入院3日目の午後1時前、慌ただしく身仕度をして9階(総務階)の会議室に向かった。
毎年恒例の、NTT西日本大阪病院で学ぶ抗がん講演会、今年の講師は、同病院乳腺、内分泌腺外科部長の吉田哲也先生だ。
何を隠そう、さくらの乳がんの主治医である。向かったのだ。
21年を経たのに、未だに乳がんの転移、再発を恐れるさくらは、毎年検診を受け、それ以外にも骨や関節の痛みを訴えたり、気管支や喉頭のがんを疑ったりし . . . 本文を読む
7月11日(金) 晴
さくらの、入院3日目。
朝の採血は、右の甲から。 いてっ、というほどの軽い痛みで、数10種類の検査項目が明らかにされる。
患者の体の指標となるこの検査は、近代医学の大きな武器のひとつであるといえよう。
この結果、私に最適な治療計画が立てられ、軌道修正もかけられる。
さくらが近代医学の医療を信じる所以である。
それなのに、…ああ、それなのに。
さくら、やっちゃいましたよ . . . 本文を読む
老女の闘病日記・日に新た日に日に新たなり
人はなぜ、病むのか?人はなぜ生きるのか?なぜ、死ぬのか?