最近、悩んだ末にとうとうフードプロセッサーを購入した。
フードプロセッサーは以前から欲しかったのだが、
「よし買おう!」と決意して電気屋さんに行っても、売り場でいざ商品を目の前にすると、
私の心の中に住んでいる「口やかましいおばさん天使」(関西出身)が口出しして邪魔するのだった。
「ちょっとアンタ、もうちょっとまともに脳みそ使ったほうがいいんちゃう。
これ買ってどないするん?
何に使うの?ホンムスかいな?(ホンムスは中東のひよこ豆ペースト)
ホンムスなんか、めったに作らへんくせに。
どうせ台所の片隅で眠らせるくらいなら、最初から買わんとき。
日本ではゴミを捨てるのも一苦労やからねえ~」
しかし先日Johsinで、この小さいおばさんがマッサージ椅子に気を取られている隙に、ついに買ってしまった。
これ。2000円ちょっとの小さくて軽くてかわいいやつ。最大調理容量200g(肉の場合)と書いてある。

箱の側面には餃子とハンバーグの写真があり、
きざむ「玉ねぎや肉を刻んで、ハンバーグや餃子などのしたごしらえ」
まぜる「きざんだ具材をまぜて、ハンバーグや餃子などのタネ作り」とある。
ほかにも色々できるに違いないのに、どうしてそんなに餃子とハンバーグを作らせたいんだ、君は・・・
結局、記念すべき初使用の機会には、箱の指示通りに餃子を作ることにした。
市販の餃子の皮と牛ミンチとニラが冷蔵庫にあったからだ。
なんとなく玉ねぎとしょうがとニンニクも入れた。
うい~ん。小さい容器に無理やりいっぱい詰め込んだら、なかなか均一なペースト状にならず時間がかかった・・・

なんとかタネができたので、皮に詰める。この時点ですでに夜中の12時。
夜中の12時に餃子を手作りする行為が、健康的なのか不健康なのか、私には判断しかねる。
ヒダのつけ方がわからないので適当にやったら、普通の餃子の半分位の大きさになってしまったので、
後半はヒダを付けるのをあきらめ、半分に折ってフチを閉じるだけの半月型にした。アラブ菓子のカターイフと形が一緒。
詰め終わったら、フライパンで焼くだけだ。
我が餃子たち。手作り感満載にもほどがある

参考資料:カターイフ(アンマンの市場で撮影)

出来上がり。タレは黒酢と醤油に、中華食材屋さんで買ったピーナッツと唐辛子入りの油を加えたもの。

おそるおそる食べてみたら、生焼けだった。美味しいとか不味いとか以前の問題である。
しかし焼き直すのは面倒なので、そのまま全部平らげた。
牛ミンチだし、多少生焼けでも問題ないだろうと思ったが、案の定お腹はこわさなかった。
それにしても・・・餃子は皮に包まれているのに、人はどうやって中まで火が通ったかどうか知ることができるのか。
ナゾだ。
おとつい、華北出身の中国人男性と話す機会があったので、餃子の作り方について質問してみた。
その人の家では、餃子といえば水餃子で(中国では水餃子が主流ですね)、
奥さんが皮を作り、彼が中身を用意するらしい。
皮は厚めで、生地をこねたり発酵させたりするのに時間と労力がかかるそうだ。
彼の好きな具の組み合わせは豚肉、白菜、ニラ、そして卵。
ニラと卵だけははあらかじめ炒めて、ニラ玉状態してから肉や白菜と混ぜる。
具には塩味をつけておくので、皮で包んで茹でたら、そのまま食べるそうだ。
ただし、「中国では黒酢をつける人たちもいるけどね」とのことだった。
私がかつて旅行先の上海で食べた水餃子。黒酢と唐辛子が添えてあった

こちらは、ヨルダンで台湾人の友達にご馳走になった蒸し焼き餃子

私には餃子作りの才能はないようなので(才能の問題なのか?)、
次回は餃子ではなくホンムスを作りたいと思います。