ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

戦争と原発をやめたら電気料金は安くなります

2023年02月19日 | 日本とわたし
『戦争』と『原発』をやめたら電気料金は安くなります。
この方の言うとおりだと思います。

『戦争』と『原発』にいつまでも固執する自民党が廃れたら日本の社会は良くなります。
これはわたしの個人的な意見です。
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黒豆おかきとちょこっとオーケストラ、そして歯のおはなし

2023年02月19日 | 日本とわたし
気がついたら、というか気がつくのを避けていたのかもしれないけど、コンサートまでもう1週間しかない。
まじ?
明日のリハーサルと、追加された水曜日の夜のリハーサル、そして当日のドレスリハーサルで本番になる。
自分の胸の内で大きなうねりとなって流れているメロディや、それを包み込んだり支えたりするハーモニーを、現実の音にしたい欲望がドクンドクンと波打っている。
欲が深すぎてもいけないし、欲を捨てるのもいけない。
現実と折り合いをつけることも指揮者の能力である。
あと3回、みんなと一緒に、最後の最後まで諦めずに音を紡ぎ上げていって、あの教会に足を運んでくださるみなさんに、すてきな時間を過ごしていただけるよう頑張りたいと思う。

そのためにも健康であることが大切だ。
音楽家も体力がなければやっていけない。
趣味として演奏活動に携わっている者は、音楽以外のことで生計を立てているので、時間のやりくりに苦労する。
わたしは音楽関連の仕事をしているが、演奏活動のための時間を捻出するのはやはり簡単ではない。
でもまあ、子育て中の大変さに比べたら大したことでは無いのだけど。

わたしの健康上の不安といえば歯、である。
他に、顔はもちろんのこと身体中のあちこちに散らばっているいろんな種類のできもの、それと長年痛みが続いている左腕上部の故障。
歯以外は夫に治してもらえばいいものを、言うと色々うるさく言われるし、いつでも頼めるという贅沢な環境が逆に災いして、ゴニョゴニョと誤魔化したまま時間が過ぎている。

さて、とうとうのとうとう、シニア用健康保険(日本の国保に近い)も手に入ったので、5年以上も前に通うのをやめた医者に診てもらうことにした。
その医者は超がつく人気者なので、新患はもちろん出戻りも拒否される。
なのでもちろんわたしも断られた。
わたしは以前、彼の娘たちにピアノを教えていて、その教え方をいたく気に入ってくれていたこともあって、それを言うと入れてくれるかな、などと邪な考えが浮かんだが、厚かましいと思ってやめた。
すると、ずっと連絡してなかったその医者の奥さん(元生徒たちの母親であり、良き友人でもある女性)から、急にあなたのことを思い出したの、元気?というメッセージが届いて、うむむ、これは虫の知らせか?と思って病院のことを話した。
「ああまうみ、ばからしい遠慮なんかしてないでさっさと夫に連絡しなさい!わたしからも言っておくから!」
と言われてありがたいと思ったのだけど、やっぱりそれでもなんか気が進まなくて放っておいたら、向こうから連絡が来た。
でも予約が取れたのは5月…それまでは何も起こらないようにしないと。

そして歯。
離婚直前だった30年前に、離婚後の困窮が必至だったので虫歯治療をしておこうと思って行った歯科医院で、いきなり4本もの前歯のインプラント治療を強行されて気絶しそうになったのだが、その4本のうちの1本の根っこに膿が発生していると言われたのが今から20年前のこと。
当時、わたしは家族と共にすでにこちらに引っ越していたのだけど、やはり貧しくて、無保険の歯の治療などよほどのことがない限り受けられない状態だった。
なので聞かなかったことにしてずるずると放置してきたこの22年と半年の間、歯科医が替わるごとにそのことを指摘された。
そして今、ここ数年担当してもらっている歯科医が、ちょっと怒ったような顔をして「あなた、これ、見えますか?」と、手鏡をわたしの手にグイッと持たせた。
前歯の右側の歯茎に、ぷっくりと膨れた部分があって、更にそこから白い膿を含んだ突起が出ているのが見えた。
もうこれ以上放っておいてはいけない。
この古いインプラントの歯を抜いて、歯茎を切開し、しっかりと治療しないと脳にまで至ってしまう可能性がある。
というわけで、またまた大掛かりな治療が始まることになった。
先日、その治療を始める前に、隣にある虫歯を治療しておくようにと言われてクリニックに行ったのだけど、主治医ではなく別の歯科医が担当してくれた。
治療が始まり、歯を削る嫌な音が耳に入ってきた。
案の定、いつものごとく、いつまで経っても削っている。
どうせこんなに深く蝕まれてるって思ってなかったんだろう。
治療が終わり、歯科医が言った。
「あなたの歯は、エナメル質の部分と根っこはとてもしっかりしているのだけど、中の部分がとても柔らかいので、一旦虫歯になると大変なことになるようですね」
だからずっと言ってたじゃないですか、わたしの場合X線写真は信用ならないって、とわたしは内緒で独りごちる。
なぜか今回はやけにその『柔らかい部分』というのが生々しく想像されて、急に恐ろしくなってしまった。
「なので甘い飲み物は極力避けないといけません。例えば砂糖を入れたコーヒーとか」
「コーヒーも紅茶も飲まないし、飲んでた時も砂糖は入れてませんでした」
「そうですか…まあとにかく甘い物を食べたり飲んだりした後は、しっかりとうがいとフロスをしてください」
しばし双方ともに沈黙…。
「あ、甘い飲み物といえば、ゆず茶が大好きでよく飲んでます」
「ああ、あれはハチミツや砂糖が大量に入っているし、しかも柑橘なので酸も含まれてるから、あなたのような歯の持ち主には最悪な飲み物ですよ」
がーん…終わった…。
家に戻ってからも飲む気にも食べる気にもなれず、かといって飲まず食わずでは働けないので口に入れるのだけど、例の『白くて柔らかい部分』がどんどん蝕まれていく図が頭の中に浮かんできてしまって、食べ終わったら即うがいして、徹底的にフロスしないと怖くてならない。
これっていわゆる強迫観念なのかな。
治療完了までにかかる日数は約半年、今回の支払い総額は3000ドルだ。
それでも他のところで治療してもらったら、7000ドルから9000ドルは取られるはずなので、ありがたいと思わなければならない、のか?
それに今回は抜く歯が前歯なので、次の治療を受ける2ヶ月後まで放っておくわけにもいかず、一本だけの入れ歯も作ることになった。
その歯と上顎にくっつける膜のようなものを作るためのスキャンが、これまたものすごく面倒だったのだけど、2ヶ月ほどお世話になるものなので我慢した。
4月から2週間、またまた日本に帰省するのだけど、この入れ歯が食事中にポロッと外れないようにしないと。
あ、でも、滅多に見ることができないすきっ歯な笑顔っていうのも記念になるかもしれない。

タイトル写真は7ドル(日本円にすると940円😩)も払って買うのに、たいていは湿って美味しくなくなってるおかき。
返品するのも面倒なので、いつもトースターで軽く焼いてから食べている。
でもそうするとやけに美味くなって、それがちょっと悔しかったりする。
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HAPPY V-DAY in 2023

2023年02月14日 | ひとりごと
「先週のレッスンでまうみは『ヴァレンタインなんてうちはもう関係ないからしない』って言ってたでしょ?でもそれは悲しすぎるよ!だからこれ、わたしからね!」
と言って両手でグイグイ押し付けるようにして、ふたにおもちゃのアヒル(もちろんヴァレンタイン仕様)やハートをくっつけたGODIVAのチョコレートを箱を渡してくれたミミ。
おまけに紫色の小さなハートが百個ほど繋がったネックレスもくれた。
ううむ…夫と二人して無視しようと思ってたのだが…。


一昨日の日曜日はスーパーボールナイトだったのだけど、お昼の2時から5時までのオーケストラリハーサルのためにマンハッタンに出かけなければならなかった。
リハーサルは3時間だけど、週末は電車の本数が極端に少なくなるので、結局行きに1時間、帰りに2時間足すことになる(平日なら行きも帰りも30分なのに)。
だからお昼の1時に家を出て夜の7時に戻った。


スーパーボールの試合は始まったばかりで、しかも抜きつ抜かれつの良い試合だったから、ヘトヘトに疲れていたのに観入ってしまった。
翌日の月曜日はただの月曜日ではないので、とにかく早く寝て、せめて少しでも疲れを取っておかないと絶対にまずいことになる。
そう言い聞かせていつもよりは早めに寝たのだけど、じわじわと積もり続けてきた疲れがベッタリとへばりついていて、頭も体も心も重くて仕方がない。
先日の藤井真央さんのピアノに触発されて、実に何十年ぶりに、じっくりと定期的に(とりあえず2週間に1回)レッスンを受けることに決めたのだけど、その第一回目が昨日の月曜日だったのだ。
もちろんそれなりに練習はした。
けれどもオーケストラの雑用が思いの外多くて、そこにピアノや指揮の練習が加わってくるので、毎日4時間から5時間、1分の休みもなく教えていると、いくら家事を手抜きしても間に合わない。
全曲弾くつもりだったバルトークのルーマニア民族舞曲を半分だけ、同じくスメタナのモルダウも最初の3分の1だけ、トホホな初日だったけど、先生はとてもためになることをたくさん教えてくれた。
ジュリアード音楽院の大学院を卒業して、その後も演奏活動に励んでいるジュリー先生の先生は、五嶋みどりさんがバルトークの曲を演奏した時の伴奏者だったそうで、だから今回の選曲をすごく喜んでいた。
次回はどちらも全曲学んできてくださいね、ニコリ🙂
は、は、ははぁ〜🙃
大丈夫なのか…次回はオケのコンサートの直後だぞ😭

というわけで、ずっと過激なスケジュールが続いているのだけど、その中でも一昨日と昨日は特大だったわけで、だからもう目を開けていられないほどに疲れてしまって、よろよろとベッドに潜り込んだ。
ここまで疲れると免疫力がテキメンに低下する。
すると必ず耳鳴りが始まって、腰より少し上の背中がしくしく痛み出す。
ここまできてさらに無理をすると、腎臓結石の発作が急に襲ってきたり、重度の膀胱炎になったりするので、すぐさま大人しく早寝早起きに切り替える。
そこまでいかなくても、どういうわけかいきなりノミが噛みついてきて、体のあちこちに小さな赤いポチポチが現れ、痒いったらない。
今の時点で20個ほどのポチポチに悩まされている。
酷い時など100箇所以上のポチポチと闘ったこともある。
家猫たちが外でもらってくるノミなんだろうけど、疲れていない時には全くなんの被害も無いから不思議だ。

昨夜はかなり早めに寝て、何回もトンデモな夢を見て起きた。
今もはっきりと覚えているのは、大津で暮らしていたオンボロの一軒家の2階でいるわたし、という設定だった。
何やら外の様子が騒がしいので、窓を開けて下を見下ろしてみると、なんと家の真ん前の電柱に縄をかけ、そこで自殺しようとしている男を、近所の住人たちがなんとかして説得し、止めさせようとしているところなのだった。
そんなところで死なれた日にゃ、昼夜関係なく怖くてかなわない。
みんな、頑張って止めておくれと思いながら窓とカーテンを閉め、別の部屋に居た、まだ子どもだった息子たちに、外に出ないように言おうと思っていたら、なぜか外がスッと静かになった。
あれ?と思うのと同時に、なぜかゾワゾワと嫌な感じがして、恐る恐るまた窓辺に近づいて行き、カーテンの端っこをそろそろとめくってみたら、見知らぬ男の顔がそのめくった窓一面にヌッと現れて、うわーっと叫んだ途端に目が覚めた。

疲れが過ぎると、ほんと、ろくなことがない。

夫が買ってくれた花束の中で一番気に入ったかもしれない今回の贈り花。

バレンタインデーだからなのか?ずっとどちらかというと犬猿の仲だった空と海がいきなり…。

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恋しや休閑!

2023年02月10日 | ひとりごと
猛烈な勢いで巨大アパートメントがニョキニョキ生えてきた今日この頃。
工事をしているのは知っていたけど、なんかもう、見上げると一面の青い空っていうのは諦めなくてはならないのだと、久しぶりに工事現場周辺を散歩してみて思った。




どこもかしこも空き地だったり使われていない駐車場だったりのところで、だから少々もったいない感じもしていたのだけど、こうも立て続けにデカい物が建てられると狭っ苦しい。
これで一体、どれほどの住人が増えるのだろう。
これで一体、家持ちである我々の固定資産税がどれくらい値上がりするのだろう。
想像するだけでも恐ろしい…。

歩いて数分の超最寄の電車駅は、これ以上は無理なくらい荒んでいる。

この駅も多分リニューアルされるんだろう、いつかは。

この水路は、前回の洪水で大暴れして、周辺の家の地下室を水に沈ませた。


まあ、アパートメントの上階に住む人たちには痛くも痒くもないだろうけど、そういうことも知っているのかな?

凍えるほどに冷えた夜はこれ。


毎朝のように夫が作ってくれるオートミール。
わたしはこれにバナナとてんこ盛りのナッツを混ぜ、時間をかけて咀嚼していただく。

全然関係ないけど、これ、本当にこの値段なのかと驚き過ぎて写真を撮ってあったのを思い出したので、一応載っけておく。


わたしのすぐ横に立って、同じくじぃ〜っと見下ろしていた米国人が、「全く信じられない、狂っている」と、首をふりふりつぶやいていた。

家猫たちはこんな寒さでも一応は外で遊ぶ。
もちろんいつもより早く家に戻ってきて、しばらくはヒーターの横で暖を取り、昼寝をする。

かあちゃんが多忙でかまってくれないので、ちょっと不機嫌な空。

マイペースな海。

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The Winter Concert in 2023 by ACMA

2023年02月09日 | 音楽とわたし
「忙しいという字は心が亡くなると書く」
今から43年前、国語の先生はそう言っていた。
習いながら恐ろしい漢字だと思った。
今では、このりっしんべんは「心」=落ち着いた心を表していて、それが「ない」=落ち着いた心がないという意味だと知っている。
でもわたしは多分、落ち着きがないというだけでなく、気遣いもなくなっているのだろう。
夫は最近、わたしの姿は見えるけど、心ここに在らずで居ないのも同然だとよくこぼしている。
申し訳がないのだけど、次から次へとやらなければならないことが出てきて、一体いつまでかかるのかもわからなくて、けれども仕事もしなければならないし、サボりながらも家事もやらなければならない。
本当はピアノの練習ももっとしなければならないのだけど、時間を削れるのはこれだけなので、新しい先生とのレッスン初日、来週の月曜日が1時間でも遅く来て欲しいと無理な願いを込めながらカレンダーをチラ見している。

こちらも一時気温がぐわんと下がり、

表示が℃ではなく℉なのでピンとこないかもしれないけれど、これ、全て二桁の零下、一番寒い時で零下17℃になった。
こういう寒さの中、マンハッタンの街中を歩くのは辛い。
ビル風というのがどの通りにも吹くので、体感温度が半端ではなく低くなる。
でも今月の終わりにコンサートがあるのだから、当然練習は毎週行われる。
楽譜を学ぶだけでなく、メンバーのための楽譜の準備もてんこ盛り。
ウクライナで愛されている歌の曲を演奏しようと決めたのはいいが、楽譜がなかなか手に入らない。
戦争の影響で楽譜会社が撤退を余儀なくされていたり、管理がままならなくなっていたりするからで、結局2曲のうちの1曲は、指揮用の総譜はあってもパート譜が手に入らないことがはっきりした。
じゃあ、それはピアノ伴奏で歌うことにしよう、と決めたのだけど、いやいやそれはダメでしょう、舞台の上でオーケストラのメンバーが何もしないで座っているっていう図はおかしいとなって、結局パート譜を作ることになった。
ハァ〜…。
担当者はわたしだ。わたしがなんとかしなければならないのだ。
くぅ〜…(別に家猫の名前を呼んだのではない😅)。

こんな切羽詰まった時に、なんとわたしは義理の娘Tちゃんと一緒に、BTSのライブ映画を観に行った。
その日は彼女の誕生日で、何かお祝いをしたいのだけどと言ったら、何もいらないからわたしと一緒に映画を観に行って欲しいと言われて、それがBTSの釜山コンサートのライブ映画だと知り、しかもその日が上映最終日だということも知って、もうこりゃどんなに無理してでも行くっきゃないだろうと腹を括った。

週末の電車の便の少なさはここで何度も愚痴っているが、最寄りではないものの、うちから車で10分ぐらいの所にある駅からは1時間に1本、ペンステへの直行電車があるので、そこから乗ることにした。

いやはや、座席は朝だからか空きに空いているが、Kちゃんとわたしは手足をバタバタ、椅子の上でビョンビョン跳ねながら、ついでに奇声も上げて、大いに盛り上がりながら楽しんだ。
やっぱBTS最強です。



映画で盛り上がった後は、近くまで出てきたTちゃんの夫である長男くんも加わり、近くの『大戸屋』でランチ。
マンハッタンの大戸屋は安くはないがめちゃくちゃ美味い。3人ともほっけ定食コースを平らげて大満足。
デザートの抹茶しるこがこれまた絶品だった。


なぜかここでは長男くんが奢ってくれて、わたしは結局Tちゃんの誕生日祝いをしたようなしてないような😅

わいわい気分を心の隅っこにおさめて、いざリハーサルに。
重たい総譜は全部ここに。みっきと琴ちゃん合作の、わたしの大のお気に入りバッグ。

地下鉄のシュールな雰囲気にヘラヘラ気分がシュルシュルと消えていく。

練習が終わったらもうすっかり夜。日曜日はいつもこんな感じ。

さて、パート譜作りなのだけど、手書きを始めてから2時間で挫折した。

曲はいたってシンプルで、楽器によっては休符も多いのでやれるかもと思ったのだけど、心身ともに余分なエネルギーが無い。
それで最終手段の切り取り大作戦に変更した。

でも、これもいざ始めてみると、思っていた以上に面倒くさい。
けれどももうこれ以外の方法はないのだと言い聞かせて決行した。

コピーすると妙な線が現れるので、それをホワイトアウトしてみたのだけど、あまり効果がなかったみたい😭

まあとにかく、2日がかりでやったのだから、これで納得してもらうしかない。
コンサートまではあと2週間とちょっと。
今が正念場。
もしお近くにお住まいの方がいらっしゃったら、ぜひぜひ聴きに来てください!
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墓穴を掘るということ

2023年02月01日 | 音楽とわたし
昨年の11月中旬から12月中旬まで、1ヶ月ほど日本に滞在していた。
母と義父が暮らす家で家事手伝いをしたり、気落ちして歩くことも食べることもままならなくなっていた母をあれこれと励ましたり、介護設備の設置を促したり、ずっと会いたかった鍼灸師さんに施術してもらったり、どうしても会いたかった人たちに会ったりしていたのだが、なぜか異様に疲れていって、それと共に自信がなくなっていって、アメリカに戻るのが怖くなってしまった。

自信?なんのための自信?
それすら考えること自体が面倒くさい。
ピアノを教えること?
それは多分大丈夫、日本語で22年、英語で22年、合わせて44年もやってるのだから。
じゃあなに?指揮か?
そう、帰国したらすぐに参加しなければならないから、日本滞在中に楽譜を見つけて読み込み練習をしておくはずだった。
でも時間も気力も無くて、だからほぼぶっつけ本番みたいなことになりそうで、それがもう本当に怖くてならなかった。
だからわたしの脳は、いろんな逃げ道を考え始める。
もうプログラムは首席指揮者のクリストファーが担当するモーツァルトやバルトークの舞曲などで充実してるから、何も今から曲を増やさなくてもいいのではないか。
わたしが指揮する曲(『フォーレのペレアスとメリザンド』より3楽章と4楽章)を却下すれば、その分他の曲の仕上がりの質をもっと高められるのではないか。
母の容態は不安定で、だからもしかしたら急に日本に飛ばなければならなくなる可能性もあるので、迷惑をかけたくない…エトセトラエトセトラ…。

こちらに戻り、断りの電話もメールもする気力がなく、時差ボケの中あらためて総譜を読み始める。
音符を読むと同時に頭の中に音が鳴ってくるはずが、まるで見たこともない記号を読んでいるみたいにカラカラ。
これはまずい、やっぱりまずい、どう言って断ればいいのだろうと悶々としていた。
年始早々に行われる予定のリハーサルがどんどん近づいてきて、いよいよはっきりしなければとビクビクしていたある日、クリストファーがzoomミーティングをしようと言ってきた。
よし、腹を決めて今回は辞退したい旨を伝えよう。
「久しぶり、ハッピーニューイヤーまうみ!」
彼はめちゃくちゃ忙しいスケジュールが年末からずっと続いていてクタクタのはずなのに元気だ。
「まうみの曲なんだけど、明後日のリハではなく、その次のリハから始めるっていうのでもいい?」
「あの、そのことでなんだけど、今回はわたしの曲は見送る方がいいと思うんだけど」
「え?なぜ?」
「今の曲でプログラムは充実してるし、これから2月末のコンサートまでに新たに曲を加えない方が、曲の仕上がりがもっと良くなると思って」
「うーん、それもありかもしれないけど」
「ありだよ、きっと」

よっしゃ!言えた!今回はサポーターに徹しよう!
これでいいんだ。今までずっと無理して突っ走ってきたけど、65歳、そろそろ速度を緩めて引いていくことも大事だ。
などと、ストンと時間が空いて気持ちに余裕みたいなものを感じた途端に、ピアノの師匠宅で彼女と一緒に観た音楽家たちのビデオが鮮明に思い出されてきた。
『天才ピアニスト・ブーニン 9年の空白を越えて』だったり、有名な指揮者のものだったり。
やっぱり学びたい、いや、もっと学ばねば。
それで自分のためのピアノ教師を探した。
何日かかけてその人が見つかって、いろいろと話をして教えてもらうことが決まり、レッスンは来月から始まることになった。
来月はコンサート本番に向けてオーケストラのリハーサルが毎週末に行われるけど、わたしはスタッフだから全部に参加しなくてもよいので練習に集中できるだろう。

そんなある日、というか1月の最後のオケリハの前日に、クリストファーがまたzoomミーティングをしようと言ってきた。
「まうみ、あれから考えたんだけど、なんで今回まうみは辞退したいの?曲のせい?それともあなたがしたくないの?」
「いや、曲は好きだし、指揮をしたくないとは思っていないけど、ただ曲をきちんと仕上げる自信も時間も無いと思ってて」
「曲が好きで指揮をしたいならやるべきだ。時間が無いと思うなら1楽章だけ今回やって、あとの三つの楽章は次のコンサートでやればいいじゃないか」
(げげ!1楽章は全く学んでいない。もともと3楽章と4楽章だけやるつもりだったから、YouTubeでちらっと演奏を聴いたぐらいで…)
などと思いながら黙っていると、
「1楽章は今のプログラムの曲には無い雰囲気と曲想を持ってるから、きっといいと思うよ。それからいつものようにウクライナ支援の曲を何曲か加えるから、その指揮もやって」
「ちょ、ちょっと待って…」
「できないの?やりたくないの?」
「いや、そうではなくて」
「じゃあ明日、市立図書館からフォーレの総譜とパート譜は貸し出してもらってあるから、明日はそれを使って初見で演奏してもらえばいいよ。新しい曲はワクワクする。きっとみんなもハッピーだよ」
「ああ、はい…じゃあよろしく」

えらいこっちゃ、みんなは初見でもいいけど、わたしはそういうわけにはいかない。
慌てふためいて自分で買っておいた総譜の1楽章を読み始める。
YouTubeの多々あるビデオを片っ端から聴いて、楽譜の中に書き込みを入れていく。
各楽器の、わたしからの合図が必要な部分に、色鉛筆で印を打っていく。
なんなんだ、この展開は?
わたしは一体なにやってんだ?

リハーサル当日、最後の15分ほどをもらって初見読み練習をした。
ああ美しい。
哀しみのピアニシモの中にじわじわと膨らみ始める激情、突然の吐露に戸惑い不安を抱えるディミニエンド、安息の時間に忍び寄る不穏なハーモニー、
飛び抜けて上手い人ばかりではないオーケストラの初見演奏にもかかわらず、フォーレの曲の美しさに胸が震える。
ありがとうみんな、わたしと一緒に演奏してくれて。
そんな感謝の気持ちに包まれながら指揮をした。

今回の市立図書館からのオーケストラ譜はなんと新品!
だからなんの書き込みもなく美しい。
わたしが最初の人になるのかと思うと気が引けて、だから自分で総譜だけを購入した。
オケのメンバーには、スキャンしたパート譜を一人一人にメールで送り、各自でプリントアウトしてもらうことにした。
借りた楽譜を1枚でも無くしたら、多額の罰金を図書館に払わなければならないからだ。
そういう作業は時間がかかる。
先日の日曜日は、それで半日が潰れた。
そこに自分が受けるレッスンの練習もしなければならない。
時間があると思ってたから、けっこう難しい曲を見てもらうことになっている。
この歳になると、1日でも練習を休むと後にひびく。
そのかわり毎日少しずつでも続けていると、とりあえず微かではあるが良くなっていく。
でもやっぱりこれ、墓穴だよね、掘ってしまったんだよね、また。
もちろん身を滅ぼすのではなくて、身を潤すっていう意味での墓穴(?)だけど。
いや、そんな墓穴があったら入ってみたいかも。
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日々続出する自民党関係者の愚か者たち

2023年02月01日 | 日本とわたし

2010年の参院厚労委で、民主党が『子ども手当支給に関する法律案の賛成』を求めた際に、自民党の丸川珠代参院議員が飛ばしたヤジがこれ↓
「愚か者めが。このくだらん選択をしたバカ者ども絶対忘れん」
この『子ども手当』、中学生以下の子どもを持つ世帯に1人あたり月額1万3000円を支給するというもので、当時野党の自民党は「所得制限がなく、ばらまきにつながる」などとして強く反発していました。
自民党のいわゆる看板女性議員は、「愚か者」って言うの好きですよね。
それも大声で。
きっと普段からそんなふうに会話しているんだろうと思います。
しかもさらに馬鹿げたことに、自民党はこの発言を記した『愚か者Tシャツ』を1500円で販売していたそうな…。
真正の愚か者集団としか…。



さて、こちらの愚か者は縁故ボケ丸出しの若者、しかも首相の家族。
もうどこやらの独裁国家みたいに、己のやりたい放題を見せつけられているように思えてなりません。

自民党政治家たち(愚か者)のことをブログに載っけるのはもうよそう、キリがないし疲れる。
そう思ってできるだけTwitterを覗かないようにしているのですが、ついつい…。
なんで与党に選ばれちゃうのかなあ。
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