外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

アペリティーヴォ(食前酒)の楽しみとお洒落の境界線、そしてホンムス

2021-08-10 20:19:00 | グルメ

 

今回のテーマは「アペリティーヴォ」(食前酒)だ。

 

イタリアには、夕食前のひと時にアペリティーヴォ(aperitivo )を嗜むという素晴らしい習慣が存在する。食前に軽く一杯やって食欲を増進させる、ということになっているが、実際には、つまみを食べすぎて夕食があまり食べられなくなったりもする。(私だけ?)

 

私がフィレンツェで下宿していた家の大家さん(年配の独身女性)は、毎日夕方になると、小瓶に入った赤いカンパリソーダの類似品(本物より値段が安めのジェネリック飲料みたいなもの)をいそいそ用意して、くいっと飲んでいた。彼女のように自宅で飲む人もいるが、どちらかというと外出して恋人や友人等と一緒にバールで楽しむ人の方が多いと思う。

 

フィレンツェの多くのバールでは、夕食前の時間帯(店により異なる)にアペリティーヴォのサービスがある。これは、どれかアルコール飲料を一杯頼めば、カウンターに置いてあるミニピザやナッツ類、サラミやチーズなどのつまみが食べ放題になるというシステムである。ワンドリンクの値段で食べ物が付いてくるという点では、名古屋のモーニングサービスに似ているかもしれない。こちらは酒だが。

 

つまみではなく、本格的な料理のブッフェを提供するバール兼リストランテのような店もあり、そこではアンティパスト(前菜)・プリモ(一皿目の料理)・セコンド(メイン)・コントルノ(サイドディッシュ)・サラダ・フルーツ・デザート等が食べ放題になっている。そういうところはワンドリンク付きで一定の金額を払うようになっていて、通常の飲み物の値段よりは高めに設定されているものの、普通のリストランテで食べることを思えば格安で腹一杯食べられるので、若者に人気だった。コロニャのせいで、今はそういうサービスはやっていないと思うが。

 

 

日本の首都圏では、禁酒令が再発令されているので、外食して飲酒することはかなわない状況だ。私もファミレス飲みが出来ないので、またベンチ飲みに精を出す日々を送っている。夜でも蒸し暑い日が続くので、赤ワインは飲む気はせず、ビールやチューハイ、冷やした白ワインなどが中心だ(保冷剤持参)。

 

私がベンチ飲みに出かけるのは夜なのだが、夕方には家で既に一杯や二杯はやっている。私はこれをイタリア風にアペリティーヴォと呼んでいる。厳密にいうと、ベンチ飲みも夕食前なのでアペリティーヴォなわけだが、ベンチ飲みはあくまで「ベンチ飲み」というジャンル名で呼びたいと思う。(なぜ)

 

前置きが長くなったが、そういうわけで、最近私が飲んでいたアペリティーヴォをご覧くださいませ。

 

カンパリアップル(カンパリ+リンゴジュース+レモン汁)

 

 

うちの狭いアパートには、ダイニングテーブルを置くスペースなどないので、畳に直置きして撮った。飲む時はコタツテーブルに置くのだが、上にPCだのなんだの、物がいっぱいのっていて、どけるのが面倒なので写真は撮れない。

 

ボロアパートの畳の上に置いたら、「カンパリ、アペリティーヴォ=お洒落生活」という図式を打ち壊せるかと思ったが、写真を見せた友人や妹は皆「お洒落ね~」とほめてくれた。カンパリのお洒落パワーの方が畳よりも強いらしい。お洒落の概念を混乱させようと日々努力しているのに(なぜ)、ちょっとがっかりだ。

 

 

市販のトマトチューハイ

 

 

一見透明だが、かすかに赤く、トマトの匂いが強いという微妙な飲み物だった。栄養はあるかもしれない。

 

 

マンゴージュースとドライの9%のチューハイのミックス

 

 

私はドライのチューハイが苦手なのだが、これは美味しいと思った。アルコール度が低くなるので、食前酒にぴったりだろう。

 

 

友人の手作りの梅酒に炭酸水を加えた梅酒ソーダ

 

 

ソーダを入れずにストレートで飲んだ方が美味しかった。梅酒は日本の伝統的な食前酒ですね。

 

 

はちみつレモンのゼリーっぽいジャム+白ワイン+炭酸水

 

 

このゼリージャムも梅酒と同じ友人からもらったものだ。白ワインによく合っていた。

 

 

イタリアの発泡ワイン、スプマンテ(spumante)

 

 

ドンキで500円しなかった安物だが、けっこう美味しい。

 

 

キウイを白ワインに漬けて冷やしたもの。

 

 

これはどちらかというとデザートかもしれない。

 

 

ブルーベリーラッシー風カクテル

 

 

冷凍のブルーベリー、ウォッカ、ラム、ヨーグルト、牛乳をフードプロセッサーでガーってしたもの。禍々しい色ではあるが、これもほぼデザートだ。

 

 

最近は新たなアペリティーヴォを考案する気合がなく、缶チューハイをそのまま飲むことが多い。食前酒はマンネリ化してきたので、次は食後酒「ディジェスティーヴォ」(digestivo)に凝ってみようかな?

 

ディジェスティーヴォは食事の締めくくりに飲まれる酒で、消化を助ける効果があるとされ、強い蒸留酒などを少量ぐいっと飲むものなのだが、「飲んだ後のシメにラーメンを食べる」という話を聞いて、「なぜ締めなければならないんだ?」とか考えてしまう私には、なかなか根付かない習慣かもしれない。

 

 

(おまけ)

 

業務スーパーで売られているヨルダン製のホンムス(フムス、ひよこ豆のペースト)2種。

 

 

唐辛子入りの方はかなり辛いが、くせになる味。冷やして食べると美味しいと思う。

 

 

(参考)

アペリティーボって何?イタリアに来たら絶対すべき各地のアペリティーボ

https://www.neghidaku.com/aperitif-italy/

 

大人の食後の特権 厳選したイタリアの食後酒を5つご紹介

https://vokka.jp/7768

 

【業スー】手軽でヘルシー♪高タンパク質低脂肪のフムスがおやつにおかずにと大活躍!

https://tokubai.co.jp/news/articles/4900

 

 

(終わり)

 

コメント (2)
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