初夏のある日、ハニバニとフリちゃんが、ドアの前でまどろんでいて、
なんかとっても気持ち良さそうにしていたので、嬉しくなってつい私が歌い出すと
例によって、フリちゃんのイカ耳が発生。(失礼だな)
瞳でハニバニに救助を頼むの、やめろw
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さて、昨日はジョンの退職日。
日本では定年退職というものが存在し、ジョンの年齢からすると彼はとっくの昔に定年退職を迎えているはずだが、
アメリカ企業では特にそういうものがなく、退職する日は自分で決めることができる。
3月のある日、その話は突然飛び込んできた。
会社幹部とフロアのマネージャーやディレクター、そして私たちがいるプロダクトマネジメントチームに充てられたメールには
5月いっぱいで退職(引退)することを決心したことが書かれており、それが苦渋の決断だったと綴られていた。
いきなりのことで、これはなかなかの衝撃。
ジョンほどのポジションで、残りの勤務日数がわずか2カ月だけってのがまず普通じゃないことは誰もが感じたことだった。
幹部クラスなら、後の引継ぎも大事なので会社としては、少なくとも半年は必要なところだろう。
しかも彼は仕事の鬼。
彼は死ぬまで仕事をし続けると思われていた。
年がら年中、朝から晩まで、寝ても覚めても仕事優先で、彼がバケーションだとしても、
毎日のセールスレポートは必ず提出しなければならず、彼自身もちゃんと目を通しているから驚きだ。
以前にも彼のことは色々書いてきたのでご存知だと思うが、
とにかく彼のやることはモラル的に指摘するところが山ほどあっても、会社に対する貢献度はどんなやり手の幹部よりも高く、
彼が今のポジションに着いてからというもの、フロアの売り上げが常に右肩上がりだったのは事実だ。
だから、どんなスキャンダラスなことでも会社に守られながらここまでこれたんだと思う。
彼の周りには、彼を慕う、優秀なマネジメントチームがいて
何もかもが上手くいっていると思っていた矢先のことだったので、誰もが「何で今?」という疑問を持ったのは言うまでもない。
それからの2カ月間で、会社は彼の後釜を見つけ、副社長が社長に繰り上がるように
彼のRightHand(2番手)が彼のポジションに昇格し、2番手を補うのが今までの3番手、という感じでシフトしてゆき、
あれよあれよという感じにポジションが発表となった。
とにかく忙しい人だったので、引退発表後もほとんどオフィスにおらず、
国内はもちろん、後任者を引き連れてヨーロッパへも出張に行っていて、
丁度そのころ、私らの部署が他の場所へ仮移動していたこともあって、私がジョンを見かけたのはなんと今月に入ってからであった。
5月の終わりに近づくある日、ジョンがフロアの全社員宛てにメールを送った。
今まで自分に尽くしてくれたことへの感謝と、これからの益々の健闘を祈るものだった。
私はそのメールを読みながら、色んなことを思い出していた。
初めて彼のオフィスに呼ばれたのは、まだ海外事業部でシステムアナリストをしていた時。
彼に提出していたレポートのことで、どうも読み方が分からなくてどの数字が何を示すのか説明して欲しいと言われて
私は当時のマネージャーと超緊張しながら彼のオフィスを訪ねたのだった。
彼のハチャメチャな性格はもう知っていたので、すっげー怖くて、彼のオフィスの大テーブルの一番端、
つまり、彼から一番離れた椅子に座ろうとしたら、
「噛みつかないから、横に座りなさい。」
と言われ、彼の真横の椅子に座らされて、チャートの一つ一つを説明させられたのだが
あの時の恐怖に対する心拍数の数やら速さやら、同行してくれたマネージャーの苦笑いやらははっきりと覚えているのに
自分が何をしゃべったのかということは全く頭に入ってこなかった。
「そんなに悪くなかったでしょう?」と最後に言われて
「はい。」と答えたが、この人と直で関わる仕事は絶対にしたくないなと確信していたのに、
何の因果だろう、その数年後には彼を直にサポートするチームに加わっているとは神様も知らんかったはず。
その、彼を直にサポートするチームで、チームの全員が怒鳴られたり、渋々残業をやったり、休日出勤したり、
過度なストレスを抱えたり、私らは本当によくやったと思う。
なのに、彼の引退セレモニーには、チームからは彼の秘書、ファイナンス部のシャノンとうちの部署のブラッド以外、
誰一人として呼ばれなかった。
チーム全体で、どんな時も彼を支え続けたのに。
これにはもう部署全体がしらけムード全開で、呆れて物も言えなかった。
それでもジョンの最後の日、帰る時は、「今までありがとうございました」とか「引退おめでとうございます」と、
やっぱり一言でも言って帰ろうねと、同じ時間に帰る者同士で言い合っていたぐらい。
こんなに暖かいメンバーにサポートされていたこと、ジョンには伝わっているのかな。
「最後ぐらいは私らに対しても感謝の気持ちを言葉で聞きたいけど、どうかなー。」と、デミ嬢はちょっと言葉を濁す。
でも、伝わっているといいな。
そして私たちが帰る時間の30分前ぐらいに、それは起こった。
ジョンのオフィスでは、彼の後任者のメリッサと、彼女の直の部下の3人で何かを話し合っていたのだが
急に、オフィスのドアが、物凄い勢いで閉められた。
壁に掛かってあるポスターや絵画が落ちてきそうな勢いだった。
何が気に入らなかったんだろう。
部署全体がざわついて、『マジか...』とか『うわー。最後の最後までやっぱりそう来るか。』とか言ってる同僚もいた。
デミ嬢が駆け寄ってきて、耳元で『ほらね。最後まであのまんまだよ。』と言った。
あのオフィスで何があったのか、わからない。
それからすぐに私たちは、もう何も言わず帰ったのだから。
今日、出勤してメールをチェックしていたら、ブラッドからチーム宛てに
「本日を以て、全てのレポートの宛名リストからジョンの名前を削除するように。」とメールがあった。
それが、私にとってのジョンに関する最後の思い出になった。
さあ、6月が始まる。
※ 彼を全く知らない私が勝手な感想を言う事を許してね。
なかなかややこしいんですね。 ww
>「本日を以て、全てのレポートの宛名リストからジョンの名前を削除するように。」
これなんかコワイ〜!意味深でモヤモヤ。
海外はそ言うものなの?違うよね?なんか色んな意味が含まれてるんよね?
急な退職といい、最後にご立腹といい…やり手なだけに何だか勿体ないなぁ。
定年な年齢ってジョンさんそんなお歳やったんや!
50代のイメージでずっと読んでたよ〜ww
きっとまた何処かで活躍されるとは思いますが、ちょっと感情爆発型なのかな?
こういう気質は高齢になると生きずらいそう。
プレイベートは鳥やお花に微笑みかける様な別な顔であって欲しいです☆(余計なお世話やけど 笑)
一緒に頑張ったみんなにしてみれば最後くらいは気持ちよくお別れしたかったね。
そういう感情も見せて欲しかったし寂しいと言うか少し残念だね。
この内容に(笑) 最初のフリちゃんのお写真に救われる♡
イカ耳www ちょっと迷惑そうな目線www 表情も豊かでフフフってなるよ♡
つい歌を口ずさむ幸せな日常の光景って、
日々大変な業務をこなしているケイエスさんにとっては最大の癒しですね♪
うちの母もよく鼻歌を歌う明るい人です。笑
シンさんも機嫌良いと鼻歌出るから分かりやすくてオモロイ。
フリちゃんって少し茶色も混じってるんやね。ずっとグレーやと思ってたので新たな発見♡
フワフワのお腹さわりたいなぁ♪ 良い子だねぇ♡
今朝BSニュースでバージニアで銃乱射って見てね、ヒヤッとしたよ!ご無事で安心しました。
ジョンらしく引退したってことで、ある意味皆の記憶に強烈に残り続けそう。
ケイエスさん、本当お疲れ様でした!
いーんだよ:)ジョンにもやっぱり「お疲れさま」で。
やっぱり組織が大きいと、関わる人物も多くて、
「去る者日々に疎し」ということなのか、去った人はすぐに部外者扱いになるよね。しょうがない。
でも超重要人物(Super VIP)だったジョンが、今となってはもう外の人になったこと、なんか私の中では実感なくて変な感じ。
ジョンは70ぐらいだったかな。
好き放題に生きてるからか、めっちゃ元気で声も大きくて(ズバリww)とても70ぐらいには見えん感じよ。
>プレイベートは鳥やお花に微笑みかける様な別な顔であって欲しいです
わははははは!!!!!これ、いいね!
とてもそういうタイプじゃないけど、想像したら笑える。
Chieさん、映画たくさん見る?
NYのギャングのボスタイプで、口調がもろにロバートデニーロみたいな感じよ。
NY出身なので(ボウリングは上手いのかなw)NY訛りが強くて面白い。
あれで性格がフレンドリーで扱いやすかったら、きっと誰からも好かれてたはずなんだよね。
それがちょっと残念でした。
フリちゃんのお母さんがシルバータビーで、父さんがブラウンタビーだったので、
所々に父さんが見え隠れするんだ。
ほんっとに可愛いよ!
お腹触られるの嫌がる猫さんいるけど、フリちゃんは全然平気だから何度も心臓の音聞いて楽しんでるよ!
Va.Beachの襲撃、びっくりしたー!
ちょうどその朝私、職場にライフル持った襲撃犯が表れて、目の前をゆっくり歩いて行ったものだからそれがやけにリアルで夢とか思わんで、静かに「今日はもう家に帰れんわ。終わりだ」って思ったの。
その襲撃犯の顔も、髪型も背丈もはっきり覚えてたぐらい。
夢だったから気にもせんかったら、VAで襲撃があって超びっくりした。
あれはある意味正夢だったのかなー。
でもこちらは影響ないです。
ご心配ありがとう!
いやー、あんなクセの強い人物、そう再々はないよ。まさにOne and Onlyだよね。
今までも引退してった上司は多いけど、ジョンほど人物像を語ることができる人はジョン以外いないもんね。
そういう意味では本当にレジェンドだなと思う。
でも確かに物凄いやり手だったから、会社の景気も良くて会社にはもっといて欲しかった人でもあるのは良くわかる。
新しい幹部チームがこれからどういう活躍をするのか、それも楽しみです:)
ありがとう!