バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

ボスはギャル

2019年07月31日 | お仕事


毎日どこかで雷雲発生。
夏の風物詩。





毎日誰よりも忙しいはずのフィルが、気晴らしに最近よくやっていること。
それはFacebookで、仕事で関わりのあるマネージャーたちを片っ端から探しまくり、
会社以外で見せるプライベートな一面が垣間見える写真を閲覧することだ。


FacebookやTwitter、そしてインスタもやっていない私からすれば
なんだかストーカーっぽいなwwと思うのだが、アカウントを持っている人にとっては
人の写真を閲覧することなんて、投稿者も「見て」と晒しているから見てるのだ、
ぐらいのものなのかも知れない。


そんな彼が、「リサのFacebookの写真、見る?」と言ってきたので、ちょっと彼の携帯を拝借。
リサとは、何を隠そう、ジョンの後継者。
そんな彼女が、普段職場では見せないような顔でセルフィー祭りをやっていた。


これからここのブログでも頻繁に登場してくるかも知れないので説明しておく。
彼女は私よりも10歳若く、高学歴でビジネススクールを卒業しており、とりあえずお決まりのMBA(Master of Business Administration 経営学修士号)の保持者。

余談:このMBA。私は持っていないので、私からすると「ほほ~ぅ」てなるけど、アメリカでこのMBA保持者が優遇されたのはもう30年以上前のこと。


数字に強く、頭脳がキレッキレなのに加え、生まれつきのリーダー格なので、昇格も驚きのスピードだった。


夫と子供(男の子2人)がいて、夫は会社(同じ会社にいました)を辞めて今は専業主夫。
こないだ3人目の子供(女の子)を出産したが、それは子供を妊娠できても出産するだけの体力がない姉に代わって
彼女が代理母を務めたためという、プライベートでも尊敬されるに値する素晴らしい女性。


私は彼女がまだセールスマネージャーだったころから知っている。
当時の彼女はとても明るくて、良く笑っていて、覚えているのは10数年前のハロウィンの彼女のコスチュームが



マリリン


もちろんあんなに露出が派手なやつじゃなかったけど、当時彼女はブロンドだったし、「この人面白いな」っていう印象を残した。
それから彼女は昇格と共に、いろんな支部に栄転した後、たった10年弱でこの組織のトップになるなんて誰が予想しただろう。


ジョンだってあのポジションを得るのに40年はかかったと思われる。
だから彼女ってすごいんだ。


そんな彼女がプライベートで見せるセルフィーは、
車の中で。レストランで。バスルームで髪をセットして。赤いジャケット(お気に入り?)を着て。お化粧をばっちり決めて。
と、その辺のギャルとはなんら変わりがなく、すごく興味深かった。
これが彼女のTrue Colorなんだと思う。
まだ子供も小さくて、一緒に彼らの成長を見守りたいだろうし、第一彼女自身もまだ若いので
オシャレしたり、友達と外出もしたいと思う。
彼女が楽しそうにしていたのを見たのはいつだったっけ?


ジョンが退職してからは、彼女がオフィスにいたのを私はほとんど見たことがない。
出張続きで、ジョンの後で彼女のためにリフォームされたお洒落で大きなオフィスはずっとドアが閉められたままだ。


こんな大きな組織を背負ってしまった以上、彼女に圧し掛かるプレッシャーや責任は
私の想像以上のもので、私は単に彼女の仕事をサポートする部署にいる一アナリストでしかなく
本当に大変ですね、という同情の視線しか送れないが、
あんなにすごいスーパーウーマンである一方で、彼女も所詮普通のギャルじゃんと思うと
なんだか親近感が湧いてくる。


今日も彼女から、忙しそうなワンセンテンスだけのメールが朝から届く。

How did we do yesterday?(昨日の売り上げ、どうだった?)
だの、
Can you tell me the sales count from XXXX.(XXXX支社の売り上げを教えて。)


朝のあいさつも、ありがとうも、絵文字も名前もない。
ただ必要な文章だけ。


きっと出張先から、携帯でメールを送ってくるのだろう。
ラップトップを使ってメールするよりも、携帯の方が便利なのかも。


そういうところも今どきのギャルっぽいなと思ったり。




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土曜の贅沢

2019年07月29日 | アメリカ生活
毎日仕事で忙しくされてるみなさんは、休日どう過ごされてるのだろう?


先週だったか、隣のフィルと休日のあり方についてちょっと語った。


彼はまだ若いので、休みの日はとにかく有意義に何かをして過ごしたいらしい。
家族、親戚、友人らと出かけて、美味しい物を食べたり、楽しいイベントに出かけたりと忙しく過ごし、
たまに家で奥さんと(新婚さんだからね)Netflix鑑賞してゆっくりするのも良いかなーって言う。


ケイエスはどうなの?と聞かれ、私はとにかくゆっくりしたいと答える。
5日間ずっと働いて、平日は食べる物も食べる量も制限しているので、週末はとにかくゆっくりして、
好きなものを好きな時に好きなだけ食べて、好きな時に惰眠を貪る。
これが私の思う、理想的な休日のあり方。
ちょっと猫の生活に似ているかも。


土曜日はまた朝早く起きて、軽く朝食を摂ってウォーキングに出かけたのだけど、
朝のウォーキングは本当に気持ちが良い。
空気が澄んでいて、涼しくて、動物もまだたくさんそこら辺にいて、あの朝はウサギをたくさん見た。


帰ってきたらシャワーを浴びてゆっくり身支度をして、その日のランチはお気に入りのインディアンレストランで。



カロリー高いのは承知だが、マンゴーラッシー(マンゴスムージー)は外せない。美味:)



土曜日はビュッフェスタイルなので、いろんな料理を楽しめて好き。


その後、近所のモールで化粧品を買った後、ついでにシナモンロールを買ってきて、
家でコーヒー(私用)とミルク(ハニバニ用)で美味しく頂いた。



モールの外壁で見つけたMothちゃん。発音、モス、じゃなくてモth、よ。




これまたモフモフで、ちょっと秋っぽい装い。
安全な場所に移してあげましょうと、ハニバニがひょいとすくって、安全な木の幹へ移してあげました。


その後はフリちゃんも含めてひたすら昼寝。
お腹いっぱいで眠るあの罪悪感というか、Guilty Pleasureね、好きだわ。
土曜日だけ、お互いに許してる贅沢。


夕方近く(どんだけ昼寝するんとか言わない)になって、フリちゃんに起こされて昼寝終了。
土曜日のランチは比較的量が多いので、たいてい夕飯は抜く。
もしお腹が空いていたら、食べたい人だけラーメンとか、サンドイッチとか、ぱぱっと作って食べる。


その後は各々が好きなことをやる時間。
私はパソコンに向かっているし、ハニバニはニュースみたり、スポーツ番組見たり。


夜8時は(今、咄嗟に『8時だよ!全員集合!』て思わんかった?思った人絶対おるってww)また一緒にNetflixかDVDを観るので
リビングに集まる。


その後はもう勝手に自分らの好きなことをやるだけ。


だから私たち、土曜日が大好きなんだ。
日曜日はもうすでに月曜日の準備に入るので、何かしら規制が入る。
昼寝はもちろんしないし、外食もしない。


日曜日の夕方なんて、気分がなんかこう
「ちぇーーーーーーーーーーーーーーーー。もう週末終わった」ていう気分なので(これをサザエさんシンドロームて言うらしいね)
土曜日ほど休日感はなく、ひたすら次の日に備えてるだけ。


月曜日がやってきた。
今週も頑張れそう。


家に帰るとフリちゃんが西日の当たるゲストルーム(しかも陽がこぼれてるカーペットの上)でうたた寝しよった。




自由なお鬚。





なんかめっちゃ気持ち良さそうだった。







7月も、もうすぐ終わるね。


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会社を辞めるときの心得

2019年07月26日 | お仕事

私が今の会社に入社して最初の部署に配属されたときに、
この会社で生き残るためにやるべきことをいろいろ教えてくれた人がいた。


入社して間もない時で、しかもこの会社に入社できたことが非常に嬉しかった私にとって
彼女の話は私を少し不安にさせたのを覚えている。
なんで「生き残るため」とか言うのだろう。
そんなに勤務し続けるのは大変なのこの会社?


そのサバイバル方法はまた別の機会に書くとして、
その人が、もしこの先、会社を辞めようと思った時に大切なことを教えてくれた。


Don't burn your bridges.


そのまんまの訳でオッケー。「橋を焼くな」


どんな理由であれ、会社を辞めるとき、まさか自分がまたこの会社の世話になることなどあんまり想像しないはず。
特にその会社が嫌いで去る場合。


だけど、いつどんな理由でその会社に戻らなければならないことがあるか分からないから、
自分が戻れるための「橋」(人脈やステータス、元のポジションなど)を壊したり焼いたりせず、保持しとけってこと。


何があっても、筋道を通して、真っ当で美しく去れば、戻ってくるときも気持ちよくまた受け入れてもらえるからだと
その人は教えてくれた。


その時はあんまり本気で聞いていなかったけど、
つい最近、長年私のヘアスタイリストをしているジュディが、今いるヘアサロンを辞めて、前いたところに戻ることになって
この話を思い出したのだった。


彼女はとても腕のいいヘアスタイリストで、Master Stylistというタイトルを持っている。
彼女とは今年で19年目の付き合いになる。
彼女の評判は良く、しょっちゅう他のサロンから引き抜かれて、そのたびに彼女のいるサロンも変わるわけだから、
彼女といっしょに私もサロンを変えることになる。
いささか面倒臭いが、サロンがどこに変っても私のヘアスタイリストは変わらないわけだから、特に超不便ということもなかった。


彼女がサロンを去る理由がいつも引き抜きとは限らず、彼女がそのサロンに愛想をつかして去るというケースもあった。
今回どうして彼女がそのサロンを辞めたのかまだ詳しいことは聞いていないが、
とりあえず前いたサロンに戻るので、私も急遽そこに次の予約を入れておいた。


彼女が前のサロンを辞めるときに、「ここのマネージャーとはとてもいい関係だったの」と言っていたので、
もし戻ることがあってもまたすんなりと受け入れてもらえるのだろうなと思ったけど、
まさかそれが本当になるとは。
人生、何が起こるかなんて、本当にわからない。


『こんなサロン、もう二度と戻ってこないわよ!』と、もし啖呵を切って辞めていたとしたら
彼女はもう絶対にそこへ戻ることはできなかったわけだから。


Don't burn your bridges.


自分がいつでも戻ってこられるための橋は、自分のために大切にしておこう。




「なるほどー」


皆さん、良い週末を!


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チャレンジャーも白旗

2019年07月24日 | 食べ物

ここの常連コメンテーターのSoloPinさんもそうだけど、
私も相当チャレンジャーで、今までにもいろんなリスクもかえりみず、
結構ヤバめな物を食べたことがあるが、今回だけはちょっとシロハタ。



チャレンジャー記事:
賞味期限の話
賞味期限てギャンブルだ
賞味期限をめぐるジレンマ



これはちょっと本気でヤバいっしょ、というレベルなものに出会った。
...というか、危うく口にするとこだった。


ランチにクリームシチューを作って持っていこうと思って、
冷凍してあった牛肉を、数日前から冷蔵庫でゆっくりと解凍しておいた。


問題は、その冷凍してあった牛肉、いつから冷凍してあったのかをすっかり忘れていたこと。


「このビーフ。なんか色が悪いよ。」とハニバニ。
ああ、大丈夫、それ冷凍してあったやつだし、牛肉は解凍したらそんなもんだから。


「でも。これ、本当に使うの止めなって。腹下すだけじゃすまんと思うよ。」
だから、冷凍してあったやつだから大丈夫だって!


「でも。このビーフて、もともとの賞味期限がAugust 26, 2018て表示がついてるけど。それでも使うん?」


今って2019年だよね?とバカみたいな質問をして、そして、ぞーーーーーーーーーーーーっとした。
いくら冷凍でも、ほぼ去年の牛肉(しかも生肉)はヤバいだろう。


それでも興味本位で鼻をビーフの近くに持って行き、くんくんしてみた。
異臭はないものの、やめておけと頭の中で警報がガンガン鳴りまくるのでやめた。


まさか冷凍してからあんなに月日が流れてたなんて。


「ハナコちゃんは、いつこんなに大きくなったのかねえ。」と、久々に見る孫の成長にびっくりするように、
私も早すぎる時間の流れに圧倒されそうだ。




今日ウォーキングで見かけた入道雲には





大きな口がついていて、なんかフナみたいだとハニバニに言ったら、




雲を見ても何とも思わんなー。ケイエスにとっては煉瓦が瓦礫にしか見えんのと同じ。


まだこないだの煉瓦の件を根に持ってるご様子。



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画伯の描く猫

2019年07月23日 | アメリカ生活
朝起きてキッチンに下りたらカウンターに、これを発見。







今日は私の誕生日で、恒例のパズルのLast Pieceが、彼からの誕生日プレゼントだそう(もちろん冗談で)。


誕生日おめでとう!!プレゼント気に入った?ラブユー!


ああ、気に入ったとも!ハニバニ。
で、気になったのが一緒に添えられていたバースデーレターなんだが、




フリスキーも誕生日おめでとうって言ってるよ。
と、傍に描かれてあるあれがフリちゃんらしい。


咄嗟に、私の姪であるほのちゃんがまだずっと小さかったときに飼ってあげたEEBEEっていうお人形



を思い出した。


だってフリちゃんの頭が



こんなんなってる。


朝から腹抱えて大笑い。



家に帰ってから、なんでフリちゃんの頭にトゲトゲがあるのと聞いてみたら、
「あれはトゲトゲなんじゃなくて、お鬚なの。」


なぜに頭からお鬚なんだろう。


フリちゃんの耳がないと言うと、
「それはあれだ。...(理由考え中)...耳があったの忘れてた。」


画伯が描く4本足の動物は、例えそれが猫だろうと犬だろうと、牛だろうとラマだろうと、全部同じになっちゃうのかも知れない。

だからと言って、「どこが間違ってる!?」と問い詰められても、今度はこっちが答えに困るほど、
この画伯が描く動物には自信が込められているようだ。



今日は会社に行ったらブラッドが私が好きなファーストフードの朝食のプラター(パーティー用)を買ってきてくれていて


(Chick Fil A Minis  これを二皿分も!!)


みんなで美味しく頂いたの。
バターとハニーの甘いビスケットとチキンナゲットのサンドイッチ。
子供の手のひらサイズの大きさで、小さくて食べやすい。
これがもう美味!!あっと言う間にみんなで完食なり。


それをハニバニに自慢したら、
あれプラターで買うと高いのに。あんなに良い上司を持ってるのに冷たく当たるとか、酷い。
って言われた。
部下の誕生日にはケーキなり、ドーナツなり、いろいろ買ってくれるんだけど、3
全部ブラッドの自腹だからね。

あの人もあの人なりに、良い上司になろうとしよるんよ。わかってあげんとね。
そう言われて、そういえば最近私、結構静かに仕事に集中してるかも、と思う。
怒りとか、不満とか、そういうのをどこかで少し捨ててみると、ちょっと仕事がしやすくなった気がする。



今日はまた庭に野ウサギが来ていて、



これがびっくりするほど近づいても逃げない。



もちっと危機感感じて逃げてもいいんじゃない?と思ったら、くるっと反転して、可愛い尻尾見せて逃げてった。





可愛いな❤


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ロマンティックな男の買い物の謎

2019年07月22日 | アメリカ生活

さて、今日は前々回の私の、
もしかすると、ロマンティックなのは、女ではなく、男の方ではないか説をちょっと覆すような話。


ロマンティックな男の買い物がいつも素敵とは限らないということが言いたい。


今日家に帰ったら、家のドアの前に配達の箱が置いてあり、それはハニバニ宛の物だったから
そのまま開封せずハニバニに渡し、一緒に開けてみて私はその『品物』に目を見張った。





これ何だと思う?
煉瓦よ、レンガ。
しかも解体された建物の、普通なら廃棄処分になるはずの瓦礫。


なんでも、ずーーーーっと前、ハニバニが初めて軍隊に所属したときに住んでいた独身寮の建物の煉瓦だとかで
去年だったかその建物が解体された際に、記念の品ということで希望者に届けられたということだ。


添付された白黒の写真を見て、まるでハニバニが第二次世界大戦から生きてきた男のような気がしてくるから不思議だ。
あんたの上司はマッカーサーか?とか聞きたくなる。
写真は60年から70年ぐらいに撮られたらしい。


私が呆れたのは、その煉瓦をわざわざ購入したという事実だ。
40ドル也。WTF
ハニバニが自分のお金で買ったのだから、文句を言うつもりはないが(といいつつほとんど文句みたいだが)
こんな瓦礫、どこに置こうというのだ。
私があまりにも瓦礫瓦礫と騒ぐのでムッとしたのか、ハニバニの反撃が始まる。


僕にとってはね、Sentimental Value(思い出の品)なんだからいーじゃん!!



奈良県には、せんとくん。



うちにはおセンチなせんちくんがおる、と一瞬頭でよぎって笑いそうになるのをこらえた。


みんな聖子ちゃんの、赤いスイートピーって知ってるよね?

その赤いスイートピーには続編の「続・赤いスイートピー」てのがあって、
その曲では結局別れてしまった彼との思い出を探るためにある駅へ行くんだけど、

アルバムの最後の色あせた押し花が 海辺に誘うの
駅員に頼んで写真撮ってもらった同じベンチで あなたがいないだけ


て歌詞を思い出した。


いくらその風景にせつない思い出があるとはいえ、
「その思い出のベンチの一部をあげるよ」って言われたところで「あら、いただくわ、ありがとう」とはならんな。


それが女というものか。
こんなことをふと思ったので、記事にしてみた。


やっぱり男の人の方が、ロマンティックなんだろうか。


聖子ちゃんの「続赤いスイートピー」の動画上げておきますので、もし興味がある方はどうぞ。
私も大好きな一曲です。






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謝罪会見にアメリカ人は

2019年07月21日 | お仕事

『この人たち、何か悪いことでもしたの?』


土曜の朝、テレビを付けたハニバニにそう言われてキッチンからテレビ画面を見ると
日本で有名な芸人二人が、もの凄く真剣な面持ちで記者会見やってた。



(Google)


私がまだ日本にいたころ有名だった芸人と言えば、ダウンタウンととんねるず、それからウッチャンナンチャンしか思い浮かばず、
もうそれ以降の芸人さんたちは、私は詳しくは知らないのだけど、
日本のネットニュースで、なんとなく彼らの名前と、どういうことがあったのか、ざっくりだけど知っていた。
その二人が謝罪会見らしい。罪は犯してないけど、日本の社会のルールから逸れたことしたから謝るんだってと説明した。


ハニバニには、そういうことでわざわざ国民に謝罪するとか信じられないらしい。
喪服着て涙流してるから、重い罪を犯したのかと思ったよと。

アメリカだったらマフィアやギャングと関係のあるセレブなんて山ほどいるし、
むしろそうなんだろうなって国民は思ってる。日本はちょっと厳しすぎるんじゃないの?



まあ、アメリカの社会だってトランプ政権のスキャンダルは全国民に連日叩かれ続けて、いろいろあるけれど、
日本の社会の厳しさは、海外にはちょっと理解できないことばかりだろうなというものがたくさんある。


大体アメリカって国民に対する謝罪会見て、ないよね?
以前クリントン大統領が、モニカちゃんとスキャンダラスなことやらかした時だって、
国民に向けて堂々と発信された言葉が私はあの女と淫らな行為はしてない!というものだったし。
謝るどころか、「どや!」みたいだったし。(後でバレたけど)


アメリカってとにかく、ちょっとやそっとじゃ謝罪しない。


「不倫などの愛憎劇やアイドルの恋愛事情で謝罪会見するとか、電波の使い方間違ってる。
日本人の、社会に対する価値観を理解するのに苦しむ。」とか言うアメリカ人にたくさん出会う。


「日本人はバッシングする対象を間違ってないか?
もっと責められるべき人は他にいるはずなのに。」


午後になって、YouTubeでこの芸人さんら二人の謝罪会見を改めて見ていて、
田村さんという金髪の方が、「(吉本にとって)本当に僕がファミリーなら僕は子供です。」っておっしゃってて、
「子供が正しい事をしようしているのに(謝罪することを)止めるのは親じゃない」と号泣されてたのが強烈に印象に残った。


彼は、1+1=3は間違ってて、それが正解であるべきではないことを言いたかったんだろうなと。
ダニーの件と重複して、考えさせられた。


子供のころから吉本興業は、お笑いを提供してくれる全ての源みたいに思って育ったから
見たくなかったものを見てしまった感じだ。


会社に白も黒も本当はなくて、結局はグレーしかないのかも知れない。




おー、いかん、いかん。気分が重い。
気分を変えるには食べ物。


最近、本当にタイ料理にハマっていて、この甘いThai Iced TeaChicken Pad Thai





夏バテなんぞ無縁よ!って気になる。



その後はフリちゃん。
この熱波の直射日光の中で気持ちよく眠れるのは猫ぐらいかも。
そっと覗いてみる。





音を立てたので睨まれる。そんなに睨まなくても良いではないか。



まるでインスタ上の女とその現実みたいなレベルだな。



さあ、明日は月曜日。
今週も地道に頑張ろっと。












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My missing puzzle piece

2019年07月19日 | アメリカ生活
こないだのここの記事(The Last Piece)で、Chieさんがコメントで、

ケイエスさん、今後も最後のピースをはめる時は最高級の嬉しそうな表情で完成させてね!

と書かれてあって、それ以来、本当にいかにも自分が全て完成させたかのように嬉しそうに最後のピースを嵌めているケイエス。



その成果があってかどうかは不明だが、その喜び様がハニバニの心を動かしたらしく、
ハニバニがこんなものを買ってくれた。





My missing puzzle pieceというペアのキーホルダー。
「お互いにずっと探してたパートナー同士」という、なんとも甘い意味が込められているのです。


That's soooooo sweet!!!


でもこれ、ペアのネックレスでなくて良かったと心底思ったケイエス。
もしかすると、ロマンティックなのは、女ではなく、男の方ではないかと思わせる。





早速お互いのキーに付けて見たが、
キーホルダーなのに、車のキーやら家のキーやらたくさんで、キーホルダーというよりかは、アクセサリーみたいでウケる。
でも繊細で、可愛いよ、ハニバニ!ありがとね。



さて、そんな同じ日に、『Missing Piece』でもこちらは欠けたと言う意味の出来事が起こる。


普段、服を着て出かけるときに一緒に履いて行く靴も選んで出かけるのだが、
今朝は久々に、もう長いこと履いていなかったヒールの低いサンダルを選んで履いて行った。


ランチタイムになってデミ嬢と出かけて、会社の前を歩いて行くときに、「今日はなんか路面に砂利が多いね。こんなんじゃ靴底がダメになるよね。」
と、二人でブツブツ言っていて、レストランに到着しても、なんか靴が今日は滑るなあと思っていたのだった。


ランチが終わって職場に戻り、自分のデスク周りに黒い砂利が散乱しており、
これだから砂利道は嫌いだと、悪態をついていたのを覚えている。


それにしてもこの靴、こんなに歩きにくかったっけ?
久しぶりに履く靴ってこんなもんかなって思ってた。


あまりにも足が痛いので不思議に思っていたが、家に帰って靴を見てびっくり。


履いていた靴が、所どころ紛失しているではないか。





紛失していたのはそれだけにとどまらず、















靴底が、ほとんどなくなっており、
デスク周りの、砂利だと思っていた砂利は、自らの靴底そのものなのであった。


朝はちゃんとした靴だった。
先の方に僅かながら残っている、鹿の子模様の靴底が、全体に確かに存在していたのだった。
エントランスホールで履いた時も、靴底の破損した欠片もなかったし、
車の運転席の床も、後で見てみたけどキレイなままだった。


とすると、やっぱり砂利道で靴底を失ったと思われる。


恐るべき砂利道


と思ったが、この靴、思い出すに買ってからかれこれもう10数年以上は経っていて、
あまり履かないから痛んでなかったし、流行のないデザインだったからこの先もまだ履こうと思っていた。


さすがにもうそれはないな。


ヒールのところなんてレンコンみたいになってるし。


だいいち、母を訪ねて三千里のマルコの靴でさえ、ここまで悲惨な状態になってなかったと思う。



(Google)

今思うのは、清掃の人に対して申し訳ないなということ。
『ここのデスクの人は、どうしてこんなに黒い石を散乱させてるのだろう。』と思うに違いない。


散らかして、ごめんなさい...。




みなさま、良い週末を:)



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大人の塩対応

2019年07月18日 | お仕事

あっと言う間にダニー君の最終日。


あれから一度Huddleがあって、みんなでブラッドのオフィスに集まったけど
みんな何事もなかったかのような大人の対応で、やっぱりこれが社会の塩対応なんだなあと思ったり。


だけどこの塩対応があるせいで、誰も表向き、心が傷つかなくて
本当に何もない、いつもの日常を演じ続けることができる。


『一週間で出て行って欲しい』と言ったブラッドも、
今朝はドーナツなんか買ってきて、ダニーの新しい門出をみんなで祝おうとかメールでみんなに知らせる。


本当のことを知らないみんなは口々に「頑張れよー」とか「職場にもまた寄ってねー」とか言っていて、
私とデミ嬢は無言で目を合わせ、何も言わずにドーナツを食べた。





ダニーはドーナツで見送られるこの日を、どう思ってんだろ。


少しして、今度はダニーからみんなにメールが届いた。
そこには、


ドーナツ美味しかった!みんなありがとう!


と、ただそれだけ書かれてた。


それからはまた、いつもの様に午前中が終わり、午後が来て、
私はちょっとレポートでわからないことがあったので、ダイレクトメールで質問をしたら
わざわざデスクまで来てくれて、丁寧に教えてくれた。


「ダニーがいなくなったら私、すごく困るな―。これからどうしよう。」と言ったら、
「いつでもメールしておいで。助けてあげるから。」と言ってくれた。


ダニーは多分、私が何も知らないでいると思ってる。
だからなんか、余計に寂しくなってきて、私もう泣きそう。
すごく複雑な気分になった。


それからしばらくして、ダニーより出勤時間が早い私が帰る時間がきた。
ダニーのデスクに行って、今まで親切にしてくれたことへのお礼を言って、ハグをした。
「新しい職場、楽しいといいね。頑張ってね。」と言ったら、ありきたりに「うん。だといいね。ありがとう。」って言って、笑ってた。
そして意味深に、「僕は大丈夫だから。」と。


ダニーが新しい職場で、より早くまた昇格しますように。
今度こそ、上司と上手くいきますように。



4年ぐらい前のハロウィンにて。私の横の、黄色いシャツがダニー君。



****************


フリちゃんは西日が当たる、室温が高いエントランスホールで
私のスニーカーを枕代わりにして眠ることが、最近のブームらしい。



おひげがカニの足みたい。



近い。






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ビロウな話:下からレインボー

2019年07月16日 | アメリカde健康管理


7月も半ば。夏真っ盛りで暑いねー。
ギラギラの太陽を隠す大きな雲が、別の雲を隠して、そこが虹色に光るとか綺麗。



夏の風景。




このところ、ブログの内容がちょっとシリアスだったので、
この辺で少し気を紛らわせてみようと思う。


だけど話の内容がちょっとビロウ。
お食事中の人は、また後でお読みになるほうがいいかも知れない。
ちょっとお恥ずかしい話なんだが。


先週の金曜日、例のデミ嬢から教えられたダニー君の左遷の話をしながら私たちはワカモレ(Guacamole)とコーントルティーヤを食べていた。


ワカモレ(Google)


その時は大切な話をしながらだったから気が付かなかったが、結構な量を食べていたと思われる。


その夜の夕飯はグリーンサラダで、けっこう野菜続きではあった。


ケイエスに一大事があったのは土曜日の朝。


ケイエスのナンバー2草色に。


ああ、やっぱりあれだな、ワカモレ食べ過ぎて、しかもグリーンサラダだったからかもと思い、それほど気にはしていなかった。


しかし翌日。


日曜日の朝は、便器を覗きこんで、しばし途方に暮れた。


(ここからまじでビロウだよ。ごめんな)


もう何もかもが爽やかグリーン
便器の中の水まで。
まるで絵具を流したみたいに。
こんなの人間がプロデュースする色じゃない。
変な話、そんな色のドレスがあったら素敵かもとすら思った。


なんか何もかもがカラフルな粘土細工みたいに見えて、実にシュールであった。
しかも、ふき取った箇所さえ爽やかグリーンとか、お尻拭きのコマーシャルかよ。


あまりにも非現実すぎて、写真でも撮ろうかと思ったが(ブロガー魂)、それはまあちょっと止めておいた。
何と言ってもそれはナンバー2なのだから。


まるで自分がもう人間じゃなくなったかのようで、正直焦った。
ここまで爽やかグリーンだと、何か変な病気なんじゃないかと思えてくる。
ふと一緒にワカモレを食べたデミ嬢が心配になってくる。
もしかして、彼女も自分のナンバー2爽やかグリーンになっていて、驚愕しているのではないか。
それは心配。


すぐにメールで聞いてみようかと思ったが、どうせ月曜日に会うしと思って、それも止めておいた。


月曜日は忙しくてほぼデミ嬢とろくに話をする暇もなかったが、
今日、改めて彼女のお通じ状態に何か異常がなかったか聞いてみた。
非常に聞きにくい質問である。

まああんただから言うけど、ちょっと柔らか目だったかなあ。(やや言いにくそう)

「いや、そっちの情報を聞いたんじゃないよ。それってTMI(Too Much Infomation)じゃん!聞きたかったのは色よ色。
私ね、あれから爽やかグリーンのが出たん。デミ嬢は?」


あんたのがよっぽどTMIじゃん(怒)


でもデミ嬢は「色まで気にして見てなかったけど、そう言われたらそうだったのかも。」と教えてくれ、
「オレンジ食べ過ぎるとオレンジだし、ブルーベリーは紫だし。牛乳飲みすぎると黄色いし、そういえばビーツを食べたら赤いよね。」


ナンバー2って奥深い。


自分のお通じでその時の体調を知ることもできるので、
みなさんも是非、色や形や質など、毎日見つめることをおススメしたい。


私は今日からまた再び人間に戻ったようで、安心している。




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集中させてくれるもの

2019年07月15日 | お仕事


私がiPodを聞きながら仕事をしていることは、もう皆さんご存知のはず。


うちの職場はフロアで一番私語がなく、みんな静かに仕事をしていることで有名な職場。
私はたまに、日本のオフィスみたいだーって思う。
たまに聞こえてくるのは、Teleconferenceという、パソコンと電話を使う会議に参加している人の声や
自分のデスクで他の人と軽いミーティングをしている人の声。


たまによその部署から仕事でうちの部署に来る人は、この静けさにびっくりして
「この部署は、お腹が鳴ったらみんなに聞こえてしまうほど静かで気持ち悪い」と言う人もいた。


今でこそ、この部署だけを孤立させて、ガラスの壁で他の部署から遮断されているが、
以前はセールス、カスタマーサービス、それからオペレーションの部署に囲まれており、それはそれは騒々しかったのだ。


うるさくて仕事に集中できなくて、それでは仕事の効率を下げるのでという理由で、
iPodの使用が許されたのだった。


一度はiPod禁止令も出たけど、後にそれも解除されたし。


私はもうこれがないと仕事に集中することなんて出来ないーと思っていた。






確かに自分の好きな音楽で耳を塞ぐと、雑音がかき消されるから集中できるし、集中が長続きする。
だけど、私の場合、歌いたくなるほど大好きな曲になると、仕事どころではなくて、本当に歌い出したくなる心境に駆られるから
気を付けないといけない。


今日はJuJuを聞いていて、口パクで歌っていたはずなのに、つい歌う方に集中してしまい、声が漏れてしまった
っとして、となりのフィルに目をやると、フィルもこちらを見ていて、
いひっと笑ってごまかしたら、ふふっと笑って何もなかったように交わしてくれた。


恥ずかしい。
歌声は、自分の中に秘めておかなければ。


でもね、不思議なことに、レポートの提出期限が迫っていて、時間との闘い!みたいになってる時って、
どんな曲を聴いていても、全く耳に入ってこないんですよ。
確かに、音楽が流れているはずなのに、何にも耳に入ってこない。
無心になるってこういうことか。


集中力ってすごいね。



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社会の掟(後編):1+1=3になっても

2019年07月14日 | お仕事
 

左:鹿にヤラレタ~(想定内)律義に花の蕾一つだけ残していった。
右:庭の花、第3弾「Black Eyed Susan」不思議とこの花は鹿が好んで食べない。なんでや。


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前編
中編


今度は私の方が気持ち悪くなって吐きそうになる番だった。


あのHuddleが終わってから数時間後、私は週一回行われる個人のミーティングを控えていた。
この個人のミーティングは15分ぐらいの簡単なもので、みんなが個人的レベルでブラッドと話し合うもの。
私はこの個人のミーティングも面倒くさいと日ごろから思っていた。
詳しくはこのエピソードで


それでもデミ嬢の押しもあって、出来るだけ波風たてないような態度で接してきたつもりだったが、
あの時はまだ、プラッドとダニーの裏の出来事など知らなかったので、
ほらね。ダニーはさっさと自分の道を見つけて、あんたから離れて行くわね。
と、それは流石に発言しなかったが、かなり上から目線で彼を見つめていた。


よりによって、そういう時に限ってブラッドの機嫌がとても良く、私は『ダニーが去っていくのに、この男はなんでこんなに嬉しそうなんだろう。』と思い、
終始なんだか気に入らなかった。
しかも、ケイエスってこのレストランに行ったことがある?と、あるステーキハウスをググって私に見せてくれたのに対し、
私は、ノー。それほどステーキには興味がないし。(嘘つけ。牛を頭から齧りたいとか日ごろから言うくせに)。と答え、
さらには、今週末はどう過ごすの?ハニバニさんと、どこか楽しい所へ行くの?という質問にも、
私は、別に。いつもの週末を過ごすだけだけど。
さらには、僕は月曜日にNYに出張だから、週末は娘としっかり過ごそうと思ってるんだ。
私は、へえ。ナイスね。(棒読み)


エリカ様のインタビューかと、ツッコミどころ満載。





他の人なら多分、そういう私の態度にムカつくとか、怯むとか、そういう態度を示すと思うが、
彼はもうすっかり免疫が付いているのだろう、特に動揺もせず、ミーティングの本題に入る。

あのレポートの件だけど、僕は今のケイエスのやり方じゃなくて、こうしたら良いと思うんだけど。どう?
おっしゃる通りに。あなたが上司なんですもんね。やればいいんでしょう?Whatever you say.

ここまで言うと、ちょっと沈黙があって、私もちょっと「怒ったかな」と思った。すると彼は、
伝えないといけないことだから、言ってるだけなんだけど。


それからは淡々と言葉を交わし、私はブラッドの顔も見ずにオフィスを後にしたと思う。


苦い物を口にしたような顔をしながら、その一連の出来事をデミ嬢に言ったら、案の定、すっげー怒られた。


「いい?Listen!うちの組織の上司って裏で何をしてんのか想像つくでしょう?
下手に突っかかって行っても、バカを見るのはうちら社員だよ。ダニーみたいになりたいの?
上司が間違ったこと、例えば、1+1=3だって言われても、時としてそれを黙って聞き流す方が良いときがあるんだよ。」


確かに。それはわかっている。
今まで何度も理不尽な思いをしてきたけど、黙ってやり過ごすことでその場を上手く乗り越えたことだってあったのだから。


それにしても、あの個人ミーティングはヤバかったかも。
今ならもっとましな、プロフェッショナルな対応できたのに。


そうなんだ。私とダニーはとても似ているところがある。

元祖KY

相手がバカみたいなことを言うと、「あんた、バカなの?」と言わんばかりに顔に出てしまう。
ダニーと私がポーカーゲームに参加したら、ボロ負けしてしまうだろう。

だったらこれから何を心掛けて行けばいいのかなと聞いてみた。


「まず、アカデミー賞ばりの女優みたいになって、素敵な社員になりすます。
あんたは、朝はとびっきりの眩しい笑顔を見せとけば、また上機嫌でスイーツをご馳走してくれるかも知れないし。
取り敢えず、笑顔よ笑顔。発言するとあんたは冷たいこと言うから、黙って微笑んどき。」


演技するのは馬鹿らしくて、自分に嘘をついているようで正直不本意だが、そういうこともたまには必要なんだ。
うん、それでそれで...?


「個人ミーティングがあるときはミニのタイトスカートで行くんよ。」...お、おぅ。...は?
「で、足を組み替えるときは、ブラッドの顔見ながらゆっくりね。」









(Google:Basic Instinct)

『氷の微笑』か!?


ここまで言うともう二人は大笑い。
でもデミ嬢は真面目になって、「いいじゃん、表で演技して、裏でうちらもこうやって解毒すれば。」って言ってくれた。



今、かなり冷静に考えてみると、本当に非があるのはブラッドなんかなって思える。
もしかしたら、ダニーが言わないだけで、左遷になった根本的な理由があったのかも知れない。
実際にデミ嬢は、ダニーからの一方的な発言しか聞いていないし、それを元にブラッドだけを悪魔扱いするのもなーと思えて来た。


私たちは確かにダニーが優秀なことだけしか知らない。
彼のレベルの仕事なら、私たちが想像するよりも難しくて、もっと困難な仕事もたくさんある中で、
もしかしたら彼は致命的なミスを侵していたのかも知れない。


それから冷静になった今、私がどんなに子供っぽく、KYだったか思い知る。
もしかしたら、私も薄い氷の上を歩いているのかも知れない。
でも、もしかしたら、私の思い過ごしで、今までもそうだったように、実は「文句は多くても仕事はやってくれる」と思われているかも知れない。


でも、もしかして、もしかして。


ちょっとこれからは、自分の発言や態度が飛び出す前に、1,2,3と深呼吸するつもりで
間をとってから行動に移す努力をした方がいいのかも知れない。


それと、とりあえず、っと、笑っとこう。


私はこれからアカデミー賞ばりの女優みたいに、演技するのだ。





長い記事にお付き合いありがとうございました:)
社会には理不尽な掟があって、生き辛いと思うことが山ほどあるけれど、
それでも自分の考え方ひとつで、上手くできるのかも知れないと思います。
時として、黙って。時として、演技して。
そうやって、こっちも少し悪賢くなることも必要なんじゃないかと思います。

ケイエス






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社会の掟(中編):薄い氷の上を歩く

2019年07月13日 | お仕事


フリちゃんの、どアップも可愛い:)


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前編


私の前では普段から堂々としていて、強気で言いたい放題なデミ嬢が硬い表情で、
I'm freaking out.(私マジでビビってんだよね。)」って言ったので、話の内容が明るくないことを察した。


まず、ダニーが異動になったことは、私とデミ嬢にとっては全く驚くようなことではなかった。
その理由に、ダニーがブラッドを物凄く嫌っているという事実がある。


このブログで私は、何度もブラッドに腹を立てて、結構割と彼に対して悪態をついてきたが、ダニーのそれは私の比ではないぐらい。
皆さんの記憶にもまだ新しいこの記事では

すっごく腹が立っていて、ブラッドに対する理不尽な怒りをどこにぶつけていいのか分からなくて、
思わず、もし会社のフロアで襲撃が始まって襲撃犯が私とブラッドがいるオフィスに突撃してきたら
私は迷わずブラッドを指さし彼をどうぞと言ってやろうとか、そういう暗い情熱を燃やした。


と述べたが、それがもしダニーが私の立場なら、その襲撃犯の銃を奪い、『俺がこいつを殺る』と言って、
ブラッドに銃を向けて迷わず発砲するに違いない。


どうしてそこまでブラッドを嫌っているかという理由はややこしくなるのでざっくりと簡単に説明するとこうだ。


もうずっと前からダニーはブラッドから下される評価(成績)に不満だった。

人事課にブラッドが不公平であり、自分の評価を見直すべきだと訴える。

人事課がすぐに、ダニー、ブラッドそしてフロアの総責任者ジョン(まだジョンは現役だったころ)との話し合いを設ける。
(ジョンが巻き込まれたこの時点ですでに事態は悪化傾向)

話し合いの結果、ブラッドが「僕の決定に不備は全くない」と言い張り、彼の意見が尊重され、ダニーに対する評価は変えられなかった。


上司を人事課に訴える行為は、下手すると自分にも不利になることがあるということをダニーは知るべきだったが、
この時点でダニーは、全てブラッドの考え方に問題があると思っていたのだった。だから強気だったんだと思う。
非常に運が悪かったのは、結局ブラッドには不手際はなく、ダニー一人がいちゃもんを付けたという事実だけを残したということ。


この一連の出来事は全て『個人ファイル』に記載されてしまったのだった。


そのことを私とデミ嬢に愚痴っていたぐらいなので、ダニーが他の部署のアナリストに応募するのも不思議ではなかった。
だからあの朝のミーディングでダニーの異動が伝えられても、『ああ。やっとその時が来たんだ』としか思えなかったのだった。
ここまでが私とデミ嬢がすでに知っていたこと。



そのミーティングが終わってしばらくしてから、ダニーがひそひそ声で隣のデミ嬢に、
「びっくりしたかも知れないけど、もっとびっくりしたのは俺の方。だって、追い出されるんだから。」
と、ダニーの異動の裏で、本当は何があったのかを話し始めた。


あの人事部を踏まえたミーティングから数カ月たったある日、ブラッドに会社をクビになるか他の部署に移るかのどっちかを選択するよう言われた。
ダニーはちょっと前に高級車を購入したばかりで、解雇されると非常に困るので、もちろん他の部署の仕事を探す。
ブラッドが「これどう?」と見つけてくるのは社内の肉体労働の職種ばかりだった(ダニーの職種はずっとアナリストなのに)。
やっと採用してもらえた職場の職種はアナリストだったが、ペイグレードが今より低く、ペイカットになる。
そのことをブラッドに告げると、一週間で職場を出て行って欲しいと言われる。


その話を聞きながら、心臓がバクバクして気持ち悪くなって吐くかと思ったとデミ嬢は言う。


ダニーといえば、私らがこの職場に入ってきたときからもうシニアアナリストで、とにかく頭が良く、
要領が良くて、とくに彼の作成するグラフが私は大好きで、彼のやっていたレポートを引き継ぐことが多かった私は
スタティスティックス(統計)という仕事をたくさん教えてもらった。
物静かで、態度が良くていつもプロフェッショナルだったので、ブラッドとああいうエピソードがあったことを聞いて驚きはしたけど、
自分が信じる物に対してはその信念を貫くみたいなところがあったので、多少のぶつかり合いはあってもおかしくはなかった。


それにしても、ブラッド。
やけに陰湿すぎないか。
一週間で出て行って欲しいって、普通なら仕事の引継ぎで最低でも2週間、
ダニークラスの仕事なら一カ月は今の職場に留めてておくのが普通だ。


今までの数々のHuddleでも、何事もなかったように笑顔でダニーに冗談を言い、友達みたいにダニーに接していたのに。
その笑顔の裏で、ダニーを追い出す計画を練っていた?


そうデミ嬢と話していると、デミ嬢が、「うちらもこれからは気を付けないとヤバいことになるかも。」と言う。
「私も思い切り不平不服言う時あるけどさ、特にあんたは...」
思い当たる節があって、今度は私が気持ち悪くなって吐きそうだった。


『薄い氷の上を歩いてる状態かもよ。』


想像できる様に、薄い氷の上を歩くことはかなり危険で、一瞬の歩き方のミスで氷が割れて、冷たい水の中へ落ちていく。


思えば、今まで私がブラッドに放っていたきつい言葉や悪い態度の数々は、薄い氷の上を歩くというよりも
薄い氷の上で踊りまくる行為だったかも知れない。
あの甘いマスクのせいで、ブラッドを甘く見すぎたようだった。


デミ嬢に「特にあんた」と言われて思い当たる節、というのは
まさにその朝のミーティングの数時間後にあった、ブラッドとの会議。


私は暗くなりながら、その会議での会話を思い出していた。



<つづく>

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社会の掟(前編):ダニーの異動

2019年07月11日 | お仕事
ケイエスは毎日の通勤で、クラッシックを静かな音で流している。


そういう日は、たいてい何か考え事をしていることが多い。


集中して聴くことは滅多にないが、たまにとてもいい感じの曲が流れると
後でまた聞いてみたいと思い、情報を携帯のカメラで撮っておく。




今日は、考え事だらけの一日。


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今朝、ブラッドのオフィスで、例のHuddle(直立で行う簡単なミーディング)があった。
「今日はまず、Bitter & Sweetなアナウンスメントがあるんだ。」


みんなちょっとざわつく。
ほの苦くて、甘いアナウンス?ちょっと興味深い。


「今までずっと一緒に頑張ってきたダニーが、来週の金曜日を以てプリントセンターに異動が決まったから。
寂しくなるね。ダニーの後任者が決まるまで、またみんなには負担が増えるけど、まあよろしく。」


ダニーが去るのは残念だけど、ダニーにとっては新しい出発なので、Bitter & Sweetということか。


アメリカでは、会社内で常にJOB OPPORTUNITYといって、雇用のチャンスがある。
応募資格に当てはまるのなら誰でも応募ができるので、みんな常にそのサイトをチェックしているし、
私もそのシステムを利用して今の仕事にありつけたのだった。


ダニーもその経由で次の職をゲットしたのだろう。


つい最近、一緒に仕事をしていたブランドンが、同じ部署でもスタティスティックス(私がいる部署)からファイナンシャルチームに異動したときも
彼の後任者が決まるまで、残った私たちが彼の仕事を分散していて、やっと後任者が来て落ち着いたと思った矢先のことで
ダニーの異動のことよりも、また仕事が増えるし今度はどんな仕事が任されるんだろうっていう、うんざりした気分でいっぱいだった。
当のダニーは、いつにも増して、何にも興味がないみたいな顔をしていた。


私もきっとHuddleの時はあんな顔してるんだろう。


Huddleがすんで自分らのデスクに戻ってくると、ダニーのキューブでは同じキューブのデミ嬢やらエイドリアン、
その他の同僚が口々に『おめでとー!いつの間に転職試験受けてたの?』とか言っていた。
「次の職種も今と同じアナリストだけど、今度はプリントセンターのファイナンシャルチームなんだ。」
と言うダニーの声が聞こえた。


私は時間内にやっておかないといけないレポートがあって、お祝いの言葉を掛ける間もなくすぐにヘッドフォンで音楽を流し始め、仕事に取り掛かった。
おめでとうは後でも言える。


お昼過ぎになり、いつものようにデミ嬢がランチ行こーって私のキューブにやってきたんだが、
「今はちょっとコーヒー飲みたい。はよ出かけよう。」と言うその顔が、めっちゃ真剣になっていて、
「なんか牛を丸ごと食べたいみたいな空腹な顔しとるじゃん。」と笑って言ったら、「そんな笑いごとじゃない。」って言う。


「私ね、さっきダニー本人から聞いたんだけど」


もう、嫌な予感しかない。


「ダニーの異動ってね、あれ左遷だよ。」



<つづく>

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LGBTQ:リスペクトがややこしくなってきた件

2019年07月10日 | お仕事
仕事中にふと足元を見た時に、今日着ていたドレスと職場のカーペットの柄が超似ていて、思わずふふ、となった。どう?






今日、デミ嬢とメキシカンランチしてる時、デミ嬢が何を言い出すのかと思ったら、
「2,3日前にトイレに行ったときのことなんだけどね、もうわけわからんわ。」とか言う。


話の内容はこういうことだった。


デミ嬢が会社のトイレに行き、用を済ませてトイレから出ようとすると、男数人が入ってきた。
そりゃびっくりするわな。
で、『あんたら入る所、間違ってるわよ』と言いかけたところで、その男数人が実は女だったことが判明。
デミ嬢曰く、『あんなに太ってたらもうそれがなんか体脂肪なんかわからんじゃん。』
太めの女性だったらしい。
髪もさっぱりと、板前風wwに短く、スパイキーだったそう。








実は私も同じようなことがあって、その時は私が間違って男性用トイレに入ったかと思ってめっちゃ焦ったのだった。


アメリカのLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)は、社会でもかなり認められるようになってきて、
私が勤める会社でもLGBT月間というのが6月に設けられていた。
「もっとLGBTを知ろう!理解しよう!」というのが目的。
私は最近知ったのだが、近ごろはもうLGBTQと言って、Qが加わっている。


Qとは何ぞや。


Questioningから由来しているようで、ざっくり説明すると、「私はもう性別なんか意図的に決めてない」とか「まだよくわからない」人なのだそうだ。


同じフロアに、日替わりで性別を変える人がいる。
ある日は女性用の服を着て、女の子みたいにポニーテールを可愛いピンで止めてくる。靴だって可愛い。
ある日は男性用の服を着て、髪の毛も無造作にエアドライしたままのバサバサ感を強調させて。
またある日はどっちにも属するような、ニュートラルな洋服にラフなローファーで。


私は「女の子の日ぐらいお化粧すればいいのに。」とお節介なことを考えたりしている。
いつもすっぴんでいるのだ。


彼(彼女)がそのQuestioningなんだと思う。
それはそれでリスペクト(尊重)したいが、私の本当の胸の内は、なんかややこしいなというのが正直なところ。


初めて彼(彼女)を見た時、チラ見から二度見、さらにはガン見してしまった。
今はもう慣れてしまったけど。


ここのブログを昔から読んでくれてる人ならご存知だが、私はGLGGが大好き。(Good Looking Gay Guy)
ケビン君ていうGLGGの友達もいるほど。
(ケビン君元気だよ)
だからLGBTに関しては、とても寛大な心を持っていると自負する。


だけど、Qに対してはまだ発展途上な感じ。


会社のカーペット柄みたいなドレスを着ながら、私はやっぱり性別は女が良いし、
生まれ変わってもやっぱり女の子がいいなと、ふと思ったのだった。



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