バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

地獄と天国を見た 2

2011年10月04日 | お仕事

最高に喜ばしい連絡をいただいた金曜日からすでに4日も経ったのに
未だに実感が湧かないケイエス。


週末はひどかった。


朝起きては、金曜日に起こったことを
あれは実は夢だったのかもと疑う始末。


そう、金曜日は本当に心が波乱に満ちていて大変だったのだ。


金曜日は別の意味でも驚きに溢れていた日でもあった。


あの連絡があるまで私は失望の底で濡れぞうきんみたいになっていたのだから。


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とにかく、頭の中がテストのことやら面接のことで一杯になっていて、
私は肝心なことをすっかり忘れていた。


前々回のブログの記事『Let's move on』で私がこんなことを書いていたことをみなさんは覚えていらっしゃるだろうか。


『帰り際に別の職種にも応募しといた。』



職業はBusiness Analystというもので、その職業も面接の前に
実務試験があるということを私は知っていたが、その時すでに本命である
Statistical/Budget Analystの試験を終えた直後であったことから
今やり終えたテストほど難しくないだろうと高をくくっていたのだった。

なぜならばグレードが一つ下だったから。


そのテストが金曜日の朝いきなり送られてきた。


私は完璧に忘れていたのだった。


本命の採用が危ういときに、この職業までも滑るなんてちょっと悲劇だ。


まあ、こないだよりかは上手くできるかも。


そういう気持ちでテスト内容を開けてみてこれまた愕然



前回のテストが数学系だったら、このテストは完全に文系と言えよう。


その求人をしている課が扱っている3つのプロダクト(3つ違う保険の内容)について


『あなたなりのビジネスの戦略方法をエッセイにすること』


時間制限はなんと3日間。


3日間でエッセイとは、本でも書けということか。


問題にはその3つの商品の特徴やら、上半期でどれだけ売れたのか、どの商品が売りにくいのかを
簡単な図表にして表わしていた。


私はその問題を虚ろな目で眺め続けた。


ビジネスアナリストを募集するためのテストなのに
このテストに合格するにはすでにビジネスアナリストでなければ
あーだのこーだの言えないではないか。


しかも私、日本人っすよ。


長い長い長い長い作文なんて書けねー。


数分考えた後、私はそのテストを送ってきた担当者にメールを送った。


『このテストでは明らかに保険ビジネスの流れに知識を持つ者が
採用されるべきだと実感しました。
私は今の段階ではテストを完成させるだけの知識がありません。
よってテストまたは応募対象から辞退することを決心しました。
お時間をさいていただき、どうもありがとうございました。』




それからの私はもう落ち込みに落ちこんだ。
なんか涙でそうだった。


今気がつくのもなんだが、私は今の職場に長いこといたもんだから
当然、うちの会社がメインで扱っている商品なんて全く知らずにここまできた。


私にとって知らないことが多すぎである。


つまり、どこの職場に行こうとも、経験が全く無いに等しい。


こんなことでは誰も仕事なんてくれない。




もう会社内で就職活動するのはやめよう。

疲れた。

今の職場が完全になくなるまで居座って、その時に何か簡単な仕事でも見つけようかな。

給料が少なくなるポジションでもしょうがない。

もしそれでも仕事がなかったら、今の会社は辞めて他の会社をあたろう。

またいちからやり始めることになるけどしょうがないね。

あ、ボブ(マネージャー)から推薦状を書いてもらおう。



と悶々と考えながら暗い気持ちになり、
それでもそのプランでこれからは気持ちを切り替えて行こうと思いながら
ぼそぼそとランチを食べていたそのときに電話が鳴る。



『もしもし、キャラ(本命職の主任)だけど。一応ポジションが決定しましたから。』

たいていその後の台詞は『今回は残念でしたが、またあきらめず、次頑張ってくださいね。』なんだな。


覚悟はもうついていた。緊張すらしない。
なんてったって、私は今朝から絶望の底の濡れぞうきん状態なんだから。


『ケイエスさんにこの仕事をオファーしたいのですが。』


しばらく口が利けずに黙っていたのだと思う。ちょっとして彼女が『ハロー?聞いてる?』と言った。


「私でいいんですか?本当に大丈夫なんですかね。」思わず声が裏返る。


『大丈夫です。アナタには経験があります。オファー、受け取ってもらえますか?』


「もちろんです。あの、イエス。」



まるでプロポーズである。



こうして地獄でぷすぷすと燻っていた私は、いきなり天国へと引き戻されたのであった。


ああ、以前にもこんなこと(『地獄と天国を見た』)があったんだ。


私の場合、地獄と天国は、いつもワンセットになっているようだ。


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今晩これ食べた。



明日私の後にトイレに行く人ごめんね。


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いつもありがとう。


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