今日は彼女のお話
木曜日、仕事を終え帰宅し、いつものように真っ先に猫にエサをやる。
2匹とも朝食べたきりだから、かなり空腹らしく
ものすごい勢いでエサを食べる。
その日はちょっと違った。
ミディの食欲がいつもと違う。
朝はもっと食欲があったはずだ。
まあそんなときもあるよね、と私は大して気にもせず
「後でまたあげるから」と彼女が食べ残したお皿を片付けた。
それから夜になって、なんだか彼女の様子もどこかおかしいと思い始めた。
普段と違って、全くリラックスできないという感じ。
彼女をじっと見つめていたら、
ハニバニまでこう言った。
今夜のミディはなんかこう、表情が悲しそうじゃない?
急に不安になり、心臓がどきどきし始めた。
嫌な予感がする。
寝る前に彼女が空腹を訴えるようになったので
ああよかった、考えすぎだったか...と思い、早速エサをやる。
するとミディは勢い良く食べようとしてがっつくが
すぐに食べるのをやめて、しきりに右前足で右側の頬を引っかく動作をする。
その時点で、彼女の口の中に何らかの問題が生じているのだとすぐわかった。
翌日の朝も同じで、
食べようとするのに、食べ始めると前足で頬を触る動作をやめない。
会社から病院に電話し、予約をとった。
もう気分は100%ブルー。
夕方、かなり嫌がる彼女を連れて病院に行ってきた。
今回の担当はDrアリシア。
いつものドクターJのもとで働くもう一人の獣医。
ミディの口を大きく開け、ある一本の歯を見つめると
「これ。この歯。もう少しで見落とすところだったわ。
表面に出てる歯はなんともないんだけど、根元を見てみて。
すごく赤いでしょう?これ歯茎から下が膿んでるの。」
それを聞いてこの先Drアリシアが何を言うか予想がついた。
「月曜日にさっそく抜歯しましょう。」
私は深く落ち込んだ。泣きたいぐらいだった。
ミディは先天的に歯が弱いのは前から知っていた。
前回の抜歯で、これが最後になるようにと祈ったのに。
彼女にはもう麻酔を経験させたくなかった。
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私の落胆が絵に描いたように明らかだったのか、
Drアリシアは両手で私の手を握り、
「大丈夫よ。最近の猫の13歳なんてすごい年寄りでもないんだから。
前回よりも簡単に歯は抜歯できるし、傷口も縫わないでいいの。」
そして続ける。
「そんなことよりも、この状態を放っておくほうが危険なの。
猫ってのはたいていの痛みは無視できるのだけど、無視できない痛みの
1つがこの歯茎の病気なの。放っておくとミディは食べなくなるし、
炎症から健康に害をもたらすようになるよ。」
ミディのこの先の健康を思うと、抜歯以外に問題解決になりそうなのは
なかった。
「私が責任もってミディをケイエスのもとにかえしてあげるから。」
そう言われるとなんだか少し安心できた。
家に帰ってハニバニに全てを知らせると、彼もまた落胆したが
ミディを彼女に任せることに合意した。
とりあえずミディには痛み止めの飲み薬と
水分が多めに含まれているチキンの缶詰をもらった。
それが食べやすいのかどうかは知らないが、
急にミディに食欲が戻り、かなり空腹だったようで
今まで通り、もりもりとエサを食べてくれた。
夜にその痛み止めを飲ませると、彼女は気持ちよく眠った。
一時的にでも痛みから解放され、安心したのだろう。
そして今日、ハニバニとランチを済ませて家に帰ると
Drアリシアから留守電にメッセージが入っていた。
彼女はミディが良く眠れたかどうか、ちゃんと食べることができたかということを訊ね、
月曜日は私がちゃんと面倒みるから安心してねと言った。
ハニバニが言う。
「いいじゃん、この獣医。」
それでも私の心配は、その抜歯が終わるまでは消えそうにない。
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やっぱり私は心配のしすぎなんでしょうか?
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いつもありがとう。