良く晴れて強風。暖かったこれまでから、季節が一気に冬へ向かう前触れ・・・かも???
昨日(12月5日)。
上映最終日の映画『本を綴る』を鑑賞。
TOHO,松竹のシネコンでは、上映がなくて、私鉄駅前の昭和レトロ映画館が、昨日迄だったので、滑り込み。
廃村を舞台にした小説で、文学賞を獲得したものの、その影響が、悪い意味で、廃村の住民を傷つけることにことになってしまい、それ以来、小説が書けなくなってしまった小説家・一ノ関哲弘(矢柴俊博)は、本のコラムや新書紹介、図書館、書店の企画・イベントなどで、旅を続けていた。
図書館の企画で、那須塩原市を訪れた小説家は、書店兼古書店で、古書の間に一通の恋文を発見する。宛名の主を探すため、京都へ出向く。それが縁で、廃業する書店の救済に奔走することになる・・・。
小説が書けなくなっても、自分を育んでくれた本達を慈しむ小説家役の矢柴俊博の優しさ、暖かさが伝わってくる静謐で穏やかな珠玉の作品。
書店廃業の続くなか、拙居住地の雷都でも、北関東一の広さを誇る書店が、秋に廃業した。
こちらにきて、一度は訪れてみたかった書店だったけれど、毎日、閑なのに、ついぞ訪れることなく、廃業の日が来てしまった。
まだ・・・インターネットが普及していない頃・・・。私は、週末などの会社帰りに、書店によるのが楽しみだった。新聞に新書出版の広告が出ると、買い求めに行った。
それより・・・更に昔・・・。書店にない本は、調べてもらって、お取り寄せで、手元に届くまで、早くて10日、遅ければ1か月くらいは、ゆうにかかっていた時代に比べたら・・・。
パソコンでネット書店を調べて、購入、早ければ、翌日か翌々日には、自宅のポストに届いている現在。
そして、間髪を入れず、スマートフォンやタブレットで、電子本の読める時代になって、所謂『街の本屋さん』の存在意義は薄れる一方。
(以前にも書いたけれど、私は、電子書籍が嫌いで、発行部数が激減しているけれど、紙の本が好きだ。いつのまにか、書籍は『紙』ではなくなって、薄っぺらいデジタル本に取って変わられた。電子本は、つまらない。本を読んでいる気がしない。私が、前世紀の人間になりつつあるんだろうな・・・と常々思っている。私が死ぬまでに、紙の本は、淘汰されてしまうのだろうか?)
それでも、私は、本を読む。
老眼が進んでも、それでも・・・私は・・・本を読みつづけたい。