ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

母の命日

2024-03-18 20:08:52 | 日記

人は亡くなると、自分が生きていた時に一番好きだった場所にいるのだという。

そのお話しをあるお坊さんから伺って、それは本当のことだろうと思った。

亡くなった母と夢の中で会う時は、必ず昔住んでいた家だった。その場所以外では会ったことがない。

ところでその家で母と一番最初に会ったのは、母が亡くなって間もない頃、確かひと月くらい経ってからだった。

夢の中で、私はとうの昔に引っ越した筈のその家に居て、なぜか鏡を見ていた。

すると鏡の中に母が現れた。

亡くなった母に会えて嬉しかったが、そんな気持ちとは裏腹に口から出てきた言葉は「なぜ死んでしまったの?まだ生きるって言ったのに!」というひどい言葉だった。

今思うと、なんてことを言ってしまったのかと悔やまれるが、その時はまだ母が亡くなった現実を受け止められなかったから、ついそんな言葉が出てしまった。

すると鏡の中の母は、これまで見たことがないくらい悲しそうな顔をして、それと同時に周囲に白い霧のようなものが立ち込め始めた。

そして母は、白い霧にかき消されるように消えて行ってしまった。

本当は母は何か言いたいことがあったのかもしれない。

ところが私がまだ受け止められていないことを知って、これは何を言っても無駄だと、何も言わず悲しい顔をして消えて行ったのではないかと思う。

本当に後悔しかなかった。

それ以来、仏前でも夢でも、母には決してそんな言葉を口にしないようにしようと決めた。

こちらのことは心配せずに早く上の世界へ行ってほしいことを伝えている。

やはり亡くなった方にはいつまでも悲しい気持ちを向けず、こっちは大丈夫だから安心してねと言ってあげるほうがいいのだと思う。

それから何度も昔住んでいた古い家で母と会っているが、いつも朝の様な明るい日差しの入る家で、穏やかな雰囲気で一緒に食卓を囲んだりして過ごしていた。

話はしないが、気持ちは通じ合っているという感じがある。

ところがここ1〜2年、夢で母に会うことは無くなってしまい、昔の家の夢も見なくなってしまった。

母が別の世界へ行ってしまったのか、それとも私の方の事情なのか。

たぶん母がもっと上の世界へ行ったのだろうと思う。

それならとても嬉しい。

三月二十日、もうすぐ36回目の母の命日がくる。

明後日はスペシャルなお線香をあげてお祝いしようと思う。

 


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