私が通常お酒を購入する店は、マルジェ広場付近のビジネスホテル街にあります(私がいつもマルジェ広場周辺をうろうろしているのがもうお分かりですね)。お店といっても小さくてドアもなんにもない、ささやかな空間です。通りに面して、大人の胸くらいの高さに小さなカウンターがあり、その向こう側には狭いスペースを隔てて、壁一面に様々な種類のお酒が優雅に並んでおり、通りかかる人々(敬虔なムスリム以外)を激しく誘惑します。昼間はたいてい口数の少ないハードボイルドな親父が店番をしており、夜になると彼の息子たち2人が交代します。この親父は口数は少ないものの、口を開くと真顔で冗談を言うので油断できません。夏のすごく暑い日に、「キイファック(調子はどう)?」と訊いたら、無表情のまま「バルド(寒い)」と返したりするのです。こっちが笑うと、彼も初めてにやりと笑います。その優しい笑顔がハート鷲掴み! というほどではありませんが、いい味を出していることは確かです。
ここでお酒を買うと、黒いポリ袋を二重にして入れてくれます。外から見ても中味が分からないように気を遣ってくれているのです。ムスリム多数派の国の酒屋ならではの気配りですね。そういえば日本のコンビニでは、生理用ナプキンを買ったとき、中味が外から見えないように別途紙袋に入れてくれたなあ。ちなみに親父はキリスト教徒です。シリアの酒屋はたいがいキリスト教徒が経営しているような気がします。
最近私は引っ越したので、この親父の店からは遠くなったのですが、新しい家は、宗教色が煮しめたように濃いムスリム地区・ルクナッディーンにあり、徒歩圏内にまだ酒屋が見つからないので(存在するかどうかも怪しい)、いまだにバスに乗って買いに行っています。
ここでお酒を買うと、黒いポリ袋を二重にして入れてくれます。外から見ても中味が分からないように気を遣ってくれているのです。ムスリム多数派の国の酒屋ならではの気配りですね。そういえば日本のコンビニでは、生理用ナプキンを買ったとき、中味が外から見えないように別途紙袋に入れてくれたなあ。ちなみに親父はキリスト教徒です。シリアの酒屋はたいがいキリスト教徒が経営しているような気がします。
最近私は引っ越したので、この親父の店からは遠くなったのですが、新しい家は、宗教色が煮しめたように濃いムスリム地区・ルクナッディーンにあり、徒歩圏内にまだ酒屋が見つからないので(存在するかどうかも怪しい)、いまだにバスに乗って買いに行っています。
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