ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

水の怖〜い(個人的な)お話

2023年09月30日 | ひとりごと
↑ここ最近で一番好きな空(くう)の写真。

9月に入って雨ばかり降っていた。
たまに晴れるとまた降って、かなりうんざりしていたのだけど、先日からの雨は量が多くて、今夜はさらに降って、明日の土曜日の朝まで続くらしい。
けれども日曜日からはからりと晴れて、最高気温は26℃、最低気温は14℃前後に落ち着いて、秋本番の気候になるそうな。
マンハッタン在住の長男くんの奥さんTちゃんから、「お母さんの家の地下室、大丈夫ですか?」とLINEメッセージが送られてきて初めて、マンハッタンがとんでもないことになっていることを知った。
Tちゃん曰く、「96丁目の地下鉄Ⓜ️駅のホームの天上から、水がばああああっと出ておりました🙃」、らしい…。
マンハッタンには今、非常事態宣言が発令されている。

いやはや、ここ10年、大雨被害は年々ひどくなっている。
今までと同じ対策や設備では間に合わないということは歴然なのだから、新たな対応策とお金が必要なはずだが、さて、十分なお金と人員をインフラに回せる政治家がいるのかどうか…。

うちの地下室は、今回の大雨に関してはほぼ無事だった。
けれども、今回は『局地的』の『局地』に該当してなかったからだけの話で、いつ何時浸水被害を被るかは予測がつかない。
一度大変な思いをしてからは、大雨が降るたびに胸の辺りがゾワゾワし始め、うちの前の道(まるで池のようになっていた)で窓の半分まで浸かって動けなくなっていた車を思い出す。
いわゆるプチ洪水トラウマだ。

日本でも、大雨を表す言葉として、ゲリラ雨や線状降水帯という言葉が新たに使われるようになり、洪水被害が年々増えてきている。
自然と戦っても勝ち目はないのだから、せめて被害を最小化するためのインフラ対策をしっかりととるべきだと思う。


さて、こちらの水の話は全然深刻ではなくて、単に状況報告のようなものなのだけど、8月から始めた水中エクササイズと水泳はとりあえず今も続いている。
ロッカーやシャワー室の使用にも慣れ、そろそろサウナにもトライしようかと思っているところ。
朝早く、しかも雨がじゃあじゃあ降っている中を通っている自分を、ちょっと褒めたくなったりする時もある。

今朝もエクササイズのクラスが終わった後、小プール(25メートル)でひと泳ぎしていたら、プールの係員がレーンを張り損ねたらしく、プールの真ん中で2本のレーンが絡み合ってしまっているのに気がついた。
なのでそれを外してプールの縁にいる人に渡してあげようと思ったのだけど、いやはや、あのレーンって見た目と違ってすごく重くて、しかもピーンと張られていない状態だと浮きにもならない。
絡み合っていた地点は水深2メートルで、係員が待ち受けている縁のところは水深3メートルだから、わたしはレーンの端っこを持って泳いでいかなければならない。
絡んだレーンを外すまでは簡単だったのだけど、その後がいけなかった。
もうあと少しのところまで行っているのに、係員の手に届かないのだ。
なぜかというと、あともう一方の端がすでにしっかり留められているので、力を入れて引っ張らないといけなかったからだ。
でも、わたしは水深3メートルのところで片手だけで泳いでいて、そんな重くてダラダラしたものを引っ張り上げることなんてできっこない。
そんなこんなでジタバタしている間に水をしこたま飲んでは激しく咳き込んで、とんでもなく焦って溺れそうになった。
若かりし頃、海で溺れかけていた人に気がついて、何も考えずに助けに行って、自分も溺れそうになったあの時の恐怖がバーンと蘇ってきた。
バカバカバカ!
自分で自分に罵りながら、係員が「大丈夫か?ちょっと休んで!あともう少し!もうちょっと!」と叫んでいる声に応えることもできないまま、とりあえずレーンを係員の手に渡した。
プールの縁にしがみついて息を整え、もう絶対に己を過信することなかれと呪文のように唱えながら、水の恐ろしさを改めて頭に刻み込んだ。

まだ50メートルの大プールに挑戦する勇気が出ない。
25メートルプールを1往復から始めて、今やっと3往復できるようになった。
それも続けてではなく、休み休みで。
66歳の再挑戦なのだから、焦らず少しずつ、チョンチョにチョンチョに😁

雨が降ると外遊びができなくて、退屈しまくっている空と海


茗荷とイチジクのコラボ(by夫)

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この夏の最初で最後の休暇旅行「レーニア山&シアトル再び編」

2023年09月19日 | 家族とわたし
レーニア山。日系の人たちが、タコマ富士と呼んだ山。
シアトルの街からもこんなふうに見えるらしい。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%82%A2%E5%B1%B1

レーニア山はカスケード山脈の最高峰、成層火山群の一つで、セント・ヘレンズ山とは兄弟関係にある。
ちなみにセント・ヘレンズ山は、1980年に大噴火を起こしたことで有名な活火山だ。
レーニア山の高さは4392メートル。
標高1800m以上は氷河に覆われているので山頂に着くまでに2 - 3日かかり、登頂は難易度が高い。
我々が目指すのはもちろん、ウォーキングシューズでてくてく歩ける場所のハイキングなので、難しいことは何も考えなくて良い。
ということで、ワシントン州での最後の観光は「レーニア山国立公園」を訪ねることにした。

山がどんどん近づいてくる。

でも、ここにも渇水の影響が。

レーニア山の裾野に入る。

入り口。
入場料は自動車1台につき$30、歩行者・自転車は$15、いずれも7日間有効で、公園内の駐車は無料だから、1週間かけて散策するような人にとってはめちゃくちゃお得。

しばらくすると霧がたち込めてきた。

標高1645メートルに位置するパラダイス・インの駐車場に車を停めて、いざいざ出発!



たくさんのトレイルから選んだのはもちろん、一番簡単そうなコース😅
今回の旅では毎日長距離(わたしにとっては永遠とも思われる)を歩き続けたので、そこが国立公園であろうがどこであろうが、とにかく一番楽なコースを選びたかった。

ああそれなのに、滝があるんだって!と聞くともう大変。
見える場所までひたすら上り、下り、時には四つん這いになって目指してしまう自分が…。

こんなところにチップモンクが!(家の庭のと全く同じなのだけど、場所が違うと感慨深い😅)

鹿も庭で普通に見られるのに、やっぱりちょっと違う。

ここでちょっとしたハプニングが。
木の枝がガサガサと揺れているのを目敏く見つけた夫が指差す方を見ると、確かに何かいる。
スマホのカメラで撮ろうと近づいていくわたしの服の裾をギュッと掴んで、またバカなことをと叱る夫。
こういう時は後退りするべきで、近づくのは愚かな者がすることだと、さらに後ろに引っ張ろうとする。
「クマだ」と夫。
「あ、ほんまや」とわたし。
こんなチャンスは2度と無い。
クマは近距離にいるものの、茂みは道の脇を降りたところだし、びっくりして襲ってきたとしても、まずはこの段差を飛び上がらないといけない。
多分大丈夫だろうと、引っ張る夫をずるずると引きずりながらカメラを構えた。
子熊ちゃん、木の実を食す

水分が潤っているからか、今回の旅行で初めて活き活きとした草木を見た。





こちらがパラダイス・イン。
霧がたち込めている中にパラダイスという名前が目に入ると、なんだか妙な気分に。

今回の旅で一番美しかった滝。

一体何があったの?

どこから転がってきたの?

この滝もとても綺麗だったけど、滝の両側の断層がすごく興味深かった。

帰り道、レーニア山の頭頂が見える場所に寄って30分ばかり雲が切れるのを待ったのだけど…またのお楽しみに。

レーニア山の紹介。

静けさに惑わされる景色。
ここは力強くダイナミックな山なのだ。
500,000年の間に、何千もの噴火による溶岩が流れ、冷えて現在の火山を築いた。
それらの溶岩流は、灰色や赤みを帯びた岩石として見ることができる。
これらの噴火の際には、現在よりもはるかに大きな氷河がレーニア山を包んでいた。
それらは火山の力と協調して地形を形成した。
現在の尾根は、溶けた物質が氷河の間にたまり、溶岩流が厚い氷の両側に流れた結果である。
あなたが立っているのは、まだ熱いうちに氷河の端にぶつかった溶岩流のつま先である。

ふむふむ、つま先ね…。恐るべしレーニア山。

溶岩が流れた跡。

また来るね、レーニア山。

国立公園からシアトルに戻り、ホテルに一泊して、飛行機が飛ぶ夜の9時半までの時間をどこで過ごすかを検討した。
わたしより8年3ヶ月も若く(といってももう58歳だけど)、歩くのが大好きな夫でさえも、もうあまりたくさん歩く場所には行きたくないと言う。
それで、まずは近所を軽く散策してから、北の端にある海辺公園に車で行くことにした。

相変わらず天気が良い。今回の旅は本当に良い天気に恵まれた。

夫が見つけたガラス工房。

トイレがハンパなく素敵!


ここで30分ほども居れば、作品が出来上がると聞いて、近所に住む次男くんたちに伝えた。

簡単に周れるだろうと思っていた公園だったのだけど…。

ちょっと嫌な予感が…。

我々が歩く森のすぐ左側にはずっと海が続いているのだが…。

なんかすごい木を見つけた。


歩いても歩いても、たまにぽっかりと海が見えるスポットがあるだけで、終点はなかなか近づいてこない。
なので途中で引き返すことにした。
同じ道を引き返さずに、ショートカットのコースを選んだのだけど、それは延々と続く傾斜がめちゃくちゃきつい上り坂だった。
後悔先に立たず。
いやもう、なにこれ、ふ、ふふ、ふふふ、ふふふふ!
人は、極限に達すると、それが何であれ、笑いが込み上げてくるものだと知った一瞬だった。
いきなりヘラヘラ笑い出すわたしを気味悪そうに見る夫。
所々に設置されているベンチに座ってくたばっていると、その急な坂道を小走りで下ってくる男性がいた。
その男性が、また別のベンチに座っているわたしたちの前に再び現れて、同じく坂道を下ってきたのには驚いた。
下るには上らないといけないわけで、時間も10分くらいしか経っていない。
我々は幻を見ているのか?それとも彼が超人なのか?双子か?しばらく二人で思案したけど、足が疲れ過ぎてどうでもよくなった。

青空にはどんなものも似合う。

飛行機だって撮りたくなる。

どことなくフォート・リーの街並みを思い出させる風景。

シアトルはほんとにいい街だ。

最終日のブランチを次男くんとEちゃんが再び付き合ってくれて、シアトル生まれのシアトル育ちのEちゃんお薦めのレストランで、最後の暴食パンケーキを食べる。

そしてこの旅の最後のご馳走はちょっと奮発して、ここ、SHIRO SUSHIでいただくことにした。

カウンター席は予約が詰まっていたので取れたかったのだけど、4人の寿司職人さんたちが面白おかしく話しながら寿司を握ってくれる。

テーブル席の我々も、黙々と、シアトルならではの新鮮な寿司をいただく。






このほうじ茶ムースはマジで絶品。

いっぱい食べていっぱい歩いた。
本当に楽しい旅になったとしみじみ喜びながら空港に。

そして機内に向かう廊下を歩いている時に、自分のスーツケースを見下ろしてハッと気づいたのだった。
セキュリティチェックを受けた際に、スーツケースから取り出したiPadとAmazon Fireを、カゴの中に置きっ放しにしたことを…。
こんなことは初めてで、頭の中が真っ白になったのだけど、もう引き返すことはできないのだから空港に連絡をするしかない。
8ドル払ってインターネットを機内で使えるようにして、空港と次男くんに連絡を取った。
夫からは、こんなことで次男くんを煩わせるなと言われたけど、彼はきっと助けたいと思ってくれるはずで、申し訳なかったけど巻き込むことにした。
次男くんから続々と、空港内で物を失くした場合の解決法が送られてくる。
彼もトーナメントや出張などでいろんな国を周っていて、置き忘れたり盗られたりして大変な思いをした経験があるからと、同情して慰めてくれた。
Appleの製品同士でできる位置検索で、iPadが空港に留まっていることがわかったので、盗まれている可能性が低くなった。
空港の忘れ物課もとても親切で、合計4人の係員と話したのだけど、どの人も親身になって届けを読んでくれたり探してくれたりした。

4人目の人が、長い時間をかけてあちこちに問い合わせてくれて、とうとう見つかったので、次男くんに空港まで取りに行ってもらった。
最後の最後で大失敗をしたのだけど、そのことも含めて今回の旅は、とても思い出深いものになった。
いろいろお世話になりました!みんな、ありがとう!
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この夏の最初で最後の休暇旅行「オリンピア編」

2023年09月18日 | 家族とわたし
シアトルから車で1時間ぐらいのところにあるオリンピア、そこに夫の弟Jと彼の息子のAが暮らしている。
Jは東海岸と都会が嫌いで、大学卒業後からずっと西海岸に居着いているので、同じ国にいてもたまにしか会えない人だ。
今回とうとう西海岸への小旅行を決めたのは、次男くんたちがシアトルに引っ越したこと、Eちゃんのご両親もシアトル近辺におられること、そして厳しい闘病を終え、晴れてサバイバーとなったJに会いたかったから。
というわけで、オリンピアに到着したその日、Jの案内でここに来た。


空は快晴、見渡すかぎり枯れ草の小山だ。
夫が、韓国ドラマでよく見るお墓みたいだと言う。まさに。



これはなんのシンボルなんだろうかと寄って行ったら、蜂がブンブン飛び交っていたので慌てて逃げた。

写真だけだとわからないのだけど、容赦無く照りかかる直射日光がジリジリと皮膚を焦がしていく中を、延々と歩き続けた。

渇水状態でも苔は蔓延っている。

お次は家から歩いて数分の、サウンド(スペルもSound/音と同じだけど、意味は海峡とか湾のこと)の端っこに行った。


ほぼ湖に見える。


苔に侵食されて弱ったのか、弱ったから苔に覆われてしまったのか。

Jの家。手前の建物は彼の木工作業場。

オリンピア第2日目。
今度は車で20分ほど離れている、これまたサウンドの端っこにある湿地帯をテクテク歩くの巻。
木材で作られた道を、再び延々と歩く。



道の両側は、森や湿地やサウンドがかわるがわる顔を見せる。




今は使われてないっぽい巨大な倉庫。

木がどれもこれも境内の御神木並みにでかい。

オリンピア三日目。
今度はサウンドの上を延々と歩く。

ここがほんとにほんとのサウンドの終点。塩っ辛いかどうか降りて行って舐めてみたかったけど、地面が足を取られそうだったのでやめた。少しは大人になったのかも。

いよいよ海上の道に入る。

引き潮時だったので、いろんなものが露出していた。


終点が遥か彼方に。道はまだまだ続く。


海鵜の集団。

アサリがおっきなバケツ百杯ほど獲れそう。

まだまだ続く。

この気怠そ〜な鳥さんたちは誰だろう?風が四方からビュンビュン吹き荒れている中、揺れながら足はびくとも動かないのだった。


こんもりとした森。

風の渦に飲み込まれてしまったみたいな音に包まれながらこんな景色を見ていると、なんだか世紀末の世界に迷い込んだような気になる。

ここにもサウンドの尾っぽが。

途中の休憩所で一休み。

我々はここ(赤い矢印)にいるらしい。

終点まで行きたいのかと途中で聞かれ、もちろん!と答えてしまう自分を心の中でバカバカバカ!と罵るもう一人のわたし…でも頑張りました、はい。

サウンドから離れて駐車場に戻る道すがら、トトロが隠れていそうな穴を見つけた。
頭を突っ込もうとするわたしに、熊がいたらどうする!と叱る夫。いや、おらんて😅

ここの森も弱った木がいっぱい。




真ん中の木は、海鵜の糞被害に遭って枯れてしまったそうだ。



帰り道にもう1箇所、サウンド見学。
ここで聞こえてきたのが…。
不気味な鳴き声

ここは少し前までコウモリの棲家になっていたらしい。彼らはここからシアトルに通っていたそうな。
けれども何やら問題があって、数はかなり減ったらしい。ちゃんと話してくれたのにすっかり忘れてしまった😭。

ここも枯れ野原だったけど、珍しく花を見つけた。

鬱蒼とした森の中を歩く。


Jは優れたコンピュータープログラマーで、木工を趣味にしているのだけど、わたしからすると趣味の域はとお〜に超えているように思える。

彼の作品が家のあちこちで息づいている。




彼は釘を一切使わない。
石谷夏樹さんという、日本人の家具デザイナー&制作家の大ファンで、彼と同じく金具を使わずに木組みで作る。
ISHITANI - Making Amiisu Chairs with Paper cord seat

Jの木組みはどんどん複雑化していって、それらをうまくはめ込むことだけでもとても難しい。


この椅子は中でも最高に難しかったらしい。




経過の苦労と手間を聞いているだけでも深いため息が出るのだけど、実物を見て、手で触って、椅子に座ったり、引き出しを開けたり閉めたりしているだけで、生まれ変わった木の幸せそうな顔が思い浮かんできて、こっちまで幸せな気分になる。

何年分?

Jも息子のAも料理が得意。しかも手の込んだものを作る。
滞在中の食事は全部、彼らの手作り料理で、こちらのベーベキューコンロと中華鍋用の強烈強火コンロが大活躍。


うちのカエデの爺さんと同じく、この家の主。

ダーツ好きのJはここでも遊ぶ。けれどもこれは家の壁を傷つけないためにゴム製なので、的を狙うのはかなり難しい。

Googleで検索すると、この家の周りだけ森になっていて、屋根が全く見えない。



カエルがよくハスの葉っぱの上にいるらしい。



ブドウの木もある。

こんなガレージ、いいなあ…。

前の家主が猫好きだったみたいで、遊び場がいっぱい。

玄関前の敷石

そのすぐ横に、なぜか巨大なピンクの水晶岩がゴロンと置かれている。

朝晩は肌寒いので、薪ストーブに火が入った。


観光案内から食事の世話まで何もかもしてもらったおじゃま虫は、これで退散いたします。

次は最後のレーニア山&シアトル再び編
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この夏の最初で最後の休暇旅行「シアトル編」

2023年09月16日 | 家族とわたし
シアトルから戻ってからというもの、あまりにバタバタしていて、パソコンの前に座るという時間がほぼ持てなかった。
時差はたったの3時間というものの、やはり時差は時差であって、その微妙なズレが頭と体にやんわりと居座っている。
大陸の東の端から西の端まで飛行機で6時間と聞いていたが、実際は5時間ちょっとで着いた。
帰りはさらに短くて、4時間半で戻ってきた。
こちらでは、車で3時間は序の口、4〜5時間は別に大したことがないという感覚なので、それからするとこの飛行時間は、費用の問題さえなかったらちょくちょく行ってもいいかも、という気にさせられる。

アラスカ航空は初めてだったのだけど、尾っぽに先住民の顔がシンボルとして描かれているのが気に入った。

旅に出た日からすでに2週間以上も経っていて、細かいことは忘却の彼方に飛び散ってしまったので、写真を見ながら思い出していこうと思う。

シアトルに着いたのが夜の9時半。
次男くんに空港まで迎えに来てもらい、彼のアパートメントのすぐ近くにあるホテルまで送ってもらった。
朝起きたら曇り空で涼しかったので、朝っぱらから散歩することに。
そして、歩いてみてすぐに気がついたのだった…シアトルの街は坂道だらけだということに…。
まあよい、今回はしっかり歩ける靴を二足も持参してきたのだ。覚悟はできている。

夫が歩いて20分ぐらいのところにある公園まで行こうというので、まあそれぐらいならと歩き始めたが、平坦な道がほとんど無い。
坂道というのは上りと下りがあるわけで、すっかりひ弱になったわたしの足には、そのどちらもがきつい。
旅行の2週間前から始めたYMCA通いだが、水中で運動しているので自分の体重がほとんどかかっていなかったことを痛感した。
平坦な道なら鼻歌級に楽々だった靴が、なぜだか坂道になると不安定というか、いちいちズレるというか、どうにも履き心地が悪く歩きにくくて仕方がない。
これは困った。延々と続くアスファルトの坂道を想定していなかった。思いっきり後の祭りである。

てくてく歩き続けるのが辛いので、写真を撮るふり(いや、実際に撮りたいから撮っているのだけど)をしてこまめに休憩をとる。
わけがわからない不気味なものが…真ん中の背の低い鉄柱?をよ〜くご覧あれ。


シアトルのビルディングは風変わりなのが多い。ビルディングフェチのわたしにはとても魅惑的な街である。

街の端っこにこんな風景があるっていいな。

当然後ろを振り向くと、

個人所有のボート置き場


突如、水上飛行機がやってきた!

ワシントン州は環境問題への取り組み方が半端じゃないと言われていて、だから公共交通機関の乗り物のほとんどは電気。




通りのあちらこちらに乗り捨てられている電動キックボード。
スマホで料金を払い、行きたいところまで使ったらそのまま放置。
シアトルはこのキックボードはもちろん、電動自転車のライドシェアが徹底していて、所定のラックに戻さなくても良いのですごく便利。

晴れているとなんでもかんでも撮りたくなる。


辛いことだけど、ホームレスの人たちが多い。コロナ禍以降、ぐんと増えたのだそうだ。


今年の夏は渇水がひどく、街中の緑もこんなことに。

これはなんでしょか?


イチローはもういないというのに…マリナーズの試合の応援に向かうファンカップル。

モノレール、写真をとうとう取り損なった。


シアトル版、丸ビルツイン。

ランチを一緒に食べようということで、ホテルにやって来た次男くん。
お、Lime(電動キックボード)に乗ってきたではないか。

ホテルから徒歩15分というところにあるギリシャレストランで、なぜかそこで一番美味しいらしいパンケーキとフレンチトーストのどちらにしようかと歯をギシギシ言わせるぐらい悩んで選んだのがこれ。
グルテンフリーを背負い投げして追い払い、ふつふつと湧き上がってくる幸福感と共に食した絶品。

我々が来るからと仕事を2日休んでくれた次男くんと一緒に、観光名所の市場に行った。

スタバ第一号店。

行列が…。コーヒーをやめてから全く足が向かなくなったスタバ。


観光客がいっぱい、と思いきや、結構スカスカ。次男くん曰く、週末になると歩きにくくなるほどギュウギュウに混むらしい。



この魚屋は、客が陳列棚から魚を選ぶと、その魚を陳列棚の奥にいる人に放り投げるパフォーマンスを見せてくれるので有名。
シアトル市場の魚屋さん




こちらは一番美味しいスモークサーモンを売っているという噂の魚屋。

市場の出口近くに巨大なブタの貯金箱が。


市場から出て、次男くんのガールフレンドEちゃんとの待ち合わせ場所に向かう。

ゲゲッ!ここはもしかして…。

はっきり言ってグロテスクな、噛んだ後のチューインガムをベタベタと貼り付けた壁に挟まれた通りである。
辺り一面甘い香りが漂い、汚いんだけど綺麗な気もして…感覚が大混乱すること必至な全長約15メートルの世界。


新たにくっつけたい人たちのために。

彼らのアパートメントに向かう。
シアトルの中心街の新しいビルディングのほとんどがガラス張り。カラフルなビルディングも多い。


彼らのアパートメントはもはやホテル?

ジムやプールがあって、他にもいろんな施設が整っているらしい。


見晴らしが良すぎる部屋からの風景。朝日と夕陽が超きれいだそうだ。



ニードルタワーもよく見える。

ガラス張りのベランダは怖過ぎて、端には寄れない。


夕食は海鮮!だけどまたまた延々と坂道なのが辛すぎる。



きゃ〜!




翌朝、ホテルの部屋で食べた朝食(市場で次男くんが買ってくれたスモークサーモンとスモークスカロプ)。爆ウマ!

シアトル2日目。1日目に歩き過ぎて疲れたので、朝からはゆっくりして、夕方からまた、コリアンバーベキューを食べにテクテク(一部、手すりが必要なほど急な上り坂があったが)歩いて行く。

なぜか広島の街を思い出した。

なんじゃこの高さは!4リットルがこの値段?ニュージャージー州より2ドルも高い!
でもこれも、環境悪化を防ぐためのものだとか…う〜ん、ニュージャージー、いや他の全州も見習うべきなんじゃないのか?

洒落っ気たっぷりのコリアンバーベキュー店。


すでに美味しそう。

食欲がどんどん増してくる。



さすがは食通コリアンアメリカンのEちゃんのイチオシ店。すっごく美味しかった。

虹の横断歩道

アートな壁

シアトルにたった一本しかない地下鉄の駅。


夫とわたしはこれに乗ってシアトル空港近くのレンタルカー屋に行く。

これが切符なのだけど、改札口も何もない。

来た!

中はけっこう混んでいて、空調があまりよくない。

自転車置きがあちこちにある。

空港からバスに乗ってレンタルカー屋に到着。


シアトル三日目。
夜はEちゃんの親御さんたちと会食をする予定になっていて、ホテルもチェックアウトしなければならなかったので、それまでの時間を水族館で潰すことにした。

こじんまりとして可愛いのである。
けれども中に入ってみると、なんとも興味深いものだらけなのである。

波がザブンザブンと押し寄せる水槽。


ヒトデやイソギンチャクやウニに直接触る。





ストレスになるんじゃないかと尋ねたら、触れられることは嬉しいのだそうだ。ほんまかいな?

クラゲさん。

昼寝中のタコさん。

だれ?

ナマコさん。

えっと…。

フグさん。


きれいすぎ!




ニモ〜!

この方はあまりに奇抜すぎて、しばらく見惚れてしまった。


ちびクラゲちゃんたち。

タツノオトシゴさん。

ウルトラQに出てきそうな方々。



ロンリーかもめ。

ここに鮭が実際に帰ってくるらしい。





ヒトデさんの裏側を初めて見た。

キノコとしか見えない。

再びナマコさん。

これもイソギンチャクなのかな?

この方は?


水族館から街を見る。



ラッコもオットセイもいたけど、なんかのんびり休憩してて、無理やり芸とかさせられてなくて、いい感じだった。

ちょっと乗ってみたかった観覧車。

シアトルの横断歩道に必ず設置されている歩行者用のボタン。

水族館まではウーバーで行った。
ずっと下り坂だったので、これをもし歩いていたら…と思うだけでゾッとした。
帰り道、ウーバーが見つけやすい場所までの坂道を、だらだら上って行くよりは階段の方がマシだと思った。
シアトルに住んだらきっと、足腰が強くなるんだろうな。


このけったいなブツは一体…。

会食の場所に早く着いたので、ご近所をちょいと散策。
やはりここも海が近い、シアトルの郊外の町。

野外市場が開かれていた。

タンポポという名前のお店。

ミニコンサートも。

お互いに平気なふりをしていたが、実は夫もわたしも超緊張して入った、待ち合わせ場所のタイレストラン。


Eちゃんのご両親はとても気さくな楽しい人たちで、偶然にもうちの近くに友人が居るらしく、今度はニュージャージーで会いましょうということになった。
こんな親同士の付き合いが、Eちゃんと次男くんのプレッシャーにならないことを願いつつ、でもやっぱりいつかは家族になれたらいいな〜という気持ちもある。
いずれにせよ、若い二人が健康に気をつけて幸せに暮らしてくれることを心から祈りつつ、再会を楽しみにしながらみんなと別れた。

次はオリンピア編。
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