長男と次女が夏休みで帰省しているので、毎年の事ながら毎日のごはん作りに忙しく過ごしていた。
一人暮らしで自炊の二人は、学食で食べる以外は栄養の偏った食生活になっており、ちゃんとしたごはんに飢えている。
せめてウチに帰っている間はと思うと、いつも以上に品数を多く作ってしまうため、食事つくりに時間がかかっていた。
しかし、それもあとすこし。
来週は長男が大学のある町に戻り、次女ピーチは昨日なんと英国へ旅立っていった。
ピーチが英国へ行った理由は「短期留学」で、留学と言ってもわずか3週間で帰ってくるのだが、現地の家庭でホームステイをしながら英語学習の為に学校に通う。
「なぜ英国に?もっと別の国へ行った方がいいんじゃない?例えばオーストラリアなんかどうよ。
オーストラリアには、Pちゃん(オカメインコ)がたくさん飛んでるらしいよ!」
オカメインコのP太郎を溺愛するピーチに「オカメインコ」で釣って、ほかの国にするように勧めたのだが、ピーチの意思は固く「どうしても英国に行きたい」と言い張り、自分で大学の留学申し込みを英国にしてきてしまった。
今は英国がというより、ヨーロッパ全体が危険という気がする。
テロもあったし、どうしても海外へ行きたいのならば比較的安全なイメージのあるオーストラリアがいいんじゃないかと思ったのだが。
そんなわけで英国に行くことを決めたピーチは、ピーチのいとこにあたるお姉さんにいろいろとアドバイスを受けていた。
ピーチのいとこ・・・つまり私の姪なのだが、一年間の英国での留学を終えて今年7月に帰って来たばかりなので、英国での生活に詳しい。
滞在先も同じロンドンなので、姪の話はピーチにとってとても参考になる。
ピーチが言う。
「◎ちゃん(いとこ)が教えてくれたんだけど、ロンドンでは、できるだけ大人っぽい恰好をしなさいだって。ちゃんとお化粧もするんだよって言われた。
子どもがひとりで歩いていると思われたら襲われるんだって」
ひえ~、子どもがひとりで歩いていたら襲われる!?誰に?
信じられない!!
「あと、カバンは肩にかけるだけじゃなくてタスキがけにして、両手でしっかりカバンを押さえて歩きなさいって言ってた」
なになに、それってひったくり防止ってこと?
なんて危険なトコなのよ!!
お化粧慣れしていないピーチは、いくらお化粧をしたと自分で言っても、どうみても子どもにしか見えない。
と言うか、発育の良い西洋人から見たら、ピーチは中学生かヘタしたら小学生にさえ見られるかもしれない。
「大丈夫!危険な場所は行かないから」
そんなことを言いつつピーチは大きなスーツケースを引っ張りながら英国へ行ってしまった。
そして、もうすでに英国のホストファミリーの家に着いたであろうピーチからこちら時間で早朝、長男パインの携帯にラインでのメールが来た。
「無事に着いたから安心して。ホストファミリーはバリバリのイギリス人で、ほかにもイタリア人の留学生がホームステイしていた。イタリア人とホストファミリーは英語での会話をして盛り上がっていて、たまにこっちにも話を振ってくれるんだけど入って行けない・・・」
入って行けないというのは、ピーチの英語力の無さが大きいからだと思う。
すると数年前に同じようにカナダへ行ったことのある長男パインがぽつりと言った。
「たぶんピーチはいま憂鬱な気分になっていると思う。自分もカナダへ着いた翌朝、ベッドの中で目が覚めて、あ~今日から英語ばかりの中で過ごさなければいけないのかと思ったら絶望的な気分に襲われた」そうだ。
さてさて、これからどんな報告がくるのか楽しみだ。
せっかく行ったのだから、少しは英語力を上げて帰って来てほしいのだけど・・・
それにしても、私なら英国どころか海外なんて行きたいとはまったく思わなくなった。
日本にいるのが一番よ。
そう言ったら、「それは年をとった証拠」と夫に言われてしまった。
一人暮らしで自炊の二人は、学食で食べる以外は栄養の偏った食生活になっており、ちゃんとしたごはんに飢えている。
せめてウチに帰っている間はと思うと、いつも以上に品数を多く作ってしまうため、食事つくりに時間がかかっていた。
しかし、それもあとすこし。
来週は長男が大学のある町に戻り、次女ピーチは昨日なんと英国へ旅立っていった。
ピーチが英国へ行った理由は「短期留学」で、留学と言ってもわずか3週間で帰ってくるのだが、現地の家庭でホームステイをしながら英語学習の為に学校に通う。
「なぜ英国に?もっと別の国へ行った方がいいんじゃない?例えばオーストラリアなんかどうよ。
オーストラリアには、Pちゃん(オカメインコ)がたくさん飛んでるらしいよ!」
オカメインコのP太郎を溺愛するピーチに「オカメインコ」で釣って、ほかの国にするように勧めたのだが、ピーチの意思は固く「どうしても英国に行きたい」と言い張り、自分で大学の留学申し込みを英国にしてきてしまった。
今は英国がというより、ヨーロッパ全体が危険という気がする。
テロもあったし、どうしても海外へ行きたいのならば比較的安全なイメージのあるオーストラリアがいいんじゃないかと思ったのだが。
そんなわけで英国に行くことを決めたピーチは、ピーチのいとこにあたるお姉さんにいろいろとアドバイスを受けていた。
ピーチのいとこ・・・つまり私の姪なのだが、一年間の英国での留学を終えて今年7月に帰って来たばかりなので、英国での生活に詳しい。
滞在先も同じロンドンなので、姪の話はピーチにとってとても参考になる。
ピーチが言う。
「◎ちゃん(いとこ)が教えてくれたんだけど、ロンドンでは、できるだけ大人っぽい恰好をしなさいだって。ちゃんとお化粧もするんだよって言われた。
子どもがひとりで歩いていると思われたら襲われるんだって」
ひえ~、子どもがひとりで歩いていたら襲われる!?誰に?
信じられない!!
「あと、カバンは肩にかけるだけじゃなくてタスキがけにして、両手でしっかりカバンを押さえて歩きなさいって言ってた」
なになに、それってひったくり防止ってこと?
なんて危険なトコなのよ!!
お化粧慣れしていないピーチは、いくらお化粧をしたと自分で言っても、どうみても子どもにしか見えない。
と言うか、発育の良い西洋人から見たら、ピーチは中学生かヘタしたら小学生にさえ見られるかもしれない。
「大丈夫!危険な場所は行かないから」
そんなことを言いつつピーチは大きなスーツケースを引っ張りながら英国へ行ってしまった。
そして、もうすでに英国のホストファミリーの家に着いたであろうピーチからこちら時間で早朝、長男パインの携帯にラインでのメールが来た。
「無事に着いたから安心して。ホストファミリーはバリバリのイギリス人で、ほかにもイタリア人の留学生がホームステイしていた。イタリア人とホストファミリーは英語での会話をして盛り上がっていて、たまにこっちにも話を振ってくれるんだけど入って行けない・・・」
入って行けないというのは、ピーチの英語力の無さが大きいからだと思う。
すると数年前に同じようにカナダへ行ったことのある長男パインがぽつりと言った。
「たぶんピーチはいま憂鬱な気分になっていると思う。自分もカナダへ着いた翌朝、ベッドの中で目が覚めて、あ~今日から英語ばかりの中で過ごさなければいけないのかと思ったら絶望的な気分に襲われた」そうだ。
さてさて、これからどんな報告がくるのか楽しみだ。
せっかく行ったのだから、少しは英語力を上げて帰って来てほしいのだけど・・・
それにしても、私なら英国どころか海外なんて行きたいとはまったく思わなくなった。
日本にいるのが一番よ。
そう言ったら、「それは年をとった証拠」と夫に言われてしまった。