ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

極楽、極楽

2019-02-03 21:35:56 | 日記
最近週末は、ほとんど温泉に行っている。

先日は家を出た時には晴れていたのだが、温泉に着くころには風が強くなり始めて雪が舞うようなお天気に変わった。

風雪がますます強まる中、いつものように露天風呂に行ったら、先日とは違う70代くらいのおばさまたちが先に入っていた。

おばさまたちは、すでにお湯に長く浸かっているようで、お湯から出ている上半身は真っ赤だった。

激しい吹雪で視界も怪しくなってきたが、入ったばかりの私はなかなか温まらずお湯の中に口元まで浸かっていると言うのに、おばさまたちは「暑い暑い」と言いながら時々お湯の中から出て、猛吹雪の中で涼んでいた。

髪の毛は吹きつける吹雪で真っ白、身体は真っ赤。

そのコントラストがまた不思議な感じだったが、そういう私の髪も雪であっという間に白くなり、頭のタオルはおろか髪の毛もバリバリに凍るほどの寒さで、お湯から出ている顔が痛いくらいだった。

それもそのはずで、この日の気温はマイナス7度。

しかも風が強いので体感温度はもっと低かった。

あぁ幸せ…温かい温泉に浸かると、いつもそう思う。

寒ければ寒いほど、温かいお湯に浸かった時の至福感は大きい。

それにしても、この年代(70代)の女性はみんな元気だ。

お湯の中に出たり入ったりしながら、おしゃべりが止まらない。

今日は、一人のおばさまがご主人の不満を語っていた。

「うちの亭主ときたら雪かきを全部わたしにさせて、自分は毎日スキー三昧。まったく頭にくる。だからね、この前、亭主に言ってやったの。お父さんのことはもう好きじゃないって。お父さんに魅力があるとしたら、お金だけよってね」

すると別の女性が言った。
「いいじゃない、一つでも魅力があれば。今まで旦那さんがずっと働いてくれたんでしょ?なに不自由なく暮らせたんでしょ?雪かきしないのは頭に来るけど、旦那さんに感謝しなきゃ」

「うん、そうだけど…でも頭に来るのよねー」

エンドレスでご亭主の不満が止まらないおばさまの話を、感謝しなさいと言った友人はうんうんと聞いていた。

昔から銭湯は社交場と言われていたが、話に参加しなくても色々な人の話を聞けるのが面白い。

小さな湯船の中でたくさんの方々の生活が見える。

でも、温泉に浸かって深刻な話をしているのは聞いたことがない。

ご亭主の不満タラタラのおばさまも、不満話をしながら実は笑顔だ。

温泉はみんなを幸せな気持ちにする。

その証拠に温泉に入っている時、お猿もカピバラも幸せそうな顔をしている。

あー極楽、極楽ってね。









  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする