またまた間が空いてしまったが、皆さんいかがお過ごしだったろうか。私はコロナにかかってました~
1か月半外国(中東と仏)をマスクなしで旅してもなんともなかったのに、帰国して2週間で感染した。適宜マスクをしていたし、近所のスーパーや公園に出かける程度で、ほぼ誰にも会わない世捨て人のような暮らしをしていたのに。日本の第9波、おそるべし。
最初は、喉が痛くて寒気がするので冷房で寝冷えしたのだと思い、なるべく冷房を付けずに(あるいは温度を高めに設定して)ひたすら寝ていたのだが、いつもと違って、丸2日寝ていてもちっとも良くならないので、「これは普通の風邪じゃないのでは」と疑い始めた。熱も38度ちょっとある。私は平熱が36度いかないので、38度は高熱なのだ。
心当たりはないが、もしかしたらこれはコロナかもしれないと思い、ネットで調べたら、「第9波の症状の特徴は、喉のイガイガと発熱です」と書いてあるではないか。これ、私のことやん…まあ、風邪と同じ症状なわけだが。なお、味覚や嗅覚に変化はなかった。
症状が出始めてから3日目、以前ドラッグストアで購入した抗原キットを開封して、検査してみた。まさかこれを使う日が来るとは思わなかったわい…どんくさいので、説明書を理解するのに時間がかかったが、口の中に唾液を溜めて採取するなど、なんとか書いてある通りにやった。そして待つこと15分…
一見、Cの線1本しかない。なんだ、やっぱり陰性じゃん!心配して損したぜ!と初めは思ったが、よくよく見たらTの所にもうっすらと赤い線が浮き出ているのではないか。薄すぎてわかりにくかったが、これはもしかしたら陽性かもしれない。
確かめるためには医療機関を受診する必要があると思い、ネットで検索して、近所で検査してくれそうなところを探した。自治体のHPを見てPCR検査を実施している医療機関のリストをチェックし、その中から、かかりつけじゃなくても受け入れてくれる徒歩圏内のところをピックアップした。こういうことって、今はなんとか自力で出来るけど、20年後に同じことをやれる自信がない。でも、その頃はかかりつけの病院があるだろうから、問題ないのか…
電話してみたら、一か所はもう予約がいっぱいだったが、別の所は事情を説明したら、発熱外来の時間は過ぎていたのに、その日のうちに見てもらえることになった。行ってみたら、さきほど電話に出てくれた天使のように優しい看護婦さんが完全防備で待機してくれていて、一般の診療スペースとは別の発熱者用のスペースに通され、そこでこれまた優しい老先生の診察を受けた。持参した検査キットを見せたら、「これは陽性です」と断言され、それ以上の検査は不要ということになって、一通りの診察(パルスオキシメーターでの計測、触診等)の後、5日分の薬の処方を出してもらって終わりになった。先生は多くを語らず、私も質問しなかった。まだ自分がコロナに感染した驚きから抜けきってなかったのである。しかしその後の薬局で、さらなる打撃が私を待っていたのである。
コロナ陽性であることを告げると、薬局でも発熱者用の別スペースに通されたが、薬の説明をしに来てくれた薬剤師さんは、医療用マスクではなく普通の不織布マスクにフェイスシールド、手袋を付けている程度だった。医療用マスクを配布してあげてほしい。
出された薬は3種類だった。解熱剤・鎮痛剤のカロナールと、咳をしずめて痰を出しやすくする薬が2種。薬剤師さんは、「カロナールは肝臓で代謝される薬なので、服用している間は飲酒を避けて下さい」とさらっと言った。飲酒を避ける??そんなこと聞いてないぞ…
私「ええ~飲酒を避けるということは、飲んじゃいけないということですか??」
薬「カロナール服用時にアルコールを摂取したら、肝臓に負担がかかって害が出ることがはっきりわかっていますので…」
私「で、でも、ちょっとくらいなら大丈夫だったりします??」
薬「こちらの立場としては、そう言うわけにはいきませんので…」
もっともな話だし、それ以上薬剤師さんを困らせてもしょうがないので、「わかりました」と言って薬を受け取って帰った。
帰宅してからすぐ薬を飲もうか、それとも冷蔵庫にある飲みかけの缶酎ハイ(体調が悪くても飲んでいた)を飲んでしまって、翌日から薬を飲み始めようかしばらく悩んだが、結局その晩は酒を飲んで、翌朝から薬の服用を開始することに決めた。早く薬を飲んで楽になりたいのはやまやまだったのだが、アル中なのでそういう訳にもいかなかったのだ。熱があって喉が痛い中で飲む酎ハイは、非常に不味かった。
飲酒から6時間以上あけて、翌朝薬の服用を開始。その日のうちに体温が36度台まで下がり、翌日の午後には35度台になった。完全に平熱に戻ったのである。喉の痛みや痰はそこまで回復しなかったが、それでも次第に良くなってきた。
熱は下がっていったものの、何をしてもすぐ疲れるし、集中力が続かないので、なるべく横になって安静にしていた。そんな時、「もしかして、これはコロナ後遺症?」「ずっと頭がぼんやりしてるけど、これがブレインフィグってやつ?」などと考えたが、すぐに「いやいや、今まさに病気の真っ最中やっちゅうねん。後遺症はいったん終わってから出るやつや」「ブレインフォグや。フィグはイチジクやっちゅうねん」と一人ツッコミを入れていた。
また、ぼんやり横たわっている時、ふと「コロナをコアラと言い換えたらかわいいんじゃないだろうか」と思いついた。「コロナになった」より「コアラになった」の方が絶対かわいいし、「目覚めたらコアラになっていた」方が、巨大な毒虫になっているよりずっといいだろう。
というわけで、久しぶりにペンタブレットで絵を描いてみた。まだ体力があまりない上、描き方をすっかり忘れていたので、2時間半もかかってしまったぜ…
これでございます。力作でしょう?
閑話休題…
熱が下がると食欲が戻ってきたので、いただきもののスープを飲んだり、そばを茹でて納豆と食べたりした。うちには1週間分くらいの食料はストックしてあるし、簡単な調理をするくらいの体力は、熱がある時でもあった。
スープストック様
スープストックのスープって、自分が作ったような味がする。作らないけど。(どういうことやねん)
食べ物に関しては特に困らなかったのだが、問題は禁酒への対応である。
私はイランを旅した時、12日間禁酒を余儀なくされたわけだが(イランでは飲酒は違法行為)、その間イラン製のノンアルコールビールを飲んでいた。モルトだけのプレーンなノンアルコールビールに加え、レモン風味や桃風味など、フルーツフレーバーのものも色々あった。モルト風味のジュースという感じで甘かったが、味は悪くなかったし、ペットボトル入りのお徳用サイズで買うこともできた。
以前はノンアルコールビールの存在は眼中になかったが、イランで飲んでから「これもありだな」と感じるようになり、非常時の選択肢の中に含めるようになった。日本のノンアルコールビールはプレーンなモルト風味のものだけだが、ノンアルコールワイン、サワーなどバリエーションは多い。
イランの代表的なノンアルコールビール「イスターク」(レモン風味)
そういうわけで、今回の非常時(コロナ羅患、カロナール服用)に際しても、ノンアルコールのビール等(0.00のやつ)を入手し、それらを飲むことでなんとかやりすごすことにした。体力が戻ってからベンチ飲みを再開したが、その際もノンアルコールビールを飲んだ。
ベンチでノンアルコールビールを飲むという新境地
そうこうしているうちに、5日分出ていた薬が終わり、無事に禁酒を終えることが出来た。もうとっくに熱は収まっていたので、カロナールの最後の1回分だけはパスさせてもらったが、それでも丸々5日間禁酒したことになる。イランとは違って、家の中に酒がたくさんある状況下での禁酒だ。我ながら本当にエライ。
実家からのお中元のヱビスも半分以上残っていたのに。(見えないところに隠した)
そんなわけで、今は療養生活を終え、平常モードにもどったわけだが、咳はまだ少し出るし、これで完全に終わったとも言えないだろう。コロニャのことだから、まだ何か企んでいるかもしれないし…
…しばらく安静に、世捨て人モードで暮らそうっと。(つまり今まで通り)
「安静が一番にゃ」
(終わり)
僕はコロナパージンなので、良くも悪くもコロナの辛さはわからないのですが、1つの経験でしょうか?
いつにも増して、クスッの連発で、ブログは、絶好調ですね。
薬剤師さんに執拗に飲酒の許可を取り付けようとするところなど、酒飲みの鑑?ですね。
それにしても、スープストックの備蓄があるのは素晴らしい、僕は、いただきものは、即刻胃袋に収めてしまいます。
何はともあれ、クスッをお届けいただきありがとうございました。
今回もイラストが素敵です。いずれ絵本の執筆も視野に入れられては?
ネット上の情報を調べたら、カロナール服用時に飲酒して急性肝不全で死亡したケースがあったと書いてあり、それにびびって真面目に禁酒したんですよ…案外平気でした~
イラスト、お気に召して嬉しいです。(´∀`*)ウフフ でもどんな絵本に…?
Zhenさんはまだ感染経験がおありにならないんですね。でも今回の第9波は勢いが強くて、私のように今まで感染しなかった人がどんどんかかっているようです。まあZhenさんは体力がおありになるから、感染しても大丈夫そうですが…一応お気を付けくださいね~