ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

米国『東海岸の紅葉とハロウィーンと大統領選挙』事情

2024年11月02日 | 米国○○事情
今年の日本の夏は暑さが半端なく厳しくて長かった!と、過去形にすらまだできないって聞いているのですが、さて、流石にそろそろ秋らしくなってきたのでしょうか?
こちらは雨が全く降らない日が続いていて、ここ数日はインディアンサマー現象で生暖かい気候でしたが、明日からまた秋が戻ってきそうです。
風が強く吹くと、大小様々な枯葉が舞い散ってきます。
うちの中庭と裏庭は、恒例の落ち葉踏みが楽しめる、まるで奥深い森の中のような様相で、外遊びの猫でさえ、得意の抜き足差し足忍び足ができません。

もう2週間前になりますが、散歩をしながら撮った紅葉の様子です。
この頃はまだ緑の方が優っていました。






少し日が経って、






こういうのも好きなので、



ご近所さんのお裾分けコーナー。
  


昨日はハロウィーンでした。年々凄まじくなってくるこのお家のデコレーション👻




わたしはこちらのシンプルな飾り付けの方が好きです。









これは目立たないけどけっこう怖い。


いよいよ大統領選挙の投票日が近づいてきました。
今回は特に期日前投票を済ませた人が多いような気がします。
トランプ氏は大統領就任までにガザ戦争を終わらせる!と宣言していて、それをイーロン・マスク氏などがSNSで大々的に拡散していますが、結局は彼もバイデン氏と同じく『シオニスト・イスラエル支持者』なので、イスラエルに表向きの終結宣言をさせて後は好きにやれ、ということになると思います。
マスク氏は財力に任せて、自分が買収したX(元ツイッター)などでトランプ氏への投票をするよう大金を有権者たちに与えていますが、選挙法違反にならないのが不思議です。
わたしの周りには民主党支持者が圧倒的に多いのですが、彼らはみな、もしハリス氏が当選したら、トランプ陣営は前回のようにまた、敗北を認めず、不正選挙を訴えて、大きな騒動になるのではないかと恐れています。
とんでもない嘘や妄想が、あたかも本当のことのように拡散されてしまうのを、数えきれないほど見聞きしてきたので、この選挙はどちらにしても純粋には喜べないだろうなと思います。






気分直しに、これを紹介します。

これは日本語では「仏手柑(ぶっしゅかん)」と呼ばれているオレンジです。
といっても、見た目でもわかるように、中には果肉がほとんどありません。
仏手柑は主に観賞用として栽培されていて、お正月飾りやお茶席の生け花などにも使われているそうですが、わたしはこれまで見たことがありませんでした。
皮をマーマレードに利用したり、砂糖漬けにして食べるそうです。
この写真には『Goblin Hand』って書かれていますね。
ハロウィン用の売り名でしょうけども、仏が小鬼になっちゃってます😅
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米国『小さな町の小さな床屋さん』事情

2024年10月08日 | 米国○○事情
夫はかれこれ10年以上、この床屋さんで髪の毛を切ってもらっています。
理髪師さんの名前はフレディ、御年78歳のバリバリの現役です。
夫は店から戻ってくると必ず、順番待ちをする客たちや世間話をしにくるだけの常連たち、そしてもちろんフレディのその日の様子をわたしに話すのですが、最後にいつも「まうみも行って見たらいいのに」と言うのです。
そんな、髪の毛を切ってもらうわけでもないのに、夫にくっついて見に行くだなんて変じゃないのか?
と思いつつ、話を聞きながら想像していた世界と比べたくなって、とうとう一緒にお店に入らせてもらいました。

壁一面の写真、今はもう用済みとなったバーバーチェアに陣取り世間話に花を咲かせる常連さん、自分の番をひたすら待つお客さん、そしてフレディ…。


冒頭の写真は新聞の切り抜きです。『一部の本物のイタリア人にとって、ソプラノズは核心を突いている』(めっちゃ直訳😅)と書かれたタイトルのすぐ下に、20年ばかり若いフレディが写っています。
アメリカのテレビ界の歴史を塗り替えたとも言われているドラマ『ソプラノズ』の最後のシーンの撮影が、フレディのお店の真向かいにあるダイナーで行われた際の取材記事のようです。
このドラマは伝説のドラマとして今も君臨していて、6シーズンの間にエミー賞でのノミネートは96回、6年間でのべ18部門を受賞しました。
ドラマの紹介文には、マフィア=現代社会のダークサイドを過激なリアリズムと知的なブラックユーモアで描いた怒涛のヒューマン・ドラマ、などと書かれています。
わたしは10代の頃から20代後半まで、日本のヤクザさんたちに散々な目に遭わされたので、今でもとても強い拒否反応があって、ドラマでも映画でも、ヤクザやマフィアが登場するものは観ることができません。
それがちょっと残念。

話がそれましたが、フレディをはじめ、このお店の常連さんたちはイタリア人。
夫は散髪が必要になるとまず、彼のお店の混み具合を調べに行き(フレディがお客一人にかける時間はほぼ20分)、髪をカットしてもらうかどうかを決めます。
散髪代はたったの14ドル、夫はチップ込みで20ドル払います。
フレディはお客たちと陽気に話をしながら、コームで掬い上げた髪をハサミでチョキチョキと整えていくという動作を、毎日朝から夕方まで延々と繰り返します。
たまによそ見をして切り残しがあったりしますが、なにしろ14ドルですし、夫は細かいことに無頓着な人なので、全体的にすっきりしていればそれで良し、めでたしめでたしなのでした。

フレディは、散髪中にもかかわらず、わたしの腕をとって写真の前に連れて行き、犬や猫と一緒の写真がいっぱい貼ってあるのを指差して、「僕は動物が好きなんだ、とりわけ大きなサイズのね」と言って特大のウィンク😉。
中に羊が写っているのもあったので、「羊も飼っていたの?」と聞くと、「ああ、これは合成写真だ、ワハハ!」とフレディ。


何百と並ぶ写真は彼の人生そのもの。ずっと見ていても見飽きることはありません。

誰の毛髪か、もはや全く区別がつかない床😅。


フレディ、これからもよろしく!
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米国『バイデン大統領、大統領選から撤退を表明』事情

2024年07月22日 | 米国○○事情

バイデン大統領が大統領選からの撤退を発表しました。
先日、オバマ元大統領が、バイデン大統領は大統領選から撤退するべきだと公言したので、これはいよいよかと思っていたところだったので驚きはしませんでしたが…。

オバマ氏の『X・旧Twitter』での投稿は以下の通りです。
ジョー・バイデンは、アメリカで最も重要な大統領の一人であり、私にとって親愛なる友人でありパートナーでもある。
今日、私たちはまた、彼が最高の愛国者であることを再認識した。
16年前、私が副大統領探しを始めたとき、ジョーの公務における目覚ましいキャリアは知っていた。
しかし、私がそれ以上に称賛するようになったのは、彼の人柄だった。
彼の深い共感と苦労して身につけた回復力、彼の基本的な良識、そして誰もが重要であるという信念。

就任以来、バイデン大統領は、その人柄を何度も何度も示してきた。
パンデミックの終息に貢献し、数百万人の雇用を創出し、処方箋薬のコストを引き下げ、30年ぶりに銃の安全に関する主要法案を可決し、気候変動に対処するために史上最大の投資を行い、公正な賃金と福利厚生を求めて労働者が団結する権利を確保するために闘った。
国際的には、世界におけるアメリカの地位を回復し、NATOを活性化させ、ウクライナにおけるロシアの侵略に立ち向かうために世界を動員した。

それ以上にバイデン大統領は、ドナルド・トランプ政権を特徴づけていた混乱、虚偽、分裂の4年間から私たちを遠ざけてくれた。
信頼や誠実さ、優しさ、勤勉さといった昔ながらの価値観を重んじる国、民主主義や法の支配、説明責任を信じる国、誰であろうと声を上げ、より良い人生を送るチャンスを得るに値すると主張する国。

この卓越した実績が、バイデン大統領に再選に出馬し、自らが始めた仕事をやり遂げるあらゆる権利を与えた。
ドナルド・トランプを再びホワイトハウスに招き入れ、共和党に議会を支配させることになれば、彼が生涯をかけて闘ってきたすべてのこと、そして民主党が掲げるすべてのことが危険にさらされることになる。

私はジョーが戦いから決して引き下がらないことも知っている。
彼が政治情勢を見て、新しい候補者にバトンタッチすべきだと決断することは、彼の人生において最も困難なことのひとつであることは間違いない。
しかし、それがアメリカにとって正しいと信じていなければ、彼がこの決断を下すことはないだろう。
これは、ジョー・バイデンの国を愛する気持ちの証であり、また、真の公僕が再び、アメリカ国民の利益を自分の利益よりも優先させた歴史的な例である。

これからの数日間、私たちは未知の海を航海することになるだろう。
しかし、私は、党の指導者たちが、傑出した候補者が現れるプロセスを作り上げることができると、並々ならぬ自信を持っている。
すべての人に機会を提供し、寛大で繁栄し、団結したアメリカ、というジョー・バイデンのビジョンは、8月の民主党大会で存分に発揮されると信じている。
そして、私たち一人ひとりが、その希望と進歩のメッセージを11月、そしてその先へと引き継ぐ準備をしていることを期待している。

とにかく今は、ミシェルと私は、ジョーとジルがこの危険な時代に私たちを勇敢に導いてくれたこと、そしてこの国が建国した自由と平等の理想にコミットしてくれたことに、愛と感謝を表したい。

さっそくトランプ氏は『X』で、バイデン大統領のことを「インチキ野郎」などと罵倒していたようですが、その『X』を買収したイーロン・マスク氏はトランプ氏に、毎月72億円の献金をしているような人物なので、トランプ氏は今後も言いたい放題ができるのでしょう。

テレビ討論会後、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどの主流メディア、そして民主党進陣営内でも「バイデン交代論」が主張されてきました。
傍目からでもパニック状態に陥っていることは明白で、仮にバイデン大統領が不出馬を決心したとして、じゃあ一体誰が出るわけ?と…ため息をつく我ら民主党支持者の大人たち。

バイデン大統領はハリス副大統領を指名しましたが、彼女では今のトランプ氏の勢いに勝るエネルギーを発出させることはできないだろうなあ。

以下は『X』に投稿されたバイデン大統領のメッセージです。

アメリカ国民の皆さん、

この3年半の間に、私たちは国家として大きな進歩を遂げました。
今日、米国は、世界で最も強い経済力を有しています。
私たちは、自分たちの国を再建するにあたり、歴史的な投資を行ってきました。
高齢者のための処方薬コストを引き下げ、そして記録的な数のアメリカ国民への、手ごろな医療制度の拡充のために、歴史的な投資を行ってきました。
私たちは、有害物質にさらされた100万人の退役軍人に、決定的に必要なケアを提供しました。
30年ぶりに、銃の安全に関する法律を成立させました。
アフリカ系アメリカ人初の女性を、連邦最高裁の判事に任命しました。
そして、世界史上最も重要な、気候変動法を成立させました。
アメリカが、今日ほど優れた形で世界の先頭に立てるのはかつてないことです。

このどれもが、アメリカ国民の皆さんなしには成し得なかったことです。
私たちは力を合わせ、100年に一度のパンデミックと、大恐慌以来最悪の経済危機を克服しました。
私たちは民主主義を守り、維持してきました。
そして、世界中の同盟関係を活性化し、強化しました。

皆さんの大統領として務められたことは、私の人生において最大の名誉でした。
再選を目指すつもりでおりましたが、私が退任し、残りの任期は大統領としての職務を全うすることのみに専念することが、党と国にとって最善の利益であると信じています。

私の決断の詳細については、今週後半に国民の皆さんにお話しする予定です。

今はひとまず、私の再選のために尽力してくださったすべての方々に、深く感謝申し上げます。
カマラ・ハリス副大統領には、この仕事すべてにおいて並外れたパートナーであることを感謝したい。
そして、私を信頼してくれたアメリカ国民に心から感謝します。
そして、米国民の皆様が私に寄せてくださった信頼と信用に心から感謝申し上げます。

今の私は、今までと変わらずに信じています。
私たちが力を合わせれば、アメリカにできないことなどはないと。
私たちはただ、私たちがアメリカ合衆国(団結した複数の州によって成り立っている国)であることを忘れてはならないのです。

ジョー・バイデン
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米国「2024年大統領選挙のためのテレビ討論会その1」事情

2024年06月29日 | 米国○○事情
昨日の夜9時から、大統領選挙に向けた第一回目のテレビ討論会が行われた。
場所はジョージア州アトランタ。
観る前からハラハラドキドキしていた。
バイデン氏は現職大統領としてうまく立ち回れるだろうか。ボロが出ないだろうか。
高齢であっても次期大統領として健康で、バリバリと職務を全うできるスタミナがあるのか。
そのことを有権者たちは最も重要視しているわけなのだから。

彼が会場に登場してきた時、ああだめだこりゃ、と思った。
歩く姿がヨボってるし、両手はだらんと垂れ下がったままだ。
まるで入院中の、病院の廊下を歩く患者みたいだ。

演説が始まった。
声がいつもより掠れている上に弱々しい。口ごもったり、長い時間俯いたり、口を開けたままぼんやりしていたり(していなかったのかもしれないけどそう見えた)、老いて覇気を失った爺さんという印象を与えてしまっている。

二人に向けられた質問はまず「経済」、そして「中絶」、「移民」、「ウクライナやガザでの戦争」と続き、2021年の1月に起こったトランプ氏の支持者たちによる「連邦議会の襲撃事件」、「トランプ氏の34件の有罪判決」、「環境」に至った。

トランプ氏は相変わらずの調子で、平然と虚偽発言や差別発言を繰り返していたが、今回は候補者のマイクの音源を主催者側がコントロールしていたので、発言の順番を守らなかったり時間超過をした際には、即座にプッツリ切られた。
なので双方ともに、発言時間や順番を守らざるを得なかったので、4年前のテレビ討論会のような不快さは感じずに済んだ。
バイデン氏は、社会保障制度を維持するために富裕層の負担を増やす、住宅建築を増やし価格を引き下げ家賃を制限する、中絶の権利は法的に守られるべき、などと発言し、夫もわたしも大いに納得した。
けれども冒頭で言ったように、弱々しい掠れ声の上に何度も口ごもったり、大事な数字を言い間違えたりする。
これでは発言の内容よりも見た目の印象が票に影響するのではないかと不安になった。

トランプ氏がしつこく繰り返したデタラメ発言の最たるものは、「民主党寄りの州では、妊娠9ヶ月が過ぎても、出生後でも妊娠中絶(殺人)を可能にしたいとしている」というもので、出生後の妊娠中絶ってなに?と思いつつ、よくもこんなウソを堂々と言い放てるもんだと、久しぶりに呆れた。
トランプ氏は、中絶薬の入手については阻止するつもりはないが、中絶の規制は州が決定すべきであると言った。
それに対しバイデン氏は、中絶を週の裁量に委ねるのは、市民権の保護を州に委ねることになると反論した。
トランプ氏は、バイデン氏の移民政策が、テロリストや麻薬中毒者、犯罪者を簡単に呼び寄せることになり、米国の暴力犯罪の要因であると言い切った。
「移民=テロリスト&犯罪者」の復活である。

トランプ氏は今、34件もの有罪判決を受け、中絶問題や連邦議会議事堂の襲撃事件についても大いに追及されるべき立場にある。
そして事実無根の暴言。
そういう彼に対してバイデン氏は、キレッキレの反論ができなかっただけでなく、声はかすれ、動きがしばしば止まり、両目がまるでマネキンのように光を失っていた。
これはまずい、非常にまずい。

トランプ氏は34件もの有罪判決を食らったことを逆手にとって、彼の支持者から支援金を受け取り、今やバイデン氏のそれを上回る額になった。
自身の落選は政治的暴力を受けたことになると言い切り、もし彼が前回のように落選したら、同じような行動(支援者たちによる荒っぽい反撃行為)を呼ぶ可能性もある。
もちろん移民に対する風当たりも強くなる。

誘導睡眠剤が必至の夜となってしまった。
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米国「2024年版・桜公園での皆既日食」事情

2024年04月09日 | 米国○○事情
今回の皆既日食は、北アメリカ本土を横断するというので、かなり盛り上がっていた。
夫の母は夫の姉と一緒に、その皆既日食のスポット巡りに出かけて行った。
そういう騒ぎには常に出遅れる我々は、いつもの如く、観察用のメガネも買い求めないまま一日前となり、慌ててあちこち探し回っても、結局どこもかしこも売り切れてしまっていた。
ここニュージャージー州は、完全な皆既日食を見ることはできないらしく、それでも90%ぐらいまで隠れるということなので、薄暗くなるのを肉眼で楽しもうということになった。
たまたま春休みでレッスンを休む生徒も多く、夫も患者が少なかったので、お互いに午前中の仕事を済ませてから、近くの桜公園に行くことにした。

公園近くの有名な教会。名前は全く覚えていない😅

今年は満開になるのが例年より早い。




そろそろ始まったみたいだ。


こんな立札は前には無かったな。


皆既日食はすでに始まっているので、肉眼で太陽を見てはいけないのだけど、ついつい…。




カメラではなかなか、わたしたちが肌で感じた薄暗さっていうのが写せないのだけど、ちゃんと普通に見えているようで見えていない、なんだか別の世界にワープしたような気がした。












太陽って9割が隠されてもあんなに世の中を明るく保てるんだな。
そのことにすごくびっくりした。
思ってたより暗くならなかったし、景色もそれほど変わらなかったように思われたけど、家に戻ったら二人ともふらふらに。
え?なんでこんなに疲れてるんだ?って思うほどぐったりして、それは寝る直前までずっと続いた。
きっと、あの公園で、肉眼では見えなかったけど太陽がスッポリと隠れていた数分間に、わたしたちは吸い取られたんだと思う。
何を?
何かを。
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米国「かなり自己満足な桜まつり」事情

2024年04月09日 | 米国○○事情
先週はずっと雨が降り続けて、しかも最後の二日間は強風と雷まで加わって、ぽんちゃんの花びらはもうもたないだろうと諦めたのだが…雨雲が去り、春の霞がすっきりと消えた青空の下、まだまだ美人のぽんちゃんだった。




家の前の歩道横の芝生も、そろそろ芽が出始めた。

裏庭のソメイ姉妹も満開を迎え、枝を天空に向けてしっかりと伸ばしている。

去年から急にぐんと背が高くなったと思ったら、花の数も何倍も増えた。








お隣の家の塀の前にも春!
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米国『大腸検査』事情

2023年10月10日 | 米国○○事情
長々と降った雨が上がり、気温がガタンと下がり、今やプチ冬の到来だ。

大腸検査を今週の土曜日に受けることになっている。
何が嫌いって、大腸検査ほど嫌なものはない。
けれども、父を含む父方の親族に癌を発症した人が多すぎること、わたし自身が40代前半に良性ではあるものの大腸に腫瘍がたくさんできたこともあって、その頃から何度も検査を受けてきた。
多分ここにも書いたことがあると思うけど、第一回目の大腸検査で文字通り地獄の苦しみを味わった挙句に、この腫瘍は極めて悪性に見えるだの、リンパに移って癌細胞が腹膜に散らばっている可能性があるだのと言われ、それを聞いた夫の父親が、急遽アメリカ行きのチケットを買い、大病院での再検査(もしもの場合に備えての外科手術も)の予約をとって、わたしを呼び寄せてくれたのだった。
こちらでの検査は初回とは違い、全身麻酔を施され、大腸をきれいにするための下剤もコップ一杯の、それもスプライトなどのソーダに混ぜて飲めばよいだけの気軽なもので、ポリープも検査時に除去してもらった。
「とりあえず生検に送るけど、多分良性だと思うので心配しなくていいよ。ただ、まだサイズが小さ過ぎるものは取れなかったので、これからは半年に1回、検査を受けないといけない」
というわけで、それから後はこちらで何度も大腸検査を受けてきたのだけど、わたしの腸は一般的なサイズよりかなり長いらしく、カメラでは完全に見られないのでバリウム検査も受けなければならなかった。
なるほど、だから便秘になりやすいのだと、しみじみ納得した次第。
いつの日か、わたしの便秘物語なるものを書きたいと思っているのだが、そんなものを読みたい人がいるのかどうか。

半年に一回が1年に一回に、それが3年に一回から5年に一回になって、5年ぶりの検査を週末に受けるのだけど、施術の準備がかなり進化したと思うので、それを書き留めておこうと思う。
何が変わったかというと、25年前のは前日に一気に下剤で出すというものだったが、それが3日前からに徐々に、に変わり、今や1週間前からじわじわと、というふうになっている。

【施術の1週間前】
・施術の5~7日前から毎晩、Miralax粉末1回分(17グラム)を8オンス(236.5ml)の水に入れ、就寝前に飲む。
・鉄分、ビタミンE、マルチビタミン、アスピリン、Aleve、Advil、Ibuprofenなどの抗炎症薬は服用しないでください。

【施術の3日前】
・生もの(生の果物、野菜、サラダ)、食物繊維(全粒穀物、ナッツ類、シリアル)は摂らないこと。
・調理された、または缶詰の果物や野菜は許可されていますが、柔らかいものでなければなりません。

【施術前日】
・朝食:スクランブルエッグ2個とコーヒー。
・昼食:シャーベットまたはプレーンアイスクリーム(ブニラまたはチョコレート)1カップ。
・午後1時から 午後1時以降:透明な飲み物のみ。
飲んで良いもの:水、薄いお茶、炭酸水、クラブソーダ、ジンジャーエール、透明なブロス、ジェロ、アイスポップ。
飲んではいけないもの:固形物、赤・紫・黒色のもの、牛乳・乳製品、コーヒー、赤いクランベリージュースやグレープジュース。
・午後3時:ダルコラックス錠(下剤)を2錠飲む。
・午後6時:32オンス(946ml)のゲータレードG2にMiralaxを7回分(119グラム)混ぜる。その後、飲み終わるまで15分ごとに8オンス(236.5ml)飲む。
・午後10時:ダルコラックス錠(下剤)を2錠飲む。

【施術当日】
・午前5:30 Miralax7回分(119グラム)を32オンス(946ml)のゲータレードG2に混ぜる。その後、飲み終わるまで15分ごとに8オンス(236.5ml)飲む。

*処置の4時間前に便が澄んでいない場合:4回分のMiralax(68グラム)を16オンス(473ml)のゲータレードと一緒に飲む。
最終準備完了後は、口からは何も飲まないこと。

ということで、昨日の晩から軽い下剤の粉末を、ゲータレードは飲みたくないので電解水に混ぜて飲み始めた。
酷い味だと警戒していたのだけど、ただの水と全く変わらない。
あの日本で飲んだ(それも1リットル以上も)とんでもなくおぞましい、口に含んだ途端にゾワゾワッと虫唾が走る液体はなんだったんだろう…。
コップ一杯の水を一気飲みし、夜にもよおしてきたらどうしよう…大丈夫かな…などと心配しいしい寝たのだが、朝まで熟睡、起きてもいつもと全く変わらない。
夫曰く、朝起きたらすぐにトイレに走りたくなる、はずだったのに、いつもより便秘気味っていうのは一体どういうことなのか。
そもそも、どんなに便秘が続いても下剤を飲むことはないわたしの大腸には、下剤が効かないのだろうか?

頭の中で?マークがふわふわ漂っている。
結局、いつもより便秘気味のまま、準備期間第一日目が終わろうとしている。
今夜もまた、あのコップ一杯の水をがぶ飲みして寝るのだが、さてさて、少しは目覚めてくれるのだろうか、大腸さんは。
秋になると生野菜はほとんど口にしないけれど、なんでも食べていいのは明日までだから、明日はナッツと果物にしばしの別れを告げよう(大袈裟😅)。

というわけで長々と、極めて個人的な話をさせてもらったのだけど、日本も今ではこんな感じなのかな?
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米国『ランタンフライ』事情

2023年07月21日 | 米国○○事情
キュウリが日に日に大きくなってきた。
それと共に、あの忌々しい連中も集まってきた。
ランタンフライ(日本名はシタベニハゴロモ)である。
こちらでは、農業や林業に深刻な被害を及ぼす侵略的外来種として恐れられている。



文字通り、よってたかってキュウリに食らいついている。
去年は気づかずにいて、あっという間に枯らされてしまったので、今年はなんとかして助けようと奮闘しているのだけど、どの方法もイマイチ効果がない。
彼らはとてもすばしっこくて賢い。
近づいていくとじわじわと動き出し、こちらとは反対側に回り込んで隠れる。
手を近づけていって掴もうとすると、ノミのような速さでパッとどこかに飛んでいく。
そのジャンプ力たるや…。
なので、酢や洗剤を水と混ぜた液を噴射しても、その液体が届くより先に姿を消すので、肝心のキュウリにかかってしまうだけに終わってしまう。
フェイスブックにこんな写真が載って、よっしゃ〜これで一安心だ〜とばかりに急いでスーパーに材料を買いに行き、キュウリのすぐ横に置いた。


溶液は、同量のパイン・ソルと水、そこに約10グラムの砂糖を入れて混ぜるというもの。
わたしは今回ここに来て初めてこの洗剤を知ったのだけど、こちらでは誰もが知ってる多用途洗剤らしい。
松の木から抽出された天然のパインオイルを元に作られている。
松の精油は殺菌消毒作用が強く、リビングからキッチン、お風呂、トイレ、ペット用品の掃除など、これ1本で家中掃除することが出来るのだそうな。

残念ながらうちの奴らには効かなかったみたいで、だからせっせと手で弾いてトラップ液にダイブさせようとしているのだけど、10回のうち1回ぐらいしか成功しない。
だから1日に何度も見回りに行くべきなんだけど、わたしは蚊に食われると異様に反応してしまうので、いちいち長袖長ズボン+手袋とネット付きの帽子を被っていかなければならない。
その面倒さったらない上に、駆除できる数は高が知れている。


その前はこれを試してみた。

これはそもそも黒蠅を捕まえるものなのだけど、もしかしたら引っかかるかもしれないと思って設置した。
対象が黒蠅だけに、この中の溶液から放たれる臭いといったらもう、昭和初期の肥溜めそのものである。
たまーにランタンフライの幼虫も捕まってるみたいだけど、駆除とは到底言えない。
結局パイン・ソルが大量に残ってしまいそうな予感がする。とほほ…。

まあ、そんなこんなの、いろんな臭いが漂っている菜園だけど、キュウリは毎日数本採れる勢いだし、オクラは可憐な花を咲かせ、シシトウやナスやピーマンやトマトも元気よく育ってくれている。




この時期、採れたての、まだほんのりと温かいキュウリをさっと洗い、夫と二人で半分こしてポリポリとかじるのが夏版『小確幸』なので、わたしは明日もまた、コツコツと退治に行くのである。
どこかの化学者さんが発見してくれないかなあ…ランタンフライの幼虫の退治方法…と愚痴ると必ず夫が、その昔は、日本から侵入してきた黄金虫が農作物に深刻な被害をもたらした話をする。
今回のランタンフライも今のところは外来種なので敵無しの状態だ。
ニュージャージー州やデラウェア州、そしてメリーランド州でも、この害虫の駆除方法を見つけたら報告して欲しいというサイトが立ち上げられていて、思っている以上に事態は深刻なのだ。
今じゃ卵が産み付けられている場所を匂いで探知できるよう、犬の訓練が始まっているそうだ。
すでに他のことで訓練された犬のみならず、一般家庭の犬にもその訓練の機会を与える動きが始まっている。
がんばれ化学者!がんばれワンちゃん!
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米国『初めての経験その1とその2』

2023年06月07日 | 米国○○事情
その1:
カナダ東部で、5月末から相次いで発生している山火事の煙が、とうとうここニュージャージーまで到達した。
距離にして1,000km以上離れているのだが、空全体が薄茶色に染まっている。
今日の午後3時ぐらいまではなんともなかったのに、本当に不思議だ。
何より臭いがすごい。
まさにあの臭いだ。
大津時代にボヤを出し、とうとうわたしの人生もこれまでか!と観念しかけた時に散々嗅いだあの臭い!
燃えた煙の臭いというのは、本当に強烈だ。
情け容赦なく鼻の穴、口、そして目や耳にまで入り込んでくる。

ここでこんなだったら現場はどんなだろうと、想像しただけでも絶句してしまう。
西海岸のカリフォルニアでは、こんな煙被害が毎年のように起こっているのだなあと、その大変さを初めて理解できたような気がする。
この距離に到達する間に薄まっているにせよ、煙による目の炎症や呼吸器系の疾患を悪化させる可能性があるからと、大気汚染警報が発出され、屋外での活動を控えるようにとのこと。
1日も早く鎮火することを祈るばかり。

マンハッタン

モントリオール

オタワ



その2:
いつも利用している楽譜専門のネット販売で売り切れていたので、今回はAmazonで注文したブラームスの練習曲集が届いた。
そしたらなんと、このブラームスさん、表紙に非常に匂いのきつい洗剤のようなものをまとってやって来た。
同時に注文した物の中に洗剤など無かったし、箱の中のどの製品にも付着していない。
一体なんで楽譜に?
もちろん即座に取り替えをしてもらうことにして、これは明日Whole Foodsに持って行って返品する。



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米国「2022中間選挙と古家の地下室の穴」事情

2022年11月09日 | 米国○○事情
中間選挙に行ってきた!
今回は電子投票のみではなくて、まず紙に書き込んで、その紙をその場で機械を使って読み取っていくという方法だった。
これだったら後で不正があったと騒ぎが起こっても、二重三重に証明できる。
特に民主党が勝つ選挙区は、開票の見直しをしつこく迫られる。
だからなのかな、この新しい投票方法は。

でも、アメリカの中間選挙ではいつも、その時に政権を取っている党が負ける。
なので今回もそうなるのだろうけど、多分トランプ氏がまたガーガーうるさくわめくんだろうなと思うとため息が出る。
でもどうして彼はまだ逮捕もされずに遊説したりできるんだろう。
なぜいまだに彼は熱烈に支援されていて、次の大統領選にまた出るなどと言えるのだろう。


さて、ここからは、食事中か、これから食事を取ろうかと思っている方は読まないようにしてください。
と、とりあえず先にお知らせしておきます😅

あれはハロウィンのお祭りも終わり、さあそろそろ寝ようかという夜のこと。
夫が地下室から上がってきて、「まずいことになっている」と顔をしかめながら呟いた。
まずいってなに?
もしかしてまた空がでっかい野生動物を捕食して、その無惨な死骸があちこちに点々と…ってこと?
いや、それよりもまずい。

もやもやと嫌な予感が頭の中に浮かんでくる。
あれよりもまずいことっていったい…。
恐る恐る地下室へのドアを開けようとしたら、夫がまた言った。
「開けるのはお勧めできない」

事件が起きた時からずっと今も考え続けているのだけど、原因がさっぱりわからない。
ただ一つだけ、いつもと違ったことは、ハロウィンの仮装をしたままやってきた生徒たちの友だちの子が、うちのトイレを使ったことぐらい。
ああでも、そういやその後にそのトイレを使おうとしたら、便器の中の水がほとんど溜まってなくて、あれ?っと思って水を流そうとしたら、ポンッと何かが詰まってたような音がして、それから水がジャージャー出てきた。
だけどそれだけで、あとは全く普通の状態だったから、あまり気に留めていなかった。

とにかく何が起こったかというと、うちが使った水は台所であれトイレであれ浴槽であれ、全部地下の穴から逆流してしまっていたのだった。

まあ、こういう感じで…。

前回、洪水が起きたときも、ここの穴から逆流してきた水が、地下室の床全体に50センチほど溜まった。
その日たまたまうちに来ていた長男くんと夫が、その穴を塞ごうと必死に頑張っているその横で、女性群のTちゃん(長男くんの奥さん)とわたしは、卓球台の下に敷いてあったゴム製マットに乗って波乗り〜とか言ってはしゃいでた…。
結局は自転車のタイヤの中のチューブをワインの瓶に巻いて、それをグイグイと穴に捩じ込むという長男くんのアイディアが効いて、水の逆流は止まった。
今回はとにかく使わなかったら逆流もしてこないので、プロフェッショナルさんに修理を頼んで直してもらうまでは辛抱しようではないかということになった。
ところが、そのプロフェッショナルさんがなかなか捕まらないのだ。
やっと捕まってもすぐには来られないと言う。
う〜ん…。
それからはなかなかの修羅場になった。
水が出てこないのも大変なんだけど、水を流せないのもなかなかに大変なのである。
特にトイレが困った。
できるだけ外のトイレを使うべく買い物に出ては用を足し、あとはなるべく水分を取らないようにしていたら、そんなことをしたら体を壊して後悔するぞと夫に叱られた。
夫は自分みたいに裏庭ですればいいと言うけれど、やっぱりね…。
日本の母などは、ビニール袋の中にして、裏庭に穴を掘って埋めればいいと、非常に具体的なことを言う。
いやもう、それでなくても便秘になりがちなのに、もうすっかり神経性便秘になってしまった。

便器の中はまるで昭和時代の肥溜め状態。
蓋を閉めていてもほのかに漂ってくる。

顔を洗うのはこのボールを使った。

うんと前に、マンハッタンの中華街で、この大きさが気に入って買って、味噌作りの場では活躍してくれるのだけど、まさかこんなことにまで役立つとは…。
ぎゅうぎゅう押し込むとちょうどいい塩梅に。

母の家に帰ったら、顔を洗うときはストーブで沸かしたやかんのお湯とお水でぬるま湯を作り、それをプラスチックの桶に入れて使う。
流し水や流し湯なんてもっての外。
なにしろ戦中生まれの超倹約家の母なので、家に帰ったら粛々と従うしかない。
水は出てくるので、流れないようにすることと、汚れた水は外に捨てること、これさえ守ったらいいのだ。

ここが捨て窓。

食器や手も洗えないので、濡れタオルや消毒液でなんとか凌いだ。
専門家の人は手際良く穴を修理してくれたけど、もうこの際だからしっかりと掘って整備した方がいいと言って、それを頼める業者の連絡先を教えてくれた。
夫もわたしもすっかりその気になって、すぐにでも頼もうと言っていたのだけど、別の業者に聞いたら「それをやってしまうと毎年のメインテナンスをしなくてはならなくなるし、その費用も安くない。洪水の規模によっては全く歯がたたない。今のところはしっかり穴を塞いでおきさえすれば良い」ときっぱり言われ、また気持ちがゆらゆら揺れている。

この家はそろそろ120歳になろうとしているわけだから、しかも購入する際は何も直してないままで良いという条件だったので、そりゃあっちこっちガタが出てくるのは当然なのである。
でももう二度と水が流せなくなるっていうパターンはお断りしたいなあ。
コメント
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