、わたしのベッドのシーツには、海のよだれのあとが点々と残っていた。

空は、唇の奇形で口角が無く、よくよだれを流すのだけど、海はこれまで、よだれを出したことなど全く無かった。
やっぱり狂犬病にかかってしまったのかもしれない。
言葉にすると絶望してしまうので、ずっと口に出してこなかったけど、行方不明になっている海が、近所の子どもやペットに危害を加えるかもしれない。
夫によだれのことを伝え、近所にメールをしてもらった。

お客さまを迎えるための料理をしていても、掃除をしていても、海のことを思い、話しかけていた。
ごめんね、ごめんね、ごめんね。
気がつくと涙がハラハラと流れていたりして、こんなんじゃ目の周りが腫れてしまう。
しっかりしないと。

もう会えないのかな。
きっと苦しんでいるんだろうな。
食いしん坊なのに、お腹を減らせてるんだろうな。

スコットたちが、
「猫ってよく、待遇のいい人の方になびいて、じゃあねってどこかに行っちゃうことがある」などと言って、慰めてくれた。
そういや、一番最初の家猫になってくれたキキも、ちょうど一年が経った頃、道を挟んだ向こう側から、「母ちゃん、さいなら」と言ってどっかに行ったっきり、二度と帰って来なかったっけ。
もしかしたらそうかもな。
海の毛の模様はちょっと特別で、けっこうハンサムだったからな。

そんな風に話を作ろうとしたのだけども、やっぱりすぐに、もっと現実的で本物っぽい、認めたくない方の彼の姿が思い浮かんできてしまう。
何が「覚悟はできてる」だ。
何が「何かが起こったら仕方がない」だ。
何が「それを承知で外に出すことにした」だ。

全く、何にも覚悟なんかできてなかったし、仕方がないなんて思えない。
自分たちが決めたことで、海や空に大きなリスクが付いて回ること。
そのリスクの中には、死に至ることだってあること。
まだ、たったの3年弱しか生きていない仔たちの、もっと楽しめたかもしれない日々を奪い取るかもしれないリスク。
わたしはそのリスクと、彼らが裏庭で、目を輝かせ、身体中の筋肉が歓喜しているように走る姿を、天秤にかけたのだ。

海とは付かず離れずの、けれども仲良しの空は、この奇妙な状態に混乱していた。





夫もわたしも、ジタバタしても始まらない、待つしかできないと自分に言い聞かせながら、来てくれたお客さまと楽しく食べ、楽しく話をした。

「見つかるように祈ってるよ」と言って車に乗り込んだ三人を見送ってからすぐに、夫の携帯に電話がかかって来た。
「今、三毛猫が外にいるのを見つけたんだけど、海はどんな猫だったっけ?」
「茶系のタビーだから、残念だけどその三毛ちゃんは海じゃない」

もう帰って来ないかもしれない。
そうつぶやいてしまうと、悲しくて辛くて、涙が止まらなくなってしまった。
だからフェイスブックに書き込んで、気持ちを落ち着かせようと思った。
たくさんの人から、見つけるためのいろんな情報や慰め、そして励ましの言葉をもらった。
本当にありがたかった。

そして再び、夜中の3時ごろに、海は突如、地下室と台所をつなぐ猫ドアから姿を現した。
えぇ?!
ずっと今まで地下でいたの?!

彼は小走りに、わたしと空の前を通り過ぎ、餌場に一直線に向かって行った。
そんな海を見て、わたしはもう、彼の名前を呼びながら、そして空を抱っこしながら、おいおいと泣くしかなかった。
なんてこった。帰って来てくれた。いや、ずっとどこにも行っていなかった。
鼻水をズルズルさせながら、餌をガツガツ食べている海のそばに行き、もりもり食べている海の背中を優しく撫でた。

その時、わたしの視界の端っこに、赤いものが見えた。
え?なに?
床に頭をつけて、海のお腹の辺りを見てみると、皮がすっかりめくれて、中の組織が見えている。
なんてことだ!
彼はこんな大きな傷を負っていた。
だから彼は、自分が弱っているのを知られたくなくて、いつもわたしたちの間を小走りに駆け抜け、見つからない場所に身を隠していたんだ。
それにしても一体どうやって、ここまで自力で癒せたんだろう。
かなり出血したはずなのに、家の中のどこにも、特にわたしのベッドにも、一滴の血の跡も無い。
とにかく朝まで待って、休日でも診察してくれる動物病院を、夫と二人で探した。
ペット保険に入っていないし、これほどの大きな傷だと、きっと外科手術になるだろうから、救急なんかでやってもらったら、少なくとも2000ドルは払わなければならない。
今すぐにでも連れて行ってやりたい。
けれども、此の期に及んでもなお、こんなことを考えるのは情けないが、できたら費用の額を減らしたい。
そうこうしているうちに、夫が、前々から評判を聞いていた、ホリスティックの動物病院の獣医師に、メールで相談に乗ってもらうことを思いついた。
連休の真っ只中だから、連絡がつかない可能性もあるけれど、ダメ元でやってみると、すぐに返事がきた。
「様子を聞いた限りでは、別にこのまま放っておいても大丈夫だと思う」
今度は、夫が撮った傷の写真を送った。


わたしには、写真の傷が、実際よりもうんと小さく思えたが、とりあえず会話には加わらなかった。

「やはり大丈夫だと思う。よかったら火曜日に診察しましょう」

え?ほんとに?あと二日もこのままにしておいていいの?
わたしはちょっとパニックになって、とにかく夫にも、海の傷をちゃんと見てもらおうと思った。
長さ7センチメートル、幅2センチメートルの傷を見た夫はすぐに、獣医師に再度連絡をした。

「やっぱりこれから救急外来に連れて行きます」

そしたらまたすぐに、
「それならうちに来なさい。僕が診ます。1時半に病院まで来てください」

もう本当にありがたく、また申し訳ない気持ちでいっぱいだったが、彼をケージに入れて、車で約20分ほどのところにある病院に向かった。



医者と我々二人と一匹以外、誰もいない病院に入った。
まずは体重を計り(太っているので餌を減らし、彼自身で調達するようにしなさいと言われた?!)、体全体のチェックを受けた。
そして手術室に移動して、海はまず、目と口を塞ぐマスクをはめられ、吸入麻酔をかけられた。
傷を見てもなお、医者は「もうすでに治癒の過程に入っているから、このまま放っておく方がいい」と言う。
夫はうなづき、わたしは首をかしげる。
「もしどうしてもということなら、ホッチキスで留めてもいいけど、糸での縫合はまず必要がない」

散々迷って、やはり何もしないのではなく、ホッチキス留めをお願いした。

一体海はどうやって、ここまで治したのだろう。
ただただ隠れて、たった独りで、何も食べず何も飲まず、眠り続けていたのだけれど…。

家に戻ってからは、今度は地下ではなく、一階か二階の、やはり見つかりにくいところに隠れてじっとしている。
餌は、いつもよりは少ないが、とりあえず食べてくれるようになった。


連休三日目の昨日は、のんちゃんと一緒にお味噌作りをしたのだけど、海はその間ずっと、台所のシンクの下の棚の奥にこもっていた。




生きててくれてありがとう。
戻ってきてくれてありがとう。
でももう、うちの中にとどめておくことはできないのだから、君や空にはまた、大きなリスクを抱えさせることになる。
君もわたしたちも、そのリスクに伴う苦しみや痛みや悲しみを、一つ経験した。
もう二度と、あんな思いをしたくないのは山々だけど、どんなことが起こるのかなど、誰にもわからないし予測もできない。
でも、今回は、何かから逃げようとして、あるいはただ単に急いでいて、フェンスを越える際に誤ってお腹の皮を割いてしまったのではないかと思うので、
せめてその部分の尖ったところを、何か柔らかいものでカバーしようと思っている。

次の診察は来週の火曜日。
海は今、ソファの後ろの、夫のギターのソフトケースを巣のようにして、丸くなって眠っている。



おまけ写真

お味噌作りの準備完了


生き生きと息づいているオーガニックの玄米麹
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「あるものを『ない』と言ったり、知ってることを『知らない』と言ったり、これ以上やるべきでない」

2017年05月27日 | 日本とわたし
「あるものを『ない』と言ったり、知ってることを『知らない』と言ったり、これ以上やるべきでない」

これは、前川氏の言葉です。
この言葉には、本当に救われました。
これまでずっと、「知らない」「記憶にない」「お答えできない」「調べるつもりはない」というような言葉ばかり聞かされてきたこと、
そのような応答に対して、怒りはするものの、そんな答え方は通用しないと、国会を止めて態度を質すこともできない有様を見てきたことで、
すっかり萎えてしまってたんですね、心が。

だからこの、渡辺さんの、『「あったものをなかったものにできない」からもらった勇気』という記事のタイトルを読んだとき、そうだ、その通りだ!と、思わず胸を押さえました。

前川氏の言葉に、わたしは勇気をもらった。

大人だけでなく、学生も、子どもたちも、勇気をもらった。

しみじみとそう思います。


前川前文部科学省事務次官が、説明会や研修を経て、ボランティア活動に参加しておられるNPO法人キッズドアの運営者、渡辺由美子さんのブログから、一部引用させていただきます。

「あったものをなかったものにできない」からもらった勇気
【キッズドア 渡辺由美子 オフィシャルブログ】2017年5月27日
http://kidsdoor.tokyo/yumiko.watanabe/2017/05/27/「あったものをなかったものにできない%E3%80%82」から/

引用はじめ:

前川前文部科学省事務次官が、加計学園をめぐる文書で、記者会見をされた。

様々な憶測が流れていて、何が真実か見えづらい。


実は、前川氏は、文部科学省をお辞めになった後、私が運営するNPO法人キッズドアで、低所得の子どもたちのために、ボランティアをしてくださっていた。
素性を明かさずに、一般の学生や社会人と同じように、HPからボランティア説明会に申し込み、その後、ボランティア活動にも参加してくださっていた。

私は、現場のスタッフから、「この方はもしかしたら、前文部科学省事務次官ではないか」という報告は受けていたが、
私が多忙で時間が合わず、また、特になんのご連絡もなくご参加されるということは、特別扱いを好まない方なのだろう、という推測の元、私自身は、実はまだ一度も、直接現場でお目にかかったことがない。


担当スタッフに聞くと、説明会や研修でも、非常に熱心な態度で、ボランティア活動でも、生徒たちに一生懸命に教えてくださっているそうだ。

「登録しているボランティアの中で唯一、2017年度全ての学習会に参加すると、○をつけてくださっていて、本当に頼りになるいい人です」

と、担当スタッフは、今回の騒動を、大変心配している。
年間20回の活動に、必ず参加すると意思表明し、実際に現場に足を運ぶことは、生半可な思いではできない。

今回の騒動で、「ご迷惑をおかけするから、しばらく伺えなくなります」と、わざわざご連絡くださるような誠実な方であることは、間違いがない。


なんで、前川氏が記者会見をされたのか?

今、改めて、1時間あまりの会見を全て見ながら、そして、私が集められる様々な情報を、重ねて考えてみた。

これは、私の推察であり、希望なのかもしれないが、彼は、日本という国の教育を司る、省庁のトップを経験した者として、正しい大人のあるべき姿を見せてくれたのではないだろうか?



ー中略ー


自分たちの都合のいいように、事実を捻じ曲げる。

大人は嘘をつく。

自分を守るためには、嘘をついてもいい。正直者はバカを見る。


子どもの頃から、こんなことを見せられて、「正義」や「勇気」のタネを持った日本の子どもたちは、本当に、本当にがっかりしている。
何を信じればいいのか、本当にわからない。

小さなうちから、本音と建前を使い分け、空気を読むことに神経を尖らせなければならない社会を作っているのは、私たち大人だ。


「あったものをなかったものにはできない」


前川氏が、自分には何の得もなく、逆に大きなリスクがあり、さらに自分の家族やお世話になった大臣や副大臣、文部科学省の後輩たちに、迷惑をかけると分かった上で、それでもこの記者会見をしたのは、

「正義はある」

ということを、子どもたちに見せたかったのではないだろうか?



ー中略ー


国は、「国にお金がないから」という。
お金がないのに96億円、土地も合わせれば136億円もの税金を投じて、新たに逼迫したニーズを見られない獣医学部を作るお金を、給付型奨学金に回したほうがいいのではないだろうか?



ー中略ー


「あったものをなかったものにはできない」

前川氏の記者会見は、このような税金の使い道について、もう一度、国民がしっかりと考える機会を作ってくれた。


******* ******* ******* *******

以下↓は、『AERA』の記事からの引用です。

前川喜平はウソつきか? 
インタビューで答えた、“総理と加計の関係”

【AERA】2017年5月27日
https://dot.asahi.com/aera/2017052600095.html …

引用はじめ:

「私は、貧困問題が、日本の一番の問題だと思っている」

前川さんは辞任後、二つの夜間中学校の先生、子どもの貧困・中退対策として、土曜日に学習支援を行う団体の先生として、三つのボランティア活動をしている。
最近、子どもたちに、因数分解をわかりやすく教えるため、『とってもやさしい数学』という学習参考書も買った。

おかしいと思っても、口に出せない空気が広がっている。
安定した高い支持率を誇る安倍政権が、内閣人事局を通じて、省庁幹部600人の人事権を握っている
民主党政権時代に、政治主導で具体化が進み、安倍政権発足後の14年に、設置された組織だ。
それこそが「官邸の強さ」だと、前川さんは言う。

「かつては、大臣が了解といえば大丈夫だったのですが、今は非常に細かく審査されます。
たとえば、昨年のある審議会の委員を決めたとき、官邸からはね返された。
理由を聞くと、安保法案に反対する学者の会に入っていた、というのが理由だった

人事権を官邸が握っている以上、忖度が働く。
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命をかけてくれた前川文科省前事務次官に続こう!『100万人平和キャンドルデモ』やろう!

2017年05月26日 | 日本とわたし
いよいよ正念場です。
この正念場を作ってくださったのは、前川喜平・文科省の前事務次官です。
彼の実名証言を潰そうと、官邸はアレヤコレヤの汚い手を使いましたが、それに手を貸した読売新聞もろとも、大いなる墓穴を掘ることになりました。

でも、会見を開くについては、どこでやってるか一切言ってはいけない、会見後、前川氏の身柄の安全が確保されるまでは、一切の報道は禁止されていたそうです。

ご本人の心情を思うと、本当になんと言ったらいいのかわかりません。
前川氏の気概、そして信念が、今後も折れることなく頑張り続けられるよう、わたしたち市民が、しっかりと支え、応援していかなければなりません。
そして、前川氏ご本人はもちろんのこと、彼の言葉を伝え、それを広めようとすることは、暴走する権力者たちを敵に回すことになるのですから、
相当な締め付けや脅しに恐れながら、それでもなお、おかしいことはおかしいと言うと決意した人や報道人の大変さを、十分に想像し、理解し、感謝し、
その行為を無駄にしないよう、今度はわたしたち市民の数の力で、しっかりと支えていく番だと思います。

通りに出ましょう。
わたしたちの数の力を可視化しない限り、わたしたちの力は発揮されることはありません。
インターネットは道具です。
力の可視化のための道具です。
インターネットで止まらず、その一歩先に、体を動かしてください。

韓国の市民たちが、なぜ、100万人もの数を可視化できたのか。
どうして日本は、未だにそれができずにいるのか。

韓国の、2016年10月29日からの民主労総のストライキが、100万人のキャンドルデモを引き出しました。
活動家たちはサポーターに徹し、一般市民主導の非暴力デモでした。
一人の逮捕者も出さなかったそうです。
広場を動かす力は、市民の怒り、連帯、自己変化。
デモに参加したある学生は、
「歴史は教科書で学ぶものと思っていたが、私たちが歴史を変えています」と言っていたそうです。

変えたいですね、歴史。
変えたいですね、チンピラの集まり内閣。

******* ******** ******* *******

安倍官邸の謀略が怖すぎる!
前文科省事務次官の、加計問題 “実名証言” をツブすため、読売に “出会い系バー通い” リーク

【LITERA】2017年5月22日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3179.html

「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っていること」

朝日新聞が、文部科学省の内部文書の存在を報じたことで、一気に再燃した、安倍首相の加計学園疑惑。
官邸は、この文書を「怪文書」扱いして、打ち消しに必死だが、しかし、その後も、この文書の信憑性を裏付ける証言や証拠が、次々出てきている。
 
さらに数日前には、文科省の元最高幹部が、実名で告発する動きまで出てきていた。
 
この元幹部というのは、文科省の前川喜平・前事務次官。
文科省の天下りあっせん問題の責任を取って、辞職に追い込まれた人物だが、
「総理のご意向」文書の存在が明らかになって以降、官邸周辺からは、「文書は前川がネタ元」という情報が、しきりに流されていた。
その前川氏が、複数のマスコミのインタビューに応じ、「あの文書は本物」と、実名で証言する準備を進めていたらしいのだ。

「実際の朝日のネタ元は、別の文科省の役人という説もあるのですが、マスコミが取材に殺到したことから、
前川さんは、名指しされたネタ元説を否定したうえ、実名で、文書の内容を事実だと認める決心をしたようなんです。
文科省が、この文書を作成した昨年9〜10月は、前川さんは事務次官在任中で、文書の内容はもちろん、内閣府からの圧力や会議についても把握していた
天下り問題も、官邸にハメられて、責任を押し付けられたという見方もある。
そのうえ、ネタ元説を流されて、腹にすえかねていたようです」(文科省担当記者)
 
もし、当時の最高幹部が、この文書に記載されていることを事実だと認めれば、
安倍首相や菅義偉官房長官の言い分は完全にくつがえり、安倍政権は、今度こそ追い詰められることになる。
 
ところが、である。
その矢先、きょうの読売新聞朝刊社会面に、こんな見出しの記事が載った。

「前川前次官 出会い系バー通い 文科省在職中、平日夜」




■「前川前次官が出会い系」報道は、加計問題の実名証言潰しだった

前川氏が出会い系バー? 
実名告発の直前に、下半身スキャンダルとは、あまりのタイミングのよさにびっくりだが、もっと驚いたのはその中身だ。
 
見出しだけみると、天下りを仕切っていた悪徳官僚が、業者にたかって接待を受けていたとか、
出会い系で、未成年に買春行為を働いたとか、そういう印象を受けるが、記事にはそういう記述は一切出てこない。
 
記事にある事実は、「歌舞伎町の出会い系バーに、頻繁に出入りしていたことが、関係者の取材でわかった」、それだけなのである。
 
読売はそのあとも、〈「割り切り」と称して、売春や援助交際を、男性に持ちかけることが多い〉などとして、
前川前次官が、〈女性と連れ立って店外に出たこともあった〉などと書いているが、根拠らしいものは何もない
それこそ、怪文書のような記事である。
 
週刊誌でも、名誉毀損に関わる下半身スキャンダルを記事にするときは、写真のような物証や、関係をもった女性の証言などを提示するものだ。
これでは、三流実話誌並みだろう。
というか、そもそもどんな物証があっても、刑事事件にもなっていない、職務とも関係していない官僚の下半身スキャンダルを、大手全国紙が記事にするなんてケースは、これまで見たことも聞いたこともない
 
しかも、読売は、官僚や政治家の不正は、他紙がやっても最後まで報道しないことの多い、スキャンダルに慎重なメディアだ。
それが、ただ「歌舞伎町の出会い系バーに、頻繁に出入りしていた」というだけで、デカデカと記事にするというのは、どう考えても異常だろう。
 
取材してみると、この読売記事には、お察しの通りの裏があった。
そう、読売の記事はまさに、加計学園問題の実名告発を潰すための、官邸のリークだったのである。

「もともと官邸は、前川氏が事務次官在任中から目をつけていて、公安に、この“出会い系バー”通いをキャッチした。
読売が書いたのは、その情報とまったく同じものです。
読売は、最初の段階では、政治部が動いていますから、太いパイプのある今井尚哉首相秘書官あたりに、記事にしろ、と命じられたんじゃないでしょうか。
お墨付きがないと、あんな記事、とても怖くて出せませんよ。
安倍首相の憲法改正インタビューを見てもわかるように、最近の読売は、完全に政権広報紙ですから」(全国紙政治部記者)


■「文春」「新潮」にもリーク、読売の記事のせいで、インタビューが中止に

ただし、官邸は、最初から読売に記事を書かせようと思っていたわけではないらしい。
官邸は、朝日報道の直後に、前川氏に実名証言される可能性があることを想定し、週刊誌に、この「出会い系バー通い」をリークしていたらしいのだ。

「官邸は、19日の段階でまず、『週刊文春』『週刊新潮』のどちらかにこの情報を流し、取材させていたようです。
今回は、内調(内閣情報調査室)でなく、同じ公安出身の杉田和博内閣官房副長官が中心になって、そのパイプで仕掛けたんじゃないか、と言われていますね。
実際、官邸は、一昨日の段階で、親しい新聞記者にも、援助交際の事実が週刊誌に出るだの、相手が未成年の可能性もあるだのといった情報を、しきりに流していたようです」(週刊誌関係者)
 
ところが、前川氏は、「週刊文春」「週刊新潮」の発売よりももっと早く、実名証言に向けて動き始めていた。

すでに、フジテレビのインタビューを受け、『NEWS23』(TBS)や『報道ステーション』(テレビ朝日)への出演も決まっていた
それで焦った官邸が、フジには圧力をかけて放映をつぶす一方、読売にあんな前代未聞の記事を書かせたらしい。
読売が女性スキャンダルを書きたてたら、テレビ局は、『これは何かある』と、インタビューに起用しづらくなりますからね。
官邸としては、それで十分なんです。
実際、インタビューの動きは、完全に止まりましたし、官邸の思惑通りの展開になった、ということでしょう」
 
おそらく、今週の後半になると、「週刊文春」「週刊新潮」のどちらか(あるいは両方)が、大々的に、前川前事務次官の「出会い系バー」スキャンダルを書きたて、
ワイドショーは、加計学園問題を一切無視して、「ハレンチ文科官僚」などと、大バッシングを繰り広げるのだろう。
まさに、謀略国家ニッポンというほかはない。
(編集部)




官邸幹部が、加計問題実名告発ツブシの謀略を認めた!
文科省前次官の風俗通い報じた読売記事を、「マスコミと当人への警告」と

【LITERA】2017年5月24日
http://lite-ra.com/2017/05/post-3184.html

■前文科省事務次官、NHKのインタビューも受けていた!?
 
読売新聞が、22日の朝刊で、突如報じた文部科学省の前川喜平・前事務次官の、“出会い系バー通い”記事。
刑事事件にもなっていない官僚の下半身ネタを、大手新聞が、なんの物証も提示せずに報じるのは前代未聞だが、
当サイトは、この読売記事が、官邸による、加計学園問題の実名告発ツブシの謀略だったと、22日に断じた。
 
前川氏はいま、大きな問題になっている加計学園問題に関する、文科省の「総理のご意向」文書について、マスコミのインタビューに応じ、「本物だ」と証言する準備を進めていた。

「文科省が、この文書を作成した昨年9月〜10月は、前川さんは事務次官在任中で、文書の内容はもちろん、内閣府からの圧力や会議についても把握していた。
前川さんは、天下りあっせん問題で、辞職に追い込まれたことで、官邸に恨みを持っていたこともあり、
実名で、文書が文科省で作成されたもので、内容も事実であると、証言する決意をしたようです。
前川さんはすでに、NHKとフジテレビのインタビューに応じ、『NEWS23』(TBS)と『報道ステーション』(テレビ朝日)にも出演する予定でした」
 
当時の最高幹部が、この文書を事実だと認めれば、安倍首相や菅官房長官の言い分は完全にくつがえり、安倍政権は、決定的に、追い詰められることになる。
 
そこで、官邸は、「週刊文春」「週刊新潮」の2誌に、この“出会い系バー通い”をリーク
さらに、御用新聞、政権広報紙化をエスカレートさせている読売新聞に、前代未聞の、実話雑誌のような記事を書かせたのである。


■文春、新潮は逆に官邸の謀略を暴く動きも

断っておくが、これは、けっして陰謀論などではない。
マスコミは、こうした裏側を一切報道していないが、実は、一昨日夜から昨日夜にかけての、官邸記者クラブのオフレコ取材では、この読売記事についての話題が出ていた。
そのなかで、読売に情報を流したといわれている、安倍首相側近の官邸幹部は、「官邸が流したのか」という記者の質問に、こう言い放ったという。

「読売の記事には、ふたつの警告の意味がある。
ひとつは、こんな人物の言い分に乗っかったら、恥をかくぞというマスコミへの警告、
もうひとつは、これ以上しゃべったら、もっとひどい目にあうぞ、という当人への警告だ」

 
ようするに、悪びれもせずに謀略を認め、マスコミに対して、さらなる恫喝をかけたというのだ。
官邸は、ここまで増長しているのかと唖然とするが、しかし、マスコミは、この謀略にいとも簡単に屈して、前川氏の実名証言を報じる動きを、ぴたりと止めてしまった
すでにインタビューをすませているNHKも、フジテレビも、放映はしないことに決めたという。
 
政権に逆らうものは、すべて謀略を仕掛けられ、口封じされてしまう——
この国は、いつのまにか、ロシア並みの謀略恐怖支配国家になってしまったらしい。
 
ただ、救いはある。
「週刊新潮」「週刊文春」が、官邸のリークに乗っかって、前川氏の“出会い系バー通い”を取材していたことは前述したが、
そのどちらかの週刊誌が、逆に、前川氏の言い分を全面的に掲載し、この間の官邸の謀略の動きを、暴く可能性がでてきたらしいのだ。

前川前次官の、下半身スキャンダル自体は書いているようですが、返す刀で、官邸の謀略の動きも指摘するみたいですね。
読売の記事が、あまりに露骨でしたから、さすがに、そのまま官邸に乗っかるわけにはいかないと、判断したんでしょう。
海千山千の週刊誌は、政権広報紙の読売のようには、コントロールできない」(週刊誌関係者)
 
この週刊誌の報道を受けて、テレビや新聞はどう動くのか。
「総理のご意向」文書の信憑性を裏付ける、文科省前事務次官の証言と、それを潰そうとした官邸の卑劣な謀略が、国民に広く知られることを祈りたい
(編集部)

******* ******* ******* *******

さらに、逆上した安倍官邸の菅官房長官は、前川氏の人格攻撃までやってのけたのです。











前川氏は、
「再就職をめぐる問題については、私に責任がある。引責辞任は自分の考えで申し出て、大臣と官邸の了解をいただいた」
「逆恨みする理由がない」

と、会見ではっきりと、何度も言っていました。

出会い系バーについては、
「出会い系バーは、テレビのドキュメンタリー番組で知った。
経済的に困窮した女性が、朝まで居場所代わりに使ったり、そこで見つけた男性客に、体を売ってお金を稼いだりしている実態は、衝撃的だった。
実際に生の声を聞きたくて、足を運び始めた。
 
多いときは、週に1度のペースで店に通い、女性たちの身の上話に、耳を傾けた。
女性たちの多くが、両親の離婚や学校の中退を、経験していることを知った。

この状態を何とかしなければ、という思いは、仕事の姿勢にも影響した。
高校無償化や、大学の給付型奨学金などに、積極的に取り組んだ。
私は、貧困問題が、日本の一番の問題だと思っている」
 
前川さんは辞任後、二つの夜間中学校の先生、子どもの貧困・中退対策として、
土曜日に、学習支援を行う団体の先生として、三つのボランティア活動をしている。
最近、子どもたちに、因数分解をわかりやすく教えるため、『とってもやさしい数学』という、学習参考書も買った」

http://www.msn.com/.../%E5%89%8D%E5%B7%9D%E5.../ar-BBBz4st

というような記事がありました。


そしてこれは、川原茂雄さんのフェイスブックからシェアさせていただいたものです。

元文科省官僚の寺脇研氏のタイムラインからのシェアです。


FB友達でもあります、寺脇研さん(元文科省官僚)のタイムラインから、シェアさせて頂きました。(かわ)



某全国紙から、27日朝刊のために、前川さんの記者会見についてコメントを求められ、以下のように述べた(文章は記者がまとめてくれたもの)。

その数時間後、その記者から、暗い声で電話が…。

「このコメントは載せるな、と上からの命令があり、掲載見送りになりました」

なので、ここに出します。

いやはや、この国の既成メディアの状態はひどい。

今回の一件で、そのことも明らかになりつつあります。

前川前文科次官の会見は、堂々たるもので、信念の人だと改めて感じた。
覚悟を決めて証言したのだろう。
 
今回の問題は、獣医学部の新設を、特区として認めるための手続きが、適正に行われたかどうかにある。
指摘された文書が本物とすれば、本来あるべき関係省庁の合意形成がないのに、内閣府の官僚が、首相の意向であるかのように恫喝し、文科省に設置審査入りを急がせていたことになる。
 
官僚が、首相の意向を勝手に忖度し、手柄を立てて評価してもらおうと強引に進めていたのなら、大問題だ。
忖度は、森友学園の問題とも通じる。
官邸が、幹部人事をコントロールしていることが、忖度の行政を生んでいるのではないか。
 
内閣府という役所は、歴史が浅く、他の省庁のように、役人としてどうあるべきかという、「吏道」が確立していない。
官邸の下部機構なので、官邸が強大になれば、内閣府の官僚は、各省庁に対して強権を振るえる。
本来、それぞれの所掌について、責任を持ち政策提案するのが、各省庁の本務のはずなのに、内閣府の下請け状態となっている。
これは、正常な内閣制度とは言えない。


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それでも、踏ん張っている新聞社、週刊誌があります。

東京新聞




朝日新聞




毎日新聞


週刊誌


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ひるおび・前川会見について

大谷昭宏氏:
暗黒時代に入ったかと思った。
どこでやってるか、一切言ってはいけない。
会見が終わり、前川氏の身柄の安全が確保されるまで、一切報道してはいけないと。
こんなことは、メディアに関わってきて初めて。
ここまで締め付けるのか、脅しが効いてるのかと吃驚した…。


この会見が、そのような緊迫した状況の中で行われていたとは…。
続きの二部は、ユーチューブの画面上右上に出てきますので、そちらからご覧ください。
最近、ユーチューブの動画を載せると、おかしな状態になってしまうので、一件だけ紹介させてもらいます。





前川前次官インタビュー「私にとっては怪文書ではない」
【TBS NEWS】2017年5月25日
http://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3063151.html

文部科学省前次官・前川氏が、NEWS23の単独インタビューに応じました。
前川氏は、カメラの前でかばんを開け、加計学園の獣医学部新設をめぐり浮上した、「総理のご意向」文書と同じだという書類を取り出して、詳細な説明を始めました。
 
前川喜平文部科学省前事務次官。
今年1月まで、事務方のトップを務めていた、いわば全てを知る人物です。
 
「今問題になっている、8枚の資料です」
 
前川氏が我々に提示したのは、箇条書きにされた8枚の文書。
 
「これは、総理のご意向だと聞いている」
「これは、官邸の最高レベルが言っていること」

「全く怪文書みたいな文書じゃないでしょうか。出所も明確になっていない」(菅義偉官房長官 17日)
 
菅官房長官が「怪文書」と言った、あの文書です。
 
「私が現職中に、関係課からの説明の際に受け取って、私が保管していた資料。
私にとって、これは怪文書ではない。
私が、自分で、現職のときに手にしたものだから。
あるものを『ない』と言ったり、知ってることを『知らない』と言ったり、これ以上やるべきでない」(文部科学省 前川喜平前事務次官)
 
「文書は存在する」

これまでの政府の説明と異なる、当事者の証言です。
 
愛媛県今治市の、国家戦略特区。
加計学園が経営する岡山理科大学の、獣医学部の建設が、急ピッチで進んでいます。
開学は、来年春の予定。
このまま進めば、実に52年ぶりに、新しい獣医学部が誕生することになります。
 
理事長の加計孝太郎氏は、総理が「腹心の友」と慕う人物です。
昭恵夫人も、加計学園が運営する、認可外保育園の名誉園長を務めるなど、家族ぐるみで付き合いがあります。


社民党 福島みずほ議員: 
(安倍総理と加計氏は)極めて長年の友人です。
だからお聞きしているんです。
政策が歪められているんじゃないか、という質問です。
 
安倍晋三総理大臣:
そもそもですよ、何かですね、これ不正があったんですか。
もし働きかけて決めてるのであれば、それは責任取りますよ、当たり前じゃないですか。
 

野党側は、安倍総理の意向によって、加計学園に特別な便宜が図られたのではないか、と追及しているのです。
そんな中浮上した、8枚の文書。
国家戦略特区を担当する内閣府は、「総理のご意向」などという言葉で、獣医学部の早期開学を迫り、
学部の認可を担当する文科省は、「手続きは踏むべき」などと、懸念を示しているように読み取れます。
 
関係する大臣たちは、こぞって、文書の信憑性に疑問を呈しました。

松野博一文科大臣: 
該当する文書の存在は、確認できなかったことが判明しました。(19日)

山本幸三規制改革担当大臣: 
『官邸の最高レベルが言っている』とか、『総理のご意向だ』ということは、一切ない。( 19日)
 

しかし、前川氏は、我々のカメラの前で、その存在をはっきりと認める証言をしたのです。

前川喜平前事務次官:
8つの資料について、これは、私が現職のときに受け取って、私が保管していたものと同一である。
これは、はっきり申し上げられる。
(報告者は)課長の場合もあれば、企画官・補佐の場合もあると思う。
複数2人以上で来た場合もあると思う。
専門教育課から報告を受けて、そのときに受け取った資料。

Q.退官時に、“この資料はとっておかなくては”と、個人的にとっていた?

前川喜平前事務次官: 
これについて、私は責任を感じてたので。
説明責任があるんじゃないのか、という気持ちはあった。
 

文書には、日付も、作成者も明記されていません。
前川氏は、自身の手帳と照らし合わせたとした上で、文書を受け取った、具体的な日付を挙げました。

前川喜平前事務次官: 
これは、私は、10月4日に、専門教育課の説明を受けたときには、もらっていたはずです。
『大臣ご確認事項に対する内閣府の回答』、この2枚のペーパーは、私は、10月17日に、説明を受けた際にもらっている。
全部、レク資料なんです。
部下が上司に説明するために使う資料。
 

通常、作成者本人が、「レク」と呼ばれる説明に立ち会うため、名前も書く必要がないといいます。

前川喜平前事務次官:
上司というのは、大体めんどくさがり屋で、たくさんの文字は読まない。
だから、大きな字、ポイントが大きい。
 

確かに、今回の文書の字の大きさを見ると、文部科学省の一般的な文書と比べて、大きいことがわかります。
また、フォント(字体)にも違いが…。

前川喜平前事務次官:
明朝体ではなくて、ゴシックにする方が読みやすい、という通念がある。
ポイントごとに丸をつける。
上司への説明のときにだけ使う資料なので、わざわざ何月何日という必要はない。
 

「“総理のご意向”文書は本物」と言う前川氏。
安倍総理は25日…。

安倍晋三総理大臣: 
自由、民主主義、人権、法の支配、普遍的価値で結ばれた、G7の強い結束を示していく、そういうサミットにしていきたい。
 
前川氏の証言に触れることなく、イタリアで行われるサミットへ向かいました。
これまで“怪文書”としてきた菅官房長官は、改めて、文書の内容を否定しました。

菅義偉官房長官: 
文書について、文科省が行った調査結果では、存在は確認できなかった。
内閣府は、文書に書かれているような、『官邸の最高レベルが言った』とか、『総理のご意向』とか言った事実はない。
総理からも、そうした指示は一切なかったと。
 

文科省は、文書をめぐり、幹部ら7人を対象に、ヒアリングを行い、省内の共有ファイルなどを調査した、としています。
その結果、文書は確認できなかった、との結論を出したのです。

Q.文書は文科省内で作られていない、と結論づけたが、仮に覆った場合、どう責任をとるのか?

松野博一文科大臣: 
新たな事実が出てくれば、必要があれば調べていって、状況を判断していく。

Q.辞任する考えは?

松野博一文科大臣:
考えておりません。(19日)

Q.文書が、役所のどこかに残っている可能性は?

前川喜平前事務次官:
(文書を)作った人は、今もいるわけですよ、文部科学省に。
本当のところ、わざわざ調査するまでもない。
現役の後輩たちが気の毒でね。
『ここにあります』なんて言っちゃダメだよ、という話。
『私持ってます、ここにあります』とか言っちゃダメ、という話。(文部科学省 前川喜平前事務次官)
 

前川氏が、文書に関わったと指摘した、文科省の現役職員は、25日朝、私たちの取材に対し、「何も言えないです」と緊張した面持ちで答え、足早に立ち去りました。

Q.前川氏に取材し、「文書は存在する」と証言を得た。存在を認めるか?

松野博一文科大臣:
私、インタビューを見ていないので、どういう発言したか、今、承知していない。
それに関してコメントできない。
 
松野文科大臣には、野党からも、追及が相次ぎました。

民進党 斎藤嘉隆参院議員:
前次官の告白の内容は、普通に見れば、動かしようのない事実だ。
 
松野博一文科大臣:
既に辞職された方の発言。
文科省として、コメントする立場にない。

斎藤嘉隆参院議員:
確認できなかったということは、あるともないとも言っていない。
確認できなかったということで、ないという結論ではないですね?

松野博一文科大臣:
調査により、担当局内の行政文書として、存在していない。存在がない。
 

「行政文書としては存在しない」と述べ、改めて調査をする考えは示しませんでした。
野党側は、前川氏の証人喚問を、求めています。
 
前川喜平前事務次官:
(調査された職員に)記憶がないはずない。
『記憶ない』と答えたことにさせられているんだな。
彼らにとっても本意ではない、非常に不本意な振る舞いをさせられている。
大臣も含め、ものすごく気の毒だなと。
 

文書の中にある「総理の意向」という言葉。
これについても、前川氏は証言しました 。

Q.「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」、誰の言葉?

前川喜平前事務次官:
内閣府の藤原審議官だ、と認識しています。
専門教育課の者が、あのペーパーで説明に来たときに、『内閣府の藤原審議官からこのように言われた』と、私に説明した。
『総理のご意向だと聞いている』、審議官は聞いている。
だけど、それを言った人は誰かわからないし、その人は、本当に総理から、そういうふうに聞かされたのかもわからない。
 
しかし、内閣府で、国家戦略特区を担当している藤原豊審議官は、「『総理の意向』などと言ったことはない」としています。

藤原豊審議官: 
『官邸の最高レベルが言っている』『総理のご意向だと聞いている』と、お伝えしたことはございませんし、総理からも、そうした指示等は、一切ございません。
 
食い違う両者の証言。

前川喜平前事務次官:
私は。私の部下を信頼していますから。
部下が聞いてきたことを、文字にして持って来た、確かに聞いたことだろうと、私は信じている。
我々は、内閣府からそう聞かされた。
『聞かせた覚えはない』というなら、聞き間違いだったのかと。
 
では、「総理の意向」などの言葉を、文科省側は、どう受け止めたというのでしょうか。
 
前川喜平前事務次官:
政治的な配慮が必要だ、という言い方に聞こえる。
役人である我々ではなく、政治家である大臣・副大臣が、どう判断するかの問題。
 
判断するのは、大臣や副大臣としながらも…。

Q.「総理の意向」などを聞かされた側(官僚側)に、配慮・遠慮が働いた?

前川喜平前事務次官:
それなりの意識はしただろう、と思う。何もなかったとは言えない。
 

これまで、獣医学部の新設は、50年以上認められてきませんでした。
「獣医師の数は足りている」との認識からです。
 
前川喜平前事務次官:
説明がつかないと思う。
どうして今治で、160人規模の獣医学部をつくらなきゃいけないのか。
一体、どういう分野・人材を、どの程度の規模養成するために必要なのか。
 
今治市などは、2007年から、15回にわたって新設を申請しましたが、認められませんでした。
しかし、2015年になって、風向きが変わります。
安倍総理が議長を務める、国家戦略特区に提案すると、実現に向けて、急速に事態が動き出したのです。

民進党 斎藤嘉隆参院議員:
腹心の友である理事長から、獣医学部創設について、これまで何らかの相談を受けていたか。

安倍晋三総理大臣:
加計学園から私に相談があったことや、圧力が働いたということは、一切ない。
 

文科省は、内閣府に対して、獣医学部を新設する必要性を、具体的に説明するよう求めたといいますが、要求は、ほとんど受け入れられなかったといいます。

前川喜平前事務次官:
我々としての懸念は、何度も何度も投げかけてはいたけど、内閣府は、いいんだやれというスタンスだった。
私から見ると、内閣府の仕事のしかたというのは、乱暴なんじゃないかと意識せざるを得ない。
どうして乱暴なことをしたのか、私には説明できない。
 
結局、内閣府に押し切られた、と話す前川氏。
自戒を込めて、こう訴えます。
 
前川喜平前事務次官:
獣医学部の設置については、文部科学省がここまでやったけど、力及ばず、こういう形になってしまっている。
行政の筋が、おかしいと説明する責任がある。
あるものを『ない』と言ったり、知ってることを『知らない』と言ったり、これ以上やるべきでない。
私ができなかったことをやってくれと、後輩に言っているわけだから、何で自分でできなかったことをやれと言ってるんだ、という批判はあると思う。
 

前川氏は今年1月、事務次官を引責辞任しています。
文科省が、法律で禁止されている天下りを、組織的にあっせんし、さらに、その事実を隠蔽していたことが理由です。
その後、文科省を去った前川氏。
今回、文書が実在すると告白した背景には、どんな意図があるのでしょうか。

Q.自分が天下りできなかった、個人的恨みで言っていることは?

前川喜平前事務次官
そんなことは毛頭ありません。
再就職規制違反の問題は、そのとき、事務方の最高ポストに私がいたわけだから、責任はある。
責任あるし、悪かったと、国民の皆さんに謝らないといけない。
 
責任を感じて次官を辞任した、という前川氏。
菅官房長官は、前川氏を批判しました。

菅義偉官房長官:
当初は、責任者として、自ら辞める意向を全く示さず、地位にしがみついておりましたけれども、
天下り問題に対する、世論からの極めて厳しい批判等にさらされて、最終的に辞任をされた方である、このように承知しております。
 

前川氏は、25日夕方、記者会見を開き、当時、「計画は、加計学園ありきで動いていた」と証言しました。

前川喜平前事務次官:
関係者の間の、暗黙の共通理解としてあったのは、確かだと思います。
内閣府においても、文部科学省においても、この国家戦略特区で議論している対象は、今治市で設置しようとしている加計学園の獣医学部であると、そういう共通認識のもとで仕事をしていた、と認識しております。
 
菅官房長官が、「事務次官の地位にしがみついていた」と述べたことについては、こう否定しました。

前川喜平前事務次官:
辞職を承認していただきたいというお願いを、私から大臣に申し上げた。
地位に恋々としたとか、あるいはジタバタしたということは、私は無かったと思っている。
 

一方、前川氏が、出会い系バーに通っていたと、読売新聞が報じたことについては、
「女性の貧困の実態を、実際に会って話を聞いた。
極めて個人的な行動で、どうして読売新聞が報じたのかわからない」などと述べました。
 
今回、「NEWS23」の、単独インタビューに応じた前川前事務次官。
文書の存在を証言するに至った思いを、こう話しました。

前川喜平前事務次官:
政府の中で、どのように意思決定が行われているのかを、国民が知ることは、民主主義の基本の基本だと思います。

Q.この文書が公になったことで、国民に何を知ってほしい?

前川喜平前事務次官:
文部科学省が、心ならずも、十分な裏づけの無い仕事をせざるを得なくなっている、ということ。
決して、内閣の転覆を考えているわけではない。
コメント (9)
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前川氏は、公益通報者保護制度で守られるべき人!我々市民の声で支えなければならない人!声をあげよう!

2017年05月25日 | 日本とわたし
5月に入り、加計学園問題に進展がありました。



「これで安倍が終わらないのなら、この国が終わりだ」

そう木下賢一郎さんがツイートしていました。
その通りだと思います。

加計(かけ)学園問題が、ようやくしっかりと報じられるようになってきました。

その発端がこれ。
朝日新聞が入手した、一連の文書についての報道でした。
文書の題名は『大臣ご確認事項に対する内閣府の回答』です。

加計学園の新学部「総理のご意向」 文科省に記録文書
【朝日新聞】2017年5月17日
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170517-00000017-asahi-pol

安倍晋三首相の知人が理事長を務める、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が、国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、
文部科学省が、特区を担当する内閣府から、「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと言われたとする記録を、文書にしていたことがわかった。


引用終わり

〇設置の時期については、今治市の区域指定時より、「最短距離で規制改革」を前提としたプロセスを踏んでいる状況であり、これは総理のご意向だと聞いている。
と、はっきりと書かれています。


そしてその翌日の18日、第二弾が報道されました。

「書かれていること事実」 文書に実名の獣医師会顧問
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170518-00000096-asahi-pol&pos=1

一部引用始め:

朝日新聞が入手した一連の文書の中には、獣医学部新設に反対していた、日本獣医師会の関係者と文科省幹部が接触していたことを、示すようなものもある。
この文書に実名が出てくる、北村直人・日本獣医師会顧問(元自民党衆院議員)は18日、朝日新聞の取材に対し、
「文書に書かれていることは事実だ」と語った。


そしてそれを読んだ川崎市在住の40代の男性が、自身のフェイスブックにこんなことを書き込みました。

「言論テロといっていいんじゃないか。およそ「報道」ではないし、狂ってる」

この男性がこのようなことを書き込んだきっかけは、マンガ家の須賀原洋行氏のツイートだったそうで、
そのツイートはどんなものだったかというと、
「朝日新聞の姿勢は気味が悪いの一言に尽きる」などと、加計学園問題を巡る「総理のご意向」文書の記事への批判投稿をリンクし、自分のコメントを重ねたものでした。

ここまではまあ、一般の市民である人たちが、朝日新聞の報道姿勢について意見を述べているのだから、一個人がどう考えるかは自由です。
けれども、この投稿(自身を窮地に追い込む報道機関への批判投稿)を、膨大な数の投稿から見つけ出し、事もあろうに
「いいね!」をクリックして賛同していた安倍総理?!
これは異常としか言いようがありません。

朝日は言論テロ FB投稿に首相が「いいね!」のおぞましさ
【日刊ゲンダイ】2017年5月23日
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/205916/1

テロ対策を口実に、共謀罪法案の成立をもくろむ政権のトップが、朝日新聞は“言論テロ組織”と認定したも同然だ。
安倍首相が、「朝日新聞の報道は言論テロ」との趣旨のフェイスブック(FB)投稿に、わざわざ「いいね!」と同意していた。

〈言論テロといっていいんじゃないか。およそ「報道」ではないし、狂ってる〉

川崎市在住の40代男性が、自身のFBにそう書き込んだのは、19日午前3時すぎ。
きっかけは、マンガ家の須賀原洋行氏のツイートだ。

〈朝日新聞の姿勢は、気味が悪いの一言に尽きる〉などと、加計学園問題を巡る「総理のご意向」文書の記事への批判投稿をリンクし、自分のコメントを重ねたものだ。

市井の人々が、朝日の報道姿勢をどう思おうと勝手だが、一国の総理が、数ある投稿から、自分を窮地に追い込む言論機関への批判投稿を見つけだし、「いいね!」と賛同するのは異常だ。
しかも、この日は衆院法務委で、共謀罪法案の採決を強行した当日。
安倍首相本人が、スマホ片手に「いいね!」を押して拡散したのなら、その光景を想像するだに不気味である。

「安倍首相は、自分の立場や影響力を、理解できないのでしょうか。
時の政権にとって都合の悪い報道を、『言論テロ』呼ばわりする投稿に対し、国のトップが支持する神経を疑います
今まさに、共謀罪の恣意的運用が懸念されているのに、その懸念を国のトップが、率先して増幅する
共謀罪の成立で危機に立つ、『報道の自由』や『内心の自由』の重要性を、考慮していないことを自ら告白したのと同じ。
軽い冗談くらいに思っているのなら、空前絶後の驕慢です」(政治学者・五十嵐仁氏)

今年3月の国会で、加計疑惑に、「私が働きかけて決めているなら、責任を取る」と大見えを切った手前、
安倍首相は、朝日の追及に相当カリカリしているようで、周囲に「森友といい、加計といい、(朝日は)攻め方がワンパターンなんだよ」と当たり散らしているという。

とはいえ、首相の「内心」を忖度して、いちいち気に障った報道機関を、テロ組織に認定していたら、公安のお巡りさんも大変だ。
むしろ、昭恵夫人も、「男たちの悪巧み……?」とFBで認定した安倍首相と、「腹心の友」との国政私物化の「共謀」の方を、しょっぴいたらどうか。


******* ******* ******* *******

そうなんですよね。
昭恵夫人、もちろん加計学園にも関わりを持っています。

昭恵氏、加計学園でも「名誉園長」 職員連れて催し参加
【朝日新聞】2017年5月17日
http://www.asahi.com/articles/ASK5K552FK5KUTIL020.html?iref=pc_rellink

一部引用始め:

・15年6月から、学園が神戸市で運営する、認可外保育施設「御影インターナショナルこども園」の、名誉園長を務めている。
・15年9月には、政府職員2人を連れて、施設のイベントに参加していた。

******* ******* ******* *******

だから彼女は、2年前のクリスマスイブに、こんなことをフェイスブックに書いて載せてたんですよね。




40年来の仲の安倍総理と加計氏。
安倍総理は加計氏について、「俺のビッグスポンサーだ」と話していたほどに、安倍夫妻をサポートしているのです。
加計氏の発言として、
「旅費は全部自分は持っている」
「(安倍に)年間1億くらい出している」というものもあります。

お互いに、己の財力や権力を利用して、持ちつ持たれつ、良きに計らえとつながってきた二人、いや三人の、公私混同も甚だしい、欲にまみれた行いの数々…。

それを無かったことにしようとする輩たちに対し、今年1月まで文部科学事務次官だった前川喜平氏が、
「あの文書は、私自らが、担当課から説明を受けた際に示された」と証言しました。

「内閣府の言い分は、『トップダウンで決めるから文科省は心配するな』ということだ、と受け止めた」
「踏むべきステップを踏めず、筋を通せなかった。
『こんなことは認められない』と、私が内閣府に対して強く主張して、筋を通すべきだった。反省している」


この8枚の文書について、菅義偉官房長官は、
「怪文書みたいな文書じゃないか」と言い、
松野博一文科相も、
「該当する文書の存在は確認できなかった」と言ったので、
前川喜平氏は、
「あるものが、ないことにされてはならないと思った」のだそうです。

この前川氏は、事務次官だった今年1月に、文科省の違法な「天下り」問題に自ら関与していたとして、減給処分を受け、引責辞任しています。
でも、その辞任のきっかけとなった天下り(吉田高等教育局長の早稲田大学への再就職)は、
吉田局長が、加計の獣医学部新設に、強硬に反対したことがきっかけだった
、ということも報じられています。

その前川氏について、読売新聞が、『官僚の風俗通い』の追求記事を流しました。

加計学園疑惑リーク元 読売新聞が異例報道の「官僚の風俗通い」は安倍官邸からの“リーク”
【デイリー新潮】2017年6月1日号掲載
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170524-00521675-shincho-pol

前川喜平・前文科事務次官(62)の出会い系バー通いを報じたのは、読売新聞の5月22日付朝刊だった。
新聞メディアでは異例ともいえる、官僚の“風俗通い”追及記事だが、これは安倍官邸が主導したものだった。

背景にあるのは、前川前次官が、“第2の森友問題”といわれる、「加計学園」疑惑報道のキーマンであるとの事情だ。

加計学園が運営する、大学の獣医学部新設をめぐり、安倍総理が便宜を図ったとされる、文科省作成の文書が流出したのは報道の通りだが、そのリーク元こそ、前川前次官であるという。

「ネタ元は前川さんです」

と明かすのは、加計学園文書の存在を報じた、朝日新聞の関係者。

「記事にしたあとに、官邸スタッフから、『安倍総理周辺は、どこかのメディアと組んで、前川さんに人格攻撃を仕掛けようとしている。
その結果、前川さんの出した文書の信憑性が問われ、丸々報じた朝日も、恥を掻くことになるから』
と言われました」

ともすれば、政権発足以来の窮地に立たされかねなかった安倍政権が講じた、メディアを用いた防衛策――。
5月25日発売の「週刊新潮」では、前川前次官がリークに打って出た理由を解説。
問題の出会い系バー利用客の証言と共に、詳しく報じる。



さらに…、

菅官房長官、加計学園めぐり証言した前川文科前事務次官を批判
「地位にしがみついていた」

【BuzzFeed News】2017年5月24日
https://www.buzzfeed.com/jp/kotahatachi/what-is-kakegakuin4?utm_term=.gawzMgP2ln#.djEVy5xWj6

一部引用始め:

学校法人「加計学園」をめぐり、「総理のご意向」などと記した文書が「本物」であると証言した、前川喜平・文科前事務次官について、
菅義偉官房長官は、5月25日の記者会見で、
「自身が責任者のときにそういう事実があったなら、堂々と言うべきだったのではないか」などと牽制した。

5月25日夕方、前川氏は記者会見を開き、文書が「確実に存在していたものだ」と強調した。
そのうえで、
「私が発言をすることで、文部科学省に混乱が生じることは大変申し訳ないが、あったものをなかったことにはできない」と主張。
「証人喚問があれば参ります」とも述べ、要請があれば応じる意向を示した。



桜井議員がこう言ったそうです。

前川氏は、本来なら、公益通報者保護制度で守られるべき。
国家権力を使ってあんな報道記事を書かせる。
恐怖政治ですよ。
こんな人達が共謀罪成立させたらどうなりますか。北朝鮮以下だと思いますけどね。



コメント
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なんとしても今国会で『共謀罪』成立をさせたい、無能だけど小狡い安倍政権のみっともなさよ…嗚呼!

2017年05月24日 | 日本とわたし
今の国会じゃ、採決になっちゃったら、野党は数では勝てない。
だから、採決にならないように作戦を練らないといけないし、質疑応答の場で、横柄な態度やいい加減な答弁をした者に対して、侮辱罪で訴えるとかして、国会を中断するべきだと思います。
相手の愚をつついたり、怒りを示したりしているだけでは、やっぱり結局は採決に持っていかれてしまうんだから。
こんなのは国会じゃない。こんな国会は続けられない。
質問内容を逐一知らせておかなければ答えない、なんてやり方もおかしい。
絶対におかしい。
政治家として、担当大臣として、知っていて当たり前のことなんだし、答えられるのが当たり前でいなければならないのに、そういう知識や能力が無いのなら辞めさせたらいいだけの話。
こんな土壇場にきて、かったるいことを続けないで欲しいのです。
野党さん、真面目だったり正しかったりするだけではダメなのです。
もっと必死に、本気出して、国会の内外で暴れてください!

******* ******* ******* *******

ところで、お茶の間のテレビでは、こんな画面が流れているんですね。


共謀罪の成立に反対する市民の意見として、
「共謀罪だかなんだか知りませんが、国民の生活を国自らが脅かす法って、本末転倒じゃないですか?」っていう書き方してるんですけど、

なんですかこれ、共謀罪だかなんだか知りませんがって…なんでこんな書き方するんですか?

NHKのニュース7って、こんな報道の仕方をしてるんですかね。
それなら、やめさせないといけませんね。
だって、NHKの中でも、必死になって頑張ってくれている報道人の人たちがいるし、こんな有様を見て、我々以上に心を痛めてると思うので。

******* ******* ******* *******

報道ステーションの報道より。

共謀罪衆院通過、国連特別報告者から懸念
【報道ステーション】2017年5月23日
http://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000101431.html

いわゆる“共謀罪”法案が、衆議院本会議で、与党などの賛成多数で可決された。
採決前には、最後の討論が行われ、安倍総理宛てに届いた書簡が取り上げられた。
差出人は、国連の人権理事会から任命され、プライバシー権の保護を任務とするジョセフ・ケナタッチ氏。
ケナタッチ氏は、
「新法案では、犯罪を立証するため、国民への監視を強化する必要がある場合に、適切にプライバシーを保護するための、新たな特定の条文や措置が盛り込まれていない」と指摘。
「プライバシーや表現の自由を、過度に制限する恐れがある」と懸念を示した。
これに対し、日本政府は、すぐさま抗議の文書を送ったが、ケナタッチ氏は、「受け取った“強い抗議”は中身のあるものではなかった。私の懸念に答えていない」と反論を発表。
さらに、我々の取材に対し、「法案の文言を見て驚いた。私が送った書簡や日本政府からの回答を含め、すべて人権理事会に報告する」と語った。


キャプチャで切り撮った場面をここに載せておきます。










































































































↓以下は、ケナタッチ氏から日本政府に送られた、共謀罪に関する法案への深刻な懸念を表明する書簡の翻訳文です。


国連プライバシー権に関する特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏による日本政府に対する質問状について(解説)
【海渡 雄一(共謀罪NO!実行委員会)】2017年5月20日
http://kosugihara.exblog.jp/23896599/

国連プライバシー権に関する特別報告者である、ジョセフ・ケナタッチ氏が、5月18日、
共謀罪(テロ等準備罪)に関する法案は、プライバシー権と表現の自由を制約するおそれがあるとして、
深刻な懸念を表明する書簡を、安倍首相宛てに送付し、国連のウェブページで公表した。

書簡の全文は、次のところで閲覧できる。
http://www.ohchr.org/Documents/Issues/Privacy/OL_JPN.pdf

書簡では、法案の「計画」や「準備行為」、「組織的犯罪集団」の文言があいまいで、恣意的な適用のおそれがあること、
対象となる277の犯罪が広範で、テロリズムや組織犯罪と無関係の犯罪を、多く含んでいることを指摘し、
いかなる行為が処罰の対象となるかが不明確であり、刑罰法規の明確性の原則に照らして、問題があるとしている。
 
さらに、共謀罪の制定が、監視を強めることになることを指摘し、
日本の法制度において、プライバシーを守るための法的な仕組み、監視捜査に対する令状主義の強化や、
ナショナル・セキュリティのために行われる監視活動を、事前に許可するための独立した機関の設置などが、想定されていないことを指摘している。
また、我が国の裁判所が、警察の捜査に対する監督として、十分機能していないとの事実認識を示している。
 
そのうえで、政府に対して、法案とその審議に関する情報の提供を求め、
さらに要望があれば、国連から、法案の改善のために、専門家を派遣する用意があることまで表明している。
 
日本政府は、この書簡に答えなければならない。
 
また、日本政府はこれまで、共謀罪法案を制定する根拠として、国連越境組織犯罪防止条約の批准のため、としてきた。
同じ国連の、人権理事会が選任した専門家から、人権高等弁務官事務所を介して、国会審議中の法案について、疑問が提起され、見直しが促されたことは、極めて重要である。
 
日本政府は、23日にも、衆議院で法案を採決する予定と伝えられるが、
まず国連からの質問に答え、協議を開始し、そのため、衆議院における法案の採決を、棚上げにするべきである。
そして、国連との対話を通じて、法案の策定作業を、一からやり直すべきである。


----------------------------------------------

プライバシーに関する権利の、国連特別報告者 ジョセフ・ケナタッチ氏
共謀罪法案について、安倍内閣総理大臣宛の書簡全体の翻訳

翻訳担当:
弁護士 海渡雄一・木下徹郎・小川隆太郎(質問部分の翻訳で、藤本美枝弁護士の要約翻訳を参照した)


国連人権高等弁務官事務所
パレスデナシオンズ・1211ジェネバ10、スイス
TEL:+ 41229179359 / +41229179543・FAX:+4122 917 9008・EMail:
srprivacy@ohchr.org

プライバシーに関する権利に関する特別報告者のマンデート
参照番号JPN 3/2017

2017年5月18日

内閣総理大臣 閣下

私は、人権理事会の決議28/16に基づき、プライバシーに関する権利の特別報告者としての、私の権限の範囲において、このお手紙を送ります。

これに関連して、組織犯罪処罰法の一部を改正するために提案された法案、いわゆる「共謀罪」法案に関し、入手した情報について、閣下の政府に、お伝え申し上げたいと思います。
もし法案が、法律として採択された場合、法律の広範な適用範囲によって、プライバシーに関する権利と表現の自由への、過度の制限につながる可能性があります。

入手した情報によりますと、次の事実が認められます:

組織的犯罪処罰法の一部を改正する法案、いわゆる共謀罪法案が、2017年3月21日に、日本政府によって国会に提出されました。

改正案は、組織的犯罪処罰法第6条(組織的な殺人等の予備)の範囲を、大幅に拡大することを提案したとされています。
手持ちの改正案の翻訳によると、新しい条文は次のようになります:

6条
(テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画)
次の各号に掲げる罪に当たる行為で、テロリズム集団、その他の組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が、別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。次項において同じ)の団体の活動として、
当該行為を実行するための、組織により行われるものの遂行を、二人以上で計画した者は、
その計画をした者のいずれかにより、その計画に基づき、資金又は物品の手配、関係場所の下見、その他の計画をした犯罪を、実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する。
ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。


安倍晋三首相 閣下
内閣官房、日本政府

さらに、この改正案によって、「別表4」で、新たに277種類の犯罪の共謀罪が、処罰の対象に加わることになりました。
これほどに法律の重要な部分が、別表に委ねられているために、市民や専門家にとって、法の適用の実際の範囲を理解することが、一層困難であることが懸念されています。

加えて、別表4は、
森林保護区域内の林業製品の盗難を処罰する、森林法第198条や、
許可を受けないで重要な文化財を輸出したり破壊したりすることを禁ずる、文化財保護法第193条、195条、第196条、
著作権侵害を禁ずる著作権法119条など、
組織犯罪やテロリズムとは、全く関連性のないように見える犯罪に対しても、新法が適用されることを認めています。

新法案は、国内法を、「国境を越えた組織犯罪に関する国連条約」に適合させ、テロとの戦いに取り組む国際社会を支援することを目的として、提出されたとされます。
しかし、この追加立法の適切性と必要性については、疑問があります。

政府は、新法案に基づき、捜査される対象は、「テロ集団を含む組織的犯罪集団」が、現実的に関与すると予想される犯罪に限定される、と主張しています。
 
しかし、「組織的犯罪集団」の定義は漠然としており、テロ組織に明らかに限定されているとはいえません。
 
新たな法案の適用範囲が広い点に、疑問が呈されていることに対して、政府当局は、新たな法案では、捜査を開始するための要件として、
対象とされた活動の実行が、「計画」されるだけでなく、「準備行為」が行われることを要求している、と強調しています。
 
しかしながら、「計画」の具体的な定義について、十分な説明がなく、「準備行為」は、法案で禁止される行為の範囲を明確にするには、あまりにも曖昧な概念です。

これに追加すべき懸念としては、そのような「計画」と、「準備行動」の存在と範囲を立証するためには、
論理的には、起訴された者に対して、起訴に先立ち、相当程度の監視が行われることになる、と想定されます。
 
このような監視の強化が予測されることから、プライバシーと監視に関する日本の法律に定められている、保護及び救済の在り方が問題になります。

NGO、特に、国家安全保障に関する、機密性の高い分野で活動する、NGOの業務に及ぼす法律の潜在的影響についても懸念されています。
政府は、法律の適用が、この分野に影響を及ぼすことがない、と繰り返しているようです。
 
しかし、「組織的犯罪集団」の定義の曖昧さが、例えば、国益に反する活動を行っていると考えられるNGOに対する、監視などを正当化する口実を作り出す可能性がある、とも言われています。

最後に、法律原案の起草に関する、透明性の欠如と、今月中に法案を採択させようとする政府の圧力によって、
十分な国民的議論の促進が損なわれているということが、報告で強調されています。

提案された法案は、広範な適用がされる可能性があることから、現状で、また他の法律と組み合わせて、
プライバシーに関する権利、およびその他の、基本的な国民の自由の行使に影響を及ぼすという、深刻な懸念が示されています。
 
とりわけ私は、何が「計画」や「準備行為」を構成するのかという点について、曖昧な定義になっていること、
および法案別表は、明らかに、テロリズムや組織犯罪とは無関係な、過度に広範な犯罪を含んでいるために、
法が、恣意的に適用される危険を、懸念します。

法的明確性の原則は、刑事的責任が、法律の明確かつ正確な規定により、限定されなければならないことを求め、
もって、何が法律で禁止される行為なのかについて、合理的に認識できるようにし、不必要に禁止される行為の範囲が、広がらないようにしています。
現在の「共謀罪法案」は、抽象的、かつ主観的な概念が、極めて広く解釈され、法的な不透明性をもたらすことから、この原則に適合しているようには見えません。

プライバシーに関する権利は、この法律の幅広い適用の可能性によって、特に影響を受けるように見えます。
更なる懸念は、法案を押し通すために早められているとされる立法過程が、人権に悪影響を及ぼす可能性がある点です。立法が急がれることで、この重要な問題についての広範な国民的議論を、不当に制限することになります。
 
マンデートは、特にプライバシー関連の保護と救済につき、以下の5点に着目します。

1 
現時点の法案の分析によれば、新法に抵触する行為の存在を明らかにするためには、監視を増強することになる中にあって、
適切なプライバシー保護策を新たに導入する、具体的条文や規定が、新法やこれに付随する措置にはないと考えられます。

2 
公開されている情報の範囲では、監視に対する事前の令状主義を強化することも、何ら予定されていないようです。

3 
国家安全保障を目的として行われる監視活動の実施を、事前に許可するための独立した第三者機関を、法令に基づき設置することも、想定されていないようです。
このような、重要なチェック機関を設立するかどうかは、監視活動を実施する、個別の機関の裁量に委ねられることになる、と思われます。

4 
更に、捜査当局や安全保障機関、諜報機関の活動の監督について、懸念があります。
すなわち、これらの機関の活動が適法であるか、または必要でも相当でもない手段により、プライバシーに関する権利を侵害する程度についての監督です。
この懸念の中には、警察が、GPS捜査や電子機器の使用の監視などの、捜査のために監視の許可を求めてきた際の、裁判所による監督と検証の質、という問題が含まれます。

5 
嫌疑のかかっている個人の情報を、捜索するための令状を、警察が求める広範な機会を与えることになることから、
新法の適用は、プライバシーに関する権利に悪影響を及ぼすことが、特に懸念されます。
入手した情報によると、日本の裁判所はこれまで、極めて容易に、令状を発付するようです。
2015年に行われた通信傍受令状請求の、ほとんどが認められたようです(数字によれば、却下された令状請求は、わずか3%以下に留まります。)

私は、提案されている法改正、及びその潜在的な、日本におけるプライバシーに関する権利への影響に関する情報の正確性について、早まった判断をするつもりはありません。
ただ、閣下の政府に対しては、日本が、1978年に批准した、自由権規約(ICCPR)17条1項によって保障されている、プライバシーに関する権利に関して、国家が負っている義務を指摘させてください。
 
自由権規約第17条第1項は、とりわけ、個人のプライバシーと通信に関する、恣意的、または違法な干渉から保護される権利を認め、
誰もが、そのような干渉から保護される権利を有することを、規定しています。
 
さらに、国連総会決議A/RES/71/199も、指摘いたします。
そこでは、
「公共の安全に関する懸念は、機密情報の収集と保護を正当化するかもしれないが、国家は、国際人権法に基づいて負う義務の、完全な履行を確保しなければならない」とされています。

人権理事会から与えられた権限のもと、私は、担当事件の全てについて、事実を解明する職責を有しております。
つきましては、以下の諸点につき、回答いただけますと幸いです。

1.上記の各主張の正確性に関して、追加情報および/または見解をお聞かせください。


2.「組織犯罪の処罰及び犯罪収入の管理に関する法律」の、改正法案の審議状況について、情報を提供して下さい。


3.国際人権法の規範、および基準と法案との整合性に関して、情報を提供してください。


4.法案の審議に関して、公的な意見参加の機会について、市民社会の代表者が法案を検討し、意見を述べる機会があるかどうかを含め、その詳細を提供してください。


要請があれば、国際法秩序と適合するように、日本の現在審議中の法案、及びその他の既存の法律を改善するために、
日本政府を支援するための専門知識と助言を提供することを、慎んでお請け致します。

最後に、法案に関して、既に立法過程が相当進んでいることに照らして、これは、即時の公衆の注意を必要とする事項だと考えます。
したがって、閣下の政府に対し、この書簡が一般に公開され、プライバシーに関する権利の特別報告者のマンデートのウェブサイトに掲載されること、
また、私の懸念を説明し、問題となっている点を明らかにするために、閣下の政府と連絡を取ってきたことを明らかにするプレスリリースを準備していますことを、お知らせいたします。

閣下の政府の回答も、上記ウェブサイトに掲載され、人権理事会の検討のために提出される報告書に掲載いたします。

閣下に最大の敬意を表します。

ジョセフ・ケナタッチ
プライバシーに関する権利の特別報告者


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今の国会じゃ、採決になっちゃったら、野党は数では勝てない。
だから、採決にならないように作戦を練らないといけないし、質疑応答の場で、横柄な態度やいい加減な答弁をした者に対して、侮辱罪で訴えるとかして、国会を中断するべきだと思います。
相手の愚をつついたり、怒りを示したりしているだけでは、やっぱり結局は採決に持っていかれてしまうんだから。
こんなのは国会じゃない。こんな国会は続けられない。
質問内容を逐一知らせておかなければ答えない、なんてやり方もおかしい。
絶対におかしい。
政治家として、担当大臣として、知っていて当たり前のことなんだし、答えられるのが当たり前でいなければならないのに、そういう知識や能力が無いのなら辞めさせたらいいだけの話。
こんな土壇場にきて、かったるいことを続けないで欲しいのです。
野党さん、もっと真面目に、本気出して暴れてください!


共謀罪」書簡の国連特別報告者 日本政府の抗議に反論
【東京新聞】2017年5月23日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201705/CK2017052302000119.html

安倍晋三首相宛ての公開書簡で、「共謀罪」の趣旨を含む、組織犯罪処罰法改正案に懸念を表明した、国連のプライバシー権に関する特別報告者ジョセフ・ケナタッチ氏は22日、
菅義偉(すがよしひで)官房長官が、同日の記者会見で、抗議したと明らかにした日本政府の対応を、
「中身のないただの怒り」と批判し、プライバシーが侵害される恐れに配慮した措置を整える必要性を、あらためて強調した。
電子メールで、本紙の取材に答えた。
 
ケナタッチ氏によると、「強い抗議」は19日午後、国連人権高等弁務官事務所を訪れた、在ジュネーブ日本政府代表部の職員が申し入れ、その後、約1ページ余りの文書を受け取った。
しかし、内容は本質的な反論になっておらず、「プライバシーや他の欠陥など、私が多々挙げた懸念に一つも言及がなかった」と指摘した。
 
抗議文で、日本側が、国際組織犯罪防止条約の締結に法案が必要だ、と述べた点について、ケナタッチ氏は、
「プライバシーを守る適当な措置を取らないまま、法案を通過させる説明にはならない」と強く批判。

法学者であるケナタッチ氏自身、日本のプライバシー権の性質や歴史について、30年にわたって研究を続けてきたとし、
「日本政府は、いったん立ち止まって熟考し、必要な保護措置を導入することで、世界に名だたる民主主義国家として行動する時だ」と訴えた。
 
ケナタッチ氏は、日本政府に引き続き、法案の公式な英訳文とともに、説明を求めている。
菅官房長官は22日、ケナタッチ氏の書簡に、「不適切だ」と反論していた。


◆与党、きょう衆院採決方針



犯罪の合意を処罰する「共謀罪」の趣旨を含む、組織犯罪処罰法改正案を巡り、衆院議院運営委員会は、22日の理事会で、衆院本会議を23日に開くことを、佐藤勉委員長(自民党)の職権で決めた。
与党は「共謀罪」法案を採決し、衆院を通過させる方針。
24日の、参院での審議入りを目指している。
 
与党が、理事会で、「共謀罪」法案の採決を提案したのに対し、民進、共産両党は、与党が、衆院法務委員会で、法案の採決を強行したことに反発して拒否。
双方が折り合わず、佐藤氏が、本会議開催を決めた。
「共謀罪」法案を採決するかどうかは、与野党の協議に委ねた。
 
法案を巡っては、安倍晋三首相(自民党総裁)が、22日の党役員会で、「今国会での確実な成立を目指す」と強調
高村正彦副総裁も、「23日に、間違いなく衆院通過させる」と話した。
民進党の野田佳彦幹事長は、記者会見で、「審議は不十分だし、この間のやり方は極めて遺憾だ」と、与党の国会運営を批判した。
 
与党は、法案の成立を確実にするため、来月18日までの、今国会の会期延長も検討している。  

<国連特別報告者> 
国連人権理事会から任命され、特定の国やテーマ別に人権侵害の状況を調査したり、監視したりする。子どもの人身売買や、表現の自由に関する人権状況などの報告者がいる。政府や組織などから独立した専門家で、調査結果は理事会に報告する。
【ロンドン=小嶋麻友美】


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東京新聞がまとめてくれた、共謀罪の問題点

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祝25年!

2017年05月24日 | 家族とわたし
祝・25年❣️


ごめんなさい、この美しい花束↑は借り物の映像で、わたしたちの物ではありません!

今年は、わたしにとって、いろんな物事の区切りの年です。
今の夫と暮らし始めてから、ちょうど25年。
ピアノを教え始めてから、ちょうど40年。
そして生まれてから、ちょうど60年。

もしもわたしが100歳まで生き永らえることができたら…、
人生の前半は大変なことだらけだったけど、後半はなかなかいいものだったと思い出しながら、この世を卒業できるかもしれません。

お祝いをしに、大好きなレストラン『わびさび』に行って来ました。
今日は結婚25周年の記念日なんだ、と言うと、寿司職人さんとお店のオーナーがそれぞれ一品ずつ、お祝いだと言って、それはそれは美味しい料理やデザートを作ってくれました。
わたしたちは、このお店に、かなり甘やかされている客だねと言い合いながら、美味しくいただきました。

乾杯をして、25年という年月に想いを馳せようとしましたが、なかなかうまくいきません。
とても大きな枠の中にはめられた、思い出パズルの一つ一つを、ぼんやり眺めているような感じです。
その時の思い、その時の景色や匂いや音までもがよみがえってくるのですが、眺めているわたしの心は、感情の波を立てることもなく穏やかなまま。

25年とは、そういうことなのかもしれない。
そう思いました。

次の25年を、心身ともに健康で迎えられるよう、健康オタクの鍼灸師の忠言をよく聞いて、元気に生きていきたいと思います。

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米国『畑狂想曲』事情

2017年05月24日 | ひとりごと
3週間前の水曜日から始まった畑作りが、昨日、ようやくほぼ終了した。
初めてのことだらけで、戸惑ったり驚いたり困り果てたり疲れ切ったりしたけれど、とにかくなんとかなった、と思う。

畑から10メートルほど離れた庭先に、大量の土を、トラックの荷台からザザーッと降ろされるのを見た瞬間は、本当に途方に暮れたけど、
コツコツと同じことを繰り返すという作業は、どちらかというと得意な方なので、腰さえ気を付けていれば大丈夫だろうと取り掛かった。
だけどやっぱり、途中でかなりヤバい状態になって、慌てて風呂に浸かり、腰と肩の機嫌を取りながら、翌日の夕方に作業を終えた。

有機の土を頼んだのだけど、なんだか心もとない。
大変な思いをして運んでいるのに、何かおかしい。
ほんとに有機なんだろうか…。

などと悶々としながら1週間が過ぎ、やっぱりこの土には栄養が必要だと思えてきたので、歩美ちゃんが教えてくれたバイオダイナミクスのコンポストを買いに行った。
この農場は、ニューヨーク州に住むわかちゃんからの紹介で知った。
彼女の家の庭には、バイオダイナミクスの様式に則った、すごいパワー畑があるらしい。
どういうふうにすごいのかは、またいつか直接見に行って、リポートしたいと思う。

ナビが教えてくれた到着地に来ても、どこに農場があるのか全くわからなくて、場違いの所に車を駐車して困っていると、郵便局の車がやってきた。
慌てて車から降りて、郵便局の車の前に立ちふさがった。
「どうしたの?」
「農場に行きたいんだけど、わからなくて困ってるんです」
「ああ、今からそちらの方に行くから、ついて来たらいいよ」
と言われて、車の後をついて丘をぐんぐん上って行くと…そこは小さなオドトリウムで、建物の中からはピアノと歌声が聞こえてきた。
外で休憩していた東洋人のご夫婦が、わたしを見るなり「中国人の方?」と聞いてきたので、「いえ、日本人です」と答えた。
ついでに「いつも大抵は韓国人?って聞かれるんですけどね」と言うと、
「うんうん、あなたは韓国人の顔をしてるわ、ねえ?」と、隣のご主人に話しかけている。
そんなわたしたちのすぐそばに、気がつくと白人の男性が立っていて、
「そりゃそうと、あなたはここに何しに来たの?」と聞かれたので、「農場があると聞いてここに来たんですけど、見つからなくて」と言うと、
「それだったらこっから降りた所にあるよ」と、指差して教えてくれた。

ちょっとした山道だ。


なんてこった…なんでここがわからなかったんだろう…。


釜もある。


ずっと寒かったのに、この日はピーカンに晴れて暑いったらない!


わかちゃんがもう来てくれていて、いろいろと教えてくれた。
キャベツ、レタス、賀茂茄子、キュウリ、黄色いプチトマト、バジル、ディル、ケールの苗と、バイオダイナミクスの方法で作ったコンポストを10袋買った。
それからわかちゃんと一緒に、最初に迷い込んだ場所まで戻った。
そこは農場が経営する小さなレストランで、そこでわかちゃんの家族と一緒にランチを食べた。(またまた奢ってもらってしまった!)

翌日の土曜日は、歩美ちゃんが手伝いに来てくれて、ネットを張るための支柱を買いに、ホームセンターに出かけて行った。
畑第一号は、その昔、鳩小屋があった土台の上にあるので、支柱を地中に差し込むのがとても難しくて苦労した。
けれども畑第二号は、土をかなり深く入れてあるので、一号よりは長めの支柱にしようと思い(鹿避けにもいいし)、5フィートの支柱を買いたかったのだけど…、

残念ながら、家の近所にあるホームデュポ(ホームセンター)には、その長さのものが一本もなかったので、
とりあえず、鹿避けのネットと、グラウンドホッグ避けのチキンネットを買い、家に戻った。
同じホームデュポの、欲しい長さの支柱の在庫がある店を調べていたら、夫が、「すぐ近くにある金物店にまず行って聞いてみたら?」と言う。
そうだよね、地域のお店を応援するためにも、そういう買い物をするべきだとわたしも思い、まずそこに行ってみた。
だけど残念ながら、その店には一本も無かったので、インターネットで調べておいた、車で20分ほど走った町にあるホームデュポに、歩美ちゃんと二人で向かった。
そこには50本の在庫があり、もし自分で取りに来るんだったら配達料も要らないし、先にカードで支払っておくこともできると書いてあったけど、
なんとなく信用する気になれなくて、ひとまず自分の目で商品があるかどうかを見てからということにした。
お店に入り、売り場に向かった。
4フィートのものは大量にあるのに、5フィートが一本も無い?!
なんで?50本って書いてあったじゃないか!
この店は、大抵、お店の従業員を見つけるのに苦労する。
だから買い物に行く前に、自分で徹底的に調べておいて、自力で商品を見つけ、質問することが極力無いようにするのだけれど、
50本あります、取りに来てください、なんなら料金を先にカードで支払ってもいいですよ、などとホームページに書いてあったら信用するじゃないか!
なのに、ゼロってどういうことよゼロって?!

やっと見つけた店員さんも、自分の携帯で50本在庫有りを見て、う〜ん…と唸りつつ、棚にある4フィートの支柱の長さを測ったり(見てわかるっつうの!)、他の店員を連れてきたり。
挙げ句の果てに、多分建築材料の売り場にあると思う、などと言うので、なんで5フィートのだけが建築材売り場で売られにゃならんのだ!と言いたいのをグッと我慢して、歩美ちゃんとまた、広い店内をトコトコ歩いて行った。
もちろんそんなものは見当たらず、そろそろ我慢の限界に達しようとしていた時、腰を痛めたのか、腰痛用のベルトを巻いても尚、痛そうに腰を屈めて歩いている店員さんを見つけ、最後の望みを託してみた。
彼もまた、なんで50本もの支柱が見当たらないのかが理解できなくて、彼なりにいろいろと検索したり、探したりしてくれた。
この店において、そのレベルの親切はとても珍しいものだったので、沸騰寸前だった怒りが、シュルシュルと収まっていった。
そしてなんと彼は、わたしたちを案内しながら総合カウンターまで行って、自分で支店のサイトを開き、支柱の在庫を調べ始めた。
在庫有りの店に直接電話をかけ、そこの店員さんに目で確かめてもらい、確実に売られているという情報を掴んでくれた。
お礼を言って帰りかけたのだけど、こんなに親切にしてもらったのに、何かお礼ができないかと考えて、彼の名前を聞きに戻った。
ホームデュポに、こんなに親身になってくれた店員さんがいて、わたしたちはとても助かったと、彼の名前と一緒に伝えますからと言うと、とても喜んでくれた。
彼が見つけてくれた次の店は、わたしたちがいる町からは、またまた20分ぐらい車で走らなければならなかったけど、そんなことを気にしている場合ではない、行こう!

などと憤慨&奮闘している間に、時間はどんどん過ぎていき、家に戻った頃にはすっかり夕方になってしまっていた。
でもまあ、暑くもなく寒くもなく、雨も降っていない絶好の畑日和なのだ。
やれるところまでやってしまおう。

バイオダイナミクスのコンポスト。


これをオーガニックもどき?の土に混ぜ込む。


畑第一号で種から育ってきた苗と、農場から買ってきた苗を、第二号に植え替える。






トマトの苗は、全体の3分の2ほどを地中に埋めてしまうと良く育つと教えてもらい、試してみた。


空と海が大興奮しているので、近くに寄って見ると…今まで見た中で、一番でっかい蛾がいた。


畑第一号は、狭いし浅い畑だけど、4年目を迎え土がとっても肥えてきた。
ほんとに柔らかで温かい、素晴らしい土だ。

ここにもバイオダイナミクスの力をおすそ分け。


もう植え替えが面倒になって、真ん中の列の小松菜さんが、過密状態のまま放っとかれている…ごめん!



そして日曜日。
畑のベッドとベッドの間をどう塞げば良いかと、素人ながらもウンウン考え、そのイメージに合いそうな、しかもそんなに費用がかからない物を見つけに、またまたホームデュポに出かけた。
店の中をぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる、ああでもないこうでもないとブツブツつぶやきながら、測ってきた寸法を確認しつつ、役立ちそうな物をカートに入れていると、
「まうみさん、今日も手伝えますけど」と、歩美ちゃんからありがたい電話がかかってきた。
彼女にも店に来てもらい、買おうと思っているものを見てもらった。

前庭用の花と、アレヤコレヤの用具を持ち帰り、いよいよ作業開始。


夫は夫で、前々から気になっていた、窓枠のペンキ塗りに勤しんでいる。


ドア替わりに買った、多分ツタ植物のためのフェンスの足の部分だけを切り取って、蝶番でベッドに取り付ける。


第二号畑の仕上げに、持参したEM菌を溶かした水を撒いてくれている歩美ちゃん。


本当は最後までやり終えてしまいたかったけど、急にディナーのお誘いを受けて、作業はここで中断。
汗まみれの体をシャワーできれいにして、友人夫婦の家に出かけた。

えいこちゃんちの広い庭には、たくさんの花が咲いている。
彼女は、花を育てるのがとても上手な人なのだ。








急に来れなくなったカップルの代わりに、ご馳走をいただいたわたしたち。
白ワインにイチゴを入れるのは初めて見た。


よく働き、よく食べ、よく眠った翌日の月曜日は雨で、だから前庭の仕上げは火曜日になった。

”Before”


”After”


あれれ?頑張った割にはあんまり変わんないなあ…ブツブツ…。
でもまあとりあえず、奥の桃子ちゃんの島には、ミョウガとニラとブラックベリーだけに暮らしてもらうことにした。


あとは3日にいっぺんの水やりをしながら、大きくなってくれるのを待つしかない。


モンサントなんかくそっくらえ運動の一環として、四苦八苦しながらの畑作り。
楽しいやらしんどいやら嬉しいやら待ち遠しいやらの、畑狂想曲の始まり始まりぃ〜。
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今こそ『森友&加計』疑惑で安倍政権を追い込み、彼らが暴力的に採決してきた法案を廃案にしよう!

2017年05月19日 | 日本とわたし
わたしたち有権者は、史上最悪のチンピラ政権に、数の力を与えてしまいました。
今や彼らは、どんなに劣悪な審議をしようが、不誠実不真面目虚言丸出しの答弁をしようが、
彼らが手に入れたい、決めてしまいたい法案を、多数決という、ただ立ち上がる人間の数が多ければキマリ!という、
笑いが止まらないであろう力を持っているのです。

選挙というものを、今こそ真剣に、自分としっかり繋がったものとして考えなければならないのですが、
小選挙区制、高額な供託金、不正投開票が前々から言われているムサシのシステム、誰がなっても同じだ、などなど、
投票に行ってもどうにもならないと、悲観したり白けたりする人が少なくないと聞いています。

でも、選挙ほど面白いものはないし、選挙ほど一般市民の声が形として現れるものはありません。
いろんな問題を抱えていてもやはり、選挙は民主主義の王道です。
例えば、座間宮ガレイさんが人生かけて作っている『選挙新聞』を買って読むのは、選挙を身近なところに連れてくる第一歩になるかもしれません。
そして今こそ、『森友&加計』疑惑をちゃんと調べろ!と、テレビ局や新聞社に、ガンガン伝えていかなければなりません。
そしてもし、きちんとした報道をした際には、ありがとう、これからも頑張って!と、支援の声を伝えていかなければなりません。

本当は、1万でも10万でもなくて、100万人の市民が道路を埋め尽くすような抗議を示すことが、一番しなければならないことだと思っています。

共謀罪が成立してしまい、そのようなことが一切できなくなる恐怖社会が、平成の日本に蔓延してしまう前に。

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衆院法務委員会で、『共謀罪』法案の採決に抗議する野党議員の姿…。


もう何度、こういう場面の写真を見てきたか。

安保法案の採決も。


審議を尽くしたかどうか、それは時間ではなく、質疑応答の質と内容が良いものであるかどうか、理解ができ納得ができるものであるかどうかなのに、

誰かが書いて用意した、どうにでも解釈できるようなズル賢い答弁を、読んでる本人がまるで理解していないまま丸読みしたり、


法務大臣は、自分の脳みそがついていけない、理解しようとしてもできないままに、愚かな答弁で時間を浪費しました。












ねえねえ、教えて早く!


よく言えまチたネ!


こんな最低最悪な答弁しかできない大臣の様子を、テレビはどれぐらい報じたのでしょう?
NHKは受信料を支払わせておきながら、国会を報じなくなったことは、許されることなのでしょうか?
特に、昨日のような、国民に広く知らしめるべき法案を、まともな審議が成立しないまま、疑問がさらに深まったまま、30時間経ったんだからもういいじゃないか、などと委員でもない議員がやってきて言う様子を、
NHKは、NHKだからこそ、逐一伝えなければならなかったのに、今回もそれをしなかった。
なぜか。
どうしてNHKは、国会でのこれは重要だと言う場面を中継しないのか。

それはなんと、総理大臣が出席しなかったから、なんだそうです。
逆に言うと、安倍氏自身、特になんの予定も無かったくせに、法案採決がほぼ起こり得るとわかっていた委員会をすっぽかしたのは、そうすればNHKは、国会を放映しないとわかっていたから、とも言えます。

総理の出席=国会中継の要件に該当

こんなルール、いつから発生しているんですか?
どこまでも総理と密着して、だから犬HKなんていうあだ名がついたんじゃないんですか?

ちなみに、テレビ朝日は中継を流していました。


そして『みなさまのNHK』はというと…「理論派スタイリストの着回し術」…。



採決の日が近づくにつれて、上西小百合議員が、こんなツイートを発信しました。
「自分には質問時間が無かったのだが、民進党の議員からそれぞれ1分ずつ分けてもらい、5分間の質問ができるようになった」


「自民党にぶら下がっている、日本維新の会の丸山議員がお見えになって、強行採決を促すと思います。屈辱的です」


そしてその通りに、委員でもない隠れ与党(もう今となっては隠れるつもりもない)日本維新の会の丸山議員が、
「委員長、もういいでしょう。30時間以上質疑してきた。ピント外れの質疑ばかり。直ちに採決に入って頂きたい」と言い放ちました。
このツラで。


「質問の最後が、法務委員ではない丸山議員。
強行採決をする為だけに呼ばれた、維新の議員。
維新がこの国にとって、本当に害でしかない事の象徴」・上西議員

さらに、こんなツイートも。
「『共謀罪』を強行採決させる為だけに出てきた、維新の丸山議員の質問後の様子を、私の秘書が(維新党本部職員に邪魔されながらも)写真を撮ってきました。
見せ場をもらって、余程嬉しかったんですね。
松浪議員と遠藤議員とハシャいじゃって、この法案の重みを全くわかっていない。
情けない。



「一方、丸山自身のツイッターをみると、あの瞬間のビデオを、「タブーを怖れぬ若きサムライ」とタイトルつけて流した誰かさんのツイートをリツイートして、
「うわっこれ、今年の質疑を上手く切り取り、2分半でめっちゃカッコよく纏めて下さってる。色々使いたいぐらい」とはしゃぎまくり。
危険な「共謀」のぱしり役が、そんなにうれしいか」

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この共謀罪は、平成の治安維持法と呼ばれる、物言う市民という存在を国から排除し、権力や財力を持つ者たちのやりたい放題を可能にする悪法です。





それを、こんな劣悪な審議と採決で決めてしまった与党に対し、若手弁護士らが反対声明を出しました。

衆議院法務委員会における共謀罪法案の、採決強行に抗議する声明
(法律家8団体)あすわか超訳ver.

【明日の自由を守る若手弁護士の会(あすわか)】2017年5月19日
http://www.asuno-jiyuu.com/2017/05/ver_19.html

衆議院法務委員会における、共謀罪法案の採決強行に抗議する声明

(あすわか超訳ver.)

2017年5月19日

共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会

社会文化法律センター     代表理事 宮 里 邦 雄
自由法曹団            団長 荒 井 新 二
青年法律家協会弁護士学者合同部会 議長 原   和 良
日本国際法律家協会        会長 大 熊 政 一
日本反核法律家協会        会長 佐々木 猛 也
日本民主法律家協会       理事長 森   英 樹
日本労働弁護団          会長 徳 住 堅 治
明日の自由を守る若手弁護士の会 

共同代表 神保大地・黒澤いつき

超訳・文責 明日の自由を守る若手弁護士の会

今日、衆議院の委員会で、共謀罪をつくる法律案が、無理やり通されました。
来週にも、衆議院の本会議にかけられる計画だ、と報じられています。
私たちは、心のどん底から怒ってるので、抗議のシャウトをします。

刑法という法律は、どういうことをすれば犯罪になるか、どういう行為は自由にしていいのかを決めています。
人の命や身体、財産などを傷つけたり、傷つける危険性があってはじめて、国家権力が動く、というシステムになっています。
そうでないと、私たちは、自由に行動できないからです。

共謀罪の法案は、約300もの犯罪について、話し合っただけのときから刑罰をあたえることができる、としています。
この法案は、
命などの危険があってはじめて罰される、というシステムをひっくり返し、
私たちが自由に行動できないようにし、
国家が市民の行動に簡単に口を出せるようにするものです。


沖縄では、「威力業務妨害罪」という犯罪がすでに、市民の行動を取り締まるための『名目』に使われてしまっています
今回の法案では、その「威力業務妨害罪」も、話し合えば共謀罪になるとされているので、めちゃくちゃ危険です。
 
「組織的威力業務妨害罪」という犯罪は、もともと「何をすれば犯罪になるのか」があいまいで、労働組合の活動などをつぶすために使われてきたので、大問題です。
これひとつとっても、戦前の治安維持法と同じレベルでキケンな法律なのです。
 
自民党は、2007年の党内の議論では、「組織的威力業務妨害罪」などは共謀罪に入れていなかったのに、
安倍政権は、なにがなんでも、話し合っただけで犯罪にしようとしています。
 
「物言う市民」を、手当たり次第に取り締まるつもりだとしか思えません。

首相は、イッパンジンは処罰されないと言っています。
 
でも、「組織的威力業務妨害罪」は、原発反対や米軍基地反対の活動に使われかねません。
楽譜のコピーは著作権法違反になりますし、節税も所得税法違反と疑われかねません。
 
こういった行為は、市民が普通にやっていることなのに、話し合っただけで犯罪になりえるのです。
だいたい、「イッパンジンは処罰されない」なんて、法案のどこにも書いてありません。
「計画」して「準備行為」があったとされれば、誰でも処罰される可能性があるのです。
全然納得できません。

警察は今でも、犯罪をしていない人の個人情報を集めたり、イスラム教徒だというだけで尾行したりして、プライバシーを侵害しています。
共謀罪ができれば、今以上に、私たちの行動や会話、目線、メール、LINEなど、コミュニケーションそのものが監視されるおそれがあります。

政府は、「共謀罪を制定しないとTOC条約を批准できない」と言っていますが、
諸外国を見てみても、こんな広範な共謀罪法案を作らずに条約を批准しても、問題ありません。
そもそも、TOC条約はマフィア対策のもので、テロ対策ではありません。
 
日本はすでに、国連の13個のテロ対策条約を批准しているし、国内にもバッチリ適用できています。
共謀罪法案にはとってつけたように、「テロリズム集団その他の組織犯罪集団」って言葉は入っていますが、
テロリズムの定義もなく、あたかも「テロ対策」っぽく見せるためだけのものです。

衆議院法務委員会では、政府は、野党議員の質問にまっっったくまともに答えず、
「一般市民は捜査の対象にならない」と、根拠レスな答弁をただただ繰り返したり、
野党議員が大臣の答弁を求めているのに、政府の職員が勝手に答弁したり、
異常としか言いようがなく、民主主義を踏みにじるものでした。
5月17日に、野党議員が、金田法務大臣の解任決議案を提出したのは、当たり前すぎるほど当たり前のことです。

こんなめちゃくちゃな審議のあげく、まだまだ審議しなければならない問題は山ほどあるのに、今日、強行採決されたことは、「暴挙」以外の何者でもありません。

5月16日に報じられた、朝日新聞の世論調査では、
「共謀罪法案を今国会で成立させる必要はない」という声は64%に達し、「必要」という声(18%)を大きく上回りました。
共謀罪法案に反対する声は、猛烈なスピードで広がっていて、
多くの国民が、衆議院での審議を通じて浮かび上がってきた、この法案の「ヤバさ」について、もっと審議してよと願っています。

私たち共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会は、日本の人権保障と民主主義の未来を大きくゆがめるであろう、共謀罪法案の成立を食い止めるため、これからも全力を尽くします。
以上


******* ******* ******* *******

最後に、一昨日行われた、山尾志桜里議員による、金田法務大臣に対する不信任決議あんの趣旨弁明の内容が、
非常にわかりやすく、共謀罪の恐ろしさを明確に語り、細かい部分までの理解を促すのに優れていましたので、
ここに紹介させていただきたいと思います。

残念ながら、最近ここにユーチューブの動画を載せると、画面におかしな状態で現れるので、URLを載せておきますので、青文字をクリックしてごらんください。
50分近くの時間を有するものですが、聴き込んでいるうちにあっという間に時間が過ぎていきます。
ぜひ、聞いてください。
ただ、ヤジがとても酷くて、これが今の国会の実態なのかと情けなくなりますが、それはもう無視して聞いてください。

衆院本会議での金田法務大臣に対する不信任決議案について、山尾志桜里議員による趣旨弁明と、逢坂誠二議員による賛成討論
2017年5月18日
https://www.youtube.com/watch?v=jOxbf8S4UnA
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