マンモグラフィ、乳がん検査、これが平気な女性っているのだろうか?
あの、ぎゅうううう〜っと、文字通り板挟みされる数秒間…それを思い出しただけで息が詰まる痛がりのわたしは、コロナ禍をいいことに乳がん検査をサボっていた。
最近では、無痛MRI乳がん検査なるものができるようになったそうで、それだと全く痛くないし、被曝もないし、服を着たままでできる、良いことづくめの検査である。
台の上に乗せた乳房を、パン生地のごとく引っ張られたり押されたり、それだけでも十分不快で痛いのに、その後に本番の、情け容赦のない板挟みが続く検査に比べたら月とスッポン、天国と地獄である。
しかも無痛検査の精度は爆痛検査の5倍も高いというではないか。
なぜもっとパーッと増えていかないのだろう…。
費用は3万円弱。もしかしてこれ、保険が効かない?
ううむ、そうだとすると痛みを我慢する方を取るだろうな。
昨日、友人Aに勧められ、予約を取るまでうるさく確認のメールを送ると脅され、その名もズバリBreast Centerという名前の、女性専用の病院に行った。
ちゃんと行くかどうか怪しいからわたしも付いていくと言って(一体どこまで信用されていないのか😅)、Aが車で送り迎えしてくれた。
スタッフも助手も医者も全て女性。めちゃくちゃ親切であたたかい。
検査室に入った途端ビビりまくっているわたしに、ごめんね、できるだけ痛くないようにするからねと検査技師さんが言って、その言葉通り今までで一番痛みが少ない検査だった。
これだと年に1回なら我慢できるかも。
こちらも一昨日から熱波が来て、玄関のドアを開けた途端にむわ〜っと熱気に包まれるのだけど、日本の酷暑に比べたらまだまだチョロい。
大阪や三重に在住の家族や友人から、外気温は40℃などという話を聞いて、それって「アリゾナでは車のボンネットで目玉焼きが作られる」っていうのとどっこいどっこいじゃないかと思ったが、アリゾナは空気が乾燥しているので、日陰に入るとそれなりに涼しい。
日本の高湿度で40℃は辛過ぎる。
そんな熱波の真っ只中の夕方に、今日も一日暑かっただろうと、菜園や庭木にお水を撒くと、蛍がチラチラと芝から浮き上がってくる。
蛍も行水がしたいのだろうか。
前にも書いたことがあると思うのだけど、ペンシルバニア州では、高速道路沿いに延々と続く大豆畑から、いきなり光の祭典が始まったかと思うぐらいのとんでもない数の蛍が、ブワ〜っと浮き上がってくる。
高速で走っているのだから相当な距離なのだけど、その蛍の光の祭典はけっこう続く。
ほ〜た〜るのひ〜か〜り、ま〜ど〜の〜ゆ〜き〜、などと悠長なことを言っている場合ではない。
無数の超小型のUFOが、いきなり道の両側から出現した、という感じなのである。
その蛍、名前をペンシルバニア蛍という。そのまんまなのである。
それを初めて見た時は、あっけに取られてしまって、ただただうわぁ〜と叫んでいた。
子どもの頃はともかく、日本にいた時は、蛍はすごく特別で日常の中には存在しない生き物だったから、何かの折に蛍の光を見つけたら、そのたった一つのピカリに心を踊らせたものだ。
なのに一体全体、どうしてこんなことが起こるのだろう。
と疑問が湧いたので調べてみた。
どうやらこちらの蛍は源氏蛍ではなくて平家蛍のようだ。
源氏蛍は渓流に住むが、平家蛍は田園地帯に住むのだそうだ。
こちらには田んぼはどこにも無いけれど、どの家にも芝生が植えられている。
だから、体長1センチぐらいの蛍が、どの家の庭でも飛んでいる。
部屋の中に入ってきたりもする。
それで、蚊取りライトに釣られて死んじゃったりもする。
ペンシルバニアなんぞ、高速道路の照明灯もどきにまで進化している。
ペンシルバニア出身の夫が日本で住んでいる時に、蛍で大騒ぎしているわたしたちを見て首を捻っていた理由が、こちらに来てやっとわかった。
わたしの健康管理役を自ら買って出てきてくれているAの庭に蛍の楽園がある。
今年はちょっといつもより遅れていて、そろそろ開場されるらしい。
蛍の映像を撮るのはすごく難しいんだけど、もし良いのが撮れたらお見せしますね。