鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

夏読書

2012-07-01 22:51:04 | Weblog
午後から雨。
7月に入ったせいか、幾分、蒸し暑い。


夏の読書は、夏休みの最終日、泣きながら、終わる見込みのない宿題のひとつである読書感想文をかくための読書だった。
それ程、読書好きの子供ではなかったことが、わかる。
子供の頃は、漫画本の方が好きで、
・・・私は、一生、本なんか読まないだろう・・・
と思っていた。

本の選択にも問題があったのか・・・児童文学と呼ばれる本を与えられても、数ページ読むとイヤになってくる。最後まで読み通すことができない子供だった。
・・・意味が分からない・・・。

本なんかなくたって、別に生きて行けるし・・・。
みたいな感覚だった。

どうせ、夏休みの最終日に、泣きを見ることは、わかっているのに、本なんか、一切読まずに・・・かといって、水泳などのスポーツにいそしむわけでなく、子供ながら、怠惰な夏休みを送っていた。

・・・それでも。
夏の朝は、格別である。
特に、7月後半の早朝は、まだ、陽ものぼらぬうちから、起き出して、朝靄のたつ幻想的で、涼しい空気の中、ゆっくりと目ざめる世界を見るのが好きだった。
(長じてからは、極端な低血圧の為、朝は忌むべき時間となってしまった。更に、大嫌いだった読書を、夜中から引き続き、世の中の動き出す朝まで続ける・・・なんてことを覚えてしまい、現在は、それで、難儀している)

今でも・・・。
夏の朝は、格別である。
土日祝日ともなれば、何故か、早朝に目が覚めて、夕べの続きを読んでみたりする。

普段は、なかなか起きないのに、休みの日だけ、人一倍早く起きて(・・・というよりは、夜中から置き続けて)本など読んでいるなんてのは、本末転倒だし、これも、『怠け者の節句働き』の一種なのではないかと思ったりする。

・・・そして。
夏休みの読書感想文を書くためでない、夏の読書は・・・格別である。