アルバイトや学校の授業の関係などで、夏休みに入ってもなかなか帰ってこなかった長男パインだったが、やっと8月下旬に帰省してきた。
パインが帰ってきてから10日あまり経つが、なんだかとても忙しい・・・
何が忙しくなったかというと、何といっても食事作りが忙しい。
今までパインがいない暮らしでは、それほど食事の量は必要なかったが、パインが帰ってきてからは、ご飯のその多さもさることながら、食材が無くなるのも早いこと!
あんなに買ったはずなのに、あっという間に消えてしまう。
とにかく22歳の男子はよく食べる。
しかもずっとアパートで自炊生活をしていた為、「ちゃんとした食事」に飢えていたそうで、なんでもよく食べてくれる。
何でもよく食べてくれるので、こちらも張り切って色々作る。
「夕食は何が食べたい?」
「う~ん、コロッケかな」
「よっしゃ、まかせなさい。で、ほかは?」
「さんまの塩焼きといくら丼」
「よっしゃ、よっしゃ。あっ、でもいくらはもう少し安くなってからね」
ってな感じで、パインが食べたいものをどんどん作り、作ったものはどんどんパインの胃袋の中に消えていく。
とはいえ、毎日、毎日のことなので、そろそろ朝昼晩の食事作りに疲れてきた。
朝と夕は仕方がないとしても、昼ごはんを新たに作るのは大変なので、今日は夫や娘達のお弁当のおかずをパインにも取り分けて「ワンプレート」にした。
豚の冷しゃぶ、かぼちゃの煮物、ちくわとしいたけの煮物、ひじきとえびと昆布の入ったおにぎり。
これくらいの量ではパインの胃袋は満足しないのだが、今朝は朝が遅くて、これを食べる2時間前に、たっぷり朝ごはんを食べさせてあったので、この量でも満足してくれたようだ。
パインは言う。
「家にいた頃はご飯が出てきても、それは当たり前で嬉しいともなんとも思わなかったけど、今は嬉しいなぁと思うんだ。あの頃は嫌いだった煮物も、今は美味いと思えるしね」
一人暮らしは心配だったが、そのおかげで少しは成長したかな・・・と思う。
当たり前の日常が送れることの、なんという幸せよ。
想像もしていなかった災害や事故、そういうものに遭った時、つくづく当たり前に暮らしていたことが有難い事だったと気づくのだろうなあ。
週末、大きな交通事故の現場を通った。
私たちの車が通りかかかるすこし前に事故が起きたらしかった。
対向車線からはみ出した軽自動車が、反対車線を走っていた車2台にぶつかるという多重衝突事故で、軽自動車は大きく車体がゆがんでいた。
軽自動車を運転していたのは70代くらいの高齢の男性だった。
男性は警察官に支えられて歩いていたが、顔を押さえているタオルに血がついているのが痛々しかった。
ほかの二台の車に乗っていた人たちも、車外に出て路肩に座り込んでいた。
それにしても、あの軽自動車のおじいさんは大丈夫だろうかと心配だった。
救急車が来ていたので、すぐに搬送されたとは思うけど・・・
その日の夕刊を読むと事故で一人が亡くなったと書かれてあり、翌朝の新聞で軽自動車を運転していた男性の奥さんが亡くなったとあった。
事故現場は温泉地へ向う途中の道だったが、もしかしたら事故に遭ったご夫婦は温泉に行く途中だったのかもしれない。
夫婦で近場の温泉に行くというのは、日常生活ではあることだが、それが一瞬で失われてしまうとしたら・・・
ハンドル操作ミスなのか、わき見なのか、どちらにしろほんの一瞬のミスが、他人を巻き込み、さらに奥さんも亡くすという大きな事故につながってしまったことは、本当に恐ろしい。
そして今後、その高齢の男性の日常は大きく変わってしまうのかもしれない。
あまりにも当たり前すぎて、ともすれば不平不満さえでることもある日々の暮らしだが、これが大きく変わってしまうことになったら・・・
きっと時間を戻せることなら戻したいと思うかもしれない。
そのような不幸なことに遭う前に、普段から「ありがたい、ありがたい」と思って暮らしていたいものだと思う。
私もしばらくは「飯場(はんば)のおばちゃん」になりきって、パインにご飯を作ってあげることができる暮らしに感謝したいと思う。
パインが帰ってきてから10日あまり経つが、なんだかとても忙しい・・・
何が忙しくなったかというと、何といっても食事作りが忙しい。
今までパインがいない暮らしでは、それほど食事の量は必要なかったが、パインが帰ってきてからは、ご飯のその多さもさることながら、食材が無くなるのも早いこと!
あんなに買ったはずなのに、あっという間に消えてしまう。
とにかく22歳の男子はよく食べる。
しかもずっとアパートで自炊生活をしていた為、「ちゃんとした食事」に飢えていたそうで、なんでもよく食べてくれる。
何でもよく食べてくれるので、こちらも張り切って色々作る。
「夕食は何が食べたい?」
「う~ん、コロッケかな」
「よっしゃ、まかせなさい。で、ほかは?」
「さんまの塩焼きといくら丼」
「よっしゃ、よっしゃ。あっ、でもいくらはもう少し安くなってからね」
ってな感じで、パインが食べたいものをどんどん作り、作ったものはどんどんパインの胃袋の中に消えていく。
とはいえ、毎日、毎日のことなので、そろそろ朝昼晩の食事作りに疲れてきた。
朝と夕は仕方がないとしても、昼ごはんを新たに作るのは大変なので、今日は夫や娘達のお弁当のおかずをパインにも取り分けて「ワンプレート」にした。
豚の冷しゃぶ、かぼちゃの煮物、ちくわとしいたけの煮物、ひじきとえびと昆布の入ったおにぎり。
これくらいの量ではパインの胃袋は満足しないのだが、今朝は朝が遅くて、これを食べる2時間前に、たっぷり朝ごはんを食べさせてあったので、この量でも満足してくれたようだ。
パインは言う。
「家にいた頃はご飯が出てきても、それは当たり前で嬉しいともなんとも思わなかったけど、今は嬉しいなぁと思うんだ。あの頃は嫌いだった煮物も、今は美味いと思えるしね」
一人暮らしは心配だったが、そのおかげで少しは成長したかな・・・と思う。
当たり前の日常が送れることの、なんという幸せよ。
想像もしていなかった災害や事故、そういうものに遭った時、つくづく当たり前に暮らしていたことが有難い事だったと気づくのだろうなあ。
週末、大きな交通事故の現場を通った。
私たちの車が通りかかかるすこし前に事故が起きたらしかった。
対向車線からはみ出した軽自動車が、反対車線を走っていた車2台にぶつかるという多重衝突事故で、軽自動車は大きく車体がゆがんでいた。
軽自動車を運転していたのは70代くらいの高齢の男性だった。
男性は警察官に支えられて歩いていたが、顔を押さえているタオルに血がついているのが痛々しかった。
ほかの二台の車に乗っていた人たちも、車外に出て路肩に座り込んでいた。
それにしても、あの軽自動車のおじいさんは大丈夫だろうかと心配だった。
救急車が来ていたので、すぐに搬送されたとは思うけど・・・
その日の夕刊を読むと事故で一人が亡くなったと書かれてあり、翌朝の新聞で軽自動車を運転していた男性の奥さんが亡くなったとあった。
事故現場は温泉地へ向う途中の道だったが、もしかしたら事故に遭ったご夫婦は温泉に行く途中だったのかもしれない。
夫婦で近場の温泉に行くというのは、日常生活ではあることだが、それが一瞬で失われてしまうとしたら・・・
ハンドル操作ミスなのか、わき見なのか、どちらにしろほんの一瞬のミスが、他人を巻き込み、さらに奥さんも亡くすという大きな事故につながってしまったことは、本当に恐ろしい。
そして今後、その高齢の男性の日常は大きく変わってしまうのかもしれない。
あまりにも当たり前すぎて、ともすれば不平不満さえでることもある日々の暮らしだが、これが大きく変わってしまうことになったら・・・
きっと時間を戻せることなら戻したいと思うかもしれない。
そのような不幸なことに遭う前に、普段から「ありがたい、ありがたい」と思って暮らしていたいものだと思う。
私もしばらくは「飯場(はんば)のおばちゃん」になりきって、パインにご飯を作ってあげることができる暮らしに感謝したいと思う。